シュートボクシング
インタビュー

【シュートボクシング】RIZINからの刺客マメドフを迎え撃つ山田虎矢太「ヒヤヒヤした展開になった上で僕が倒して勝ちます」

2025/11/19 17:11
 2025年11月24日(月・祝)東京・国立代々木競技場第二体育館『~SHOOTBOXING 40th Anniversary~S-cup×GZT 2025』にて行われるS-cup世界フェザー級トーナメント一回戦で、RIZINからの刺客メイマン・マメドフ(アゼルバイジャン)と対戦するSB日本スーパーバンタム級王者・山田虎矢太(シーザージム)のインタビューが主催者を通じて届いた。  一撃必倒の危険な拳を持つマメドフを虎矢太はどう攻略するか。そして待望の山田ツインズ対決実現なるか。 僕の人生の中でも一番しんどくて過酷で辛い一日になる ――トーナメントの組み合わせが発表されました。 「まず、僕の1回戦の相手のメイマン・マメドフ選手の試合映像を見させていただいたところ、本当に強く、危険な相手だなという印象を受けました。実際にXやインスタといったSNSを見たところ、マメドフ選手のトーナメント参戦に反応している格闘技ファンの人たちが非常に多く、この一戦は立ち技ファンだけでなく、MMAのファンにも注目される試合になるのでさらに気を引き締めなきゃいけないなと思いました」 ――マメドフ選手のどのあたりに強さを感じたんですか。 「パンチだけでなく、パンチからハイキックとかまで繋げるスピードがすごく速く、1Rからブアッと来る勢いもあるし、そういったところを動画を見て危険だなという印象を受けたので、そういうところも注意したいですね。マメドフ選手のアゼルバイジャンという国はMMAで強い国で、マメドフ選手のインスタのコメントを見るとアゼルバイジャンの方々からの応援メッセージが凄く多く、アゼルバイジャンの人たちからの期待を背負ってくると思います。RIZINで活躍してるヴガール・ケラモフ選手も応援コメントを残していて、そういったトップ選手の人たちと普段練習をしていることで当然気持ちも強く、体も強いだろうし、一切、油断できない相手ですね」 ――虎矢太選手の強打は通用しそうですか。 「そうですね。結構、僕との試合を見たかったという声もいくつかあって、おそらく噛み合う戦いになりそうな気はしています。当たったら倒れるようなパンチをお互いに交錯し合って、ヒヤヒヤした展開になった上で僕が倒して勝ちます」 ――ワンデートーナメントだけに早期決着を狙っていますか。 「できれば1Rで仕留められたらいいんですけど、あんまり狙いすぎても良くないので、3試合全て3Rで戦い抜くようなスタミナを作ってきてますし、しっかりと試合が始まってからちゃんと冷静に落ち着いて戦いたいとは思っています」 ――準決勝では川上叶選手と安本晴翔選手の勝者と戦うことになります。 「僕は今年2月に川上選手に負けてますし、安本選手は現役のRISEチャンピオンで、お互いに強い選手なので、どっちが勝ち上がってきても厳しい戦いになるだろうなと思います」 ――準決勝はどちらが勝ち上がってくると予想してますか? 「予想が結構難しいのですが、晴翔君とは何度か練習させていただいてますし、川上選手とは試合しているので、そういうのを加味した上で晴翔君が上がってくるのかなと思います。でも、川上選手が何か持って行ってしまう雰囲気もちょっと感じていますね。川上選手は気合がすごく入っていて、過去にも晴翔君には勝っているだけに今回も番狂わせを起こしそうな気はします」 ――ご自身としては川上選手に勝ち上がってきてリベンジしたい気持ちもありますか? 「僕としては川上選手にやり返したいので、川上選手が勝ち上がってきてくれたら燃えます。前回川上選手にやられたままじゃ嫌なので、こういう世界の舞台でやり返せたら気持ちいいですよね」 ――前回の敗因はどういうふうに考えていますか。 「自分自身の試合に向けてのコンディション作りが敗因に影響してますし、あとは川上選手が巧く、今までにああいうタイプの選手とやったことがあまりなかったので、そういった経験値の足りなさが影響しちゃったかなと思ったのですが、逆にあのタイミングで戦えたことでいろいろと体験できたので、今回もし戦うことになったら勝つ自信しかないですね」 ――彪太朗選手が川上選手が2度勝っているだけに、そこもご自身にとって有利になりますか? 「彪太朗と川上選手の試合は、彪太朗のセコンドに着いて間近で見ていたので研究材料にもなりましたし、彪太朗が勝っていて僕が勝てないわけがないです」 ――反対ブロックに関してはどう見てますか? 「反対ブロックも強豪選手揃いなのでどうなるか分からないですけど、今までの僕の人生の中でも一番しんどくて過酷で辛い一日になると思います」 ――ご自身としては、どっちのブロックの方が過酷な戦いになると思いますか? 「両方きつそうですけど、僕のブロックの方がきつそうですよね。シンプルに自分が一回戦の試合順が一番後ろなんです。準決勝が回ってくるまでの休憩時間が短いでしょうし、そういった意味も含めてきついブロックなのかなと思います」 ――もちろん決勝戦では彪太朗選手との決勝戦になると? 「彪太朗がちゃんとバッチリ勝ち上がってきてくれると思うので、彪太朗との決勝戦をイメージしています」 ――練習はシーザージムで普段通りやってるんですか。 「全然いつもと変わらず彪太朗とも手を合わせてマススパーをやってますし、お互いに色々とアドバイスしあったりと協力しながら練習しています」 ――勝ち上がりも予想して兄弟でお互いの作戦も練っているんですか? 「そうですね。でも、サタントン選手と古木選手、川上選手と安本選手もどっちが勝ち上がってくるか分からないので、どっちが来ても大丈夫なように準備はしてます」 ――普段の生活から彪太朗選手のことは意識しているんですか。 「そこまでピリピリし合うような意識の仕方ではないですけど、練習とか一緒にやっていて、例えば僕がちょっと疲れた時に彪太朗のペースが落ちてなかったりしたら『やばい、やばい。このままだと彪太朗にやられちゃうから、俺ももっと頑張らなきゃ』という意識はしてますね」 ――兄弟対決のカウントダウンが始まっていて、いつもと違う心境はないですか? 「決勝戦で彪太朗と戦うことを想像すると、正直複雑な気持ちにはなりますね。兄弟とか関係なく、彪太朗はSBの現チャンピオンですし、一緒に練習していても本当に強いので、ファイターとしてもこのトーナメントで一番のやりづらいのは彪太朗だと思っているので、そういったものを含めて、しっかりと山田彪太朗という一人のファイターを倒すために、もっと練習を頑張らないといけないという意識はしています」 ――ちなみに、兄弟対決がもしかしたら実現するかもしれないことに関して、ご家族の方々は何か言ってますか。 「特に母は触れないですけど、本当に2人とも頑張れという感じだと思います」 ――決勝戦も無制限ラウンドですが、彪太朗選手とは何ラウンドぐらいやりたいですか。 「僕のスタイル的に僕が勝てるとしやら、やっぱり早期決着なんで、早いラウンドで倒したいと思ってますけど、彪太朗も僕の強いところは分かっているので、おそらくフルラウンド通してお互いに殴り合って蹴り合って、最後は気持ちの勝負になり、どっちの気持ちが強いか、どっちが人間として強いかというところが結果として現れるんじゃないかなと思っています」 ――先日放送された日本テレビ番組「ビーストフォール#1」では兄弟で出演して、彪太朗選手が優勝する姿を見て、どう受け止めていますか。 「やっぱり僕の気持ちの弱さが出ちゃいましたね(苦笑)。テレビ的に、弟がお兄ちゃんを応援するという絵面が欲しいかなと思ったので、途中敗退したというのもあります(笑)」 ――なるほど(笑)。彪太朗選手に対してはさらに見る目も変わりました? 「今回のバトルに関しては、出演者全員フェアな環境で、みんな予選をやって休憩時間も同じで、同じ競技種目をやる状況の中で、僕はめちゃくちゃきつかったんです。そういう中、限界が来て僕は先に気持ちが折れて先に脱落したのですが、彪太朗は最後の最後まで耐え切って、しかも優勝までしたというのは、改めて彪太朗はすげえなと。尊敬ももちろんしますが、それ以上に僕は悔しかったですし、情けなかったですね」 ――気持ちの面では彪太朗選手の方が強いという認識は以前からあったんですか? 「そうですね。彪太朗の方が真面目で、毎日コツコツと同じことを繰り返して頑張れる人間なので、そういったところの差が今回のゲームでも出ちゃいましたね」 ――今回のS-cupもワンデートーナメントということで気持ちの強さが重要になってきますが、どう考えていますか。 「逆に言うと、番組に出たおかげで僕はS-cupに向けて本当に気合いが入りました。あの番組収録の後、結構悔しくて2日くらい引きずったんです。やっぱりああいうゲームでも最後はメンタル勝負なので、あのメンタルの弱さではS-cupでも途中で気持ちが折れてしまうと焦った気持ちになったことで意識が変わって、練習でもきついところからもう一歩二歩、頑張るように意識するようになったので、S-cupでは成長している姿を見せられたらと思っています」 ――ビーストフォールは意味のある敗戦だったんですね。 「そうですね。本当に僕にとっては結構大事な敗戦でした」 ――では最後に試合を楽しみにしているファンにメッセージを。 「いよいよ試合まで日が迫っていますけど、僕の人生全てを懸けてS-cupで世界を獲りに行くので、皆さん楽しみにしていてください。応援よろしくお願いします!」
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