ジリアン・ロバートソン「MMAだからこそ私が輝ける場所だと思っている。マッケンジーは後半にスタミナが切れてくるはず。そこで私が輝く」
――ジリアン、あなたはタイトル挑戦に向けて遠回りの道のりを歩んできたように感じます。UFCでの初のタイトルマッチまであと数日となった今、キャンプの調子は、生活はどうですか、そして今の心境は?
「実は、女子選手の中でタイトルマッチまでに一番遠回りをしたのは私なのよ。今回がUFCでの21戦目になるわ。今回のキャンプは本当に絶好調で、これまでにないほど自分の自信を感じているわ。このチャンスに向けて準備万端よ」
――例えばチャールズ・オリヴェイラや他の選手たちが連勝街道を突っ走ってタイトル挑戦権を掴んだときのように、ファンからの大きなサポートを感じることはありますか? マッケンジーの最後の試合の後、みんなが次は『タチアナだ』『ウェイリーだ』と言っていた中で、あなたのパフォーマンス以降、あなたの名前を推す声が徐々に高まってきたように感じますが、ファンの後押しは感じていますか?
「多少はあるわね、半分半分といったところかしら。カナダのファンからの後押しは100%、感じているわ! カナダは全面的にサポートしてくれているの」
――マッケンジーの分析についてですが、誰もがグラップリング対グラップリングだと言うでしょうけど、カウントダウン番組の中であなたは「彼女は伝統的な柔術のアプローチで来るが、自分はMMAグラップラーだ」と語っていました。マッケンジーのスキルセットを分析してどう思いますか? 感心する部分はありますか?
「彼女の何かを過小評価するつもりはないわ。ブラジリアン柔術のスキルは本当に高いと思う。ただ、ここはMMAだからね。だからこそ私が輝ける場所だと思っているわ。彼女はすごくアグレッシブに攻めてくるだろうけど、後半のラウンドではスタミナが切れてくるはず。そこで私が輝くのよ」
――歴史的に見て、ハイレベルなグラップラー同士が対戦すると、お互いに技を相殺し合って打撃戦になることがよくありますよね。彼女のグラウンドの技術は誰もが知るところですが、彼女の打撃についてはどう見ていますか? なんせこれはMMAの試合であり、最初は必ずスタンドから始まるわけですから。
「彼女の打撃はアグレッシブだと感じているわ。ただ、私の打撃に対してもディフェンス面でかなり隙があるわね。とはいえ、彼女は間違いなく全力で突っ込んでくるだろうけど」
――以前のインタビューで、「彼女は自分のことが好きではないと思う」と話しているのを見かけました。昨日の時点でマッケンジーにそのことを聞いたら、「彼女に会ったこともないし、どこからそんな話が出てきたのか分からない」と言っていました。本当に彼女はあなたのことが嫌いだ(または嫌っていると感じる)と思いますか? それとも、自分の中でメンタルを作るためにそう思い込んでいるのですか?
「彼女はキャンプ中ずっと、『相手のことは知らない』『相手の柔術は大したことない』みたいなことをあちこちで言っていたのよ。それなのに今になって『いや、そんなことない、嫌いなわけじゃない』なんて言い出して。“ちょっと待ってよ、なんで今さらそんなこと撤回しようとしてるわけ?”って感じだわ。“キャンプ中ずっとそんな風にビッグマウス叩いてたんだから、その姿勢を貫き通しなさいよ”って思うわね」
――もし彼女が面と向かって「実はあんたのことが嫌いなんだ」と言ってきたら、逆にリスペクトしていましたか?
「もちろんよ! だって、今まさに今週戦おうとしているんだから。“健闘を祈るわ、この野郎”って感じよ」
――この多忙なチャンピオンシップキャンプの最中で、フィラデルフィアでの経験はどうですか? やりたかったバケットリストはできた?
「何もやる時間がなかったわ。月曜日にメディアツアーのためにトロントへ飛んだんだけど、飛行機が欠航になっちゃってね。だからフィラデルフィアに着いたのは昨日で、ちょっと予想外のハプニングだったの。だから観光なんて全然できていないわ」
――日曜日にベルトを持って何かやりたいバケットリストはありますか?
「まだそこまで考える余裕がないわね」
――ディン・トーマスはずっとあなたをサポートし、指導してくれた人物です。彼のもとにベルトを持ち帰ることはあなたにとってどれほど意味がありますか? そして、彼から教わった一番大切なことは何ですか?
「15歳の頃からディンとは一緒にやってきたから、これは私個人のものというより、何よりも“私たちのベルト”だと思っているわ。今日の私というファイターを形作ってくれたのは彼だから、これを勝ち獲って彼に捧げることができたら、私にとって世界を意味するほどの価値があるわね」
――土曜日の健闘を祈ります。昨夜マッケンジーとのフェイスオフがありましたね。そのときの感想と、有名なロッキーの階段(Rocky Steps)であの場に立てたことについて教えてもらえますか?
「予想していたよりも彼女が少しアグレッシブではなかったことね。彼女は私と2回も握手をしてきたんだけど、それが逆に拍子抜けしちゃって“あれ、私たちバチバチにやり合うんじゃないの?”って思っちゃったわ」
――月曜日にトロントにいた際、「あのベルトはすでに自分のものだと感じている」と言っていましたね。あのフェイスオフでベルトを間近で見たことで、さらにモチベーションが上がりましたか?
「まあ、少しはね。でも私にとっては、あれはただの“もう一つの試合”にすぎないわ。やるべきことは、ケージに入って自分のパフォーマンスを発揮する機会を得ること、ただそれだけよ。それをやり遂げられることを願っているわ」
――公開記者会見にはどんな期待を持っていますか? 彼女にもっとトラッシュトークをしてほしいと言っていましたが、今では展開が変わると思いますか? どうなると予想していますか?
「どうなるかは正直分からないわ。でもさっきも言ったように、私のスタンスは変えないわよ。今でも彼女のことは嫌いだからね」
――UFCが今週発表したデータによると、あなたは女子MMA最多フィニッシュ数でアマンダ・ヌネスとタイ記録とのことです。今週末にフィニッシュを決めてその記録を単独で塗り替えることは、あなたにとってどういう意味を持ちますか?
「彼女は私の絶対的なアイドルだからね。彼女より優れた女性ファイターなんていないと思っているから、彼女の記録を破ることができれば、本当に大きなステップになるわ。それが本当に意味のあることよ」
――では、自分自身はどのようなチャンピオン像を描いていますか? タイトル防衛を積極的に行いたいか、あるいは二階級制覇への興味など、どう考えていますか?
「間違いなくアクティブでありたいわね。自分のキャリアを通じてずっとアクティブに戦ってきたし、自分の階級を完全に制覇するまでは上の階級に上げるべきじゃないと思っているの。だから、自分の階級をクリアできたら、上の階級を考えるかもしれない。でも現時点では115ポンド(ストロー級)に留まる」
――次の質問です。少し気が早いかもしれませんが、現在のあなた以外に、階級内で明確な次期挑戦者はいますか?
「ウェイリーが現在どの位置にいるのか、いつも疑問符がついている状態よね。ファティマ(クライン)が上がってきているし、(アレクシア)タイナラもいる。彼女たちは今後数年にわたってしっかりとマークしていかなければならない選手たちだと思っているわ」
――ここまで長い道のりを歩んできたと話していましたが、敗戦や挫折、そして自分やファンがチャンスに値すると感じていながらも他の選手たちが先にチャンスを掴んでいくのを見る中で、「本当にこの場所にたどり着けるのだろうか」と疑心暗鬼になったことはありませんか?
「ううん、旅の楽しさを味わっていただけだから、疑ったことはないわ。私が学んだ最高の教訓の一つは、メイシー・バーバーにTKO負けした直後、オクタゴンから降りる階段でのことよ。コーチのディンが私に近づいてきて、『終わったんだ』と言ったの。その瞬間に気づかなきゃいけないのよ。“もうどうにもできないことだってある。次の瞬間に進んで、ただ前進し続けるしかないんだ”ってね。
――あなたはUFC屈指の素晴らしいグラップラーの一人です。もし試合になってグラウンドの展開になり、マッケンジー・ダーンのような実績を持つ相手からサブミッションを奪うことができたとしたら、あなた自身のグラップラーとしての評価はどれくらいの順位になりますか?
「それは、UFCにおける私の最高峰のサブミッションの一つになるはずよ。UFCやブラジリアン柔術で彼女ほどの実績を持つ選手は他にいないし、彼女はまだ一度も一本負けをしたことがないからね。その栄誉を手に入れられたら本当に素晴らしいわ」
――土曜日に勝利した場合、デイナ(ホワイト)に「ここで防衛戦がしたい」と頼むとしたら、どこが良いですか?
「もちろんカナダでやりたいわね! でも、もしウェイリーが戻ってくるなら、上海まで乗り込んでもいいわ」
――健闘を祈ります。今回のタイトル挑戦に向けてキャリア最長の連勝中ですが、これだけの連勝を重ねられるようになったのは、キャリアの何が変わったからだと思いますか?
「コーチのディン・トーマスや“ゴート・シェッド(Goat Shed)”の環境のおかげで、自分に自信を持ち、万全の準備をしてオクタゴンに向かうために必要な“正しい組み合わせ”を見つけることができたからだと思うわ」
――素晴らしいですね。皆さん非常にハイレベルなMMAグラップラーですが、パンチやキックを一切なしにして、もし純粋な柔術だけのマッチだったら、マッケンジー・ダーン相手にどう戦えると思いますか?
「正直に言って、純粋な柔術なら彼女に軍配が上がるでしょうね。UFCに入ってから純粋な柔術の練習なんてしていないし、打撃ありの柔術しかやっていないから。今となっては、相手の顔面を殴ることなしにクローズドガードを開く方法かすらよく分からないわ。だから、もし純粋な柔術ルールだったら、彼女にアドバンテージがあっても驚かないわね」
――ありがとうございます。カナダを代表する存在として、GSP(ジョルジュ・サンピエール)以来となるカナダ人王座獲得の可能性や、カナダの新しい世代の男女ファイターを代表することについてどう感じますか?
「それを聞くたびに、なんだか現実離れしているように感じるわ。カナダ初の女性チャンピオンになるなんて……自分でも“そんなにイケてる人間じゃないよ”って思っちゃうの。ただ楽しくこれをやっているだけだから。だから自分がカナダのMMAを引っ張っているなんてそこまで大ごとに考えていないけれど、それでも本当に現実味がないわね」
――このタイトルマッチがイスラム(マハチェフ)がメインを務める大会のコ・メインイベント(セミファイナル)に組まれたことについてはどう思いますか?
「現在最強であるイスラムがメインの大会でコ・メインを張れるなんて、最高のポジションであり、最高のチャンスだと思っているわ。多くの人たちにこのショーを見てもらえることを願っているわ」
――この試合がフィラデルフィアで開催されると聞いたときの最初のリアクションは?
「アリーナがものすごく大きくて、ファンがめちゃくちゃ熱狂的だって聞いたわ。私が楽しみにしているのはまさにそこよ」








