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【Krush】横山巧「いくらゴンナパー選手が強くて重い攻撃を打ってきても、当たらなければ何の意味もない」

2020/01/22 22:01
【Krush】横山巧「いくらゴンナパー選手が強くて重い攻撃を打ってきても、当たらなければ何の意味もない」

スピードでゴンナパーに対抗する、と横山

2020年1月25日(土)東京・後楽園ホール『Krush.110』で、Krushライト級王者ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ)とタイトルマッチを争う挑戦者・横山巧(リーブルロア)が所属ジムにて公開練習を行った。

 横山は空手からキックボクシングに転向し、高校1年生でプロデビュー。スーパー・フェザー級から昨年ライト級に階級を上げ、東本央貴と里見柚己に連続KO勝利。今回の挑戦権を手にした。戦績は9勝(6KO)3敗。


 2分1Rのミット打ちを披露した横山。キレのあるワンツーを連発し「今までで一番いい仕上がりかなと思います。ライト級3戦目というのもあって、大分ライト級の身体を作れるようになってきて、それが一番大きいですね」と過去最高の状態で大一番に臨む。

 横山はスーパー・フェザー級からライト級に階級を上げて2戦2勝2KO。いずれも鮮烈な印象を残し、タイトルマッチのチャンスが掴み取った。ライト級での好調ぶりについて「ライト級でも自分の持ち味であるスピードが通用することが分かった」と自己分析し、ファイターを車に例えてスピードの優位性を語る。

「車が一番例えやすいと思うんですけど、同じ大きさの車がぶつかる時に、スピードが40kmの車と100kmの車、どちらが衝撃があるかと言われたら100kmの車じゃないですか。それが格闘技でも同じで、体重が同じだったらスピードがある方がパンチの威力や蹴りの威力が上がる。だから僕は変に筋肉をつけないで、自分のスピードを活かして戦っています」

 そのスピードのなかでも横山は特に出入りのスピードを重視しており、そこには所属するリーブルロア全体の格闘技観が大きく影響していると話す。

「一番は出入りのスピードですかね。出入りを速くして、自分の攻撃を先に当てて、当たったらすぐ引く。そのスピードが一番大事かなと思います。元々うちのジムの代表が軽い階級の選手で、スピードと瞬発力があって出入りが速い選手だったんです。そういうものを受け継いでると思います」


 王者のゴンナパーは過去に前K-1ライト級王者・卜部功也と現ライト級王者の林健太を破っている言わずも知れた実力者だが、横山は「ゴンナパー選手も最近は不調であんまり勝っているイメージがない。ここが狙い目かな思う」と“ムエタイ大魔神”打倒に自信を見せる。

「やはりムエタイにはムエタイのリズムがあって、それがキックボクサーや空手家にはないリズムなので、そこが一番難点かなと思っています。あとは蹴りですよね。ムエタイの蹴りは、凄く破壊力がある。なのでムエタイのジムに出稽古に行って、そのリズムを掴んだりしました。

 僕としては出入りのスピードを活かして、蹴りを一切もらわないようにする。フルラウンドずっとゴンナパー選手の蹴りをもらってると効いてきちゃうので。いかに蹴りをもらわずに自分の攻撃を当てるかが今回のポイントになるかなと思います」

 また横山にとっては今回が3試合連続でサウスポー(左構え)との対戦になる。幼少期から共に切磋琢磨してきた弟・朋哉がサウスポーということで、横山にサウスポーへの苦手意識はない。

「生まれて間もない時、ちっちゃい頃から喧嘩相手が常にサウスポーだったんで(笑)、サウスポーへの苦手意識が本当にないです。むしろ相手がサウスポー=普通みたいな。今はオーソドックスに対応出来るようにも練習しているし、自分は本当にいい環境にいると思っています。(弟・朋哉よりスピードのあるサウスポーとは戦ったことがない?)そうですね。昔までは朋哉も全然動きが遅くて、相手にならないぐらいだったんですけど、最近はもう朋哉も成長してきて、かなり強い選手になってきています。体重とか体格もほとんど一緒なんで、本当に良いスパーリングパートナーになってます」


 ゴンナパーをスピードで翻弄してKOする。横山の脳にはゴンナパー撃破のイメージが明確に描かれている。

「(自分が先にパンチを当てる感覚?)相打ちというより、ゴンナパー選手の攻撃をもらわずに先に当てるというイメージです。ゴンナパー選手のリズムを読んで、こっちが先手を取って、上手く攻撃を合わせられたらなと思ってます。いくらゴンナパー選手が強くて重い攻撃を打ってきても、当たらなければ何の意味もない。普通にやれば自然に向こうが倒れると思うし、もしかしたら自分が倒される危険性もあるけど、判定決着が一番面白くないので、僕は完全にKOを狙って行きます」

 実力者・ゴンナパーをKOしてベルトを奪取すれば、K-1 JAPAN GROUP全体のライト級のトップ戦線にも一気に躍り出る。しかし横山はK-1のベルトや舞台よりも、戦いたいと思える相手と拳を交えることが一番だと独自の価値観を明らかにする。

「今K-1のライト級で活躍しているのが数人いるかいないなんですけど、その中で戦いたいと思うのは1人か2人ぐらいです。K-1に行きたいという気持ちよりも、また下の階級(スーパー・フェザー級)に行きたいという気持ちがあります。下の階級は本当強い選手がいっぱいいるし、ライト級でチャンピオンになって、下の階級に落とすのもありかなと思います」

 そのためにも「2020年は最初の試合で一発でかい花火を打ち上げて、横山時代の開幕だと思わせたい」と語る横山は最後に「今回ライト級タイトルマッチということで、気合いもかなり入っていて体調もばっちりです。会場に来られる方は応援よろしくお願いします。生中継もあるので、そちらもよろしくお願いします」とファンにメッセージを送った。

 インタビューで「横山は“普通”の選手だね」と評したゴンナパーに対して、横山は「僕は普通の選手かもしれないですけど、普通の選手が普通にチャンピオンになるところをみんなに見てほしいですね」と語った。

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