2025年の借りは2025年中に返したい軍司(C)KNOCK OUT
2025年12月30日(火)東京・国立代々木競技場第二体育館『MAROOMS presents KNOCK OUT.60 ~K.O CLIMAX 2025~』(U-NEXT配信)にて、KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級3分3R延長1Rで再戦する軍司泰斗(TEAM SUERTE)とゲーオガンワーン・ソー.アムヌワイデッー(タイ)のインタビューが主催者を通じて届いた。
両者は8月に対戦し、軍司がダウン寸前に追い込むもヒジ打ちで逆転KO負けを喫した。その後11月、軍司はセーンサックグンに、ゲーオガンワーンは大沢文也に勝利しての再戦となった。
蹴り終わりが狙い目(軍司)

──試合が迫ってきましたが、現時点での練習の状況はどんな感じですか?
「練習は前回のゲーオガンワーン戦と同じ感じですね。同じ対策をしつつ、前回はヒジで倒されているので、そこへの対策をよりしっかりやってきました」
──セーンサックグン戦が11月だったので、2カ月連戦になりますよね。そこは問題ないですか?
「その試合でケガもあったんですけど、それも治ったので。でも、試合が続いているからこそ、スタミナ面とかも続いているというか。逆にいいモチベーションで練習に打ち込めていますね」
──では最初から、セーンサックグン戦と、このゲーオガンワーン戦を2試合セットで考えていた?
「そうですね。セーンサックグン戦が11月に決まった時点で、もうセットでずっと頭の中にありました。とりあえず11月の試合はセーンサックグン選手だけに集中してたんですけど、その次にゲーオガンワーンとやるためにはやっぱり早い決着をという感じでずっと考えてましたね」
──K-1時代にもタイ人とは2試合、対戦しています。スリヤンレックとダウサヤームですね。K-1ルールでのタイ人との対戦では、ヒジや首相撲の有無を除いたところで、リズムとかそういう点でタイ人らしさは感じていましたか?
「K-1ルールというかヒジなしだと、近い距離はタイ人は苦手なので、近づいちゃえばそこまで問題はなかったんですよ。でもREDルールでやると距離感も違うし、ヒジもあるからあまり近づけないですし、蹴りのリズムもやっぱり違うので、最初はやりづらさを感じたのは確かですね」
──もうREDルールも3戦を経験して、今はだいぶ克服できてきた感じですか?
「そうですね。今は、そこは全然問題にしてないです」
──セーンサックグン戦の前には、前回のゲーオガンワーン戦を経て、ヒジのリスクの中で踏み込む勇気が持てるかどうかという話をされていました。今はそこに関してはどうですか?
「セーンサックグン戦ではラッシュもちょこっと見せられて、そこでやっぱりヒジはもらってしまったんですけど、パンチの打ち分けなどに気をつければ、ヒジは近い距離だとそこまでモロに当たることはないなというのを、前回の試合で感じました」
──致命傷を食らわない距離みたいなものが分かってきたと。
「そうですね。ここならモロに当たって倒れることはない、という距離を、前回で確認できたと思います」
──そこからなら、軍司選手が得意とするラッシュも生かせる?
「そこを今回の試合でしっかり確かめたいですね。中途半端な距離感でいると、前回みたいにカットされてしまうので。そこをどういう形で前に踏み込めるかというのが、今回のカギだと思います」
──その意味ではセーンサックグン選手は、対ゲーオガンワーンを考えた時に、いい相手でしたか?
「いい相手でしたね。しかも、ゲーオガンワーンよりもパワーがすごくあったので。やってみたらタイプは少し違ったんですけど、ゲーオガンワーン対策にはすごく役立つ試合ができました」
──今回、ゲーオガンワーンが相当気合いが入っているという話が入っています。KOボーナスの存在も大きいらしくて。
「相手がKOを狙いに来るんだったら、僕もやりやすくなると思いますね。逆に足を使って逃げるタイプだったら、僕としてはすごくやりづらいので。KO狙いで来てくれたら、こっちも倒せる可能性が上がるので、僕からするとそっちの方がうれしいです」
──ガードを固めて前に出てこないタイ人もいますからね。
「そういうタイプだとつまらない試合になってしまうので、そこだけは避けたいなという
感じでしたね」
──トレーナーのノップさんからは、どんなことを言われていますか?
「ヒジへの対策はずっと教えてもらっているので、そこに関することですね。パンチや蹴りをもらう心配は少なくて、僕がもらうとしたらヒジぐらいなので。ヒジへの対策と、前回も見せた蹴りとかも見せつつという感じで、ずっと教えてもらっています」
──蹴りについては、ゲーオガンワーンの蹴りが怖くないということなのか、タイ人の蹴りはもう対処できるという感じなのか、どっちでしょう?
「対処というか、蹴り終わりに合わせる練習をしてる感じですね」
──では、相手が蹴ってくれれば逆にチャンスが増える?
「そう思います。前回の試合を見ても、やっぱり蹴り終わりが狙い目なのかなと思ったので、そこはチャンスだと思います」
──今回勝てば、今年の借りを今年中に返して一番スッキリする形になると思います。その先は何か考えていますか?
「とりあえず今回しっかり勝って、来年はオファーをもらえたらしっかり出ていきたいなという感じですね。その上で、最初から言っているように、僕はONEを目指しているので」
──そうでしたね。
「今年中にゲーオガンワーンにやり返したら、来年はもっと僕がやりたい試合をしたいなと思っています。今まではフィームーというか、当てて逃げるみたいな感じのタイ人ともやってきましたけど、ガンガン打ち合える選手ともやりたいので。来年はそういうところに向けてやっていきたいなと思います」
──そのためにもゲーオガンワーン選手は一番の関門ですね。
「そうですね。今は僕にとって一番苦手なタイプとやってきたと思うので。来年に向けていいスタートができればと思います」
──その自信は、もうかなりありそうですね。
「はい。一回やっているから、どこまでの強さかというのはお互いに分かっていると思うので。相手は前回の試合の前は、たぶんパンチを警戒していたと思うんですけど、その試合では蹴りも見せることができて、いろんな意味での恐怖心を与えられたなと思っているので、今回はそこを生かしたいですね」
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
「今回はやっぱり、倒すところですね。前回は自分が倒されているので、11月にもやったようなラッシュを見せて、最後は倒したいなと思っています」



