MMA
インタビュー

【Bellator】コールドウェル勝利を予告していた堀口恭司「RIZINにもBellatorにも、もちろん出ますよ。ベルトを獲らないとつまんない」

2020/01/27 12:01
2020年1月25日(日本時間1月26日)、米国カリフォルニア州イングルウッドのザ・フォーラムにて「Bellator 238: Budd vs. Cyborg」が開催され、フェザー級ワールドGP準々決勝が行われた。 コ・メインに登場したのは、GP一回戦でヘンリー・コラレスに判定勝ちし、準々決勝に進出したBellator元世界“バンタム級”王者のダリオン・コールドウェルと、同じく一回戦で元フェザー級王者のベテラン、パット・カランを跳びヒザ蹴りで下し、MMA14勝無敗をマークした超新星アダム・ボリッチ(ハンガリー)。 コールドウェルは、2018年の大晦日の「RIZIN.14」で堀口恭司(アメリカントップチーム)と対戦し、3Rに堀口のギロチンチョークで一本負け。2019年6月にはホームでBellator王座を賭けて再戦も5R判定負けでバンタム級王座から陥落。階級を上げてのフェザー級GP参戦を決めていた。 一方の26歳ボリッチは、名将ハリー・ホーフト門下生でMMA14勝無敗。HFCで連勝後、2017年4月にBellator初参戦し、5戦全勝で3試合を跳びヒザ&パウンドで、2試合をリアネイキドチョークで極めている。 今回の試合では、前日計量でもあらためて明らかになった通り、体格と勢いで勝るボリッチが優勢の声も多く、北米MMAのなかで、しっかりテイクダウンを切ることが出来た上で、ヒザ蹴りを決めているボリッチは、コールドウェルにもテイクダウンをさせず得意の打撃で上回るのでは、との予想の声も挙がっていた。 しかしそれに異を唱えていたファイターがいる。右膝前十字靭帯の断裂と半月板損傷によりRIZIN&Bellator世界バンタム級のベルトを返上した堀口恭司だ。 堀口は1月上旬の本誌の取材のなかで、「コールドウェルは、あの跳びヒザは食らわないと思います」と断言。その理由を下記のように答えている。 「コールドウェルのテイクダウンは速いし崩しが上手いんです。自分もヒザ蹴りを狙いましたけど、下に落ちてたじゃないですか(笑)。跳びヒザよりもずっと低い。当てるのは難しいというより無理」と、“オールアメリカンに2度選出&NCAAディビジョン1で2度優勝”の化け物・コールドウェルから体感したレスリング力について語っている。 しかし、元フェザー級王者のパット・カランも跳びヒザで下した通り、ボリッチは倒されても立ち上がることに長けている。堀口は、その際(きわ)もコールドウェルの庭だという。「どうやって背中を取られずに立つか。コールドウェルはそこでバックを取るのが上手いですから」。 実際の試合では、1R早々にコールドウェルは右から左のパンチを伸ばしてから、続けて右の蹴りから左の蹴りで金網際に詰めると、低い軌道でダブルレッグ(両足タックル)でテイクダウン。ボリッチはクローズドガードでギロチンチョークを仕掛けるもセットアップが間に合わず、頭を抜かれたコールドウェルに対し、スクランブルで立とうとしたところを左腕をコールドウェルの対角の手で縛られてヒジ打ちをもらい、片足をかけられてバックを奪われ、リアネイキドチョークを極められている。 堀口がもっとも警戒し、許さなかった金網際でのバックテイクを、コールドウェルは難敵ボリッチを相手にファーストコンタクトで決めて、完勝した。 試合後、コールドウェルは、すでにGP準決勝進出を決めていたAJ・マッキーとサークルケージのなかで額を突き合わせて、次戦を見据えている。このマッキーもMMA16勝無敗の強豪。かくも苛烈な北米マットのなかで堀口恭司は頂点に立っていたことになる。そしてこのコールドウェルとは、Bellatorとの対抗戦で勝利した朝倉未来も対戦を熱望している。 「回復具合を見ながら、東京オリンピック後の9月か12月の復帰」を目指している堀口。「RIZINを背負ってる責任があります。しっかり治して戻ってきます」と本誌のインタビューで語った堀口は、北米での再挑戦についても、「もちろん出ますよ。ベルトを獲らないとつまんない」と大きな笑顔で語っている。日本の“怪物”堀口恭司の復活に注目だ。
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