2025年10月4日の『ONE Fight Night 36』にて、ONEストロー級キックボクシング世界王座統一戦で正規王者プラジャンチャイ・PK・センチャイ(タイ)を判定3-0で破り、王座を統一したジョナサン・ディベラ(イタリア/カナダ=試合時は暫定王者)。
【写真】卓越したボクシング技術を持っているディベラ ディベラは格闘家だった父に2歳から教えを受け、極真空手の黒帯を取得。アマチュアキックボクシングで20勝(17KO)無敗、アマチュアボクシング6勝無敗の戦績を収めてキックボクシングのプロに転向するとISKA北米王座やISKAインターコンチネンタル王座を獲得。GLORYにも出場した。2022年10月にONE初参戦を果たすと、いきなりONE世界ストロー級キックボクシング王座決定戦に抜擢され、ジャン・ペイメンを判定で破り新王座に就いた。
2023年10月にはダニエル・ウイリアムスを判定で破り初防衛に成功。“人生無敗の男”として世界にその名を轟かせる選手となったが、4月の2度目の防衛戦前にハイドレーションテストの検体を提出できず、計量が許可されなかったためプラジャンチャイとの試合は中止、王座は剥奪に。
2024年6月、プラジャンチャイとの同王座決定戦で復帰したが、判定3-0で人生初黒星。しかし、2025年3月の日本大会でサムエーを破り、暫定世界王座に就いてプラジャンチャイとの統一戦でリベンジを果たした。戦績は15勝(4KO)1敗。
そのディベラが2026年の抱負を聞かれ、初代ONEアトム級ムエタイ世界王座に就いた吉成名高(エイワスポーツジム)との対戦の可能性について質問され、視野に入れていると話したという。2人は2025年のONEファイター・オブ・ザ・イヤーで名高がムエタイ部門、ディベラがキックボクシング部門で受賞している。
ディベラは、名高はスピードがあり、非常にテクニカルな選手だと評し、そのようなスキルを持つファイターとの対戦は楽しみだと語った。また、最高レベルの試合ではどちらが勝ってもおかしくないとし、もしその試合が実現するなら最高の状態を保たなければならないと、この対戦がキャリアの中で最も厳しいものになる可能性があるとしている。
ONE Champioshipの公式サイトに掲載されたインタビューでも、両タイトル保持者によるスーパーファイトの実現を熱望する声が高まっているとし、ディベラ自身も「ソーシャルメディアでも、素晴らしい試合になるだろうと言っている人が何人かいたよ」と、ファンの言葉を目にしているという。このディベラの発言が海外メディアでも多数取り上げられ、ディベラと名高のスーパーファイトが“勝手に”期待されている。
ただし、その記事でも触れられている通り、この試合が実現するには名高が階級を上げ、競技を変える必要がある。名高は現在ONEアトム級(-47.7kg)でディベラはストロー級(-52.3kg)。約5kgもの差があり、名高が徐々に階級を上げてきたとはいえストロー級の身体を作るのはまだ時間がかかりそう。なお、ディベラは身長175cm、名高は167cmで8cmの差もある。
そして名高はムエタイ、ディベラはキックボクシングの世界王者と競技が違う。ロッタン、スーパーレック、ナビル・アナンなど両方のルールで戦う選手はONEに多いが、名高がディベラと戦うためにキックボクシングをやらないといけない理由はない。
しかし、ディベラは「ムエタイで試合をしたいですね。ムエタイには強いヒジ打ちと、もっと武器があると信じているから、本当にやりたいんです。でも、チームはまだ僕にムエタイの試合をさせたくないと言っています。練習を積んでほしいようなので、許可が出たらすぐにやります」と、近い将来ムエタイルールにも挑むと答えており、名高が階級を上げることが出来れば、いずれ世界が望む両者のスーパーファイトが実現するかもしれない。