2025年12月14日(日)東京・後楽園ホール『RISE 194』のメインイベントにて、RISEスーパーフライ級王者・花岡竜(橋本道場)とバンタム級(-55kg)3分3R延長1Rで対戦する同級2位・鈴木真彦(TEAM 寿)のインタビューが主催者を通じて届いた。
鈴木は4月、大森隆之介にダウンを奪われて判定負けを喫したが、6月に戸井田大輝、8月にはタイトル挑戦も間近と見られていた加藤有吾を破り、ベテラン健在を証明。今年4戦目に臨む。
簡単に俺とやりたいって言うなよ
――今回で今年4回目の試合となります。1月は悔しい思いもしましたが、現在は2連勝中で、ここまで3戦を振り返ってみていかがですか?
「今年は勝ったり負けたりですけど、今が1番安定しているというか、今が一番調子が良いんじゃないかなと自分では思っています」
――前回の加藤有吾戦と前々回の戸井田大輝戦では、近い距離での攻撃の感覚が取り戻せてきているのかなという印象を受けたのですが、ご自身ではどのように感じていますか?
「僕もそうですけど相手の戦いもそうだったので、前回と前々回の2戦は熱い戦いでした。ただ今回はそうはいかないかなと思っています」
――対戦相手の花岡竜選手は2人とは真逆のスタイルですけど、鈴木選手はガンガン前に出ていくスタイルを変えずに貫いていきますか?
「僕は僕の戦い方を変えるつもりはないというか、このまま花岡選手を捕まえる形になると予想しています。前回と前々回は気持ちもスタミナ的にもしんどい戦いだったんですけど、今回もしんどい戦いになるんじゃないかなっていうのを予想しています」
――しんどいというのは、花岡選手を捕まえに追っていくという辛さですか?
「それもあると思うし、花岡選手は動くし目が良いので空振りもするだろうし、スタミナ的にもしんどいと思うんですけど、最後はしっかり倒してRISEの年内最後の大会を締めくくりたいなと思います」
――メインとなりますが、2025年のRISEを締めくくるような戦いを見せていきたいですか?
「そこはめちゃくちゃ意識していますね。相手も1階級下ですけど現役王者ですし。でも-55kgでは相手は初戦なので、鈴木真彦の強さを伝えたいです。見ているお客さんには見て楽しんでもらって、花岡選手には肌で感じてもらおうかなという感じです」
――個人的に見ていて思ったのが、前回の加藤有吾戦から一時期よりも蹴りがよく出ていて、蹴って殴って繋がるような攻撃が増えたような気がしたのですが、その辺りは意識されているんですか?
「キックボクシングなので、パンチだけになると良くないなというのは改めて分かった部分もあるし、パンチでKOにこだわらず蹴りでも倒していけたら最高じゃないですか。だからスタイルは全然変えるつもりはないけど、そこにプラスして技の引き出しが増えているようなイメージです」
――今回対戦する花岡選手は1階級下のチャンピオンですけど、対戦オファーが来た時ってどんな心境でしたか?
「自分としては相手として見たことがなかったし、正直この相手とやるのかって感じでしたね。でも今は僕の前に立ちはだかるものは容赦しないのでやるしかないです」
――スピードがあってステップを使って掻き乱すようなテクニシャンタイプですけど、その辺りは得意か不得意かで言うとどちらになりますか?
「得意ではないですね。得意ではないけど捕まえてやることは変わらないので、怖さも与えつつ決めたいなと思います」
――RISEでは-55kgでWORLD SERIESをやる可能性もありますが、来年はどういう戦いを見据えていきたいですか?
「そのトーナメントは自分も出たいし、僕もRISEのベルトを巻き直すのが今の目標でもあるし、そこに向けて今回も大事な1戦というのは分かっています。ここからの1戦1戦は落とせないんですけど、派手な試合をしたいなと思っています」
――タイトルという部分では大﨑孔稀選手がいて、その先に志朗選手がいるような状況ですけど、リベンジは狙っていますか?
「2人ともリベンジして圧倒的に勝ってベルトを巻きたいですね」
――玖村選手もRISEに参戦してきましたが、玖村選手との対戦に興味はありますか?
「僕は1度負けている相手なので、もちろん戦ってやり返したいです。ただベルトが最優先なので、まずはベルトかなという感じですね」
――改めて今回の12月の試合は鈴木真彦選手にとって、どんなテーマを持って試合に挑みますか?
「やっぱり今は志朗vs.大﨑孔稀が盛り上がっているじゃないですか。そこに俺も仲間はずれにされないように、“俺を忘れるなよ”っていう戦いを見せたいですね」
――今年辺りから若手の選手や下位ランカーから挑戦を表明される事も多くなってきて、「なめんなよ」という思いもあると仰っていましたけど、その辺りについては自分の中でも簡単に名前を出しやがってという思ったていたりするんですか?
「その思いはもちろんあります。でも自分が若手の時だったら絶対に上を見たいじゃないですか。今は僕もそんなに若くないし、そういう立場なのも分かっていますけど、それも踏まえて『簡単に俺とやりたいって言うなよ』っていう戦いを見せたいので、やっぱり“なめんなよ”っていう気持ちが1番にありますね」
――先ほど花岡選手のインタビューをしていたのですが、花岡選手も「若手が鈴木真彦の名前を簡単に出す奴は舐めているけど、僕は違うし怖い」と話していました。
「そういった面では名前を出している他の選手とは違うのかなと思いますけど、僕からしたら花岡選手にもやりたいって言われていますから」
――たぶんそことは違う思いがあるという事なんでしょうけど。
「でも強い選手なので、油断せずにしっかり倒して盛り上げたいですね」
――選手仲間の山口裕人選手たちとは今回の試合について何か話していますか?
「『また強い相手やな?』って言ってました。でも目指しているものがトップなので、そういう相手とは絶対にやらなければいけないし、そこを逃げて通るつもりもないし、全員倒していくのみなので僕はいくだけですね」
――最後にいつも応援してくれているファンの皆様にメッセージをお願いします。
「2025年は-61.5kgの世界トーナメントもあってRISEは盛り上がっていましたけど、最後にもう1発でっかい試合で盛り上げたいと思うので注目してください。そして来年が楽しみになるような試合をしたいと思うので、応援をよろしくお願いします」