トラッシュトークとファイターの生の感情
嶋田にも言い分がある。「向こう(ストラッサー)はSNS上でワーワーやってるんですけど、ぶっちゃけあれもバカバカしい。格闘技をやっている以上、ケージで決着をつければいいだけの話なんでね。面と向かって言うのが筋だと思うんで」と、ケージの中がすべてとした。
近年は、試合後に次期挑戦者をマットに上げてフェイスオフし、今後の大会に繋げる演出は珍しくない光景となっている。大阪大会でも、両者がその役割を果たした結果、公式を含めたSNSでの煽りもあり、“因縁の戦い”に注目が集まった。難しいのは、常にそこにファイターの生の感情が入ることだ。
指定席が完売、当日立ち見券が販売された同大会後、DEEPの佐伯繁代表は、「嶋田くんについては前回までどんな人か分からなかったし、大阪でストラッサーさんが暴れた件も、もちろん嶋田くんも悪いんだろうけど、勝って仲間でワーってしているところにストラッサーさんが入っていったから、それもどうなの? っていうのもある。でもそれも含めてストラッサーさんは演出したと思う。だからこそ2戦目でタイトル戦なんですよ」と説明する。
そして「嶋田が新王者になったけど、問題は次の目標がないってことですね、ウェルター級は」と、今後の同級のストーリーラインを危惧する。
そのひとつがストラッサーの再起戦になるか。
「妻と娘と母親も大阪から駆けつけて応援に来てくれて、娘に勝つ姿、チャンピオンになる姿をやっぱ見せたかったし、これも今回、嶋田と因縁というか、DEEPの大阪大会でケージの上でひと悶着あって、会場の外でも俺がちょっとヒートアップして怒ってしまったっていうところがあって、そういう経緯があって試合も組まれたっていうところもあったと思うし、だから俺ん中では嶋田には絶対負けられへんていう気持ちもあったし、自分でやっぱリスク背負って言いたいこと言ってほんまにここまでやっぱ試合やるまで作ったかなと思ってんねん。あとはもう結果取るだけっていうところで、俺は今回負けたよ。
今回は完敗や。だけど次やったら、絶対嶋田に負けることはない。これをはっきり言っておく。みんなに言われると思う。『負けたやつが、負け犬の遠吠え』って言われると思うけど、俺は嶋田、絶対逃がさんからな。俺はこの1年、2年以内にもう1回、嶋田と戦ってブッ倒すから。俺ほんまにその気持ちでおんねん。俺あそこまでコケにされて馬鹿にされて、俺はホンマに許されへんねん。
俺は嶋田に勝ったら、嶋田に対して『ありがとう』て言うつもりやった。俺も色々言ったけど悪かったと。俺も実際、そのムカつきもあるよ。あるけど試合を盛り上げるっていうのもあんねんぶっちゃけ。ほんまに後味悪いっていう。ほんまに負けたらあかん相手に負けたなと。逆にこういうイラついた気持ちにさせてもらえて逆にパワーもらえたなっていうのあんねん。これが嶋田に対しての今のホンマの気持ちやな。
試合であいつに一本でやられた時も、ケージから降りて『疲れて倒れた』みたいに誰かに書かれて、あれは目の前の来ている人に土下座した。ホンマにすみません、申し訳ございませんでした、と。朝までやっぱ寝られんかったよ。目つぶったら試合のデジャブ、試合のことがずっと出てきて、“あの時こうやっておけば”とかいろんなこと思い出して。“あそこでテイク取ってたら俺の時間作れてた”とか……あいつが今、DEEPのウェルター級の王者で、俺はあいつからベルト奪い取ることできへんかったけど、必ず俺はリベンジします」──44歳のストラッサー起一が、引退についても語った『ストチャンネル』では、二瓶空手で得た新たな動きや、今後についても語られており、必見の内容だ。





