【写真】ポーランドKSWでの試合後、日本ではアーツとの対戦を望んだ石井。
2020年1月19日(日)東京・ニューピアホールにて「HEAT46」が開催された。
メインイベントでは「HEAT総合ルールヘビー級タイトルマッチ」が行われ、王者・石井慧(CROCOP TEAM)が挑戦者クレベル・ソウザ(ブラジル)に1R、キムラロックで勝利。初防衛に成功した。
年末の敗戦を払拭する一本勝ちに石井は試合後、2020年のKSW参戦後にHEATでピーター・アーツと対戦したい思いがあること、また、連戦からの体重減で年末は痩せすぎたが、今回は113kgで「身体が強い」と感じたことなども語っている。
――1Rでキムラロックでの一本勝ちでした。作戦通りに進んだ感じでしょうか。
「昨年の大晦日のRIZINで負けてしまったので安全にいく感じにはなりました」
――大晦日(1Rジェイク・ヒューンにTKO負け)以降はどのように調整してきたのでしょうか。
「大晦日以降は2週間ぐらい軽くしかやっていないです。スパーリングもやっていないですし、ミット打ち、ウェイトトレーニングをやるぐらい。昨年は9試合(MMA4勝3敗、グラップリング2試合)くらいしたので体調も悪く、年末の時には痩せて体重が103kgくらいになっていましたが、今回の試合に向けてはしっかり休んで体重を戻し、今は113kgです」
――今が一番動ける体重?
「やはりこの体重だと身体が強いですね。打たれても身体がブレません」
――年末のTKO負けもあって、短いスパンで今回の試合が決まっていたことで様々な意見や心配するファンもいました。早期に復活をアピールしたい想いはありましたか。
「3連敗だったので、復活をアピールするのは何試合か勝ったあとになるかと。僕的にはあまり納得がいかない内容で、大晦日は鬼門だということがわかりました。今年の年末はもう呼ばれないと思うので、ゆっくり休むことにします(苦笑)」
――クレベル・ソウザ選手は試合前のイメージ通りでしたか。
「彼は凄く経験のある選手(戦績は27戦19勝8敗)だったので落ち着いてましたけど、寝技にいけば絶対に勝てる自信はありました。あと、リングは狭いしコーナーがあることで自分的にはやりにくいので、あまり打撃をしないで組んでいこうという作戦でした」
――2020年初戦をクリアーして、今年はどういう1年にしたいですか。
「去年は9試合やったので、今年は3~4試合やって来年につなげたいと思います。もうKSWで2試合は決まっていて、あとはHEATでやっていきます」
――試合後のマイクアピールではピーター・アーツ選手とキックルールでやりたいとのアピールがありました。
「MMAルールでもいいですけど、HEATを盛り上げたいなと。あと、アーツ選手とやることで自分にとってはいい経験になるのかなと。日本国民がどれだけ望んでも彼とやれる選手はいないじゃないですか。肌を合わせてみるだけでも幸せなので、ぜひやってみたいと思います」
――石井選手の試合の前に、アーツ選手は楠ジャイロ選手をKOに下しましたが、その試合はご覧になられましたか。
「ローキックでKO勝ちでしたよね。相当痛いと思います。昔、(オランダで)練習に行ったときに、アーツ選手からはプレッシャーのかけ方(※)を教えていただいたことがあり凄く勉強になりました。もし対戦が実現すれば、師匠のミルコにアーツ対策を伝授していただきます」
――アーツ選手とはいつぐらいにやるのがベストでしょう?
「まずはKSWでの試合をやった後に、HEATが盛り上がるタイミングでやれればいいなと思います」
※ピーター・アーツの圧力のかけ方
ガッチリブロックから手を出しやすい位置に下げて攻める姿勢を見せ、小さな歩幅で詰めて行く。緩急をつけて相手の逃げる方向を見極めて止めて、コンビネーションにつなげる。