左ハイキックをヒットさせるダム(左)(C)RWS
RWS
2026年4月18日(土)タイ・ラジャダムナンスタジアム
▼ラジャダムナンスタジアム認定スーパーライト級タイトルマッチ 3分5R
〇ダム・パルンチャイ(タイ/王者)
判定3-0 ※50-45×2、49-46
×チャド・コリンズ(オーストラリア/Stirkeforce/RISE世界スーパーライト級王者)
※ダムが4度目の王座防衛に成功。

RISE世界スーパーライト級王者のコリンズが、ラジャダムナン王座に挑んだ。RISEとRWSの交流が始まり、昨年12月にRISE世界スーパーフライ級王者の大﨑一貴がバンタム級王座に挑戦したがジャルンスックに敗れている。3月にはRISEで白鳥大珠もRWSのカピタンに敗れており、RISEとしては一矢報いたいところだ。
コリンズはタイ在住のオーストラリア人選手でこれまでにセクサン、パコーン、サックモンコンといったムエタイのスター選手を次々と撃破。2019年2月の初来日以来、不可思、海人、中野椋太、直樹、笠原弘希、ラーチャシン、チョ・ギョンジェに連勝し、2023年12月には初代王者ペットパノムルンを破ってRISE世界スーパーライト級王座を奪取するなど日本では負け無しだったが、2024年3月にGLORYのミゲール・トリンダーデに初回KO負けを喫した。

6月に母国でルンキットをKOし、WMO世界タイトルを獲得。9月には麻火佑太郎を初回KOした。12月の「GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRANDPRIX」では1回戦でエイブラハム・ヴィダレスを撃破も準決勝でトリンダーデに再びKO負け。2025年8月、原口健飛の挑戦を退けてRISE世界王座2度目の防衛に成功している。戦績は64勝(32KO)19敗2分。
王者ダムの戦績は90勝9敗。長身のサウスポー。2023年12月に7チャンネルのスーパーライト級王者となり、2024年3月にペットトンチャイを破りラジャ王座に就いた。2024年のワールドシリーズでは決勝でペットトンチャイに敗れ優勝を逃したが、現在3連勝中。

1R、ダムはサウスポーでガードをかなり高く上げた構えから左ミドルを蹴る。開始から30秒、レフェリーからファイトを促された両者。コリンズは左右の足を上げながら近付き、前蹴りと右ロー。ダムの左ハイをコリンズがしゃがんでかわし、場内から歓声が沸き起こる。
右の蹴りを連発して右フックを打つコリンズに、ダムはヒジを突き立てる。前に出るコリンズが右ロー、ダムは左ミドル。コリンズは左ボディ、右フック、右ローと前に出て攻めるが、ダムの左ミドルをカットするもバランスを崩す。さらに前蹴りで転倒。オープンスコアは10-9×3でダムのラウンドに。
2R、いきなり組んでコリンズはヒジとヒザの連打。さらに前へ出て前蹴り、右ローを空振りしたところでダムにヒザを蹴られる。左ミドルを2発当てたところから左ハイもヒットさせるダム。さらに右ヒジ。コリンズはすぐに左右ボディとワンツーでダムをロープへ釘付けにするが、左ミドルを蹴られる。
前に出て打ち合いに行くコリンズに左ハイを蹴り、ガードするもバランスが崩れたコリンズ。コーナーへ詰めてパンチ、ヒジ、ローでラッシュをかけるコリンズにダムは左ミドル、左ハイ。前に出て右フックを狙うコリンズに下がりながら左ミドルを当て、前蹴りも突き刺す。

それでも止まらないコリンズの猛攻。左ヒジをヒットさせたコリンズが笑みを浮かべ、続けて右フックもヒットさせる。左右ボディに左右フックのコリンズ、蹴り足をキャッチしてのボディストレート。組んでヒジ、ヒザ蹴りのダム。離れ際にはコリンズが左ハイ。激しい攻防に場内は大歓声が止まなかった。
日本の採点なら、前に出続けて手数もヒットも多かったコリンズが完全にとったラウンドだっただろうが、ムエタイでは空振りの多さや蹴られてバランスを崩すこと、ハイキックを綺麗に当てられることはマイナス要素。OPスコアは10-9×2がダム、10-9がコリンズとなった。
3R、ダムが左ミドル、コリンズが左フックを打とうと前に出たところにも左ミドルを合わせる。コリンズは前蹴りからバックハンドブローも空振り。左ハイをブロックした直後、前蹴りで派手に転倒させられる。前に出るコリンズだが、パンチの距離に入る前に左ミドルと前蹴りに阻まれる。レフェリーに「逃げてる」と抗議するコリンズだが、受け入れられない。

ダムは距離を保ち、コリンズが前に出てくるところに下がりながらジャブ、左ミドル、前蹴りを合わせる。コリンズは右ローを蹴るが、パンチの距離にはほぼ入れなかったため、ダムにコントロールされていたと見なされOPスコアは10-9×3。
4R、再び前に出て左右フック、右ミドルと手数を多く出して攻めるコリンズ。ハイを蹴って来るダムにミドルを返す。左ミドルを綺麗に2発当てるダム。さらにコリンズの右ローを空振りさせての左ミドル。そしてジャブで距離をとり、前に来るコリンズに左ミドル。コリンズは右ボディストレート、下がるダムに右ミドル、さらに右ボディストレートと前蹴り。ダムはコリンズの左フックに顔面へのヒザを狙う。
コリンズが左フックから右インロー、ダムにロープを背負わせて左ヒジ。下がって左ミドルを蹴る展開は変わらないが、明らかに余裕はないダム。コリンズは右ボディ、右インローでダムをロープ際へ追いつめるが、そこへダムが左ミドル2発からの左ハイ。スウェーでかわすコリンズ。右ミドルから左ヒジを狙ったが、そこで首相撲に捉えられ、顔を押されて制圧される。
2Rと同じように前に出て攻撃の数も多くアグレッシブに攻めたコリンズだが、OPスコアは10-9×3。
5R、前に出るコリンズを左ミドルで迎え撃つダム。コリンズのバックハンドブローは空振り、右ボディストレートを打つ。腕で受けた(ムエタイでは腕を蹴られたと解釈される)がかなり強い左ミドルを蹴られたコリンズ。ダムは首相撲に持ち込む。前蹴りから右フック、組んできたダムに左ヒジを打つコリンズ。
ダムは逃げ切り態勢に入るが、コリンズの空振りを誘い、バランスを崩したところへ左ミドル。それでも前に出るコリンズが左右フックとヒジで逆転を狙う。ダムは下がりながらの左ミドル。

激しい攻防が続いたタフファイトを制したのはダム。50-45×2、49-46の大差でダムの防衛となった。ダムには50万バーツ(約250万円)、コリンズには25万バーツのボーナスも贈られた。白熱した試合内容に、すでに再戦の話も出ているという。



