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レポート

【QUINTET】「Team UFC」がお膝元ラスベガスで優勝! 「Team PRIDE」は1回戦敗退。先鋒で五味隆典がオマリーに一本負け。桜庭は大将戦ドロー=写真追加

2019/12/13 00:12

◆Team WEC
先鋒 チャド・メンデス(キャプテン/米国)
次鋒 マーク・ムニョス(米国)
中堅 カブ・スワンソン(米国)
副将 グローバー・テイシェイラ(ブラジル)
大将 ジェームス・クラウス(米国)

vs

◆Team Strikeforce(946.6lb)
先鋒 ジェシアス・カバウカンチ(J.Z.カルバン/ブラジル)
次鋒 ジェイク・シールズ(米国)
中堅 キング・モー(米国)
副将 ギルバート・メレンデス(米国)
大将 ヘナート・ババル(ブラジル)

△先鋒 チャド・メンデス(キャプテン/米国)
[時間切れ]
△先鋒 ジェシアス・カバウカンチ(J.Z.カルバン/ブラジル)

もうひとつの1回戦は「Team WEC」vs「Team Strikeforce」。「Team WEC」は先鋒にキャプテンのチャド・メンデス(米国)、「Team Strikeforce」は先鋒にJ.Z.カルバンことジェシアス・カバウカンチ(ブラジル)を指名した。

NCAAディビジョン1でオールアメリカンに2度選出されているメンデスは生粋のレスラー。トップに強く、MMAでは一本負けもないなど守りも硬い。ルタ・リーブリ出身のカバウカンチ得意のギロチン、そして足関節をいかに防いで、レスラーが強い形を作れるか。カバウカンチは、2019年7月にジョルジ・パチーユ・マカコに「Kasai Super Series Orlando」のグラップリングマッチでギロチンチョークで一本勝ちしており、連勝を目指す。

トップから攻めるメンデス。カバウカンチのガードにメンデスはストレートフットロック! カバウカンチも同じアキレス腱固めで対抗も場外に。

中央再開。跳びつき十字を狙うカバウカンチだが外すメンデス。両者に指導が。組み手争いから再び跳び十字を狙うカバウカンチ。切るメンデスは上から左で脇差し右にパスを狙うがさせないカバウカンチはニーシールドへ。

攻めてこないメンデスに立ち上がったカバウカンチ。メンデスはスピーディなダブルレッグから脇を潜ろうとするが、カバウカンチもすぐに正対しガードに。ヒップスローからラバーガードを狙ったところで時間切れで痛み分けに。

×次鋒 マーク・ムニョス(米国)
[4分48秒 肩固め]
〇次鋒 ジェイク・シールズ(米国)

「Team WEC」の次鋒マーク・ムニョス(米国)はオールアメリカンレスラーだが、BJJでも黒帯を持つ。マルコ・バルボーサの黒帯でノーギでの強さには定評があり、次鋒同士の対戦となれば、アメリカン柔術使いのジェイク・シールズ(米国)とは玄人好みのポジション争いとなりそうだ。

MMA時代と異なり大きく増量したムニョスに下から立ち上がり投げる「Team Strikeforce」の次鋒シールズ。

すでに肩で息をするムニョスを相手にシールズはマウント奪い肩固めへ。腕をロックし防ぐムニョスだが、再びシールズは肩固めへ。そこからリアネイキドチョーク狙いにムニョスは正対し上に。

しかし足を跳ね上げスイープするシールズはダースチョーク狙い。さらにムニョスを寝かせてすぐにマウントから肩固めへ。サイドに移行し肩固めで下から絞め上げタップを奪った。

×中堅カブ・スワンソン(米国)
[5分18秒 Injury] ※スワンソンが怪我
〇次鋒 ジェイク・シールズ(米国)

「Team WEC」の中堅カブ・スワンソン(米国)はBJJ出身。ジョー・モレイラ道場からジャクソンズMMAのキャリアのなかでリアネイキドチョークをはじめ、ネッククランク、ギロチンチョークなど首系の技での一本勝ちを11個マークしている。2019年10月のUFCではクロン・グレイシーと対戦し、その多くの時間をスタンドに費やしたが、クロンのジャンピングガードからのスタースイープや、クローズドガードからのギロチンもMMAのなかで防ぐなど、防御力も高い。

シングルレッグから両足を束ね横回転してテイクダウンを奪うシールズ。脇差しパスにギロチンを狙うスワンソンはフルガードに戻して見せる。

MMAファイターらしく蹴り上げで押して立つスワンソン。足払いで崩そうとするスワンソン。シールズの引き込みからの足関節はすぐに抜いて離れるが、下のシールズは何度もバタフライガードから跳ね上げる。そこでバランスを保ち下にならないスワンソン!

シールズのダブルレッグを切るスワンソン。四つからシールズ得意の小外がけも切るスワンソン。2試合前のシールズはスタミナ苦しいか。引き込みから外掛けでストレートフットロックへ! いったんは倒れたスワンソンは立つが、シールズが右足を外掛けで、左足を伸ばしてスワンソンの右足にフックし、内側にひねるとスワンソンは左ヒザを負傷。シーズルが2人抜きを達成した。スワンソンはUFCに影響が出なければいいが……。

△副将 グローバー・テイシェイラ(ブラジル)
[時間切れ]
△次鋒 ジェイク・シールズ(米国)

「Team WEC」の副将グローバー・テイシェイラ(ブラジル)は米国移住後にBJJを学んだ変わり種。肩固め、リアネイキドチョークなどを極め手としており、「ADCC 2009」では足関節の名手ディーン・リスターにポイント勝ちの実績を持つ。

ボトムのシールズはギロチン狙いも首を抜くテイシェイラ。パスしサイドを奪うテイシェイラは肩固めへ! 自身のヒザを抱いて凌ぐシールズ! 背中を見せたシールズに再び肩固めを狙うテイシェイラだが、同じようにシールズは長い手でヒザを抱いて防ぐ。

肩固めを外してマウントに移行したテイシェイラ。左で差すとシールズが背中を見せたところにチョーク狙い。美木レフェリーはストップ。中央でパーテールポジションから再開。

正対するシールズはフルガードに。テイシェイラの頭を押さえ三角絞め狙いからギロチンを狙うが頭抜くテイシェイラはパス狙い。しかし、シールズは足を越させず。時間切れでシールズは3人目を道連れにマットを降りた。

×中堅 キング・モー(米国)
[0分45秒 ギロチンチョーク]

〇大将 ジェームス・クラウス(米国)

「Team WEC」の大将ジェームス・クラウス(米国)はブラジリアン柔術茶帯で現在、2回目のUFCで4連勝中。長い手足から繰り出すギロチンチョ-ク・三角絞めを得意とし、プロMMAで14の一本勝ちを誇る。

「Team Strikeforce」の中堅キング・モーことモハメド・ラワルは元北京五輪代表候補のレスラー。元Strikeforce世界ライトヘビー級王者のモーは、11月の「Bellator 233」でアンドリュー・カペルに82秒 KO負けでMMAを引退。グラップリングマッチ出陣となる。MMAでは一本負けのないモーは、ピュアグラップリングでレスリングを活かしたどんなスタイルで臨むか。

頭を下げてダブルレッグに入るモーに、クラウスはジャンピグガードでアームインギロチン! モーはそのまま持ち上げるが、クラウスは後方にそりながらギロチンを極めると、モーは立ったまま背中を2度タップ。

外したクラウスを下に落として、両手を挙げてなぜ止めるのかという仕草をするが、VTR検証の結果、クラウスの一本勝ちが認められた。

△大将 ジェームス・クラウス(米国)
[時間切れ]
△副将 ギルバート・メレンデス(米国)

「Team Strikeforce」の副将ギルバート・メレンデス(米国)はシーザー・グレイシー門下生。レスリング出身で友人のジェイク・シールズと長く練習を積むなどノーギ柔術をMMAのなかで防御も含め駆使してきた。2019年5月にはグラツプリング大会「Submission Underground 8」でパット・ヒーリーに判定勝ちしており、MMAからシフトの方向か。2014年12月にアンソニー・ペティスを相手にMMAで初めて一本負けを喫しているのが気になるところだ。

両脇を差して押し込むメレンデスも投げられないクラウス。両者に指導からスタンドで差し合い。

ツーオンからバックを狙うメレンデス。四つからシングルレッグテイクダウンはクラウス! 場外で中央再開。クローズドに入れるメレンデス。その蹴り上げから立ち際をバックを奪うクラウスはギロチンを狙いつつバック奪取! ボデイトライアングルで胴を両足でロックし、残り2分30秒でチョークを狙う。

パームトゥパームに切り替えるクラウスに腰をずらし正対して立つメレンデス! しかしヒザに手を置きスタミナ厳しいか。

組まずデフェンスに徹するメレンデスは前進してくるクラウスにギロチン狙い。首を抜くクラウスのバックを奪ったところでゴング。ドローで大将を止めた。「Team Strikeforce」は大将のババルを残して決勝進出へ。「Team UFC」との対戦が決定。

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