ボクシング
インタビュー

【ボクシング】那須川天心が「エストラーダより怖かった」という葛西トレーナー「あのボディは私も練習中に何度か落とされそうになった。もっといいもの持ってますから。まだまだもっと強くなる」

2026/04/12 02:04

新しい那須川天心をまた見せられる


――先ほどエストラーダ陣営が会見したんですけど、止められる2ラウンド前にボディを効かされたということですが、それは分かってましたか?

「そうですね。なんとなく腹に入ったなっていうのは分かったし。腹だけじゃなく上も効いてたし。でもそのごまかし方が上手かったし、狙ってる感じもずっとあったんで、なかなか不用意にはいけなかったんですけど。しっかりジャブを使って、自分の距離を作っていくのはずっとできたので。それは前回の試合ではできなかったことなので、すごく自分では成長できたなと思ってます」

――グッと踏み込むボディから7Rはアッパー、ストレート。よりメリハリとパンチのつながりも成長されているのかなと思いましたが?

「自分の中では倒れるパンチ、これだったら効くんだなっていうパンチが、今回の練習で手応えがたくさんあったので。それがスパーだけじゃなく、試合でもちょっとずつ出せてきたっていうのが、自分の中でも核となるものが、自信が生まれたって思うんですけど。でもこれで満足することは一切ないんで、ここからどんどん強くなるだけなんで、新しい那須川天心をまた見せられるかなと思います」


――この試合、開始から毎ラウンド歓声が止むことなく、お客さんの声があったのはどう受け止められましたか?

「めちゃくちゃ嬉しかったですね。見てる人の熱がすごい伝わりましたし。本当に負けて欲しくないという気持ちをたくさんの人から感じたので。だからこそ、いつも以上に集中できたし、いつも以上にみんなと戦ってるっていうのが試合中にも感じられたので、チームで勝てた試合だなと思いました」

――エストラーダ選手が出てこなかった時、どう思いました?

「そのラウンドで、相手も何も打つ手がなくなってるなって思ったし、その前のラウンドか。でもセコンドからも、もう行けって言われたので。そこの行くところだなって思ってたところで止まったっていうタイミングだったんで。自分の中では『マジか』っていうのもあったんですけど。でも技術で勝つことができたっていう。運じゃないと言いますか、自分のやってきたことでしっかり勝ったっていうのが自信になった。すごい嬉しかったですね」

――結果的に2階級制覇王者の心を折ったという形になった。今までの天心だったら倒して終わりたかったのでは?

「高望みをしないと言いますか、KOは次の試合にお預けかなと思いました」

――かなり変わったって見たんですけど、それは葛西さんが公開練習で言っていたけれど、踏み込みができて受け打ちじゃなくなったということと、終始足を止めてボクシングをして、と。この辺は気持ちでできたのか、この数カ月でなかなかボクシングは変わるものじゃないので、何で出来たのか。

「いや、これは荒治療ですよ。自分の精神と、自分のメンタルとか、自分のやってきたことを全て崖から落とされたんですよね。だからスパーやってもずっと怒られるし、ずっと納得いかないし。ライオンって子供を成長させる時、崖から落として這い上がってこいみたいな。今回それを試合の一週間ぐらい前までずっとされてた感じがしたんで。だから本当に心も体もずっとボロボロの状態。でも人って本当に何かになりたかったら、狂気にならないと絶対にいけない時があると思うんですけど、そこを乗り越えられたかなっていうところが成長したきっかけだと思うし。これはきっかけに過ぎないので、まだまだたくさん高い崖を登っていきたいなとは思います」


――この試合が人生の岐路と言っていて、負けたら引退するぐらいのつもりだった?

「いや、そこは別に考えてはいなかったですけどね。何も考えてなかったです。次の日がないって思ってました。次の日って来るのかなぐらいな、そんな感覚でずっといたんで。だからこれからたくさんいろんな予定を立てられると思うと、なんか笑みがこぼれてしまいますよね」

――ここまで拓真の話とか名前を一切出して来なかったのは?

「僕は試合に負けるイコール自分に負けただと思ってるんで。僕は別に人の名前とかで数字だったりとか、他責思考はしたくないので、人のせいっていうより全部自分のせいだと思ってるんで、全部自分と向き合って、本当に自分に勝つっていうことだけを駆使してやってきましたね。だから人の名前で飯は食わないです」

――レジェンド・エストラーダはどうだった? 途中でノーモーションの右をもらっていたけれど。

「途中、結構いいパンチはもらったと思うんですけど。普段だったらそこで引いてたものを、練習でずっと葛西さんだったり、会長だったり、チームでしっかりと今回はガードを固めて、前に出る時も考えてやってたので、それがすごいしっかり活きたかなっていう。前だったら多分もらってどうしようで、もう一回距離取って、相手に飲み込まれてたところがあったと思うんですけど、そこを飲み込まれず、自分のやってきたことを信じて戦えたっていうのは大きいですね」

――試合前から自分に負けたくないとおっしゃってましたけど、今日は自分に勝ったと言えますか?

「この瞬間は、ですけどね。また明日から日々が始まりますから。普通に来週の頭もラジオがありますし、日々の生活が始まりますので、また選手としても人としても強い男になりたいなと思います」

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