同門のK-1 WORLD GPスーパー・バンタム級王者の武居由樹に続いてK-1制覇を目指す江川
2019年11月24日(日)神奈川・横浜アリーナで開催される『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN~よこはまつり』。同大会では「K-1 WORLD GP第3代フェザー級王座決定トーナメント」が行われる。
一回戦第3試合は、江川優生(POWER OF DREAM)vsホルヘ・バレラ(スペイン)。江川は2013年10月に高校生でプロデビュー。武居由樹とは同門であり、高いボクシングスキルとシャープなパンチを持つ。パンチの破壊力に骨が耐えられず拳の負傷に泣かされたが、今年1月にK-1 KRUSH FIGHTフェザー級王座を奪取。6月の初防衛戦では初回KO勝ちを飾っている。
KRUSH王座に続いての二冠王を目指す江川のインタビューが、主催者を通じて届いた。
■一回戦・4試合のなかで一番面白い試合になる
──念願のK-1再登場、そしてトーナメント出場が決まりました。最初にオファーを受けた時の心境はいかがでしたか?
「去年の第2代フェザー級王座決定トーナメントの本戦には出られなかったので凄くワクワクしてますね」
──去年のトーナメントではリザーブファイトでの出場でしたが、ずっと悔しい想いがあったのですか?
「はい。本戦に選ばれなかったこともそうだし、リザーブファイトで良い勝ち方をしたのに本戦に食い込めなかったこともそうだし。しかも決勝がああいう終わり方(※試合開始直後に西京春馬が両足をつってしまい、ドクターストップで村越優汰の勝利となった)だったんで、なおさら自分が入った方がもっとしっかり決められたのにと思いました」
──トーナメント本戦の試合を見ていて「自分の方がK-1らしい試合をできるのに…」という想いもありましたか?
「それはすごく思いましたね。だからこそああいう形で村越選手が優勝したことがちょっと納得いかなくて…ずっとむしゃくしゃしてましたね」
──江川選手もその後は勝ち星を重ねて、今年1月にKRUSHフェザー級王座を獲得。6月の初防衛戦でも1RKOで初防衛に成功しました。ファイターとして確実にレベルアップしているという自信はありますか?
「はい。日に日にパワーもついてきて、その分、体重も増えちゃうんですけど、減量の仕方も徐々に分かってきて、本当に良い形で試合で出せてるなと思いますね」
──江川選手自身、初防衛に成功したあと、初めてK-1のベルトについてコメントしていました。ここまで来たら自分が獲りに行くしかないだろうという気持ちになったのですか?
「そうですね。KRUSHのタイトルを獲った時点では、ちゃんとベルトを防衛しなきゃいけないと思っていて。それで6月のK-1両国大会に出られなかったこともそうだし、KOでベルトを防衛した時点でもう次の挑戦者は俺しかいないんじゃないかなと思いました。村越選手がベルトを返上してフェザー級からいなくなって、王座決定トーナメントという形になっちゃったんですけど、もし村越選手とやっても自分が勝てる自信はありました」
──改めてワンデートーナメントというのはいかがですか?
「1日3試合のトーナメントは初めてなんで、どうやって戦うのがいいのかな?というのは考えています。まあでもやっぱり1試合1試合、全力で取り組むのが一番だと思ってるので、しっかり頑張りたいです」
──一回戦の相手はK-1でもお馴染みのホルヘ・バレラになりました。バレラとは以前から戦ってみたかったのですか?
「ずっとバレラとは戦ってみたかったし、一番は自分と噛み合うんじゃないかなっていうところですよね。一回戦・4試合のなかで一番面白い試合になると思います」
──バレラ選手と言えばパンチが武器ですが、彼のパンチの技術はいかがですか?
「今出ているフェザー級の外国人選手の中ではずば抜けてパンチが強いんじゃないかなと思っていますし、今回出るトーナメントの外国人選手の中でもバレラが一番強いと思っています」
──なるほど。ではそういった相手を倒して、勢いづいてトーナメントを駆け上がりたいという気持ちですか?
「そうですね。6月の(武居)由樹くんみたいに誰も文句を言えない強さで優勝したいですね」
──そのためにどんな準備をしてトーナメントに挑もうと思っていますか?
「トーナメントは1人の選手を攻略するわけじゃないので、本当に幅広く考えて、色んな選手とやるイメージをして練習して行きたいと思います。古川会長もそうですし、ジムのみんなで取り組んで行こうと思います」
──トーナメントを勝ち上がっていく中で戦いたい相手はいますか?
「本当は西京選手が反対ブロックにいて、決勝で西京選手とやるのが理想だったんですけど、同じブロックに入ったので。反対ブロックでは卜部弘嵩選手が決勝まで上がってくる第一候補じゃないかなと思ってます」
──江川選手にとっては武居選手の存在が大きいと思いますが、“武居由樹の弟分”ではなくて“江川優生”として自分の地位を確立させたいという気持ちはありますか?
「そうですね。今はやっぱり“武居由樹の弟分”として見られることが多いんですけど、自分もここでK-1のベルトを獲って。それだけで由樹くんと肩を並べることにはならないと思いますが、いずれは実力をつけて由樹くんと並ぶ存在になりたいです」
──今回は見ている人たちに「誰が見ても江川優生が一番強かった」や「チャンピオンに相応しいのは江川だった」と思わせるような試合をしたいですか?
「接戦の判定で勝つとかそういうのはいらないし、本当に誰が見ても江川の勝ちだ!と思われる試合をしたいですね。判定勝ちにしてもKO勝ちにしても、たまたまじゃなくて実力で江川が勝ったという試合をしてチャンピオンになります」