鈴木真治はリアム・ハリソンとのベテラン対決から、ノンタチャイとの対戦に変更(C)ONE Championship
2025年12月6日(土)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Fight Night 38』(U-NEXT配信)にて、鈴木真治(フジマキックムエタイジム)との対戦が決まっていたリアム・ハリソン(英国)が負傷欠場。代わってノンタチャイ・ジットムアンノン(タイ)がONEバンタム級(-65.8kg)ムエタイ3分3Rで鈴木と対戦する。

ノンタチャイは2023年の「Road to ONE:Thailandトーナメント」で優勝、2024年7月の『ONE Friday Fights』からONEに参戦すると3連勝を飾ったが、4戦目でアブドゥラ・ダヤカエフにKO負け。2025年10月にソネル・シェンに判定勝ちして再起を飾っている。
同大会には“世界最強女王”の呼び声も高いペッディージャー・ルッカオポーロントン(タイ)も出場。ONEアトム級(-52.2kg)ムエタイ3分3Rでマルティナ・キエルチェンスカ(ポーランド)と対戦する。

ペッディージャーは7歳でムエタイを始め、「男の子を打ち負かす少女」として有名になり、10歳で100戦以上を戦い、そのうち70回以上は男子選手との戦いであった。有名になりすぎてテレビで試合が放送されるようになると、タイの法律によって男子選手との試合は禁止に。
2016年2月には『ムエタイオープン』に初来日し、小林愛三と対戦して判定負け。2017年11月にはシュートボクシングに再来日するとMIOに判定負けを喫している。ムエタイで順調に勝ち星を重ねる中、アマチュアボクシングのタイ代表として選ばれ2018年AIBA女子ユース世界選手権48kg級銀メダルになるなど活躍。2022年8月にはプロボクシングデビューも飾っている。

ムエタイでの獲得タイトルは、WPMF世界ミニフライ級王座、WMC世界-45kg級王座、2021THAI FIGHTクイーンズカップ-51kg級優勝など。ONEには2023年3月から参戦し、4連続TKO勝ちを収めると2023年12月には世界最強女王と目されていたアニッサ・メクセンを判定3-0で破りONE女子アトム級(-52.2kg)キックボクシング世界暫定王座に就いた。2024年3月、正規王者ジャネット・トッドを破り王座統一。2025年3月の日本大会でKANAの挑戦を退け2度目の防衛に成功した。ムエタイルールは2023年10月以来となる。
キエルチェンスカは2024年2月の『ONE Fight Night』からONEに参戦すると、2戦目でエカテリーナ・ヴァンダリーヴァに敗れるもワンダーガール、ユー・ヨウ・プイ、シンシア・フローレスに勝利して3勝1敗。
ONEストロー級(-56.7)ムエタイ3分3Rでは、アリーフ・ソー・デチャパン(タイ/マレーシア)がラマダン・オンダッシュ(マレーシア/タイ)と対戦。

アリーフは2023年4月のONE Friday Fightsから参戦し、4連勝(2KO)を飾ったが2024年4月にジャン・ペイメンに判定負け。続く7月のエリス・バルボーサ戦も判定2-1で敗れたが、8月にマフディーの兄ザカリア・ジャマリをKOして再起した。11月にはボルター・ゴンサルベスに判定勝ち、2025年2月にシャミル・アドコフを初回TKO、6月にマフディー・ジャマリに判定勝ちで4連勝中。177cmの長身でまだ21歳。ONE戦績は8勝(5KO)2敗。

オンダッシュは4歳からムエタイを学び、中国・アジア諸国のアマチュア大会で活躍。アマチュアでアラブ・ジュニアムエタイ選手権2016~2018年三連覇など108勝3敗5分の戦績を持ち、SNS上で“天才ムエタイ少年”や“怪物”や“神童”と紹介され、プロデビュー後も3連勝したが、2023年6月のK-1で黒田斗真に判定で敗れた。ONE FFには2024年1月から参戦し、ムエタイルールで4戦全勝(2KO)。ハイペースでの打ち合いを好む、運動神経抜群の19歳。
ONEストロー級ムエタイのホープ同士の対戦となった。
ONEフェザー級(-70.3kg)ムエタイ3分3Rでは、シャドウ・シンハ・マウィン(タイ)とモハメド・ユネス・ラバー(アルジェリア)が対戦。

シャドウは元ラジャダムナンスタジアム王者。ONE Friday Fightsで6勝2敗1無効試合の好成績を収め、ONE世界タイトル挑戦の経験を持つジミー・ビエノ、シッティチャイらを撃破。今年3月の『ONE Friday Fights 100』でハッサン・バーダニラッドを2R KOで倒し、5連勝を飾ると遂にONEの本戦契約を獲得した。7月の『ONE Fight Night 33』でモハメド・ユネス・ラバーと対戦したが、偶発的なアイポークによりラバが続行不可能。ノーコンテストとなっていた。その後はバムパラ・クヤテにTKO勝ち、リウ・メイヤンにキックボクシングルールで判定負け。

188cmの長身ラバーは2023年12月のONE初参戦でセーマペッチと対戦。左フックでダウンを奪われるも即座に右ストレートでダウンを奪い返し、さらに飛びヒザ蹴りからの左右フック5連打でダウンさせたが、完全に倒れていたセーマペッチの顔面にヒザを突き刺した。結果はラバーのKO勝ちとなったが、最後のヒザが物議を醸し、2024年2月にダイレクトリマッチ。初回KO負けでセーマペッチにリベンジを許した。その後はエディ・アバサロに判定勝ち、前戦は前述の通りシャドウと無効試合に。15勝1敗1無効試合。
同大会のメインイベントでは、ファブリシオ・アンドラージ(ブラジル/Evolve MMA/Tiger Muay Thai/王者)vs.エンク・オルギル・バータルフー(モンゴル/Team Tungaa/挑戦者)のONEバンタム級MMA世界選手権試合5分5Rが行われ、日本からは米倉大貴(TEAM AL LEONE)も出場してジエゴ・ヘイス(ブラジル)とONEフライ級サブミッショングラップリング世界選手権試合を争う。



