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2月16日(土)「Krush.98」後楽園ホール大会で行われる「初代Krushクルーザー級王座決定トーナメント」一回戦で、愛鷹亮(力道場静岡/Bigbangヘビー級王者)とRUI(K-1ジム蒲田チームキングス)が激突する。
現Bigbangヘビー級王者の愛鷹は、今回は階級を下げてのKrush参戦。会見では、「ずっとヘビー級にこだわってきたけど、初代クルーザー級王座決定トーナメントがすごく盛り上がっていて、蚊帳の外の自分が悔しかった。オファーを受けて自分もやるべきだと思いました。クルーザー級にもヘビー級のパワーと感動をそのまま持っていきたい」と、2階級制覇を目指すに至った思いを語った。
対するRUIは、11月のK-1で加藤久輝に1R KOで敗れ、今回が再起戦。「愛鷹選手は漢気のあるファイター。殴り勝つのは厳しいけど、愛鷹選手に付き合わずに蹴り勝ちたい」と得意の蹴りで勝負すると語っていた。初代Krushクルーザー級王座に登り詰めるのは?
◆愛鷹亮「Bigbangのヘビー級王座に加え、Krushのクルーザー級も獲って、重量級で2階級制覇したい」
──愛鷹選手はヘビー級に拘りがあったと思いますが、最初にクルーザー級トーナメントのオファーを受けた時に迷いや葛藤はなかったのですか?
「話をもらった時は『ヘビー級で頑張る』と宣言していましたし、みんなにもそう言っていたので、やっぱりヘビー級でやりたいという気持ちがありました。でもクルーザー級の試合を何試合か見て、K-1の初代クルーザー級王座決定トーナメントも会場で見ていたんですけど、すごく盛り上がっていたじゃないですか。でも自分はその輪に入れずに蚊帳の外にいる、と。それがすごく悔しかったんですよね。
実際にヘビー級で日本人がトーナメントの優勝争いをするのは不可能に近いし、自分の意地でヘビー級に残ることは簡単かもしれないですけど、周りの応援してくれる人たちがそれを望むのかなと考えた時に、みんなにベルトを巻く姿を見せたいと思ってクルーザー級に落とすことを決めました」
──一ファイターとしても、クルーザー級で戦うことで自分のレベルが上がるという考えもありますか?
「ありますね。強くなるためには切磋琢磨できる相手も必要ですし、相手あっての競技なんで。人の居ないとこで拘ってやっていてもしょうがないなって気持ちもあります」
──記者会見でコメントしていた通り、クルーザー級リミットの90kgまで体重を落とすのは高校時代やデビュー当初以来になる、と。コンディション的な問題はないですか?
「記者会見の時点で98kgぐらいだったんですけど、あの時には体重を落とし始めていて5kgぐらいはすんなり落ちていました。今は食事も気をつけてますけど、練習の質が上がってスピードとスタミナも上がりました。パワーも全然落ちてないですし、クルーザー級に落として悪いことは一個もないでしょうね。パワーを維持したまま体を軽く出来てるので、良い方向に向かってるなと感じています」
──ではこのトーナメントではヘビー級でも戦えるパワーや爆発力を活かして戦っていきたいですか?
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「そうですね。そこらへんは自分の武器なんで、そのままクルーザー級に持って行こうと思ってます」
――対戦相手のRUI選手にはどんな印象を持っていますか?
「身長が大きい印象です。ただ(顔まで攻撃が)届かない高さではないので、下を蹴って殴ってと色々考えています。ミドルやヒザ蹴りが高い位置から来るので、そこを気をつけながらパンチで倒します」
──もしKrushでクルーザー級のベルトを獲ったら、いずれはクルーザー級・ヘビー級の両方で戦っていきたいという気持ちはありますか?
「ありますね。もしクルーザー級でベルトを獲っても、通常時の体重は95~96kgはあるので、それだったらヘビー級でもやれるかなと。今、自分はBigbangのヘビー級王者でもありますし、Krushのクルーザー級も獲って、重量級で2階級制覇したいですね」
──それも含めて重量級というカテゴリーそのものを自分が盛り上げてクローズアップされる場所にしていきたいですか?
「はい。重量級がもっとみんなに浸透して、注目される階級にしていきたいと思ってます」
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◆RUI「ベルトにかける想いは誰よりも強い」
──前回の加藤久輝選手との試合は1RKO負けという残念な結果に終わりましたが、RUI選手にとってはどんな試合でしたか?
「反省点を挙げたらきりがないですけど、一発をもらってしまったというのが一番の敗因だと思います。一発に関しては自分としてもチームとしても研究して対処してきたつもりだったんですけど、そこを超えていたというか。ブロックをしたつもりだったのが後頭部のあたりにもらってしまって、あそこまで頭が揺れたのは初めての衝撃でしたね」
──その後は試合のダメージもあったとは思いますが、どんな気持ちで過ごして、また練習を再開されたのですか?
「もう4日間ぐらいは飯も食えなくて…それだけやっぱり悔しかったですね。ただ試合を見返してみると、解説席でも『RUIの動きが今日は良い』と言ってもらっていて、僕の方がスピードもあったと思うんです。課題としていた右の攻撃も出ていて、序盤はリズムに乗れていたんですけど……そこを一発で引っ繰り返せる底力は流石だなと感じました」
──もちろん悔しさはあったと思いますが、同時に手応えもあった試合だったんですね。その状況で初代Krushクルーザー級王座決定トーナメントが開催されることは、気持ち的にかなり上がったのではないですか?
「上がりました。Krushにもクルーザー級ができるだろうなとは思ってましたし、オファーが来た時は即答でしたね。正直、相手は誰でもよかったです」
──普通にワンマッチで再起戦をやるよりも、こうしたトーナメントに出る方がやり甲斐がありますか?
「そうですね。K-1の時は同じトーナメントでもリザーブファイトでベルトに絡むことはなかったですし、Krush初参戦でトーナメントに起用してもらえるというのは、自分の中でも凄い嬉しいことです」
──メンバーを見ても今のK-1・Krushで戦っている日本の重量級選手が一堂に集まるトーナメントだと思います。ここで優勝すればタイトルはもちろん色んな可能性が広がってくると思いますが、ベルトやトーナメントにかける想いはいかがですか?
「正直、誰よりも強いと思います。僕は生半可な気持ちでやってるわけじゃないですし、このタイトルは絶対に獲りに行きます。ベルトを獲れば発言権も得られると思うし、そうなれば加藤選手を相手に指名したいですね。加藤選手に負けたあと、加藤選手が話をしに来てくれて『俺はもう歳だから(再戦は)やりたくないよ』と言ってたんですけど、今度はしっかり引導を渡してやりたいですね」
――対戦相手の愛鷹選手にはどんな印象を持っていますか?
「見て分かる通り、漢気のあるファイターだなと。何度か会場で試合を見て、面白い試合をする選手だと思ったし、やってみたいと思っていました。殴り勝つというのは厳しいけど、愛鷹選手に付き合わずに蹴り勝ちたいと思います」
──以前「今はクルーザー級でやっているけど、いずれはヘビー級でもやりたい」と話していましたが、その気持ちは変わらないですか?
「変わりません。僕自身、クルーザー級にとどまって試合をするつもりはないですし、いずれはまたヘビー級に戻して、外国人選手たちを倒していきたいです」
──Krushでもクルーザー級のベルトが新設されて、重量級にも注目が集まっていると思います。このまま重量級を盛り上げたいですか?
「はい。K-1 JAPAN GROUPでの重量級の盛り上がりを実感していますし、この熱を東京だけではなく、大阪や中国地方、そして僕が生まれた福岡に持って帰りたいです」