(左から)名高、チャトリ代表、ホルミルザエフ、ハガティ―
2026年4月29日(水・祝)東京・有明アリーナにて『ONE SAMURAI 1』(U-NEXT配信)が開催された。

大会終了後に、ソンチャイノーイ・ゲッソンリット(タイ)を破りONEアトム級(-52.2kg)ムエタイ世界王座の初防衛に成功した吉成名高(エイワスポーツジム)、若松佑弥(TRIBE TOKYO MMA)をKOしてONEフライ級(-61.2kg)MMA世界王座を奪取したアバズベク・ホルミルザエフ(ウズベキスタン)、そして与座優貴(team VASILEUS)の挑戦を退けてONEバンタム級(-65.8kg)キックボクシング世界王座を防衛したジョナサン・ハガティー(英国/Knowlesy Academy/Team Underground)が試合後会見に出席した。
以下、質疑応答の全文。
ハガティ―「ゲームプラン通りにいけた」
ハガティ―「まず足が痛いです。そして素晴らしい試合でした。このONE Championshipという最もいい団体で試合ができて、また光栄に思っています。与座選手は攻撃的で強い選手でした。私たちにはゲームプランがあって、そのゲームプラン通りにいけたと思います。一回打ち合いたいという気持ちはあったんですが、それを抑えてゲームプラン通りでやって勝てて良かったです」
ホルミルザエフ「皆さんこんにちは。まず応援してくれたファンの皆さんに心の底から感謝しています。ウズベキスタン人として、こんなに高いレベルのベルトを初めて獲った人として、ウズベキスタンの格闘技のレベルを証明しました。このベルトを誰にも渡したくないです」
名高「今回は初防衛戦ということで、一度戦っているソンチャイノーイ選手との再戦ではあったんですけど、前回の自分がKOした感覚も残ってましたし、もっともっといいパフォーマンスを見せて、僕らしい試合をして勝つっていうイメージが出来てたんですけど、想像以上にソンチャイノーイ選手も出入りのスピード、パンチのスピード、それの硬さだったりとか、そういったものも全てパワーアップしていて、自分の思うような展開には出来ませんでした。
そこでパンチを被弾してしまった部分もあって凄くパンチが痛くて、ちょっと弱気になりそうな場面もあったんですけど、そこでも自分は負けん気の強さってものがあって。しっかり気持ちを強く持って血が出たアクシデントがありながらも、ちゃんと自分のやりたい展開に中盤以降は戻せたってところは自分の中で評価したいなと思っています。でも、まだまだ自分の完成は程遠いという反省点がたくさん残るような試合になりました」

――終えたばかりですが、今後の展望・目標についてお伺いできますでしょうか。
ハガティ―「凄くいい質問です。まずはムエタイのチャンピオンシップで戦いたいです。(現王者の)ランボーレック選手と戦いです。それからMMAにも私は興味があります。私は格闘家なのでMMAにも挑戦したいと思います」
ホルミルザエフ「今も気持ちは最高です。ボーナスをもらえたり、ファンの皆さんが応援してくれたり、感謝してます。これからちょっとゆっくりしてから、またしっかり集中して練習していきたいです」
名高「今回圧倒的な勝ち方をして、また次の防衛戦だったりとか、新しい対戦相手とか、そういったものを考えていこうと思ってたんですけど、想像以上に苦戦してしまって。まだまだ自分のスタイルが未熟だなっていうのを痛感させられたところもあります。この試合で自分の階級の選手には、まだまだ強豪がたくさんひしめいているっていうのは見ている側も分かったと思います。
ムエタイの試合が自分と士門の今回2試合しかなくて、ちょっとそれも悲しいというか、悔しい気持ちもあったので、2人で絶対いい試合しようと思って、2人でずっと練習してきました。今回防衛できましたけど、もっともっと王者らしい試合をしたいっていう気持ちが強くなりましたし、もっともっと面白い試合をして、ムエタイの強さとか美しさ、面白さを見せていきたいという気持ちがすごく強くなりました。まだまだ自分はもっと上に行けると思います」
名高「対策をしてこられた」

――名高選手に質問です。これだけのダメージを負ったり、これだけ苦戦したのはいつ以来という記憶がありますか?
名高「プロになって6回負けているんですけど、その試合は全てラジャダムナンでのタイでの試合で。首相撲とかポイントで負ける試合が多かったので、喰らったダメージでいうと、鼻血が今でも止まらなかったりとか、目尻がバッティングで切れたりとか、足が痛かったりとか、ここまでダメージを受けたのは初めてかなと思います」
――国内ではここまで苦戦したのも初めてですか?
名高「そうですね。自分は6年ぐらいずっと連勝を続けてこられてるんですけど。ここまで苦戦した試合は久しぶりかもしれないです」
名高「パワーで押し切られてしまうシーンがあって、首相撲とかもソンチャイノーイ選手は背が低いので、下から組まれるのはなかなかムエタイではなくて、脇を差すみたいな感じでやられてしまったところがあったので。そこは試合前から考えてたところではあったんですけど、そういった対策もそうですし、もっともっと体を大きくしてパワーをつけたいと思いました」
――1、2Rはソンチャイノーイ選手の突進を回ってかわせていたと思うんですけど、それが追いつかれてしまった。その追いつかれた段階で、4Rに戦い方を変えてまた距離を取れたと思うんですが、その二つの理由は何でしょう?
名高「ソンチャイノーイ選手が多分自分の対策をひたすらしてきたっていうところがまず大いにあると思います。前回の試合からデータを増やしたのは自分だけじゃなくて、ソンチャイノーイ選手も自分と戦ってるのでそのデータを活用してきて。自分が回る方向に追いかけてきたり、じわじわ来たりとか。そういった緩急をつけて前に来られたので、そこがやりづらかったなと思いました。
あとは自分の攻撃をじっと待って、そこで返してくるっていうところが作戦だったのかなって勝手に思っています。4R以降は自分でも蹴りの数を増やして、蹴りの距離で戦おうとしたんですけれど、それにソンチャイノーイ選手も乗ってきたというか。その距離で戦おうとしてくれたので、そこは正直助かったなと思います」
ホルミルザエフ「歴史を作った」

――チャトリさん、ハガティー選手の次のステージはなんだと思ってますか? ムエタイでランボーレック選手か、キックボクシングか、それともMMAに出させますか?
チャトリ「まずはハガティー選手のことを愛していて、彼の夢を何でも私は支援します。彼が3つの競技のチャンピオンになりたければそれも応援します。彼の素晴らしいところは、ずっとコツコツ頑張ること、そして常に謙虚でいること。よくある話で、お金持ちになったり有名になったりして、倒れるっていう事例も今日ありましたが、このONEという世界最強の団体でトップになるのは凄く難しい。さらにトップを維持するのはもっと難しいので、本当にハガティ選手の今後も楽しみにしています」
――ホルミルザエフ選手にお伺いします。後半にかなり疲弊したように感じます。スクランブルの展開の中で、あの時最後どのくらいの力がまだ残ってたでしょうか。
ホルミルザエフ「もちろん私も若松選手も5まで続けられるようにスタミナのことを考えて練習してきたんですけど、私たちは2人とも打撃が優れている選手だったから、5Rまで行かないと両方がもう分かっていました。1Rが終わってから疲労を感じて、2Rが終わってから強く凄く疲れました。しかし、そこから両方ともフィニッシュを狙っていって私がKOしました」

――ウズベキスタンのMMAではこの1年の中で、ノジモフ選手とホルミルザエフ選手というメジャー団体のチャンピオンが生まれました。このことはウズベキスタンのMMA界にとってどんな意味を持つと思いますか?
ホルミルザエフ「すごく嬉しいです。こんなに名声があるベルトをウズベキスタン人として初めて巻くことができました。自分のためにもウズベキスタンの皆さんのためにも歴史を作りました」

――名高選手、武尊選手が引退試合という形で、チャトリCEOからも武尊選手は格闘技のアイコンというお話もありましたけど、今後背負っていくのは名高選手が期待される部分が多いと思うんですけど、ご自身の中でムエタイ界を引っ張っていきたい思いを改めて聞かせていただけますでしょうか。
名高「武尊選手の試合は検査があってモニターで見させてもらう形になったんですけど、試合を見ていてやっぱりスーパースターの選手っていうのは、本当にメインイベントとしての役割を果たすし、会場を惹きつけて会場を爆発させる力っていうものがあるから、スターになれるんだなってすごく感じました。自分は正直、今の試合でそうなれるかって言われたらまだなれないと思うので、もっともっと実力をつけなきゃいけないなって痛感させられました。
格闘家なら口とかじゃなくて、試合のパフォーマンスで見せるっていうところに、僕は今日の武尊選手を見てかっこいいなって思いました。武尊選手が引退されてしまうということで、ムエタイのアイコンに自分もなりたいって思うので。ONEのチャンピオンとして今回初めて防衛ができましたけど、まだまだ満足しちゃいけないって思いましたし、もっともっと自分の気持ちとか考え方とかも変えていかないと、そういったスターになれないなって今日思ったので。またちょっと怪我があったんですけど、少し休んでしっかり考えてみたいなと思いました」

――チャトリさん、ホルミルザエフ選手はどれぐらい強い選手ですか? 今までONE ChampionshipにはDJ という素晴らしいチャンピオンもいましたが、その中で彼はどの位置になりますか?
チャトリ「過去にも何回も言ってますけど、この団体はベスト・オブ・ザ・ベスト。世界の一番最強の選手が揃ってます。そしてホルミルザエフ選手は若松選手とものすごい試合をしましたが仕留めて、彼は今フライ級の中で世界一です」





