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【UFC】ガルシアがオナマを初回TKOで7連勝!「ホロウェイとのBMF王座戦を」、デル・ヴァイエがUFC2連続RNCでMMA10戦無敗に。アコスタがデリアのアイポーク直後に逆転TKO勝ち、ウェルズがゴリンボとの超スクランブルMMA制す、ナシメントがダーデンをアナコンダ葬で4連勝。RTU優勝イ・チャンホがクアンバに判定負け

2025/11/02 08:11
 2025年11月1日(日本時間11月2日)、米国ネバダ州ラスベガスのUFC APEXにて『UFC Fight Night: Garcia vs. Onama』(U-NEXT/UFC Fight Pass配信)が開催された。 ▼フェザー級 5分3R〇スティーブ・ガルシア(米国)19勝5敗(UFC8勝2敗)※UFC7連勝[1R 3分34秒 TKO] ×デビッド・オナマ(ウガンダ)14勝3敗(UFC6勝3敗)※UFC4連勝でストップ  1R、サウスポー構えのガルシア。オーソからサウスポー構えにスイッチするオナマ。  右から左のボディ連打のガルシアがプレッシャーをかけて、左のダブルで前に。オナマはオーソにしてからサウスポー構えに戻す。右から左、さらに右を上下に打ち分けるガルシア。  左オーバーハンドで詰めると、次は左ストレート。ガルシアはワンツーの左でダウンを奪うと、立ち上がったオナマにさらに左右連打。  オナマの組みつきをスプロールして剥がして左アッパー! パウンド連打で左ハイ、左前蹴り、前屈みになったガルシアにさらに左を連打するとオナマがマットにヒザを着いてダウン。ガルシアがTKO勝ちでUFC7連勝に。  試合後、ガルシアは「俺はアルバカーキのガキだ。あの頃の人生には何もなかった。15歳の時、祈ったんだ。そして今日がその答えの一つだ。自分自身の何かを作りたかった。UFCに来たんだ。長い連勝記録を築いたんだ。神に“私を何者かにしてください”と願い、努力すると誓った。今まさに努力している、DC。“最悪の男”を証明するためにここにいる。神に感謝する。神は私の人生で最も変わらぬ存在だ。神なしではここには立てなかった。  俺は彼を叩こうとしてるわけじゃないんだ。彼の戦略は知らんが、コーナーで何か言ってるのが聞こえたぜ。彼はよくやった。コーチの指示もちゃんと聞いてた。でも俺としては、“おい、お前を捕まえるぜ、お前を仕留めるから覚悟しろ”って感じでな。  それがさ、俺がここで給料をもらう理由なんだ。俺は時間給じゃねえ。分単位で給料もらってるんだ。だからチャンスがあれば必ず相手を仕留める。(スティーブ、次は誰と戦いたい?)次にオクタゴンで戦う相手で、特に誰と戦いたい?)まずはもっと下の階級に下がりたい。でもな、俺が何を言ってるか分かるだろ。  でもここで変化球を投げるぜ。ロッキー・バルボアみたいな物語が欲しい。マックス・ホロウェイとのBMFタイトル戦だ。あの左利きの若造、ニューメキシコ州アルバカーキでこの試合を予想してる奴はいない。あの王者と戦いたい。BMF王者マックス・ホロウェイと直接対決だ」とBMF王座をかけたホロウェイとの試合をリクエスト。  そして最後に「それと、言っておきたいんだが、ここに友人を呼ぶ予定だったんだ。それがさ……殺されたんだ。数週間前に。言っておくけど、彼は今夜ここに来るって言ってたんだ。その会話から3週間後、ただ意見を持っただけで撃たれたんだよ。だからな、左派だろうが右派だろうが、正しいか間違ってるか、どう思おうが、みんな一日の終わりには家に帰って、子供や妻と一緒にいられるべきなんだ。だからみんな、ここはアメリカだ。もっと良くなろう。もっと良く行動しよう。チャーリー家の皆様に神の祝福がありますように」と亡き友人を追悼した。 [nextpage] ▼ヘビー級 5分3R〇ワルド・コルテス・アコスタ(ドミニカ共和国)15勝2敗(UFC8勝2敗)[1R 3分59秒 TKO] ※右フック×アンテ・デリア(クロアチア)26勝7敗(UFC1勝1敗)※PFL 2022 ヘビー級王者  1R、ともにオーソドックス構え。237.5ポンド(107.73kg)に絞ったデリアは鋭い左フックを見せる。263ポンド(119.30kg)で計量し、上で組むアコスタ。デリアは突き放し、速いジャブでケージに詰めると組むアコスタに体を入れ替え、左フック。  ケージ背に右手でパーリングするアコスタだが、左手を広げて打ったデリアに、目を押さえてアイポークだと表すアコスタ。しかし、デリアは左右の6連打。レフェリーが間に入り、試合を止める。  TKOと勘違いのデリアはセコンドと歓喜も、スローモーションでのプレイバック確認でアイポークと判断。  アコスタに続行を確認し、試合再開。右ローのアコスタ。互いにジャブの刺し合い。デリアは左ジャブで入るもそれを頭に受けながらアコスタが右オーバーハンド! これをもらったデリアが後方に倒れ、パウンドにレフェリーが間に入った。  TKO勝ち直後に、アコスタは左目を押さえて歓喜した。  試合後、「20回も殴ってる。レフェリーが『ストップ』と言っているのに殴り続けるんだ。俺を突いて目を潰そうとした。でも俺は続けることに決めた。だって目を閉じて戦える気がしたから。いや、視力は20パーセントくらいだけど、どうでもいいんだ、クソッ。ああ、俺は怒ってる。ドミニカ人だ。この血が俺をそうさせるってな。生まれながらにしてこうなる運命だ。毎回必ず後からパンチが来るんだ。俺を追い詰めた奴ら全員を、ああいう風にぶっ潰すんだ。  最後の5試合は興奮していたよ。身体に負担をかけすぎた。パブロヴィッチ戦は自分にプレッシャーをかけすぎた。あの野郎が俺の勝利を台無しにし、試合をめちゃくちゃにしたんだ。俺は戻りたい。戦わなきゃ、壁をぶち破ってあのクソ野郎もぶっ潰すんだ。トム・アスピナル、次はお前だ」とアスピナルを指名した。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇ジェレマイア・ウェルズ(米国)13勝4敗1分(UFC5勝2敗)[判定3-0] ※29-28×3×テンバ・ゴリンボ(南アフリカ)14勝6敗(UFC4勝3敗)  1R、ウェルズのシングルレッグを切ったゴリンボがダブルレッグテイクダウン。下にウェルズは跳ね上げてスイープするがトップはゴリンボ。パウンドから立とうとするウェルズのバックにつこうとするが足はかからず。正対し立ち上がりボディロックのウェルズが反り投げも、最後の際で身体を反転させてトップはゴリンボ。  背中を見せて立とうとするウェルズについていくゴリンボ。ウェルズは腰を引いて金網使い立ち上がり。体を入れ替えてレベルチェンジからダブルレッグテイクダウン。座ろうとするゴリンボのトップになってニアマウントでホーン。  2R、ともにオーソドックス構え。右ストレートを伸ばすゴリンボはダブルレッグへ。それをがぶったウェルズはノーアームギロチンも首を抜いてテイクダウンのゴリンボ。しかし腰を引き立つウェルズ。追いかけるゴリンボをがぶりも、ゴリンボが首抜き前に。そこにダブルレッグテイクダウンのウェルズ! 片足抜きハーフに。左肩をアゴ下に入れてパス。背中を見せたゴリンボのバックにつこうとしたが、ゴリンボが前に落とす。  3R、ワンツースリーで攻めるウェルズにゴリンボはシングルレッグへ。そこにギロチンチョークを合わせるウェルズ。頭を抜いたゴリンボ。ここも下のままにならずに腰を引いて立つウェルズにゴリンボはニンジャチョーク。抜いたウェルズはダブルレッグテイクダウンからケージに詰めてマウント。ケージウォークで後転し、長い手足で立とうとするゴリンボをウェルズはバックから引きつけてチョークを狙いつつサイドに。最後はヒジを落としてホーン。  判定3-0(29-28×3)でウェルズが勝利。初回を落とすも2、3Rを獲ったウェルズは「素晴らしい仕事に就けていて、一人ひとり、君も含めて感謝しているんだ。君が僕を評価しない理由がわからない(笑)。(ゴリンボの動きに驚いた?)いや、彼なら当然だ。彼が本当に上手いのは分かってる。俺はトップ15入りを狙ってる。マイケル・キエーサと戦わせてくれ。オーストラリアの誰かとか、カナダの誰かとか、あそこに座ってるマイケルとか、君たちで戦ってくれないか」と語った。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇ヤーディエ・デル・ヴァイエ(キューバ)10勝0敗(UFC2勝0敗)[1R 3分41秒 リアネイキドチョーク]×アイザック・ダルガリアン(米国)7勝2敗(UFC2勝2敗)  1R、サウスポー構えののデル・ヴァイエが左ロー。その打ち終わりにオーソのダルガリアンがダブルレッグへ。ケージまでドライブも差し上げるデル・ヴァイエががぶりからバック。  バックマウントからダルガリアンの身体を伸ばして左手でリアネイキドチョーク! ダルガリアンは2度、後ろ手を剥がして凌ぐが、左腕を首もとに残したままのデル・ヴァイエは、パームトゥパームでダルガリアンの身体を伸ばして、絞めてタップを奪った。  MMA10勝無敗としたデル・ヴァイエ。5月のコナー・マシューズ戦に続き、UFC2試合連続の1Rリアネイキドチョークでの一本勝ち。  試合後、デル・ヴァイエは「木曜日に言った通り(「もし彼が俺を倒そうとしたら、俺の世界へ連れて行く」)、全く心配していなかった。だって聞いてくれ、俺は柔術の黒帯だ。テキサス州ヒューストンで最高のチームの一つを指導してきた。だからまず、奴が俺をグラウンドに持ち込むことは分かっていたし、全く心配していなかったんだ。(チョークのとき、相手がハンドファイトで抵抗せず背後にパンチを繰り出してロックを解除しようとしなかったことに驚いたか?)でも俺は極まってるって分かっていた。ただひたすらに続け、仕事を遂行し仕留めるだけだ」と語った。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇チャーリー・ラドキ(米国)11勝5敗(UFC4勝2敗)[3R 4分29秒 リアネイキドチョーク]×ダニエル・フルンザ(ルーマニア)9勝4敗(UFC0勝2敗)  1R、フルンザ、ラドキともにオーソドックス構え、左インローから入るフルンザ。ラドキは右アッパー。ニータップでテイクダウンのラドキ。サイドバックで崩して左手首をコントロールして右でパウンド。  バックについてボディトライアングルからリアネイキドチョーク! パームトゥパームで首を絞め、凌がれると両手でセットも、後ろ手を剥がすフルンザ。絞めを解いて凌ぐ。  2R、後ろ蹴りのフルンザの打ち終わりに左で差して組んだラドキ。右小手で残すフルンザに。足を刈ってテイクダウン。インサイドからパウンド。足を解いたフルンザの三角絞め狙いにかつぎパスを仕掛け、再びクローズドガードになるフルンザをケージに押し付けてヒジ。  上体を放すと、蹴り上げのフルンザの足をさばいてサイドに。パウンドを落としてホーン。  3R、フルンザが左ジャブ、右ヒジで前に出て3発目の左フックを放ったところに、カウンターのダブルレッグテイクダウンのラドキ。  ハーフから細かいパウンドを突き、フルンザが上体を起こすとバックに回り、両足を差し込み、ボディトライアングル。背後から細かいパンチを入れてリアネイキドチョーク! ここも後ろ手を剥がそうとしたフルンザだが、ラドキは組み直して絞めて極めた。  試合後、ラドキは「誰も俺に“トラブル”があるなんて知らないからな。(サブミッションが)短期的に効果あるのは分かっていたが、やがて皆が俺のグラウンドゲームがそこそこだと気づくだろう。ダニエルが固まったのは分かっていた。なぜ右を振らなかったのかは分からなかった。ずっとそれを待っていたんだ。でもこの件に関しては、ただ感謝を伝えたい。俺のチームや妻に。ジョージ・カイル、お金の面でも支えてくれてるんだ、わかるだろ? ダナ・ホワイトにも心から感謝を伝えたい」と語った。 [nextpage] ▼フライ級→130lbs契約 5分3R〇アラン・ナシメント(ブラジル)22勝6敗(UFC4勝1敗)※UFC4連勝[2R 3分13秒 アナコンダチョーク]×コーディ・ダーデン(米国)17勝9敗(UFC6勝7敗)※9日前代打※ハファエル・エステバムは欠場  1R、ともにオーソドックス構え。左から右オーバーハンドのダーデン。ナシメントの左ハイをかわし、右で飛び込む。ナシメントの右の蹴りを掴んでテイクダウンもグラウンドいんは行かず。左ジャブで前に。ナシメントは右カーフを返す。  さらに右カーフのナシメント。左インローも前足に。ガードを固めて右ローのナシメントに、ダーデンはジャブで鼻を赤くさせて右オーバーハンドを狙う。左ジャブのダブルのダーデン、右オーバーハンドがナシメントをとらえ、前に。  右カーフを続けるナシメント。ダーデンも左右。ナシメントは左右蹴り。ダーデンのダブルレッグを差し上げ、右前蹴りも。  2R、ナシメントの右の蹴りとダーデンの左の蹴りが交錯。ガツガツと削り合いからパンチで前に出るダーデンに、ナシメントは飛びヒザ! さらに右カーフ。左ハイをガード上に突く。ダーデンの左ジャブと、ナシメントの右カーフ。ダーデンは左ジャブから入っていく。  ナシメントは右ヒザを挙げながら右を打ち前に。しかしダーデンも右を振ってナシメントをケージに詰めてテイクダウン狙いも、そこにナシメントは右カウンターのヒジ! ダウンしたナシメントにアナコンダチョーク! ケージウォークして逃れようとするダーデンを仰向けにさせてタップを奪った! [nextpage] 【プレリム】 ▼ライトヘビー級 5分3R〇ビリー・エレカナ(米国)9勝2敗(UFC2勝1敗)[1R 3分33秒 リアネイキドチョーク]×ケヴィン・クリスチャン(ブラジル)9勝3敗(UFC0勝1敗) [nextpage] ▼バンタム級 5分3R〇ティミー・クアンバ(米国)10勝3敗(UFC2勝2敗)[判定3-0] ※29-28×3×イ・チャンホ(韓国)11勝2敗(UFC2勝1敗)※ROAD TO UFC 2 バンタム級王者  1R、オーソのクアンバに、チャンホはサウスポー構え。詰めてシングルレッグから脇潜りスタンドバックに。右足をかけて左足も差し込んむとバックマウント。四の字ロックにすると背負って立ったクアンバ。  チャンホはバックに乗ったままボディトライアングル。背負ったまま右手を掴むクアンバ。チャンホはオタツロックも使いながらチョークを狙いつつ背後から細かいパンチ。脇を潜り、前に落とそうとするクアンバに、最後にクアンバが直地してホーン。  2R、ジャ&ローのチャンホに跳びヒザのクアンバ。そこを逃さず組んだチャンホは左差しで崩しも右小手で残すクアンバはがぶりからニンジャチョーク狙い。首抜き、左右からシングルレッグのチャンホに、クアンバはスイッチからシングルレッグで切ってスタンド。  なおも詰めて右で差して押し込むチャンホにまたも強い右の小手投げで崩して離れるクアンバ。左右で前に出るチャンホだが、出血し、若干スタミナ苦しいか。足が出なくなると、左を当てたクアンバがダブルレッグテイクダウンからバック! 4の字ロック。フェイスロックで絞めるも、チャンホが外してホーン。  3R、チャンホの左ローを掴んでシングルレッグのクアンバ。切ったチャンホは右フック! ダウンしたクアンバに腕十字を狙うが、両手をクラッチして足を外してバックを奪うクアンバはバックマウントに。足を解いてアンクルピック。チャンホのスイッチ狙いを切ると、チャンホは背中を譲って立ち上がりも、なおもバックを獲るクアンバは4の字ロックからチョークを狙ったままホーン。  判定3-0で2、3Rを獲ったクアンバが勝利。 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R〇ドンテ・ジョンソン(米国)7勝0敗(UFC1勝0敗)[1R 1分25秒 ギロチンチョーク]×セドリケス・ドゥマス(米国)10勝4敗(UFC3勝4敗)※15日前代打 [nextpage]▼女子バンタム級 5分3R〇ノルマ・ドゥモン・ビアナ(ブラジル)13勝2敗(UFC9勝2敗)※UFC5連勝中[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×ケトレン・ヴィエラ(ブラジル)15勝5敗(UFC9勝5敗) [nextpage] ▼女子ストロー級 5分3R〇アリス・アルデレアン(ルーマニア)11勝7敗(UFC2勝2敗)[判定3-0] ※30-27×3×モンツェラート・ルイス(メキシコ)10勝5敗(UFC1勝4敗) [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇コ・ソクヒョン(韓国)13勝2敗(UFC2勝0敗)[判定3-0] ※30-26、30-27×2×フィリップ・ロウ(米国)11勝6敗(UFC4勝4敗) [nextpage] ▼女子ストロー級 5分3R〇タリタ・アレンカー(ブラジル)7勝1敗1分(UFC3勝1敗)[3R 4分36秒 リアネイキドチョーク]×アリアネ・カルネロッシ(ブラジル)15勝4敗(UFC3勝3敗)
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