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【K-1 KRUSH】亡き恩師のために必ずベルトは持って帰る、林勇汰「怪我してでも勝ちたい」

2019/11/12 13:11
【K-1 KRUSH】亡き恩師のために必ずベルトは持って帰る、林勇汰「怪我してでも勝ちたい」

得意のパンチをミットに打ち込む林。「ガンガン打ち合う」と宣言する (C)M-1 Sports Media

2019年11月16日(土)大阪・サンエイワーク住吉スポーツセンター『K-1 KRUSH FIGHT.108』に出場する、林勇汰(FLYSKY GYM)が11日(月)神奈川の所属ジムにて公開練習を行った。

 K-1 KRUSH FIGHTスーパー・バンタム級タイトルマッチとして、王者・玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)に挑戦する大一番を前に「減量で疲れてるけど、めっちゃ練習して良い感じです」と現在のコンディションを語る林。

 公開練習では1分間のミット打ちを行い、最初は得意のパンチと気迫のこもったミドルを放っていたが30秒を過ぎると…なぜかヒジ打ちと頭突きを交えたまさかのミャンマーラウェイ式ミットを披露する。


 傍らでは11月のK-1横浜大会でミャンマーラウェイ王者・金子大輝と対戦が決まっているK-1ライト級王者の兄・健太が必死に笑いをこらえており、林は「兄の脅迫です」と苦笑い。どうやら兄・健太の無茶ぶりでラウェイ式のミット打ちを強要されていたようだ。

 初めてのタイトルマッチが地元・関西で決まった林だが、神戸時代の恩師であるSFKの寒川慶一代表が自身のSNSで「しんどい思いもしてきている子」と語るように関西でのデビュー当初は悔しい思いをしてきた。

「関西時代は寒川代表が色々と見てくれてたんですけど、デビューしてからしばらくは練習で出来ることが試合で出せなくて結果を残せなかった。そういうところを『しんどい思いもしてきた』と言ってくれたんだと思います。今回、寒川代表に挨拶に行ったら、会場まで応援に来てくれるそうで、凄いありがたいなって思います」とかつての師に感謝の意を示す。

 上京してからはKREST、そして2人の兄と共にFLYSKY GYMでトレーニングを積むようになり、兄・健太と同様に進化を遂げた。その成長を支えてくれたフンファー会長は、林が会心のKO勝ちを見せた6月30日のK-1両国大会の翌日に急逝した。林は上京して出会ったもう1人の恩師・フンファー会長の元にベルトを持ち帰ると誓う。

「こっちに来て、会長とキヨ(キヨソンセントレーナー)が僕の悪いところを直しながら良いところばっかり伸ばしてくれました。戦い方から変えてくれて、ここで練習しだしてから練習も楽しいし、自分が強くなっている実感もあります。6月の試合の時は会長とキヨに教えてもらったまんまのパンチの動きを出せました。


ジムには7月に急逝したフンファー会長の遺影と愛用のミット

 あの日は会長がセコンドにつけないということで、次の日に会長が亡くなったと聞いて…でもあの試合はすごく良い動きが出来て教えてもらったことを丸々出せました。あの時の試合結果は会長の耳に届いたみたいなんですけど、絶対にベルトを獲って挨拶に来たいですね」

 王者・玖村が会見で発した「ナメられてるんかな?」という言葉に対して「試合は誰が相手でもやってみな分からん」と強く反発していた林。玖村は公開練習で「あれは相手ではなく今回のマッチメイク自体にそう思った」と真意を明かしたが、それを聞いても林は「ナメられてるのかなって言ってる時点で、向こうが俺のこともナメてるんかなと思う。ナメられてるのかなっていうより自分がナメてんのかなって感じですね」と譲らない。


 試合展開については「玖村選手はセンスがあって、きれいに戦うし上手いですけど、勝てない相手じゃないと思います。リーチがあるので距離を取られたらやりにくそうですけど、自分に出来ることはガンガン前に出て打ち合うこと。最後は倒して勝ちたいっすね。距離を詰めるためにパンチを多少もらうのは覚悟のうえだし、怪我してでも勝ちたいと思ってます」と、テクニックとリーチで勝るチャンピオンに対して被弾覚悟で打ち合いに持ち込むと覚悟を滲ませた。

「K-1チャンピオンの弟と言われ続けるのは嫌だ」と兄・健太にも対抗心を燃やしていた林。「健太も将多も僕のことは多分まだちっちゃい子供やと思ってるんで。2人は『絶対勝てる!』って言ってくれてるんですけど、自分は2人に負けたくないから頑張ろうっていう感じですね」と兄弟の活躍、そして存在そのものが刺激になっている。

「距離を潰してガンガン打ち合って大阪で面白い試合します。今週の土曜日は絶対打ち合って最後に盛り上がる試合をするんで応援よろしくお願いします」とファンにメッセージを送った林。巡って来たチャンスをものにし、兄・健太に続いてベルトを巻くことが出来るか。

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