強敵シッティチャイから勝利を収め、2026年はONEの王座を狙う海人
2025年12月30日(火)東京・国立代々木競技場第二体育館にて開催された『MAROOMS presents KNOCK OUT.60 ~K.O CLIMAX 2025~』(U-NEXT配信)のセミファイナル(第18試合)KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)を判定3-0で破り、初防衛に成功した海人(TEAM F.O.D)が試合後インタビューに答えた。

判定について海人は「1Rからしっかり足も効かせたし、顔でも効かせる場面も作れたし、僕自身も判定に満足いってるかって言われるとそうではないんですけれど。倒して勝つと言っていたので。でも、しっかり勝ちはできたのかなと思います」と、満足のいく勝ち方ではなかったが、勝っていたという認識だとした。

これまでのロングスパッツではなくキックパンツで試合をした理由を聞かれると、「シュートボクシングを卒業すると先月11月に発言させてもらって、けじめというか。卒業するって言って、まだシュートスパッツを履いていたら、見てくれてる人たちも卒業してないのか?と思われるし。これから僕自身も、シュートボクシングの海人ですっていうことをなくしていって、本来シュートボクサーであるみんなにシュートボクシングを背負って、名前を出して、これからもスパッツを履いて、みんなに頑張ってもらってエースになってもらいたいなと思ってるので、そういう思いで今回からキックパンツを履いて試合をしました」と説明。

生スネで蹴っても変わりはなかったかと聞かれると「思ってたよりなかったですね。蹴られても、SNSとかでもよく言われる、スパッツやったら痛くないとか、ほんまにそんなこと全然ないんですけど、痛いものは痛いし。でも自分もちょっと蹴りの感覚とか蹴られた感覚とか、一枚ですけどちょっと違うのかなと思ってたんですけど、全然そんなことなかったし、むしろちょっとやりやすかったです」と話した。
シッティチャイには「上手さはやっぱり感じました。効いてるのに、痛がったな、嫌がったなっていう風には見えたんですけど、そこから倒れる選手もいてる中、倒れないし、それをうまく隠しながら攻撃も打ってきたし、そういうところはもう何戦もしてきて、70kgでトップを取ってきた選手の上手さなんやなっていうのは、改めて実感しました」という。

試合後のマイクでは、初めて海人の口から「次はONE」との言葉が出たことについては「来年は本格的にそっちに身を置いて。本当に今70kgで唯一トップに近いんじゃないかなと思ってるので。日本でも盛り上がってるし、海外でも盛り上がってるし、本当に70kgの海外の強い選手も抱えているし、将来的には野杁さんと世界最強を決めて戦いたいっていう約束もあるので、しっかりそこに身を置いて、まずは野杁さんのところまで辿り着かないといけない。そのためにも全員に勝って行って、グレゴリアンももちろんそうですし、シアサラニもそうですし、全員に勝って、ONEでまずはチャンピオンになりたいなと思ってます」と、2026年はONEのタイトルに狙いを定めたと明言。
「早ければ早いほどいいなとは思っているので、今発表している4月の日本大会とか、そこを改めて本格的に動いていく体でそこに出れたらいいなと思ってます」と、2026年4月29日のONE日本大会に出場出来れば、とした。

スーパーボンにも狙いを定めているのかとの質問には「もちろんベルトを持ってるスーパーボン選手が今、本当に限りなく世界最強に近いのかなと思っているので、絶対にやりたいなと思っています」とした。
野杁には『THE MATCH 2022』で勝っているが「あの勝ちも僕自身100点で満足いった勝ちなのかって言われるとそうではないし、野杁さんと約束したっていうことが一番ですけれど、日本で野杁さんとの日本人対決で世界最強を決められるってなった時は、多分今までで一番盛り上がるんじゃないかなって自信もあるし、やりたいなという思いはあります」と、国内最強決定戦ではなく世界一を懸けて野杁と再戦したいという。

ただし、ONE Championshipとは「話してるのかって言われると全然そうじゃないので、今回この試合が終わってからじゃないと何も言えないと思ってたし、その話を進めてもらうわけにもいかないので、とりあえず今回しっかり勝ったので今後しっかり話してもらいたいなという感じです」と、交渉はこれからだとした。
また、一緒に練習している久井大夢がメインで勝利したことで、日本の立ち技は任せられるかと問われると「大夢くんは間違いなく、今後キックボクシング界、キックボクシング界というか格闘技界を背負っていく一人に間違いないので、KNOCK OUTだけじゃなくいろいろな団体で活躍できるし、勝っていける選手の一人なので。僕はこの先、もっともっと大夢くんよりも上に行きたいっていう気持ちもあるし、でもKNOCK OUTに関してはもう大夢くんに任せても全然大丈夫だとは思ってます。僕がKNOCK OUTを背負っていたわけではないけれど、間違いなくKNOCK OUTのエースやと思ってます」と、久井に太鼓判を押した。
そして、大晦日に大一番を控えているRENAについて「RENAさんには絶対勝ってもらいたいし、本当にいっぱいいろいろなことがあって苦しい中乗り越えて、今また大晦日にRENAさんの姿が見られるって、一個人として楽しみではあるし、僕は今しっかり勝ったので、繋いで、RENAさんもしっかり勝ってほしいなという気持があります」とエールを送った。



