過去2度対決(いずれも金子が勝利)している金子(左)と璃明武が3度目の激突
2026年9月12日(土)東京・国立代々木競技場第二体育館『K-1 WORLD MAX 2026』の第一部第5試合にて、「K-1 WORLD GPスーパー・バンタム級タイトルマッチ3分3R延長1R」で対戦する王者・金子晃大(K-1ジム自由ヶ丘/FROG GYM)と挑戦者・璃明武(K-1ジム総本部チームペガサス)のインタビューが主催者を通じて届いた。
金子「自分の違和感を大事にしようと」

金子は24年のK-1-55kg世界トーナメントで、カン・メンホン、璃明武、大久保琉唯を破り優勝。25年9月のスーパー・バンタム級王座防衛戦は池田幸司を破り、リベンジに成功してベルトを死守した。前戦は今年2月に大久保琉唯とのタイトル戦を予定していたが、相手の体重超過でノンタイトルの勝敗なしとなった。
――お元気ですか? しばらく、金子選手の声を聞かないファンが心配していました。
「相変わらずですよ。なんか、みんな聞いてきますね。なんでですか?」
――SNSとかに、何も書き込まないじゃないですか。だから元気なのか心配なんですよ。
「それがいいんですよ」
――それがいい?何がいいんですか?
「あえて書かない。あえて情報を出さないのが」
――なるほど。でも、一体誰と戦ってるんですか?
「戦ってないですよ」
――でも、情報を出さないわけですよね。
「戦ってないからこその情報戦ですよ」
――情報戦……。
「自分の中の」
――また、深いことを言い始めましたね。
「みんな、もう今SNSじゃないですか。世界が」
――みんな好き勝手なことを書いていますからね。
「好き勝手というか、もう世界がそっちになっちゃってるから。もっと現実を生きないと」
――どんな現実を生きてるんですか?
「練習ですよ、練習…。毎日変わらずに」
――練習では、今までと違うことはやってるんですか?
「なんすかね。やっぱり、ちょっと変化はさせてます、さすがに」
――それは技術ってことですか。
「それもだし、練習のやり方とかも」
――具体的な内容は言えないですよね。
「具体的にっていうか、根本では…、なんすかね。ちゃんとやってますよ」

――練習のテーマとかあるんですか? 会見で話していたように、脳汁ですか?
「練習のテーマというか、やっぱり去年1年間通して調子良くなかったんで。そこを修正しています」
――なるほど。では、練習で変わってきたって実感があると。
「ありますね、自分の中では。毎日変化をさせながら取り組んでいるんですけど、ちょっと中途半端になっちゃうところもあって。身体って生ものなので、合う時も合わない時もあるんですよ。だから、あの時に調子が良かったらこのままやった方がいいかなとかじゃなくて、ちょっと感覚に振り切ろうと思っています」
――それが脳汁なんですね。
「自分の違和感を大事にしようと思っています。これだけ調子が悪いっていうのは、絶対に原因があるので。そこを解決しないといけない。僕の中の原因は何個かあって、それが連鎖しているんで、絶対に。1個ハマっていなかったら、多分ハマってないんです。そのマイナスの部分が、マイナスをまた合わせてしまっているような感覚で」
――負の連鎖があると。
「合わない時は、合わない環境に動くものなんですよ。1個合わなかったら、これも、これもと合わないところばかりに連鎖していく」
――ああ、分かります。
「それで、ちょっと良くないことばっかりしていたんだなと。だから自分で、これが合ってんだというのを優先しています」
――はい。
「試合が調子悪くてもスパーリングとかはいいんですよ。でも、それが続かないというか。そこを修正していって。今年の2月から僕は、それを結構大事にしてきました。結構変わってますよ」
――前回の大久保琉唯戦は、相手の体重超過で受けなくてもいい試合でした。それでも受けたのはなぜですか。
「答え合わせをしたかったからです」
――答え合わせ?
「自分の調子がわかるじゃないですか。そもそも自分のやってたことが合ってるのかみたいな。やっていなかったら、それがわからないまま次の試合をしてしまう。気づかないまま試合をするから、次に絶対出ちゃいますからね」
――試合後、負けたみたいなことを言っていましたね。
「もうヤバイですよ。とんでもない試合をしてしまったなと。でも逆に言うと、あそこで出せてよかったですね。どうやって修正するか、原因を考えることができるので」
――でも相手の体重超過なので、そもそも試合の参考にならないという意見もあります。
「そうなんですけど、動きがダメですよね。相手うんぬんじゃなくて、自分の問題なので」
――試合後、誰かに何か言われましたか?
「まあ、いろいろな意見がありましたけど、自分の感覚を信じるタイプなので。そっちを優先しています。そこを繊細にやっています」
――ご自身の中で、いい時の自分に戻ってる感覚は。
「それは、やってみないとわかんないですね。でも、いい時に戻ったとしても、別にそういうところじゃないんですよ、目指さないといけないのは。もっと上を目指しているんで」
――進化しなければいけないと。
「そう。なんか現状維持になるんで。良くして、さらに進化しているようにならないと。そこを超えていかないと、みんな対策してくるわけですから」
――その意味では、璃明武選手は一番研究してくるタイプの印象ですね。
「しっかり、僕の苦手なポイントを対策してくるでしょうね。もちろん自分自身進化していかなければ、やられると思っています」
――再戦を受けた理由はありますか?前回は判定で勝っていますが。
「受けた理由ですか…」
――オファーが来たから受けたと。
「まあ、そうだし、仮にやらない選択肢を取ったとしても、そういう人っていずれどこかで捕まるんで。例えばですけど、では競技を変えますといって、自分の得意なところで勝っていったとしても、いずれ捕まるんですよ」
――苦手から逃げてると?
「そうです。似たようなタイプが来た時に。競技を変えようが団体を変えようが、そこからは逃げられない。だったら、そこに立ち向かった方がいいじゃないですか」
――たしかに一理ありますね。
「超えた方がいいじゃないですか。超えていかないと」
――前回の璃明武選手の試合(乙津陸戦=璃明武の判定勝ち)は見ましたか?
「ええ。やっぱり、相手がやりづらい戦いをしっかりやってますよね」
――完封の内容でした。
「そうですね、いいんじゃないですか」
――やりにくい相手を、どう見ていますか?
「みんなに見えているのと、僕も同じですよ」
――では、そんな難敵をどう攻略しますか?
「練習して、スパーリングして、試してみたいなことを繰り返して作っていきます。結局は、自分の感覚を大事にしています」





