キックボクシング
インタビュー

【RISE】悲願のタイトル獲得に燃える平岡琴「今度は私が島田選手にベテランの強さを教えてあげようかなと思っています」

2025/12/10 13:12
【RISE】悲願のタイトル獲得に燃える平岡琴「今度は私が島田選手にベテランの強さを教えてあげようかなと思っています」

2018年9月にRISE初参戦して以来、7年目の戴冠を狙う平岡(C)RISE

 2025年12月14日(日)東京・後楽園ホール『RISE 194』のセミファイナルにて、「第3代RISE QUEENアトム級(-46kg)王座決定戦」3分5R無制限延長Rを同級4位・島田知佳(team VASILEUS)と争う同級2位・平岡琴(TRY HARD GYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。

何度も立ち上がってきた強さが私にはある


――キャリア集大成となるタイトルマッチが迫ってきましたけど、今の心境はいかがですか?

「やっときたなという感じで毎日ワクワクしています。今までも大事な一戦はあったんですけど、気持ちの入り方が違いますし、ずっと暗かった道がやっと明るくなったみたいな感じで毎日楽しいです」

――練習は辛いながらも楽しい気持ちを持って取り組めている感じですか?

「1日1日が本当に大切で、若菜と小雪と上がる最後のリングでもあるので、そういう意味でも練習から一つ一つ毎日を大切にできているなという感じです」

――今お話しにも出ましたが、宮﨑小雪選手が引退という形になりましたけど、今でも一緒に練習されているんですか?

「12月1日から北海道に行ってしまったんですけど、それまではずっと一緒に練習してスケジュールも私に合わせてくれて、ずっとサポートしてくれていました」

――じゃあ残りの期間は若菜選手と一緒に仕上げていくような感じですか?

「そうですね。若菜とこれから最終調整というような感じでやっていきます」

――コンディション的にはバッチリですか?

「コンディションはめちゃめちゃ良いですね。減量も気持ちが入るとこんなに落ちるのかっていうくらい体重が落ちていて(笑)。今までにないくらいベストコンディションです」


――モチベーションが高いとコンディションも作りやすいんですね。

「今までが気持ちが入っていなかった訳ではなくて、もちろん1戦1戦大切にしてきたつもりではあるんですけど、この試合に人生をかけているんだなっていうのを自分の体が教えてくれているみたいな感覚ですね。全部上手くいっていて良い状態です」

――非常に大切な一戦ですけど、その辺りのプレッシャーはいかがですか?

「これが最後の挑戦だと思うし、『精神的にキツくないですか』って聞かれたりするんですけど、プレッシャーは全くないです。なんなら今までの“勝っても先が見えない”っていう状態の中で、でも“負けたら終わりだ”っていうのがずっと続いていた試合の方がキツかったです。『勝てば夢が叶うんだから勝てば良いじゃん』っていう感じで、こんな簡単なことはないっていうメンタルなので全然プレッシャーとかは感じていないですね」

――メンタルの状態もだいぶ違うんですね。

「あとは自分次第でどうにでもなる未来というか、今までは勝っても自分の力ではどうしようもなかった所でもあったので。勝ってもベルトに繋がる訳ではなく、どれだけ自分が良い結果を残しても自分の力でコントロールできる部分ではない所と戦っていたので、今回は自分の力を出せば自分の手で未来を変えられるっていう所で、気持ち的にはすごく楽しみです」

――先日の会見では「どん底から這い上がってきた強さ」という事も仰っていたと思うんですけど、そういう部分に繋がってくる?

「そうですね。色々なことを経験してきて、それでも何度も立ち上がってきた強さが私にはあって、ベルトやこの1戦にかける思いもそうですし、絶対に負けるわけがないって本当に思っています。ここで獲るべくしてこのタイミングが来ていると思っているから、これで獲らないと今までの積み上げてきたものだったり、辛い事とか色々乗り越えてきたものも全て無駄になってしまうし、それが本当にこの期間が無駄じゃなかったと思うためにも、結果を残さないといけないです」


――改めて決勝戦の相手の島田知佳選手の印象はいかがですか?

「踏み込みが早かったり、勢いのある選手だなと思います。試合の戦い方だけでなくて、無敗できている部分とか全てに対してすごく勢いがあってノっている選手だなと思うんですけど、“まだ越えられないよ”とは思いますね。すごく良い選手だと思っているし、本当に認めているんですけど、気持ち的にはまだ早いぞと思っています」

――その辺りも内容で見せていく感じですか?

「やっぱりベテランの強さっていうのもあるし、私が初めてタイトルに挑戦した時も紅絹さんと戦ってベテランの強さをっていうのを実感させられて、そこからすごく学びもあったし自分も強くなれたと思っているので、今度は私が島田選手に教えてあげようかなと思っています」

――島田選手は5ラウンドが初めてになるんですけど、平岡選手は当然そこを経験しているわけで、そのあたりのアドバンテージみたいなものはあると思いますか?

「それはめちゃめちゃあると思いますね。初めての5ラウンドってすごく難しいところもあるし、3ラウンドとは別物になってくると思うので、彼女の戦い方的にも5ラウンドで強いタイプではないと思うし、私はどちらかというと5ラウンドあった方が自分の良さを出せると思っているので、そこの差っていう
のは結構出てくるんじゃないかなとは思います」

――その辺りは経験してきた分、試合展開だったり戦略みたいな所が活きてくる部分がありそうですね。

「そこはめちゃめちゃあると思いますし、逆に島田選手が5ラウンドをすごく意識してスタイルチェンジをしてきたらしてきたで私はやりやすくなるし、今まで通りの戦いをしてきてくれたら対策してきた事がバッチリハマると思うので、どう転んでも私の勝ち確っていう気持ちです」


――「これがラストチャンス」という風にも仰っていましたが、改めて平岡選手にとってベルトというのはどんな存在ですか?

「今までやってきたことの証明ですね。私はどちらかというとベルトに執着していなかった部分もあって、ベルトよりも強い選手と戦って勝つことが大切と思ってやってきた時期もあったので、『ベルトは別に』って思っている時もあったんですよ。だけどキャリア終盤になってきて、自分のためもそうですけど周りの人のためにも一つ証を残したいなと思ったんです。やっぱりベルトがあるのとないのとでは全然違うっていう事を色んな経験を経て気づいたので、“自分の集大成”“やってきたことの証”そして“みんなへの恩返し”としてベルトはすごく必要なものだなと思っています」

――少し早いですが、この試合を終えた後の2026年はどんな試合にしたいですか?

「来年はチャンピオンになったら色々な発言権も得られると思いますし、女子格が最近そんなに盛り上がっていないと思っているので、色んなところに喧嘩を売って盛り上げていけたらなと思います」

――最後にRISEファンの皆様にメッセージをお願いします。

「いつも応援ありがとうございます。長い時間がかかったんですけど、12月14日についに私の夢が叶うので、私にとっても応援してくれる皆さんにとっても最高の1日にするために、必ずベルトを巻きます。私のベルト姿を楽しみに会場まで応援に来てくれたら嬉しいです。応援よろしくお願いします」

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.341
2025年12月21日発売
大晦日決戦に臨むシェイドゥラエフと朝倉未来ほか「特集◎大晦日を読む」では、5大タイトルマッチのインタビューと川尻達也らが試合解説。UFC平良達郎、40周年記念・水垣偉弥インタビューも
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント