MMA
インタビュー

【RIZIN】シェイドゥラエフ「(朝倉を評した)“山羊”は裏切り者の意味。そこまでする必要のないことをしたから」「勝つことで朝倉のファンがあまり寂しがらないように、事前に謝りたい」

2025/12/29 16:12
 2025年12月31日(水)さいたまスーパーアリーナ『RIZIN師走の超強者祭り』に出場する選手の個別インタビューが、29日(月)都内にて行われた。  第14試合のRIZINフェザー級(66.0kg)タイトルマッチ5分3Rで、朝倉未来(JAPAN TOP TEAM)の挑戦を受ける王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス/Ihlas)が試合への意気込みを語った(※朝倉未来インタビューはこちら)。  シェイドゥラエフは、9月28日の『RIZIN.51』で挑戦者ビクター・コレスニックを1R わずか33秒 TKOで退け、王座初防衛。MMA戦績16勝無敗。5KO・TKOと11の一本勝ちで全試合をフィニッシュ勝利している。  王座に挑戦する朝倉未来は、24年7月にヴガール・ケラモフに一本負け後、平本蓮に1R TKO負けで2連敗を喫するも25年5月に鈴木千裕、25年7月の前戦でクレベル・コイケにスプリット判定で勝利し、2連勝中。 何が何でも彼が思ったようにアップセットはさせない、早期フィニッシュを狙う ──試合を2日後に控えた現在の心境は? 「試合前に11日間前に来ましたので、自分のスケジュールどおりにしっかり練習しました。この周辺をさんぽしたりもしました。時間があったから日本の気候に慣れつつあります」 ──朝倉未来選手の印象は? 「経験豊富な選手です。同時に、日本で結構人気な選手です」 ──どんな展開になりますか? 「この試合に向けて私たちチームでしっかり準備してきました。今までの試合をほとんど全部見て分析し、研究し、対応できるように戦略を組んできました。いつも言っていますが、早期フィニッシュを狙っていますので、1Rか2Rで早期フィニッシュしたいと思っています」 ──ファンミーティングも開催しました。 「日本のファンの方々に心から感謝します、いつも応援していただいて。今回時間があったので、ふつうに散歩しているときによく日本のファンのみなさんに声をかけていただき、応援の言葉をいただきました。たまたまプレゼントまでいただいているので心から感謝します。みなさんを喜ばせるために、大晦日は一番おもしろい、一番素晴らしい試合を見せるために頑張ります。  たくさんのファンの方々が来てくれて、たくさんお話しもして、また次回もやりたい。試合前じゃなくて、試合後に設けていただけると助かります」 ──朝倉未来ファンがたくさんいるなかで相手の声援のほうが大きいなかでの試合経験は? 「今までの試合経験から言えば、それぞれの対戦相手が経験あって人気がある相手だったので特に相手のファンが多かったことを気にしたことはないですし、今回特別多いことを自分も認識しています。ただ、そのファンの方の心を傷つけないように頑張りたいので、そこだけ心配です」 ──RIZIN CONFESSIONSで「朝倉未来がヤギに見える」と言ったのは、動物の山羊のことなのか、Greatest of All Timeの略のGOATのことなのか、どちらですか? 「彼は自分の仲間をキルギスに送り込んでジムの研究をしたりしていたので、そういうことに対して山羊と言いました、我々の文化圏において“山羊”はいい意味の喩えではありません、裏切り者であるとか、そういった意味を持っています。そこまでする必要のないことをしたから、こちらも山羊と言いますよ、ということです(※JTTの佐々木大がシェイドゥラエフのジムで練習したことは、朝倉は事前に聞いていなかった)」 ──注目度が上がり取材なども増えたと思いますが、そういった機会が増えて練習に影響はありませんか? 「インタビューの数も増えましたし、それに対応できるように自信をつけて、前に比べて自由に話せるようになりました、前と比べてね。キルギスで取材依頼が入った場合はもちろん必ず、たくさん来ているわけではないし、依頼があった場合は、トレーニングのスケジュールにかぶらないように、トレーニングに影響を与えないように管理して、対応しています」 ──「ご両親が戦うモチベーション」と言っていましたが。ご自身にとってご両親の存在とはどういう意味が? 「言葉で説明できないくらいの大事な存在です。すごく尊敬し、尊重しています」 ──朝倉選手との試合に勝利して母国で両親にこれをしてあげたいということはありますか? 「試合を無事に終わらせること。そのあとにまたたくさんの目標があるので、その時がきたとき、また説明します」 ──チャンピオンベルトを持ち帰ったことで、キルギスでMMAを見る人に変化はありましたか。 「MMAに対する意見は変わったかもしれないけれど、具体的に自分が気づいたことはないです」 ──ここ数試合、キルギスvs.日本の対抗戦かのごとく、ドゥイシェフとカリベクが他団体で日本人とタイトルマッチで対戦してきました。練習仲間たちが1-1の状況、彼らの試合を見ていたらどう感じたか教えてください。 「韓国のROADでドゥイシェフが戦い、彼はもちろんすごく努力しているし彼は経験積んでいるのでROADのチャンピオンになれるような能力がある選手、それが相応しい人間です。今後も活躍すると思います。カリベクは友達。彼の試合をもちろん見ていたけど残念ながらそういう結果になり、これをきっかけにより強くなると期待しています」 ──さきほどの「ファンを傷つけたくない」というのはあまりにも残酷な結果で相手ファンを悲しませたくない、つまりそれほど自信があるということですか? 「そうですね、私は基本的にそれぞれの試合に対して、3Rフルで戦える準備をしています。けして対戦相手を過小評価しない。自信満々で対戦相手を軽く見ているわけではありません。心を傷つけたくない、というのはもしかしたらKOするかもしれないし一本で勝つかもしれない。勝ったこと自体がファンの方々があまり寂しがらないように、事前に謝りたいだけです」 ──朝倉選手のイメージをさきほど「経験豊富な選手です。同時に、日本で結構人気な選手です」と。これはファイターとしての印象を語ることで作戦が漏れるのが嫌なのか、そもそも、朝倉選手に対して、それくらいの興味しかないのですか? 「まず言いたいのは、彼をファイターとしてだけ知っています。いくつか、過去の試合映像を見ましたけど、それだけで判断しています。朝倉選手みたいに誰か自分の人(陣営)を日本に送り込んだり彼のプライベートを調べたりしないので、それに対して興味もない、彼の私生活に対して、日本でどれくらい人気か全く興味ない。ファイターだけとしてしか見ておらず、その点において、経験豊富なファイターだと言えます」 ──朝倉はご自身を最強と認めながらもアップセットを起こすと。 「彼が危険な対戦相手かといえばもちろん危険。ストライキングが上手だし、テクニカルなニュアンスが結構あるので。自分を最強と評価してくれて感謝します。ありがとうございます。でも試合は試合なので、いろんな結果があって、なにがなんでも彼が思ったようにアップセットはさせないので早期フィニッシュを狙います」
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