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2020年3月28日(日本時間29日)に米国オハイオ州コロンバスで開催される「UFCファイトナイト・コロンバス:ガヌー vs. ホーゼンストライク」で、UFC女子ストロー級ランキング13位につけるテシア・トーレス(米国)と魅津希(日本・セラロンゴ・ファイトチーム)が対戦する。
魅津希は、2019年8月のUFCデビュー戦でウー・ヤナン(中国)とアウェーである深センで対戦。ルアナ・カロリーナの負傷欠場による緊急オファーを受け、1階級上のフライ級契約となった上、前日計量でヤナンが規定体重を3ポンドオーバーしたため、129ポンドのキャッチウェイトで試合に臨んだが、スプリット判定で初陣を飾っている。
今回、魅津希は首の手術を経て、本来の階級であるストロー級に参戦。同級13位のテシア・トーレスと対戦する。
トーレスはMMA10勝5敗で、UFCでは6勝5敗。Invicta時代にペイジ・ヴァンザント、ローズ・ナマユナス、フェリス・ヘリングら錚々たるファイターに勝利しているトーレスは、UFCではアンジェラ・マガーナ、アンジェラ・ヒルらに判定勝利後、ナマユナスにリヴェンジを許すも、2017年にベック・ローリングス、ジュリアナ・リマ、ミシェル・ウォーターソンに勝利し3連勝。しかし、2018年以降は、ジェシカ・アンドラージ、ヨアナ・イェンジェイチック、ジャン・ウェイリー、マリナ・ホドリゲスという3人の王座戦経験者と無敗の新鋭相手にいずれも判定負けで4連敗中だ。
サウスポー構えのトーレスは、5歳から17歳まで空手を経験し、テコンドーの黒帯でもある。キックボクシングの試合も経て、2012年のプロMMAデビュー前にアマチュアMMAで3度王者にも輝き、BJJでは青帯だという。2010年に20歳で学士号を取得しており、司法刑事学と社会学を専攻していたという知性派ながら、パワフルな打撃を、スタンド&グラウンドのどちらでも持ち味としている。
同じく空手をバックボーンに持つ魅津希は、ストロー級でも屈指のストライキングテクニックを持っており、トーレスの空手・テコンドーベースの動きへの対応に注目だ。トーレスのパワーにも警戒が必要で、寝技も得意とする魅津希にとって、パウンドを好むトーレス相手に下にいる時間はできるだけ避けたいところだ。
魅津希はオクタゴン2戦目に向けて、「UFC2戦目が決まりました。8月に中国の深センで勝利した後、首の手術を受けてから初めての試合となります。そして今回は適正体重のストロー級での試合になります。何より相手がランカーとなり、不安要素が盛りだくさんの試合になりました。ランキングに入ってない私が2戦目でこの相手は強敵だなと思います。ですが、ここで勝てれば私がランカーになれるという希望も持てる試合になります。ここは絶対に勝ってランキング入りを狙いたいと思っています。むしろ、絶対に勝ってランキング入りしてみせます。ここで勝たないと私が今までやってきた意味がないと思っているので、全力で倒しにいきたいです。日本から応援してくれてるファンの皆さん、楽しみに待っていてください」と、ランキング入りを至上命題としており、これまでの軌跡を賭けて戦う決意をコメントしている。
また、SNSでは、「ランカー相手にバチバチに殴り合いしたいと思います! ファンの皆さんに楽しんでもらえる試合をするのは大前提で、自分自身楽しんで試合に望めたらいいなと思ってます! 3カ月みっちり頑張ります」と意気込みを記しており、 日本人女子選手初のUFC連勝が期待される。
なお、同大会のメインでは、ヘビー級のフランシス・ガヌー(カメルーン)とジョルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)が対戦。さらにバンタム級で3連敗中のコディー・ガーブラント(米国)が、2連敗中のハファエル・アスンソン(ブラジル)を地元で迎え撃つことになっている。