『QUINTET.2』で「TEAM 10th Planet」とともに来日した総帥エディ・ブラボー。試合では、石井慧率いる「TEAM VAGABOND」と桜庭和志率いる「TEAM Reebok」を見事破り、優勝に輝いた。米国で独自のグラップリング大会「EBI」を主催しているエディは、いかなる考えのもとに「EBI」を創設し、その先に何を見ているのか。「EBI」ベストバウトを訊いていくうちに、エディは大いなる野望を語り始めた!「QUINTET」でグラップリングに興味を持った読者に、その深遠なる世界を動画とともに探訪してほしい。聞き手は『ゴング格闘技』エディ番でお馴染みの堀内勇氏だ。(※8月noteの記事を再掲載)
──エディ、あなたの主催するトーナメント、EBI(エディ・ブラボー・インビテーショナル)について詳しくお伺いしたいと思います。近年のグラップリング界におけるサブミッション・オンリー・ムーブメントの代表的な大会であり、UFCファイトパスに入会すれば過去の全大会が見ることができます。
「さっきも言ったけど、俺はサブミッションで決着しなければ両者失格になるグレイシー・ナショナルズのルールが大好きだったんだ。お互い必死に極めを狙いにゆくからな。EBIでもやろうと思ったんだけど、16人のトーナメントで全員が失格になっちまったら目も当てられない。だから(本戦においてサブミッションで決着が付かなかった時のために)独自の延長ルールを考え出したんだ」
──サッカーのPK戦に近いルールですよね。(※延長に入ると選手は攻撃側と防御側に分かれ、攻撃側はバックかスパイダーウェブ(腕十字を取る前の体勢)を選択してそこから開始。攻撃側が極めるか防御側がエスケープをすると攻守交代。一つのターンで一本&エスケープを達成した側が勝利。決着が付かない場合は3回までターンが繰り返され、最後は極めあるいはエスケープに費やした合計時間で勝敗が決定される)。今回のあなたのチームのエースというべきジオ(マルティネス)をはじめとして、この大会を通して数々の才能が世界に紹介されました。
「ああ。クレイグ・ジョーンズ、ゲイリー・トノン、エディ・カミングス、ゴードン・ライアン……」
──全員、現在世界で大きく注目されているグラップラーたちですよね。そんなEBIに興味を持った人のために、エディの立場からぜひ見るべきオススメの試合ベスト5を選んでいただけませんか。
「うむ。No.1は『EBI 10』の決勝だな。ジオがエディ・カミングスを倒した試合だ」
──衝撃的でしたね。現在世界一の足関節師と言われており、サブオンリールールなら誰も勝てないだろうと思われていたカミングス相手に、ジオが延長に持ち込んで一本を奪いました。
「そしてNo.2は第1回大会だ。ジオがジェフ・グローバーに勝ったやつだ」
──これも驚きでした。私はこの大会までジオという選手を知らなかったので、南カリフォルニアのグラップリング界で輝き続けていたジェフが当然勝つものと思っていたのですが……。
「ああ、延長が3度繰り返されたんだ。正直、これは俺が事前にもっとも恐れていたシナリオだったんだよ。最後までどちらもサブミッションが取れなかったらどうすんだ、特に決勝戦でそうなったら最悪だってな。で、よりによって最初の大会でそれが起こっちまったんだよ! これは終了時には、誰もどっちが勝ったか分からないくらい競った試合だ。で、集計時間を見た俺は『お、これは大騒ぎになるぞ!』って思ったんだ。それでアナウンスをさせたんだ。『勝者は……ジオーーッ!』ってな。そうしたら会場が爆発だ。そこで俺も分かったんだ。この延長システムは、最後までサブミッションがなくても盛り上がるってな」
──なるほど。
「でも、いつもそうなるわけじゃないんだ。3度目の延長が終わった時に、すでにどっちが勝ったか明白な時もある。だからそこもちょっと変えることにしたんだよ。最後の延長で攻守が交代した時には、あらかじめ『この選手が◯◯秒以内にエスケープできれば勝ち、できなきゃ負けだ』ってことをアナウンスするんだ。そうすると最後の攻防でその時間が近づくと、客席からカウントダウンがはじまって盛り上がるってわけだ。そうやって俺たちも学んで、一回一回少しずつ大会を改良しているんだよ」
──グラップリングを魅せるために試行錯誤があるんですね。ではNo.3は?
「『EBI 2』の決勝、ジオがファビオ・パッソスに勝った試合だ」
──なるほど、パッソスはギありの柔術で芝本幸司選手を倒したこともある強豪ですね……って、ここまで全部ジオの試合じゃないですか!
「ハハハ、No.4はダニー(プロポコス)が『EBI2』で優勝した試合で、No.5は『EBI13』でブギー(ジオの兄のリッチー・マルチネス)が優勝したコンバット柔術(ブラボーが考案した、掌底による打撃が許されたルールの試合)の4人トーナメントだな」
──全て10th Planetの選手が輝いた試合ですね。
「あとはグレイス・ガンドゥラムが出た全ての試合だな」
──彼女の試合も必見ですね! 10代であどけない顔つきの東洋系の少女グレイスは、素晴らしく洗練されたラバーガードを使いこなします。さらにモダン柔術の旗手というべきジョアオ・ミヤオが参戦した「EBI 4」や、後にADCC世界王者となるゴードン・ライアンがブレイクした「EBI 6」の無差別級トーナメント等も見どころに溢れていました。これからもEBIはグラップリング界で重要な位置を占め続けることになりそうですね。
「いや、EBIの男性部門はこれからどんどん変わっていって、グラップリングの大会じゃなくなる予定だよ」
──ええっ! そうなんですか !?
「ああ、EBIでは今までも延長ルールとか、他の大会とは違うことをやってきた。今後は徐々に試合を(掌底による打撃が許された)コンバット柔術ルールに変えていくつもりなんだ」
──これだけ名勝負を生み出して人材も輩出したグラップリング大会をなくしてしまうと!
「ああ、次のEBIは16人による完全なコンバット柔術ルールで開催するよ」
──なんと。
「それが俺がもともとやりたかったことなんだよ。ずっと掌打アリのルールでEBIを開催したかったんだ。でもコミッションとのやりとりが面倒でな。打撃が入ると、コミッションの認可が必要になってくる。するとやたら役所手続きが増えるんだよ。最初はコンバット柔術をオープンなマットでやろうとしたら、コミッションが『ケージじゃなきゃ許可できない』と言い出した。さらに『グローブも着用しろ』と言われてよ。俺は10分1ラウンドでやりたかったけど、これも『2分3ラウンドにしろ』と言われた」
──なんか杓子定規にMMAの基準を押し付けきている感じですね。
「それで俺は、『せめて3分3ラウンドでやらせてくれ』と交渉して、やっと許可を得たんだ。正直こりゃダメだなって思ったんだけど、とりあえずMMAの大会で1試合コンバット柔術ルールをやってみたんだ。でも全然冴えなかったんだよ。ケージでグローブをつけてやってもな。その後もう一度試したけど、これもイマイチだった」
──コンバット柔術をケージでMMAの中に混ぜて行っても、MMAの劣化版みたいに見えてしまいますもんね。
「そこで、コンバット柔術はしばらく引っ込めて、グラップリングルールのEBIを開催してたんだよ。それが盛り上がってきたところで、再びコミッションにオープンなマットで、掌打アリでやらせてくれと交渉したら、許可が出たんだよ。そこでEBIトーナメントの中にスペシャルマッチとしてコンバット柔術の試合も入れたら、うまくいったんだ。だから次は全てコンバット柔術ルールでトーナメントをやるんだ」
──もう参加選手は集まっているんですか。
「ああ、たくさんいるぞ。大部分はMMAファイターだけどな。柔術家どもはやりたがらねえんだ」
──(かつてEBIに出た)ジョアオ・ミヤオ等がコンバット柔術に参加するとは考えにくいですよね。
「まあな。MMAファイターはこんなの楽勝だと思ってるけど、柔術家は恐れおののいているんだ。いまのところコンバット柔術に積極的な柔術家は俺のところの選手だけだ。ジオはやりたがっているし、ブギーは以前はやりたがらなかったけど、今は大好きだ。PJバーチもやったし、ベン・エディもな」
──ベン・エディは最近コンバット柔術ルールで、ウィルソン・ヘイス(黒帯柔術家にして、UFCフライ級王座挑戦経験もあるファイター)と対戦し、なんとラバーガードから腕を極めて一本勝ちしました。
https://www.ufc.tv/video/ben-eddy-vs-wilson-reis-cjjw-1-special-match
「柔術を始めた頃から、俺には一つの夢があった。それはMMAにおける柔術の効力を高めることだ。打撃アリの状況で通用する柔術を作り上げることだ。それを実現するのがこのコンバット柔術ってわけだ」
──それ、ほんと昔からおっしゃってますよね。あなたがアブダビでホイラーを倒してラバーガードが注目を浴びた時も、これはMMA用の柔術の技術だと主張していました。
「ああ。正直言って俺はもうMMA自体をあまり見ねえんだ」
──そうなんですか!
「そこには柔術の技術がないからな。試合はいつもスタンドで開始して、そのままグラウンドに一度も行かずに終わる試合さえ少なくない。俺はキックボクシングやレスリングのファンというわけじゃないからな。俺が見たいのはサブミッションなんだ。打撃を制してのな。現在のMMAにおいて、柔術のレベルは今までになく下がってしまっているよ。俺にはまったく面白くねえよ」
──なるほど。
「だから俺のコンバット柔術は、本物の柔術を見たいと願う柔術ファンのためのものでもあるんだ。打撃がある中でも通用する、ピュアな柔術、よりリアリスティックな柔術だ。それこそがEBIの進む道なんだ。あ、一つ言い忘れてた。EBIの女子部門はこれからもサブミッション・オンリーだ。男子はコンバット柔術、女子はサブミッション・オンリーと順番に大会を開いてゆくんだ」
──その一貫した姿勢、改めて分かりました。ところで今回インタビューさせていただくにあたって、柔術界の革命児と呼ばれたあなたの技術について改めて考えてみました。
当初ラバーガードの開発者として脚光を浴びたエディですが、実はその主武器がロックダウン(独自の二重絡み)を用いたハーフガードからの技術であることは、メタモリスにおけるホイラー戦でも確認できました。
でも近年の柔術やグラップリング界の技術変遷を見ていると、実はあなたはもう一つ大きな技術的影響を残しているのではないかと思い当たりました。それはあなたがツイスター(グラウンドコブラツイスト)へのエントリーとして開発した、数々のトラックポジションへの入り方です。あなたは青帯の頃から、サイドを奪った後に自ら相手の下に潜り込むようにトラックポジションを取っていた。これはポジションの維持を重視する従来のブラジリアン柔術にはない発想です。
「ふむ」
──もちろんあなたの弟子のジオもこのポジションを非常に有効に活用していますが、世界柔術で2連覇を果たしたマイキー・ムスメシ等も、ベリンボロ以上にこのポジションを活用して相手のバックを制しています。
「そうなんだ。知らなかったよ」
──そうなんですか! ほんとギあり柔術には興味がないようですね。こちらはこちらでポイントゲームのための独自のゲームが進化しています。
「ああ、IBJJF(世界柔術連盟)の試合は見ていないよ。でもADCC(アブダビコンバット)には注目しているよ。で、俺が見るに近年最も大切な技術の進化はヒールフックだな。ジョン・ダナハーが中心となって発展させた技術だ。そして俺らも研究を重ねているんだ」
──はい。前述のエディ・カミングス、ゲイリー・トノン、ゴードン・ライアンらダナハー門下の選手たちが、ヒールを武器に大活躍しています。
「サブミッション・オンリー大会のムーブメントが生まれる前には、ヒールを磨く必要性はそこまで高くはなかったんだ。もちろんうちでも足関節は取り入れていたさ。シゲキ・マツダ(エディの日本人黒帯)なんかは2004年からハニーホール(インサイド・サンカク、サドルロックとも呼ばれる足関節に入るポジション。ダナハー一門がこのポジションにまつわる技術を追求したことで近年の足関節技術は飛躍的に進化したが)を使っていたしな」
──マツダ選手はかつてKOTCの沖縄大会にも参戦した人です。
「だけど、当時はそんなに足関節を重視はしてなかったんだ。うちの周囲ではハヤスタン(アルメニア出身のゴーコー・チビチアンが主催する道場)の連中はヒールを主武器にしていた。カーロ・パリシャン、マニー・ギャンブリアン、カレン・ダルビディアンらだ。でも奴らはみな口を揃えて『ヒールはMMAでは殴られるから危険だ。グラップリングでは有効だけどな』と言っていたんだ。だから俺もそれで納得してたんだよ。ヒールはそれほどやらなくてもいいってな」
──なるほど。
「でもその後サブミッション・オンリーの大会が出てきて、ヒールフックはどうでもいい技術から、最重要項目に変貌したんだ。当時、既にヒールの研究を積み重ねていたダナハーたちが、その威力をまざまざと見せつけたんだ。そこで俺たち10th Planetもヒールを本格的に取り入れた。そうしなくてはならなかったんだ。この技術の進化に付いてゆくのに、4年ほど費やすことになったぜ。そして現在とうとう、俺たちは完全にヒールフックを俺たちのシステムに取り入れることに成功した。だから現在の俺たちは、むしろ柔術のベーシックに戻っているんだよ。相手を圧倒してパスしてバックを取る柔術だ。もちろんラバーガードもツイスターも、足関節も全て取り込んだ上でだ」
──エディのシステムにおける足関節の位置付けは、基本を身につけた上での応用項目なのですか?
「いや子供も白帯も女性も、うちではみんな足関節をやるんだよ。以前はクラスに集まるメンバーのなかに、1、2人足関節の得意な者がいて、『あいつの足関節には気をつけろよ』みたいな感じだったんだ。でも今はクラス全員が足関節を習得している。うちのシステムにおける必修科目なんだ」
──内ヒールのように威力の高い技を初心者にも教えるとなると、安全性にも気を配る必要はありませんか?
「足関節が危険だということ自体が神話だよ。実際には、足関節は学べば学ぶほど怪我が少なくなるんだ。うちのシステムでは、ヒールの極め方をドリルにして反復練習する。それはタップの練習でもあるんだよ。ドリルを通して生徒たちはいつタップをするかを学び、また仕掛ける方も、どこまで極めれば相手がタップするかを学ぶ。これを繰り返すことでお互いに安全に攻防ができるようになる。だからうちで足関節で怪我をすることは滅多にないよ。もちろん少しは起こるが、それはどんなスポーツだって怪我は付き物だ。バスケットをやってりゃ膝の怪我は起きるだろ?」
──よく分かりました。ところで今回のQUINTETの魅力の一つは、組み合わせ次第で桜庭選手をはじめとしてレジェンドと呼ばれる超ベテラン選手が、若い選手と真っ向勝負することにあります。
「ああ、サクラバは格闘技業界でもっともでっかいballs(睾丸:勇気や度胸の比喩的表現)の持ち主だぜ!」
──エディ、あなたもこの舞台で戦ってみる気はありませんか?
「ああ、今回ももともとサクラバと戦ってみないかって訊かれたんだよ」
──でも今はそうやって片腕を吊っておられますから……。
「いや、俺の肩は大した問題じゃないんだ。膝も怪我しているけど、これも大丈夫だ。いずれ治る。ただ問題は俺の背中なんだよ。2年前に手術をしたんだけど、今でもどれだけハードにスパーできるか分からない状態なんだ」
──そうなんですか。
「しかし、だ。もしもハードに戦えると分かったら、サクラバと戦えるのは最高だな! そして光栄なことだ。ホイラーとの3戦目もいいし、ホイスともぜひ戦ってみたいぜ! まあホイスは俺とは一切関わりたくないだろうけどな」
──あの素晴らしい名勝負となった、メタモリスにおけるあなたとホイラーとの2戦目の後にも、ホイスはあなたに文句を付けていましたからね。ともあれ、背中の具合さえ良くなればスーパーファイトに出る気はあると。
「そう、背中次第でな。手術後に練習を再開したんだけど、すぐに膝をやっちまって、次には肩も怪我しちまったんだ。でもそっちは大丈夫だ。問題はとにかく背中だよ。手術でバカでかいディスクを挿入したんだよ。で、ドクターは柔術のことをあまり知らない人なんだけど、俺に聞いたんだ。『柔術では持ち上げて叩きつけられることはあるのですか』ってね。だから俺は『大丈夫、大丈夫。いつもグラウンドで戦いますから』って答えたんだ。そうしたらドクターは『では背中を捻る動きはどうですか? やることはありますか』って聞くんだ。そこで俺は『うーん……それは』ってなっちまったんだよ」
──さすがに下から腰を切ったり体軸を回転させる動きはありますからね。
「ああ。だからドクターが言うには、背中を捻るのはいけないし、デッドリフトや重量を加えてのスクワットもダメだということなんだ。そう言われると、かつてのように柔術はできないかもしれねえな、って思うんだよ」
──なるほど。
「もちろん俺はやりてえよ。そして実際これからもっと体を絞り込んで生涯最高のシェイプに仕上げるつもりなんだ。そして練習に復帰してどのくらい動けるか試してみるさ」
──やはりラバーガードというのは、それだけ腰や背中に負担をかける動きということですか。
「ノー。ラバーガードは原因じゃないと思うぜ。ただ……」
──長年グラップリングをしてきたせいだと。
「いや、俺は以前からずっと背中を痛めていたんだよ。柔術を始めるずっと前からな。俺は以前UPS(米国の運送会社)で働いていたんだけど、そこでさんざん積荷をしてて、背中を痛めちまったんだ。19歳の時だ。それからはずっと背中の問題を抱えていたんだけど、我慢してやってたんだ。だけどこうして40代になって、ちょっと見過ごせないほどの状態になったんだ。俺の背中どうなっちまってるんだ、ってな」
──…………。
「俺は今までずっと背中の痛みを無視してやってきたんだ。柔術家としてのキャリアを通してずっとな。本当は15分以上立っていることなんかできなかったんだけど、やってきた。最近になってとうとう『しょうがねえ、MRIを受けてみるか』って決めたんだよ。そこで、俺のL-5の部位の椎間板は完全に摩耗して無くなってたのが分かったんだよ。クッションがなく、骨と骨が直接触れ合っている状態だったんだ。で、そこを広げてバカでかいプレートを入れたんだ。だから今後、どれだけ戦えるかはまだ分かんねえんだ」
──なるほど。今回もいろいろと興味深いお話をありがとうございました。最後にエディ・ブラボー本人の今後の進むべき道を教えてください。
「このまま今やっていることを続けて、少しずつ上に登り続けることだな。今は全ての事柄が少しずつ良くなっているんだ。10th planet 全体の状況もそうだし、EBIもそうだし、俺の財政状況もそうだし(笑)、家族の状態もそうなんだ。この調子で行きたいと思っているぜ」
──今は全てが順調なんですね!
「ああ。別に大それた夢を持っているわけじゃない。別にムービースターやらTVスターになりたいとか思ってねえしな」
──ミュージシャンになるという夢は?
「おお、今でも音楽はやってるぜ。いつだって曲を作り続けてるよ。俺のアルバムはYouTubeでタダでゲットできるぜ。”mixflik of death and devotion” っていうんだ」
──リンクを載せるのでぜひみんなに聞いてもらいましょう!
「おう、15曲あるぜ。これまでになく精力的に曲を作っているんだ。でも俺は、もはやロックスターになろうとは思ってねえよ。さすがに諦めたぜ。ハハハ! 誰も俺の曲を金を出して買いたがらねえから、みんなにタダで提供してるんだ」
──でもあなたは柔術界の偉大なるスターですよ。間違いなく。
「ハハハハハ! ありがとうな!」