2026年4月29日(水・祝)東京・有明アリーナにて『ONE SAMURAI 1』(U-NEXT配信)が開催された。
第13試合後、8月8日(土)『ONE SAMURAI 2』(大田区総合体育館)に出場する野杁正明と安保瑠輝也がリングイン。チャトリCEOは、「将来、絶対、安保と野杁、見たいですか?」と語り、「8月から9月、10月、11月、12月…毎月、5年間で60大会、日本の格闘技、ストーリー守りましょう!」と咆哮した。
ONE SAMURAI 1 全試合リポート
▼メインイベント(第15試合)ONEフライ級(-61.2kg)キックボクシング暫定世界タイトルマッチ 3分5R×ロッタン・ジットムアンノン(タイ)※インタビュー=61.14kg/1.0095[5R 2分22秒 TKO]〇武尊(team VASILEUS)※インタビュー 60.78kg/1.0226
両者は2025年3月のONE日本大会で対戦し、ロッタンが序盤のラッシュで1R1分20秒、KO勝ち。その後、武尊は11月のONE日本大会でデニス・ピューリックに2RでTKO勝ち。次の試合で引退することを表明し、ロッタンとの再戦をアピールしていた。
武尊は2011年9月にKrushでプロデビュー。2013年3月に初代Krushフェザー級王者になると、2015年4月に初代K-1スーパー・バンタム級王者、2016年11月に初代K-1フェザー級王者、2018年3月に第4代K-1スーパー・フェザー級王者となりK-1三階級制覇を達成。2022年6月の『THE MATCH 2022』で那須川天心に敗れると、K-1を離れて2023年6月にISKA K-1ルール世界ライト級王座を獲得。
2024年1月からはONEに参戦。ONEキックボクシング世界フライ級王者スーパーレックに挑戦するも判定負け。9月にタン・ジンをKOし、2025年3月に念願のロッタン戦を実現させたが初回KO負け。11月の再起戦でデニス・ピューリックに2RでTKO勝ちすると、次のロッタン戦で引退することを表明した。戦績は45勝(27KO)5敗。
ロッタンは2018年6月、RISEに初来日して那須川天心と初代RISE世界フェザー級王座決定戦で対戦し、延長戦の接戦の末に判定負けを喫したが一躍その名を轟かせた。2018年9月からONEに参戦し、2019年8月にジョナサン・ハガティーに5R判定勝ちでONEムエタイ世界フライ級王者に。2023年5月には5度目の王座防衛に成功するも、2024年11月の『ONE169』で計量ミスにより王座剥奪。
2025年3月、武尊と対戦して1R1分1秒でKO勝ち。2025年11月の日本大会でノンオーとフライ級ムエタイ世界王座決定戦を行うはずだったが、欠場で中止となっていた。
1R、手を合わせた直後にロッタンが軽く右インロー。武尊は左三日月、ロッタンは左フックからの左ボディを返す。前に出る武尊が右ローを蹴るとロッタンも右ローを蹴る。前に出る武尊にロッタンは左右ロー、ジャブで前に出て武尊の反応を見ているようだ。
武尊は右カーフ、ジャブ。徐々にロッタンをコーナーへ詰めていくが、ロッタンもパンチを出しながら前へ出ていく。武尊は右カーフ、ロッタンが左フックを2発、武尊は右カーフを連打し、ロッタンがカーフを蹴り返してくると左右の連打。さらに武尊は右カーフを蹴る。ゴングが鳴ると両者ニヤリと笑みを交わす。
2R、前に出る武尊は後ろ蹴りを放つが、これはローブローに。じりじりと前に詰める武尊が打ち合いに行き、ロッタンも応じて“打ってこい”と自分の右頬を叩く。その直後、右フックの打ち合いから武尊が返しの左フックでダウンを奪う。ロッタンは「ダウンじゃない!」と抗議。打ち合いに行くロッタンに武尊も笑顔で打ち合う。両者前蹴りでボディを蹴りながら、パンチを出す。
ロープを背負った武尊だが、前へ出ると左フックで2度目のダウンを奪う。前へ出る武尊にロープを背負ったロッタンは前蹴りで突き放し、左右フックで打ち合うが、武尊の左フックをもらう。武尊がラッシュをかけてロッタンに左右フックを浴びせるが、ここでラウンド終了のゴング。
3R、前に出るロッタンが左フックと前蹴り。その前蹴りを連打するロッタン。その前蹴りでどんどん前へ出るロッタン。武尊は下がらされるが笑顔を浮かべて右カーフ。ロッタンの左ボディからの左フックに武尊は“打ってこい”とアピール。
ロッタンの右ストレートをもらうも武尊は気合いを発して右ストレートを打ち返す。武尊も左フックをヒットさせ、さらに左右フック。ロッタンも“もっとこい”とアピールする。
4R、前に出てくるロッタンに武尊はジャブ、ロッタンは左前蹴りをボディに突き刺し、左ボディからの左フック。左フックから左ボディ、さらに左フック。ロッタンの前蹴り、左ボディに武尊も左フック、右カーフを返す。さらに得意のヒザも。ジャブで前に出る武尊は右ヒザにつなぐが、ロッタンは前蹴りを蹴り続ける。
武尊がジャブ、右フック、左フック。大歓声が沸き起こる。ロッタンも右フックとヒザ。ロッタンの前蹴り3連打に武尊は右クロス。ロッタンの左フックをもらう武尊だが、ノーガードになって打ち合う。武尊も強烈な右フック。
5R、ロッタンが右フックを打てば、武尊も右フックを打ち返す。ロッタンは右フック、左ボディ、前蹴り。ロッタンの右フックを被弾する武尊だが、ノーガードになって“もっと打って来い”と挑発。ロッタンは前蹴り、右フック。
しかし、武尊が右ストレートを打ち抜き、ロッタンが大きく後退。右ストレート連打から右フックでダウンを奪う。それでも立ち上がるロッタン。武尊はコーナーへ追い込み、左右フック、ロッタンも打ち返すが、武尊が右ストレート、そして最後は右フックでロッタンが崩れ落ち、レフェリーがストップ。
武尊のKO勝ちに場内は大爆発。武尊はフラフラになりながらも、コーナー最上段に登ってムーンサルトを決めた。武尊には1500万円のボーナス。
武尊はマイクを向けられると「僕が海外行ってONEに行って、何回も負けちゃってみんなの期待を裏切ったけど、変わらずにこの有明アリーナ満員のお客さん集まってくれて本当にありがとうございます。言いたいことはいっぱいあったんですけれど、本当に嬉しいしかないです。本当にもう…ロッタン選手もKO負けの後なのに再戦受けてくれて本当にありがとうございます。ロッタン選手がいなかったら最高の引退試合が出来なかったので、ロッタン選手にも拍手をお願いします。
ホッとしました。このベルトを獲ることだけ考えてこの数年間毎日ずっとやってきたので。怪我があったりいろいろなことがあって、遠回りもしましたけど、最後の最後にこれ獲れたこと本当に感謝しています。本来ならこの後に正規王者に挑戦するためのベルトですけど、この試合で引退する僕にこの試合を組んでくれたことにONEの関係者、チャトリ、本当に感謝しています。
このONE SAMURAIだけじゃなくて日本の格闘技界、世界の格闘技界、これから絶対もっと盛り上がっていくので僕が引退してもこの格闘技の熱、今日ここでの歓声の熱はこれからのファイターたちの力になるので、ONEだけじゃなくてK-1、RISE、KNOCK OUT、日本にいっぱい団体がありますけれど、どこの団体が凄いとかじゃないんですよ。格闘技が凄いんですよ。みんなで立ち技格闘技を盛り上げましょう。こんなんで終わらせちゃダメなんですよ。みんなでやりましょう。僕も引退後は出来ることは何でも手伝うので、格闘技の熱をもう一度取り返しましょう。東京ドームやりましょう。今日来たお客さん、約束してください」とアツいメッセージを送った。
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▼第14試合 ONEフライ級(-61.2kg)MMA世界タイトルマッチ 5分5R ×若松佑弥(日本/TRIBE TOKYO MMA/王者)20勝6敗 ※インタビュー=60.78kg/1.0116[2R 4分23秒、TKO]〇アバズベク・ホルミルザエフ(ウズベキスタン/挑戦者)15勝2敗 ※インタビュー=60.69kg/1.9927※ホルミルザエフが新フライ級MMA王者に
ONEフライ級王者の若松佑弥は、25年3月にアドリアーノ・モラエスを1R TKOで悲願の王座奪取すると、11月にはジョシュア・パシオを2R TKOし、初防衛に成功。31歳。
挑戦者のホルミルザエフはONE9勝1敗。25年7月に和田竜光と対戦し、右の前蹴りで和田の顎を壊して判定勝ち。
続いて、南アフリカの無敗ファイターウィリー・ファン・ローエンも1R 腕十字に極めると、直近では12月にジェレミー・ミアドに2R TKO勝ちを収めている。
若松は、今回のホルミルザエフ戦に向け「相手はとてもアグレッシブな選手で、打投極全てにおいてレベルが高い。特に右足の蹴りに関しては危険度が高いです。全てを尽くしてこれまで培ってきた技術と精神面をこの『ONE SAMURAI 1』で見せたい。新しい若松佑弥を見せられると確信していてどんな戦いができるのか自分でもワクワクします」とコメントしている。
ウズベキスタンのホルミルザエフはグラップリングと打撃の双方を武器に、15勝中、8KO・TKOと6つの一本勝ちと、驚異の93%のフィニッシュ率を誇る。
25歳でフライ級の“最も危険な若手”から、最強挑戦者へと成長を遂げたホルミルザエフを相手に、MMAファイターとしてピークに向かう若松は、日本で2度目の王座防衛を果たせるか。
1R、ともにオーソドックス構え。先に中央を取った若松。ホルミルザエフは右ロー、右後ろ廻し蹴り。ホルミルザエフは左関節蹴りを見せると、右で飛び込んだ若松にバックフィストからのシングルレッグも切る若松はがぶりヒザ! 脇潜りスイッチから飛行機投げも若松の身体がロープにかかって回し切れなかったホルミルザエ。しかし右足を手繰り尻を着かせるホルミルザエフに、ロープを使い立つ若松。
右で差して押し込む若松に、左小手のホルミルザエフ。ボディロックの若松にホルミルザエフは小外で体を入れ替えると、肩パンチ、右小手投げでテイクダウン! そのままマウント&パウンド、ヒジ。左で差してブリッジで崩す若松に、その左手を掴んでホルミルザエは腕十字もヒジを抜いてトップの若松は立ってこいと手招き、立つホルミルザエフ。
右ヒザで飛び込むホルミルザエに左で差す若松だが、深く差すと右で小手のホルミルザエは払い腰テイクダウン! グラウンドヒザをブロックしながら立つ若松に、バッククリンチからヒザで組むホルミルザエフはダブルレッグも、右で差し上げてなおも組んでくるホルミルザエのがぶりヒザ。ホルミルザエはスイッチで崩して立ち上がり。離れた若松。
左ジャブの若松をかわすホルミルザエは右ヒザもまだ遠い。若松の右に後ろ蹴りを突くと、ジャブからダブルレッグもすぐに右で差し上げる若松はコーナー押し込み左で差すが、右小手で体を入れ替えるホルミルザエフ。
左ジャブ&右ローは空振りのホルミルザエフ、右前蹴り、かかと落としをかわした若松は右をかぶせる。ホルミルザエフの組みをがぶった若松。立つホルミルザエフに四つ。ホルミルザエフのバックエルボーをかわす。序盤からハイペースのホルミルザエフのスタミナは?
2R、左右の4連打で前に出る若松にダブルレッグテイクダウンのホルミルザエフ。立つ若松にバッククリンチからヒザ、左足をかけるが正対する若松は左で差す。ホルミルザエは足技で崩して首相撲ヒザも離れた若松。
右ストレートで前に出る若松を左にかわしたホルミルザエ。コーナーに詰めた若松の右に、右テンカオを合わせたホルミルザエフのローシングルにがぶりヒザ連打の若松だが、いったん腰を落としながらもレッスルアップしたホルミルザエフがボディロックテイクダウンで、首を抱えていた若松のマウントに。ホルミルザエフが右ヒジを打ってきた際で若松は股の間を抜けて立ち上がり!
すぐに組んでボディロック&小外でテイクダウンのホルミルザエフに、若松はコーナーで休まずニーシールドから立ち上がり。ホルミルザエフはまたもダブルレッグも右で差し上げる若松。
左で差して押し込むホルミルザエフに右で差して押し込む若松が右ヒジ、ホルミルザエフもバックヒジ! ワンツーで攻めてコーナーに詰まる若松に跳びヒザ。さらに首投げ! 袈裟固めのホルミルザエフは若松の右手を両足で挟んで左パウンド連打! しかしブリッジで返した若松は立ち上がり。払い腰で崩す若松はがぶり。ホルミルザエフはスイッチで脇を潜り立ち上がるに。
若松の右ヒジをかわして組みヒザのホルミルザエフに離れる若松。ホルミルザエフは右前蹴り。
右ストレートで前に出る若松にバックエルボーを打つホルミルザエフ。かわした若松。後ろ廻し蹴りが空振りになり尻餅を着いたホルミルザエフはレッスルアップもがぶりヒザの若松! ホルミルザエフは手首を持って立ち上がる。若松は左で差して右ヒザで押し込み。ロープ背に口で息するホルミルザエフ。互いに疲弊も、ホルミルザエフの消耗度が大きいか。
右小手で払い腰で投げるホルミルザエフに同体で落ちてすかした若松がサイドバックパウンドに、ホルミルザエフは前転グランビーロール。ついてくる若松に2度目の前転で足を手繰りに。がぶる若松はヒザ。
ホルミルザエフは立って左ロー、続く右ローに右を打ち込んだ若松。ホルミルザエはダックでかわしながらシングルレッグも、若松は切ってサイドバックからパウンド。ここも前転して立ち上がるホルミルザエフに右ヒジを打ち込む若松。その打ち終わりにホルミルザエフは右バックエルボー! テンプルに浴びた若松が後方に大の字にダウン! 鉄槌1発にレフェリーが間に入った。
2R 4分23秒、TKOでホルミルザエフが王座奪取。黄金のベルトを肩にかけた。
ここまでで最大のボーナスとなる750万円を獲得した新王者は「自分のためにもウズベキスタンのためにも歴史を作りました。家族、コーチ、大統領、約束した通りに勝ちました私がチャンピオンです」と語った。
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▼第13試合 ONEアトム級(-52.2kg)ムエタイ世界タイトルマッチ 3分5R〇吉成名高(エイワスポーツジム/王者)※インタビュー=51.7kg/1.0000[判定3-0]×ソンチャイノーイ・ゲッソンリット(タイ/挑戦者)=52.16kg/1.0066※名高が初防衛に成功。
名高は2025年3月の『ONE 172』日本大会でONEデビューを果たし、ラック・エラワンを3R2分40秒でKO。6月の『ONE Friday Fights 114』ではバンルーロック・シットワチャラチャイに圧勝の判定勝ち、8月の『ONE Friday Fights 122』ではハマダ・アズマニに3R15秒、TKO勝ち。そして、11月の『ONE 173』日本大会ではヌンスリン・チョー・ケットウィナーに判定3-0で勝利、初代ONEアトム級ムエタイ世界王座に就いた。
ソンチャイノーイはS1ジュニアバンタム級王者の肩書きを引っ提げて2022年9月のNJKFに初来日すると、塚本望夢を1RでKO。2023年4月には『BOM OUROBOROS 2023』で名高に3RでKO負けを喫したが、強烈な攻撃の数々で名高を苦しめた。2023年7月の『BOM』にも来日し、重い左右ローキックで場内をどよめかせ、5Rには首相撲からのヒザ蹴りでジュライ・ウォーワンチャイ(=石井寿来)に判定2-0で勝利している。
ONEには2023年1月の『ONE Friday Fights 2』から出場し、9戦全勝(4KO)の快進撃。名高とONEアトム級世界タイトルを争う最右翼と目されていたが、直前の2025年8月にヌンスリンに敗れた。10月の再起戦でサライ・タンに勝利し、ONE戦績を10勝1敗とした。所属するゲッソンリットジムは、K-1など日本で大活躍したチャンプアを輩出したジムだ(※チャンプアは現在同ジムのトレーナー)。
1R、両者前足でリズムをとりつつフェイントをかけ合う。名高が詰めようとするとソンチャイノーイが前蹴り。名高は左ミドル、ソンチャイノーイはスネでカット、ソンチャイノーイが前へ出ると名高は右フックを打って回り込む。ソンチャイノーイが前に出ようとする瞬間にワンツーを合わせる名高。
その後もソンチャイノーイの出鼻を捉えるようなジャブ、左ストレートを打つ名高。ソンチャイノーイはのしのしと前へ出て行き、パンチを当てようとするが名高は回り込んでかわす。名高が多く攻撃を当てた。
2Rも前に出てくるのはソンチャイノーイ、名高は左ミドルを蹴る。ワンツーで出鼻を捉える名高にソンチャイノーイも右ストレートを伸ばす。踏み込み早く連打してくるソンチャイノーイに名高はバックステップ。名高の顔面前蹴りにソンチャイノーイはヒジを返したが名高はかわす。名高の左ミドルをキャッチしたソンチャイノーイは組んでのヒザ蹴り。
ソンチャイノーイの右ローに名高は強い左ローを2発、しかしソンチャイノーイの右ストレートをもらってのけ反る名高。すぐに組み付いて追撃は逃れる。離れると名高は前蹴り、またもソンチャイノーイは右ストレートをヒットさせ、名高は鼻から流血。どんどんパンチで距離を詰めてくるソンチャイノーイに名高は左ハイを空振りするとそのままバックハンドブロー。
3R、名高は左顔面前蹴り、左ミドル。ソンチャイノーイはどんどん前へ出ていき、名高は右フックを打って回り込む。さらに左ハイ。名高のジャブにソンチャイノーイは右ストレートを返し、名高は組み付く。名高は左ストレートからのヒザ、そのまま組み付くが今度はソンチャイノーイが投げる。
名高は左ハイ、左の顔面ヒザを狙う。どんどん前へ出てくるソンチャイノーイにジャブ。それでもソンチャイノーイは距離を詰めて右ヒジ。かなり距離を詰められるようになった名高。パンチをもらってすぐに強い攻撃を返すソンチャイノーイ。組んでも名高が崩されて下になる場面も増えてきた。
4R、名高は左ミドルで距離をとり始める。左ミドル、前蹴りの距離を保つ名高は、ソンチャイノーイのパンチをかわす。ソンチャイノーイは名高を持ち上げて落とす。距離を詰めるソンチャイノーイにテンカオ、さらに組んでのヒザ。ジャブ、左右のミドル、前蹴りと距離をとる名高は飛びヒザも放つ。
前に来るソンチャイノーイに名高の左ストレート。ソンチャイノーイが入ってくるところにヒジを合わせ、崩してソンチャイノーイを転倒させる。回り込み、ジャブやテンカオで迎え撃つ名高。このラウンドはミドルで距離をとって名高がヒットさせては回り込む戦法でペースを取り戻した。
5R、前に出て来るソンチャイノーイに名高は左右へ回り込み、前に出てくるソンチャイノーイをジャブ、左ロー、テンカオで迎え撃つ。ステップで素早く動く名高を追いかけるソンチャイノーイ。前蹴りで押された名高は、二段蹴りのような前蹴りを返す。その名高を足払いでコカすソンチャイノーイ。名高もソンチャイノーイをコカし返す。
ソンチャイノーイのパンチをかわし、ジャブ、テンカオ、ヒジを入れる名高。ソンチャイノーイがロープに詰めて左フックを打ってきたところでバッティングとなり、名高は左目上から流血。ソンチャイノーイは追いかけるが、名高はステップでかわしていく。
判定は3-0で名高が初防衛に成功。 珍しく顔に傷を作った名高は「皆さんこんにちは、応援ありがとうございました。初防衛戦ということで前回の試合から半年空いて、今までで一番キツい練習をしてきました。絶対にいい試合するという気持ちで上がったんですが、一度KOしている相手なんですが見違えるように強くなっていて。心が折れそうになるシーンもあったんですが、皆さんの応援のおかげで戦うことが出来てこうしてベルトを守ることが出来ました。ありがとうございました」と勝利者インタビューに答えた。
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▼第12試合 ONEバンタム級(-65.8kg)キックボクシング世界タイトルマッチ 3分5R〇ジョナサン・ハガティー(英国/Knowlesy Academy/Team Underground/王者)=65.13kg/1.0049 [判定3-0]×与座優貴(team VASILEUS/挑戦者)=65.58kg/1.0103※ハガティ―が防衛に成功。
ハガティーは7歳からムエタイを学び、12歳からアマチュアで試合を開始。2016年4月にISKAムエタイ世界スーパーフェザー級王座を奪取し、2018年5月にはWBCムエタイ世界スーパーフェザー級インターナショナル王座も奪取。2019年1月からONEに参戦すると、5月の2戦目でサムエーを破りONEフライ級ムエタイ世界王者に。同王座はロッタンに奪われるも2023年4月にはノンオーをKOしてONEバンタム級ムエタイ世界王座に就き、11月にファブリシオ・アンドラージにKO勝ちでキックボクシング同級王座も獲得して統一王者となった。
2024年9月、スーパーレックに49秒KOで敗れてムエタイ王座は手放したが、2025年2月にウェイ・ルイを破りキック王座の初防衛に成功した。戦績は24勝(16KO)5敗。その後、怪我の治療のため戦列を離れ、今回が約1年2カ月ぶりの試合となる。 与座は、2017年極真会館第6回全世界ウェイト制空手道選手権大会で軽量級優勝の実績を持つ空手家で、2019年3月にキックボクシングに転向。7戦全勝(3KO)の快進撃を続けていたが、2020年2月の鈴木千裕戦で初黒星。2021年12月にKrush初参戦を果たすと豪快KO勝ち、2022年2月のK-1ではいきなり当時のライト級王者・朝久泰央と対戦すると、延長戦で勝利する番狂わせを起こした。2023年3月の朝久との再戦でも勝利し、第6代K-1 WORLD GPライト級王座を奪取。
2024年3月にはRISEのリングでRISEライト級王者・中村寛と対戦し、負傷判定での勝利。7月にゴンナパー・ウィラサクレックと対戦すると、1Rで3度ダウンを奪う圧勝でインパクトを残した。9月には元ONEキックボクシング世界フライ級王者ペッダム・ペッティンディーアカデミーを3R1分15秒でKO。2025年5月、『ONE Friday Fights 109』にてONE初参戦を果たし、エルブルース・オスマノフに圧勝。7月は元王者ペッタノン、11月にはスーパーレックを破り3連勝。戦績は22勝(9KO)2敗。
1R、両者軽快なフットワーク。ハガティーは構えを左右にスイッチして左右のローとミドル、与座も左右にスイッチし、サウスポーから左インローを蹴り、左ミドルを蹴る。ハガティーは左右のテンカオ、左ミドル。構えを左右に構えることで与座のローをかわし、左ミドルはスネでカットする。
いきなり飛びヒザ蹴りで距離を詰めるハガティー。与座が左ローを蹴ろうとすると右足を引いてオーソドックス、そしてテンカオ。与座が右ローを蹴ろうとする左足を引いてサウスポーになり、左ミドルを蹴る。与座は空振りが目立ち、ハガティーがヒットを多く奪ったラウンドに。
2R、頻繁にスイッチするハガティーに、与座は強引に距離を詰めての左ボディ。ハガティーもすぐに左ボディを返す。ブロックを固めて前に出る与座だが、ハガティーがテンカオで先手を打つ。与座は後ろ蹴り。ハガティーは回り込みながらのパンチ、ヒザ、ミドル。与座は距離を潰して左ボディ、左カーフを蹴る。
このラウンド、与座は距離を潰して左インカーフ、左カーフが当たり始める。与座はブロックを固めた構えからいきなり左アッパーを突き上げる。さらに左ボディ。与座は右カーフ、左ローでハガティーのパンチに対抗。ハガティーは細かくパンチを当てていく。
3R、与座がローを蹴るところに3発パンチを返すハガティー。与座はどんどん距離を詰めて左フック、右カーフ、左カーフを蹴る。ハガティーのフットワークは止まらないが、与座はしつこくついていき、左右のローとカーフを蹴る。与座は左フック、インロー。
4R、ハガティーはジャブを突いて距離をとろうとし、与座はそれでも近付こうとする。ハガティーはカウンターのテンカオ。ハガティーをロープ際にまで追い込む与座だが、ハガティーはジャブを突いて回り込む。
さらにジャンプしての前蹴り。ハガティーは明かな疲れが見えるが、与座も大きく口をあけている。ブロックを固めて前へ行こうとする与座に、ハガティーはステップを使って距離をとった。
5Rも前に出る与座。ガードを固めて前へ出ていき、左ミドル、左ハイ、右ローを蹴る。ここで与座の左フックが決まり、ハガティーが下がるが下がりながらも右フックを打つ。ステップとスイッチ、さらに回り込みで与座のプレッシャーを外していくハガティー。テンカオに左ボディを打つ与座。
与座の左フック、左ボディがヒットして場内から歓声が沸き起こるが、ハガティーはジャブを突き、テンカオをカウンターで突き刺す。与座の立て回転の胴廻し回転蹴りはヒットするも当たりは浅い。最後に与座がラッシュを見せたが、ハガティーも右フックで打ち合い、試合終了。
判定は3-0でハガティーの勝利。チャトリ代表からベルトを受け取ったハガティーはリングに大の字になって勝利を喜んだ。
嬉し涙を拭うハガティーは「ありがとうございます。非常に嬉しいです。皆さん、カーフキックを怖がるな、ただ足を上げればいいだけです。チームを信じれば大丈夫です。日本のファンに感謝します。そして凄く喉が渇いています。本当に言葉がないです。今回は11週間だけでなく、一生のファイトキャンプでした。奥さん、家族、チーム、全員に感謝です」と勝利者インタビューに答えた。
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▼第11試合 ONEフェザー級(-70.3kg)キックボクシング 3分3R×海人(TEAM F.O.D)※インタビュー=69.58kg/1.0023[1R 1分51秒 KO] ※右フック〇マラット・グレゴリアン(アルメニア)=69.22kg/1.0023
両者は2025年3月23日(日)さいたまスーパーアリーナにて開催された『ONE 172: TAKERU vs. RODTANG』での対戦が決まっていたが、前日計量の規定時間内にグレゴリアンが現れなかったため海人サイドが不信感を抱き、試合出場を拒否。大会前日に中止が発表されていた。
あれから約1年、両者は『ONE SAMURAI.1』で因縁に決着をつける。海人は主催者を通して「去年の3月に流れた試合なので、やっとできるなという気持ちです。圧倒して勝ちます。(ONE SAMURAI)の旗揚げ大会なので、未来に残るいい試合をして、必ず勝ちます。強い海人をONEのリングでもお見せしていきます。皆さん最高に期待して待ってて下さい!」とのコメントを寄せた。
海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTで全勝。KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王座、RISEミドル級王座を奪取した。2022年6月の『THE MATCH 2022』では野杁正明をも破っている。驚異の18連勝をマークしていたが、8月のGLORYで世界王者ティジャニ・ベスタティに敗れ王座奪取ならず。 その後は連勝で再び勢いに乗ったが、2024年2月に元ONE世界王者ペットモラコットに惜敗。4月のダイレクトリマッチでリベンジを果たした。ベスタティへのリベンジ&GLORY世界王座奪取を目標に掲げ、GLORYのランカーを相手に4連勝をかざっていたが、2025年5月の『ONE Friday Fights』でモハメド・シアサラニに判定負け。6月にはGLORY世界ライト級1位エンリコ・ケールに判定負けとキャリア初の連敗を喫したが、11月にケールにリベンジ成功。12月にはKNOCK OUTでシッティチャイを破った。戦績は62勝(26KO)9敗1無効試合。 グレゴリアンは2015年のK-1 WORLD GP初代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメントで3試合連続KO勝ち。初代王座に輝くと2019年5月にシッティチャイを破りGLORY世界ライト級王座も獲得。ONEには2020年12月に初参戦。2023年8月にONEフェザー級キックボクシング世界王者チンギス・アラゾフに挑むも判定負けでタイトル獲得ならず。2024年1月のONE日本大会ではシッティチャイと5度目の対戦でKO勝利を奪った。4月にはスーパーボンとONEフェザー級キックボクシング暫定世界タイトルを争ったが、判定で敗れている。2025年11月のONE日本大会では安保瑠輝也に判定勝ち。戦績は69勝(36KO)14敗1分1無効試合。
1R、さっそくパンチで仕掛けてきたグレゴリアンに、海人は下がらず右カーフを蹴ってパンチをまとめ、なんとグレゴリアンにロープを背負わせる。グレゴリアンも負けじと右アッパーをクリーンヒット。それでも海人はグレゴリアンをロープ際から逃さない。グレゴリアンの前蹴りがローブローとなって中断。
海人は右カーフを連打して前へ出ていき、左右フック。グレゴリアンも左フックを打ってからの右フック、左アッパー、右サイドに回ってからの右フックでダウンを奪う。海人は立ち上がろうとしたが足がいうことを聞かず、立てない。グレゴリアンの初回KO勝ちとなった。海人はキャリア初のKO負け。
「ありがとうございます。日本のためでした。愛してます。早いスタートはゲームプランでした。結果が良かったので嬉しいです」と勝利者インタビューに答えたグレゴリアンに、450万円のボーナスが贈られた。「ありがとうございます。日本は私にとって第二の故郷です。日本で戦うことは幸せなことです」とグレゴリアン。
さらに、次の試合がタイトルマッチ(スーパーボンvs.リウ・メイヤンの勝者)になることが告げられ「凄く嬉しいです。これは私の時代です」と語った。
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▼第10試合 ONE女子アトム級(※52.2kg)MMA 5分3R ×三浦彩佳(TRIBE TOKYO MMA)※インタビュー=51.7kg/1.0191[1R 4分33秒 腕十字]〇澤田千優(IDEA ASAKUSA)※インタビュー=51.89kg/1.0000
2024年1月の日本大会で平田樹との日本人対決を制した三浦彩佳は、その後もマカレナ・アラゴン、リトゥ・フォガット、ジュリアナ・オタロア相手に3連続1R一本勝ち。ストロー級で戦った23年11月のメン・ボー戦から5連勝中。必殺のあやかロックを持つ柔道ベース。
対する澤田は、レスリングベース。ONE2連勝から2025年1月のメン・ボー戦で判定負けでキャリア初黒星も、その後、マカレナ・アラゴンに一本勝ちで再起すると、平田樹、ナタリー・サルチェードを相手にともに判定勝ち。三浦との対戦をアピールしていた。
ともにアトム級王者デニス・ザンボアンガへの挑戦権を得るために、負けられない試合となる。
1R、オーソドックス構えの三浦にサウスポー構えの澤田。三浦の右に左フックで腰を落とさせた澤田。三浦のシングルレッグを切った澤田ががぶりヒザ! さらに組みにくる三浦を切る澤田だが、左の蹴りを掴んだ三浦がテイクダウン! 尻を着かせて立つ澤田にバッククリンチの三浦に、澤田は正対。
コーナーに左で差して押し込む三浦に、澤田は脇を差して突き放す、すぐに組んできた三浦に首相撲ヒザ! 三浦の首投げを潰した澤田、三浦は左腕を首に巻いて仰向けから強引に巻き込みを狙う。
ヒジを落とした澤田はバックから落ちながら腕十字狙いも、またいでヒザを落とす三浦に、澤田は深く腕をすくい、腕十字! ヒジを伸ばしてタップを奪った! 4連勝の澤田は、セコンドの松嶋こよみとハグ。座り込んだ三浦は涙。
澤田は、「三浦選手がいたからこういう風に女子選手の試合が盛り上がって試合が後ろの方になって良かったです。あそこの2人(セコンド)にもとても感謝しています」とマイク。
450万円ボーナス獲得には「ありがとうございます」と笑顔だったが、次戦がタイトルマッチになることを告げられると、涙ぐみ「ここで泣いてちゃいけないんですけど、必ず勝って日本女子初めてのベルトを、タイか日本でかは分かりませんが、しっかり獲ってみんなに見せたいと思います」と語った。
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▼第9試合 キャッチウェイト(66.85kg)キックボクシング3分3R〇秋元皓貴(EVOLVE MMA/POD)=65.58kg/1.0023[判定2-1]×久井大夢(TEAM TAIMU)→初回 ×1.0252/144.4lbs→2回目 ×1.0263/144.8lbs→3回目 ×1.0270/144.6lbs最終14時30分 1.0066/147.4lbs× ※ハイドレーションテストをクリアも体重超過
秋元は65.58kg/1.0023で計量/ハイドレーションテストをパスするも、久井は65.49kg/1.0252で体重はクリアもハイドレーションテストをパスすることが出来ず。残り時間47分で臨んだ2度目も65.68kg/1.0263でハイドレーションテストをパスすることが出来なかった。リミットの13時前に3度目。水分を補給し、体重超過しないよう調整したか、65.58kg/1.0270でまたもハイドレーションテストをパスできず。
久井は、対戦相手の秋元の最終体重の5パーセント(※約3.279kg)まで水分追加で増量可能。公開計量までにハイドレーションテストをクリアしたうえで、キャッチウェイトの交渉に。対戦相手陣営がそれを受けるかどうかの判断となる(※【追記】最終14時30分 1.0066/147.4lbsでハイドレーションテストをクリアも体重超過。ファイトマネーの20パーセントは対戦相手に、キャッチウエイトの交渉の結果、66.85kg契約で合意となった。
秋元は2019年1月からONEに参戦し、3月のヨゼフ・ラシリ戦でプロ初黒星を喫するも、その後は5連勝で2022年3月にカピタンを破りONEキックボクシング世界バンタム級王者に。2022年11月のペッタノン戦でスプリット判定負けし、王座を失ったが試合後ペッタノンに禁止薬物の陽性反応が認められたため、ペッタノンの王座は剥奪となっている。
2024年5月、約1年半ぶりの試合となったウェイ・ルイ戦で判定負け。9月のイリアス・エナッシにも判定負けで3連敗を喫したが、2025年3月のONE日本大会でジョン・リネカーを判定2-1に破り、連敗を脱出。11月の日本大会ではルイと再戦し、判定勝ちでリベンジした。
久井は2022年4月にプロデビュー後、12月に3戦目にしてKNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王座を獲得。2023年9月にBLACKライト級王座に就き17歳にして2階級制覇、2024年6月に龍聖とBLACKスーパーフェザー級王座決定戦を争い、17戦無敗だった龍聖に初黒星を付けて三冠を達成。2024年12月の「KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王座決定トーナメント」で優勝し、再び同王座にも就いた。
2025年2月にはIPCC世界-60kg王座をカンボジアで獲得。6月に龍聖との再戦を制してBLACKスーパーフェザー級王座の初防衛に成功すると7月にライト級転向第一戦でロムイーサンとの再戦で判定負け。9月に『ONE Friday Fights』初参戦を果たすとONEムエタイで完封勝利。10月には古村匡平にKO勝ち。12月にゴンナパーに判定勝ちでKNOCK OUT-REDライト級王座を奪取し、2月のダイレクトリマッチではドローで初防衛に成功した。戦績は19勝(6KO)5敗1分。
パワーの秋元、スピード&テクニックの久井という図式。互いに蹴りを多用するタイプだけに、蹴り合いでペースを握ってパンチにつなぐことがカギとなりそうだ。 しかし、それ以上に気になるのは両者の体格差。ONEバンタム級(-65.8kg)で長く戦ってきている秋元に対し、久井はKNOCK OUTライト級(-62.5kg)に上げたばかり。ただでさえ同級でパワーのある秋元に、久井はどう立ち向かうか。
1R、サウスポーの久井は前後にステップを踏みながら左インカーフ、左ボディストレート。左右フックから左ボディまでつなぐ久井に秋元は右ミドル。徐々に圧力を強めていく秋元は右ミドルを蹴っていく。
秋元は右ミドルで下がった久井に飛びヒザ蹴り。久井は秋元が左フックで入ってくるところにカウンターのテンカオを突き刺す。前に出た秋元が右ミドルを当てたラウンドに。
2R、久井がスピードのあるワンツーからヒザを突き刺す。長いジャブを打つ久井、秋元は右ミドル。秋元の右ミドルに久井は左ボディストレートを返すが、すぐに秋元が右ミドル。久井の蹴りを空振りさせると右ミドルを蹴る秋元。
久井は胴廻し回転蹴りを放つがビッグヒットにはならず。秋元は右ミドルを蹴り続ける。久井の左ハイを空振りさせ、秋元が右ミドルをクリーンヒットさせる。このラウンドも秋元が右ミドルで試合をリードした。
3R、秋元が飛び込んでの左フック、さらに向かってくる秋元に右フック。久井も負けじと左ストレートで秋元をのけ反らせる。右ミドルを蹴りながら前へ出ていく秋元。久井は右ボディ、左ミドル。久井はパンチから左ハイを狙うが、秋元はかわす。
久井の左ボディストレート、右フックからの左ストレート。秋元が前へ出ると久井が頭を下げたところへヒザを突き上げる。久井は逆転を狙ってハイキック、バックハンドブローと大技を繰り出すが空を切る。
判定は2-1と割れたが、秋元の勝利となった。
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▼第8試合 ONEフェザー級(-70.3kg)キックボクシング 3分3R〇和島大海(月心会チーム侍)=70.03kg/1.0140[判定3-0]×リカルド・ブラボ(タイガームエタイジム)=69.12kg/1.0124
和島は2021年12月に木村“フィリップ”ミノルに挑戦して左ミドルでKO勝ち、第4代K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級王座に就いた。2022年6月の『THE MATCH 2022』では“ブラックパンサー”ベイノアから3度のダウンを奪う圧勝。2023年7月にはかつて敗れているジョーダン・ピケオーをもKOしてK-1で7連続KOを飾ったが、12月の3度目の防衛戦でオウヤン・フェンにKOで敗れて王座を失った。
2024年は3月の「K-1 WORLD MAX-70kg世界最強決定トーナメント」開幕戦でダリル・フェルドンクにKO負けを喫するも、12月には同トーナメントを制覇したストーヤン・コプリヴレンスキーからダウンを奪い勝利。2025年7月21日にK-1グループとの契約が満了したことを発表し、10月にONEとの独占複数試合契約を結んだ。11月の日本大会に緊急参戦したがナビル・アナンに判定負け。戦績は22勝(18KO)7敗。
ブラボは17歳の時にアルゼンチンから来日。長いリーチから生み出される鋭いストレートを武器にKOを量産し、2018年に7戦無敗で新日本キックボクシング協会ウェルター級王座を獲得。2022年に所属していた新日本キックを離れ、新たにWSRフェアテックス所属となり12月にRISE初参戦。2023年8月、ONE FF初参戦を果たしてルンピニースタジアム認定ミドル級王者を2RでKOすると、3連続KO勝ち&ボーナスを獲得して10万ドルの本戦契約が結ばれた。
しかし、2024年8月に初のキックボクシングルール(過去3戦はムエタイルール)でジョージ・ジャービスに判定負けでONE初黒星。2025年6月のアリアン・エスパルザ戦ではムエタイルールで判定負けと連敗を喫している。戦績は27勝(22KO)5敗2分。3月13日のONE FFで試合が決まっていたが、対戦相手の欠場のため中止になっていた。
1R、サウスポーの和島は前に出ながら左ミドル、ブラボは右カーフを蹴る。互いに距離を測り合う中、右インカーフも蹴って前に出るブラボ。和島は近付いてくるブラボに左ヒザ、右フック、左ミドル。左ハイはブラボが肩口で受ける。
前に出る和島がワンツー、ヒザ、左ミドルと左三日月。左ハイをブロックさせておいて左のヒザを突き刺す。ブラボが打ち返してくると左ヒザのカウンター。左ローがローブローとなり、試合は中断。再開するとすぐにゴングとなった。
2R、和島がジャブを突き、ブラボは右カーフ。ブラボが入ってくるところに左の蹴りを合わせる和島だが、前に出てパンチを打とうとしたところにブラボの右フックから返しの左フックをもらってダウン。立ち上がった和島にブラボが襲い掛かったところで、和島が左フックにカウンターの左ストレートですぐにダウンを奪い返した。
左ミドルを蹴る和島にブラボは左フック、かわした和島は左ハイ。すぐに左の三日月、左ミドルにつなぐ。ブラボはスーパーマンパンチを繰り出すが、和島は動じない。前に出て左右フックを繰り出すブラボだが、和島は左ミドルで当てさせない。
3R、和島の左ストレートがカウンターで決まり、ブラボはふらつきながらも左右フックを打つが、和島の左ミドルらの左ストレート打ち下ろしでダウン。前に出る和島は左ミドル、左三日月蹴りでブラボは動きが止まる。さらに左ミドルを蹴る和島が左ハイ。
和島の左ショートで這いつくばるようにこの試合4度目のダウンとなるブラボ。残り30秒、和島が前へ出て詰めるがブラボも諦めず左右フックを振り回す。和島の左ミドルが入ったところで試合終了。
判定はもちろん和島の勝利。腕をクロスするワジマックスポーズで観客にアピールした。
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▼第7試合 キャッチウエイト(53.25kg) MMA 5分3R〇平田 樹(フリー)=51.8kg/1.0057[3R 2分42秒 リアネイキドチョーク]×リトゥ・フォガット(インド)最終 1.0014/117.4lbs ※体重超
平田は51.8kg/1.0057で計量/ハイドレーションテストをパスしたが、フォガットは52.34kg/1.0259でクリアできず。残り時間56分のところで再テストに臨んだが、1.0263でまたもハイドレーションテストをパスすることが出来なかった(体重計には乗らず)。残り8分での3回目のトライも52.43kg/1.0266で体重/ハイドレーション共に超過となった。規定時間外の14時30分に1.0014/117.4lbsでハイドレーションテストをクリア、体重は超過。キャッチウエイトの交渉で53.25kg契約で合意した。
当初、25年11月の東京大会で組まれていたカードが約半年ぶりに実現。
平田は、ハム・ソヒ、三浦彩佳、ビクトリア・ソウザを相手に3連敗を喫していたが、25年8月に、1年2カ月か月ぶりの復帰戦でアーティ・カトリに判定勝ちで3年ぶりの白星を掴むも、11月の前戦で澤田千優に判定負け。MMA7勝(2KO・2一本)5敗、26歳。
対するフォガットは、映画『ダンガル きっと、つよくなる』で描かれた伝説のコーチを父に持つ、レスリング一家の三女。25年に母としての時間を経てMMAに復帰。インド人女性として初めてMMAの世界王者となることを究極の目標としてその夢に向かって、再び力強く歩みを進めている。
現在はスタンプ・フェアテックス、ティファニー・テオ、三浦彩佳を相手に3連敗中で、21年10月のジェネリン・オリシム戦以来、4年半ぶりの勝利を目指す。MMA7勝(3KO)4敗、31歳。 戦績が近い者同士でフォガットがレスリング、平田が柔道がバックボーンのグラップラー同士。MMAとしてどちらが立ち合いで勝り、トップを奪うか。
1R、ともにオーソドックス構え、左ボディストレートのフォガット。平田はリングを背に待ち。右で差して組むとするが、フォガットはクリンチボクシング。平田のアッパーをかわすフォガット。
ジャブで圧力をかけて詰めるのはフォガット。右オーバーハンドも。平田も右を振って組むとコーナーに押し込み。シングルレッグのフォガットに平田はロープにヒジをかけてこらえると尻を着かせるフォガット。
和田はキムラクラッチに組むが、正対したフォガットのシングルレッグを潰して鉄槌でゴング。
2R、中央を取るフォガット。平田の右オーバーハンドに、左前手を突く。右アッパーの平田。ジャブの数が減ってきたフォガット。右前蹴りの平田。スタンド膠着でレフェリーが試合を止め、アクションをうながす。
再開。いきなり距離を詰めて組んでボディロックテイクダウンの平田、上四方からバックでボディトライアングル。リアネイキドチョークを狙うが、フォガットが胸を合わせにきたところでバックに乗ると、バックマウントからパウンド。仰向けになったフォガットにマウントを奪い、鉄槌でゴング。
3R、開始早々、ダブルレッグのフォガットに、ロープ間で上半身が出る平田。バッククリンチのフォガットに正対した平田は引き手を掴んで小外刈テイクダウンを狙うが、かわしたフォガットがバックへ。
そこで正対した平田がバックにつかせず、トップからハーフ、マウント、バックで半身になりながらもリアネイキドチョークでタップを奪った。
勝利の平田はマットを叩いて歓喜。「もっと早くやる予定だったんですけど、すごく緊張したし、ビクビクしちゃったんですけど、最後はやるしかないと思ってやりました。取り戻したいと思って戦いましたが、もっと先に進みたいと思います」と語ると、チャトリ代表からの450万円のボーナスを獲得。試合後にセコンドの鹿志村仁之介と祝福のハグをかわした。
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▼第6試合 ONEフライ級(※61.2kg)5分3R〇和田竜光(フリー)26勝14敗2分=60.87kg/1.0044[判定2-1]×伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム)18勝4敗2分=60.5kg/1.0044
和田は、2024年7月の『ONE Fight Night 23』のフライ級MMAで、シェ・ウェイに判定3-0勝利で、アーネスト・モンティーリャ戦の一本勝ちに続く2連勝。ストロー級挑戦を宣言し、2025年1月に10戦無敗のサンジャル・ザキロフに判定負け。
7月に現在15勝2敗の強豪アバズベク・ホルミルザエフ(※4.29 若松佑弥のフライ級王座に挑戦)とホルミルザエフの要望を受ける形で127ポンド(※57.6kg)契約で対戦し、初回に前蹴り&後ろ廻し蹴りでダウンを喫するも、巧みな打撃と組みで追い上げ判定で惜敗している。
伊藤との初対戦決定に和田は、「相手の印象はアグレッシブに一本を狙いに来るいい選手だと思っています。あとは、気持ちが弱いです。『ONE SAMURAI』第1回大会ということもあって、本当にいい機会に呼んでもらえた中で、しっかりいいパフォーマンスをして自分のこれからに繋げる試合にしたいと思っています」とコメント。
伊藤は、PANCRASE第9代フライ級王者。ZSTからRIZINを経て、PANCRASEに参戦してMMA6連勝。上田将年、秋葉太樹に続き、王座決定戦の有川直毅戦、初防衛戦のムハンマド・サロヒディノフ戦全てをリアネイキドチョークでフィニッシュしている“極めのプリンス”。25年6月にいったん王座を返上。ROAD TO UFC経由でUFC入りを目指すも、そのキャリアの豊富さにより選出ならず。26年3月のPANCRASE横浜大会でジョセフ・カマチョ戦が組まれたが、「カマチョの査証手続きの都合」により無念の試合中止となっていた。
基本、水抜きに制限のあるONEフライ級(※61.2kg)で初めて交わる2人。ONEストロー級(56.7kg)に転向していた和田は再びONEフライ級で、水抜きありでユニファイドのフライ級(56.7kg)で戦っていた伊藤は、水抜き無しで一階級上のONEフライ級に初めて挑むことになる。互いに経験豊富なMMAファイターとして、精緻な打撃を持つ和田に、スタンド進化も著しい伊藤。そしてそれがMMAのなかで異なる組みのスタイルに融合している。注目の日本人対決だ。
1R、ともにオーソドックス構え。ワンツー、アッパーを打ち込む伊藤に組んで押し込む和田。腹を突く和田に伊藤はヒザを入れる。和田は右で差して首相撲クリンチボクシング、ヒジ。伊藤もヒザを突く。突き放した伊藤が前に。前進コーナーを出ると、右をかわした和田が右を当てる。
詰めて組む伊藤を突き放す和田。伊藤の右ローに右を合わせて右ロー、左ジャブ。
右前蹴りを見せた伊藤。詰めた和田は首相撲。伊藤はその右手を小手に巻いた伊藤。しかし腕を抜くと和田は右ヒジ。さらに離れたところに右ストレート。
2R、ノーモーションの右を突く和田! さらにワンツー。伊藤も詰めてヒザ。右回りの和田は右ストレートを当てると、伊藤も右前手フックも届かず。和田は右ボディも。左のダブルを見せる伊藤。右を上下に突く和田。伊藤のバックフィストをかわす。
追う伊藤をかわして右を突く和田。伊藤は右ローを当てるが近づくとクリンチ。ヒザを突く伊藤を崩す。フェイントから左fックの和田。スタンドで和田がコントロール。
3R、サウスポー構えになる伊藤は左の蹴り。オーソに戻して右で追ってシングルレッグも切る和田。左右フックの飛び込みもブロッキングの和田。右ハイの伊藤。ガードの和田はワンツーの右! 前手争いから左ヒジを突く和田。
右回りで伊藤をかわす和田。左フックをかわした和田に3連打で伊藤は右を届かせる。伊藤の組みはクリンチして首相撲。コーナーに詰めてヒジを突く和田。
離れると、打ち合いの際で右を差して押し込み足払いでこかした和田。立つ伊藤は、ダブルレッグでロープまでドライブもロープ間で外に出る和田。中央で再開。右を当てる伊藤に和田は右ハイもブロックする伊藤。手数を増やした伊藤だが、ゴング。
3Rトータルの判定はスプリットに割れるも、和田が危なげなく勝利。
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▼第5試合 ONEストロー級(※56.7kg)MMA 5分3R〇山北渓人(リバーサルジム新宿Me,We)=56.43kg/1.0207[2R 腕十字]×黒澤亮平(THE BLACKBELT JAPAN)=56.33kg/1.0218 元PANCRASE王者の山北は、2024年1月の東京大会でボカン・マスンヤネに判定負けするまで8戦無敗。初黒星後は3月のカタール大会でジェレミー・ミアドを相手に1R ブルドッグチョークで一本勝ちし早々に再起を遂げる。
24年8月に猿田洋祐と日本人対決に臨み、ノンストップアクションの激闘の末、スプリット判定勝ち。続く25年2月にリト・アディワンに判定勝ちで3連勝中。
修斗&PANCRASE王者の黒澤は、25年3月の『PANCRASE 352』で初防衛戦で植松洋貴を2R TKOに下し、9月の『ONE Friday Fights 124』で難敵ジェイソン・ミラルペス(フィリピン)に判定3-0で勝利。
連勝記録を6(3KO・1一本)に伸ばしたが、26年1月にボカン・マスンヤネに判定負けで3年8カ月ぶりの黒星を喫した。ともにボカン・マスンヤネに行く手を阻まれた日本人同士の王座戦線生き残りマッチとなる。
1R、ともにオーソドックス構え。細かいステップで左ジャブ、左ローを突く黒澤に、山北も左の蹴り、ワンツーを見せる。遠間から右アッパーを見せた山北。左右からシングルレッグ。尻を着かせると黒澤の足を束ねて立ち上がり際にバッククリンチ。
背中を譲って立った黒澤に山北は右足をかけて、ヘンゾロックも見せて、左手首をコントロールして崩してグラウンドに引き込み。片足フックで回る方向を限定する山北、両足フック、ボディトライアングルに変えてバックからコントロール。背後からかかとを顔面に落とす。ゴング。
2R、右を振って組んでテイクダウンの山北。黒澤は背中を見せながら立とうとするがバックから降りながら山北はチョイバー、最後は前転させて腕十字! タップを奪った。
肩の負傷から1年2カ月ぶりの復帰戦で山北が勝利。「ほんとうはもっと必殺技がいっぱいあったけど、もともと得意技で取れてよかったです。知り合いの言葉が聞こえて嬉しかったです」と語り、150万円ボーナスを獲得。山北は「タイトルマッチをよろしくお願いします」とジョシュア・パシオへの挑戦をアピールした。
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▼第4試合 ONEフライ級(-61.2kg)ムエタイ 3分3R〇士門(エイワスポーツジム)=60.96kg/1.0214[判定3-0]×ジョハン・ガザリ(マレーシア/米国)=60.96kg/1.0214
士門・エイワスポーツジムこと吉成士門は、これまでにタイ国プロムエタイ協会スーパーフェザー級&ライト級王者、WPMFインターナショナル スーパーバンタム級王者、WMCインターコンチネンタル バンタム級王者、WMC日本フライ級王者に輝いている21歳。2025年10月にはヌンプーシンを1RでKOし、WBCムエタイ世界ライト級(-61.23kg)王座に就いた。
ONE FFには2024年12月から参戦。リッティデット、ヨードレックペット、ペットンローに3戦全勝、通算12連勝を飾っていたが、11月にタギール・カリロフを圧倒しながらも、士門が伸ばした手の指がカリロフの目に入り、カリロフが試合続行不可能となって無効試合となった。12月にはデッドゥアンレックにも完勝。吉成名高の従兄弟。
ガザリはムエタイファイターの両親を持ち、10歳からムエタイを始めた。タイで試合経験を積み、2023年2月からONE FFに出場。4連勝で本戦契約を勝ち取り、8勝(6KO)3敗の好戦績を収めている。
1R、右ストレートで前に出てきたガザリをかわし、左フックを入れる士門。ジャブ、左ハイ、前蹴りで距離を作る士門にガザリは右ストレートの飛び込みを放つが、距離が遠いため士門にかわされる。士門は右カーフを蹴ると左ストレート。
ガザリはインファイトを仕掛けてパンチをまとめようとしたが、士門はすぐに離れる。士門が縦ヒジ、右カーフ。ガザリは飛び込みのフックを繰り出すが、士門はすぐにジャブ。距離を支配したのは士門、アグレッシブさはガザリが目立ったか。
2R、ガザリはジャブで士門をロープ際に下がらせるとジャブからの右フックでダウンを奪う。士門は首相撲で崩す。ガザリは思い切り右フックで飛び込み、士門は首相撲に持ち込んで回復を待つ。そこにガザリはヒジ。流血する士門だが、ガザリに左ボディを叩き込み、右クロスでダウンを奪い返す。どっと沸く場内。士門は右縦ヒジ、右カーフ、右ミドル。ガザリはボディへパンチを打つが、流血で胸が真っ赤に。
首相撲に持ち込む士門はヒザ蹴りからのコカし。パンチの連打でガザリを追い込み、首相撲に捕まえるとヒザとヒジ。
3R、インファイトを仕掛けるガザリに士門が右フックをクリーンヒット、前に出るガザリに右カーフを蹴ってダウンを奪い、立ち上がったガザリに士門は右カーフを連打。サウスポーになるガザリ。士門はガザリにロープを背負わせて右カーフ、右ストレート。ガザリも諦めず右ストレート、ヒジで逆転を狙う。
士門が攻撃をまとめ、前に出てくるガザリに右カーフを蹴る。士門がジャブ、左ミドル。ガザリも思い切り右ストレートを打ち抜き、士門を首相撲でコカした。士門はジャブを突き右ミドル、ガザリは思い切り入って来る。クリンチからの離れ際に、ガザリが右ヒジを振った。
両者流血、ダウンの応酬となった激闘は士門が判定3-0で制した。
勝利者インタビューに「強かったです」と答えた士門には450万円のボーナス。さらに、10万ドルの本戦契約も獲得した。「夢見たいです。最高です」と士門は喜んだ。
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▼第3試合 ONEストロー級(-56.7kg)キックボクシング 3分3R×黒田斗真(FORWARD GYM)=52.97kg/1.0172[判定0-3]〇田丸 辰(team VASILEUS)=52.79kg/1.0107
黒田は2021年5月の「K-1バンタム級日本最強決定トーナメント」で必殺の左ストレートを武器に圧倒的な強さで優勝。2022年6月の『THE MATCH 2022』ではRISEの風音に延長戦の末に判定負けしたが、12月の「K-1 WORLD GP初代バンタム級王座決定トーナメント」で優勝し、初代王座に就いた。2023年6月には現在ONEで活躍中のラマダン・オンダッシュに判定勝ち。12月に石井一成の挑戦を判定3-0で退け、初防衛に成功。
その後は試合から離れていたが、2025年5月の『SPACE ONE×BOM』にて復帰、シワラットを1Rわずか55秒でKOした。9月の『ONE Friday Fights 126』に初参戦を果たすも、アダム・ソー・デチャパンに判定負けで黒星スタート。11月の2戦目でロシアのキリル・チジクに判定で初勝利をあげたが、2026年3月に吉成名高と戦ったバンルーロックに判定負け。戦績は15勝(5KO)5敗1分。
田丸はジュニアキックボクシング出身で、卓越したボクシング技術とディフェンス能力でプロデビュー後は10戦全勝(2KO)と無敗の快進撃で2018年11月に初代RISEスーパーフライ級王者となった。一時はスランプに陥ったが、2022年に階級を下げて臨んだ「初代RISEフライ級(-51.5kg)王座決定トーナメント」で優勝し、二階級制覇を達成。
「RISE WORLD SERIES 2023 -54kg Tournament」では決勝でクマンドーイを破り優勝。2024年3月に志朗が保持するRISE世界バンタム級王座に挑戦したが、偶発的なバッティングにより無効試合に。6月にはジョン・ヒョヌをわずか35秒でKOした。9月の志朗との再戦では判定負け。戦績は18勝(4KO)4敗2無効試合。また、2025年5月にはRIZINでMMAに初挑戦したが、平本丈に判定で敗れた。11月にteam VASILEUS入りを発表。
1R、田丸が強い左ロー、サウスポーの黒田はジャブ、前蹴りで前に出ていくが、田丸も圧をかけて前に出ると左ロー。田丸が右ミドル、左カーフ。黒田はジャブを伸ばす。田丸の左ミドルに黒田は左ストレート、田丸は右インロー。圧をかける田丸に黒田はジャブを突く。
2Rも圧をかけて前に出ていく田丸は右インロー、右ミドル。黒田はジャブを突いていく。田丸は右ミドルを蹴り、黒田が前に出てくるとすぐにバックステップで距離を外す。ミドルを蹴る田丸、ローを蹴る黒田。田丸がジャブを当てれば、黒田もジャブを当て返す。このラウンドは田丸の手数とヒットが優った印象。
3R、変わらず圧をかけて右インロー、ジャブ、右三日月を蹴る田丸。黒田が得意の左ストレートを放つが、田丸は恐れずジャブを突いて前に出る。田丸のジャブに対し、黒田は右ミドルを合わせる。田丸のジャブに黒田は左ストレートを打つが、すぐに田丸が前へ出て蹴る。黒田は3連打で前へ出たが、田丸はかわして笑顔を浮かべた。
判定は3-0で田丸がONE初陣の勝利で飾った。
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▼第2試合 ONEフライ級(-61.2kg)キックボクシング 3分3R×陽勇(=ひゆう/Team Mehdi Zatout/TEAM3K)=60.6kg/1.0066【判定0-3】〇内藤大樹(Bell Wood Fight Team)※インタビュー=60.78kg/1.0040
内藤大樹(Bell Wood Fight Team)と陽勇(=ひゆう/Team Mehdi Zatout/TEAM3K)の日本人対決が、ONEフライ級(-61.2kg)キックボクシング3分3Rで行われる。
内藤は2019年からONEを主戦場にして3連勝し、2020年12月の4戦目でジョナサン・ハガティーに判定負け。2022年5月の「ONEムエタイ フライ級ワールドGP」では初戦のスーパーレック・ギャットムー9に判定負けを喫した。その後は連敗を喫することもあったが、2025年6月のジョハン・エストゥピニャン戦(ONEムエタイ)でダウンを奪う完勝。27連勝中だったエストゥピニャンに黒星を付けた。さらに11月、緊急出場でナックロップとONEムエタイで対戦し、初回KO勝ちを飾って連勝中。戦績は37勝13敗。
陽勇は第1回全日本学生フルコンタクト空手道選手権1部男子軽量級(65kg未満)優勝、第7回JFKO全日本フルコンタクト空手道選手権大会軽中量級優勝などフルコンタクト空手で数々の成績を残してキックボクシングに転向。RISEを経て2024年9月からONEに参戦して4戦全勝。2025年9月、ジョーダン・エストゥピニャンとの無敗対決もTKO勝ちで制した。2026年3月にはスーブラックをも初回TKOで破り、戦績を13勝(6KO)無敗としたサウスポー。
7年間ONEで世界タイトルを狙って戦い続けている内藤と、新進気鋭の陽勇の対決。空手仕込みの多彩な蹴りからの左ストレートを得意とする陽勇。内藤も蹴り全般を得意としており、蹴りでペースを握っての右ストレート&左フックだ。蹴りの種類やレパートリーは違うが、2人とも蹴りで試合を作ってパンチで仕留める。
序盤から蹴り合いと、相手の蹴りに合わせたカウンターの取り合いとなりそうだ。負けた方がタイトル戦線から一歩後退するシビアな日本人対決となった。 1R、内藤は右ロー、サウスポーの陽勇は左ロー、左ミドルハイ。内藤は前蹴りで陽勇を崩す。内藤は右インローと左ローで前足を狙う。前に出る陽勇は左ミドルハイを多用するが、内藤はインローを蹴り返してくる。左へ回り込む内藤は左フックを狙うが、陽勇は左の蹴りを多用して左ストレート。前に出たのは陽勇だが、両者ビッグヒットは無し。 2R、前に出る陽勇に左へ回り込む内藤。1Rと変わらず前足へ左右ローを蹴る内藤に、陽勇はジャブから左ハイ、バックハンドブローを放つが空振り。内藤は陽勇の蹴りをかわしての右ミドルもヒットさせた。内藤が距離を支配した印象。
3R、陽勇が入ってくるところに左フックを入れて回り込む内藤。さらに右ミドル。このラウンドも内藤は左右のローで前足を狙う。前に出る陽勇を内藤は前蹴りで転倒させた。
陽勇が蹴ればかわしてローかミドルを蹴り返す内藤。陽勇の左のボディストレートには内藤が左フックを返す。陽勇の後ろ蹴りは空振り。このラウンドも内藤が距離を支配した。
判定は3-0で内藤が勝利。世代交代を許さなかった。
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▼第1試合 ONEバンタム級(※65.8kg)5分3R〇永井奏多(TRIBE TOKYO MMA)10勝0敗1分=65.4kg/1.0066[判定3-0]×神部篤哉(ABLAZE八王子)8勝2敗=65.4kg/1.0049
永井は大会時に21歳になる無敗の修斗世界バンタム級王者。2025年は3月に藤井伸樹に判定勝ち後、5月に大阪でダイキ ライトイヤーに1R TKO勝ちで暫定王座につくと、9月に齋藤奨司を3R リアネイキドチョークに極めて統一王者となった。8連勝中。
“練馬ピラニア軍団”長南亮率いるTRIBE TOKYO MMAで鍛錬し、「ROAD TO UFC」も選択肢に上がるなかで「UFCファイターになる」のではなく「UFCで勝つファイター」になるためにさらなる経験を積んでいくことになった。
神部は、PANCRASEバンタム級6位。23年5月にFightingNexusでプロデビューすると5勝1敗でPANCRASEに参戦(※唯一の黒星をつけた中桐涼輔は11日のHEATで川北晏生とバンタム級王座決定戦)。25年4月大会で小原統哉を2R 肩固めに極めると、7月立川大会で前田浩平を1R 強烈なパウンド連打でマットに沈め、11月に合島大樹もパウンドアウト。3連勝中だ。26歳。
同級王者は、25年12月にファブリシオ・アンドラージを4R リアネイキドチョークで極めたエンク・オルギル・バータルフー。ジャダンバ・ナラントンガラグ以来、11年ぶりモンゴル人王者となったバータルフーが待つ王座戦線にからむ活躍を両者は見せるか。
1R、ともにオーソドックス構え。左ジャブを突く永井。被弾する神部。ジャブの刺し合い。右ローを返す。左から右の永井は左回りから先にシングルレッグへ。切った永井。右を振るが、かわして左を突く永井。右を当てた永井。永井は左ジャブ。
しかし神部は間合いを詰めると永井はシングルレッグ。差し上げる神部。左差しの永井はボディロックで崩し。残す神部、離れ際に右を突く。神部の右ローに右狙う神部。ワンツーから左を当てる永井。神部は打ち合いのなかで圧をかけて、永井のシングルレッグをがぶる。
ジャブを当てる永井。右フックから左へ繋ぐ。神部も左ジャブ。永井も圧力をかけ直し前に。ダブルレッグから左差しで押し込むも、突き放す神部は前に。永井は左回りでジャブを突く。
2R、左ジャブの永井に左ハイの神部。右ミドルから左も。永井は打って距離で外す。神部は永井のパンチをブロッキング。永井はシングルレッグから脇を潜ってバッククリンチから投げ、崩してバック狙いも離れる。永井は左前蹴りを効かせる。
永井のジャブに神部はジャブも距離で外す永井はまたも詰めてシングルレッグで引き出しバッククリンチ。向き合うと足にダブルレッグの永井は崩してバッククリンチ。両足をフックしてリアネイキドチョーク狙い。
ボディトライアングルからネッククランクの永井はおたつロックから首を極めに、さらにパームトゥパームでリアネイキドチョークへ。外した神部はコーナー際で立ち上がり。永井はその背中に乗ったまま背後からパンチ。
3R、前に出る神部の左右にシングルレッグの永井。がぶりヒザの神部。圧力をかける永井は左右で前に! サークリングする永井はダブルレッグでドライブ。がぶり首を狙う神部をコーナーまで押し込み、左で差して首をアゴ下に。
ボディロックも、突き放した神部。前に出たい神部だが疲弊か。左ミドルの永井に、追って右ハイの神部。永井の入りに右ヒザを入れた神部! しかし永井はそのままコーナーに押し込みボディロック、中央側にテイクダウン! 寝かせてグラウンドヒザの永井!
バック狙いの永井を落とすも押し込む永井。その首を狙う神部。首を抜く永井。歩いて前に出る神部は左右から左ハイをかすめるが、永井は回ってゴング。
ONEの3Rトータルマストの判定はコールは、リングアナの「カナタ・カンベ」の声にいったんは神部の手が挙げられたが、「カナタ・ナガイ」と言い直され、ユナニマス判定で永井が勝利した。