MMA
インタビュー

【RIZIN】ついに初参戦の松嶋こよみ「ケラモフは“型”が決まっている選手。そこにハメられない強さを見せたい」=11月3日(月・祝)『RIZIN LANDMARK 12 in KOBE』

2025/10/31 20:10
 2025年11月3日(月・祝)兵庫・GLION ARENA KOBEにて『RIZIN LANDMARK 12 in KOBE』が開催される。  全席種が完売という同大会では、メインイベントで秋元強真(JAPAN TOP TEAM)と萩原京平(SMOKER GYM)が対戦するほか、同じフェザー級で摩嶋一整(毛利道場)vs.木村柊也(BRAVE)、そしてヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)vs.松嶋こよみ(IDEA ASAKUSA)、の注目のカードが組まれている。 ▼RIZINフェザー級(66.0kg)5分3Rヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)21勝6敗松嶋こよみ(IDEA ASAKUSA)15勝7敗  松嶋は“ナチュラルボーンMMAファイター”の異名を取り、小さな頃からプロレス、格闘技を見て「将来MMAファイターになりたい、PRIDE王者になりたい」と思いながら数々の経験を積み、5歳から習い始めた極真空手は黒帯。並行して8歳からは柔道(15歳まで)、12歳からレスリングを、いずれも憧れのMMAで戦えるようにと鍛錬してきた。21歳よりMMAを始めると、15年2月に修斗でプロデビュー。同年度の新人王を獲得。16年にはフィリピン開催のPXCでロランド・ディにKO負けで、プロ6戦目にして初黒星を喫した。16年9月、PANCRASEに初参戦し、牛久絢太郎に一本勝ち。2018年4月にISAOとフェザー級暫定王座を争うも反則のグラウンドヒザで戴冠ならず。2018年9月からONEに参戦し、マラット・ガフロフ、クォン・ウォンイルに連勝。2019年8月に王者・マーティン・ニューイェンに挑戦も2R TKO負けで王座獲得ならず。  ONE3勝2敗でUFCとの契約を目指し、自身も分岐点と語る22年10月のROAD TO UFC(RTU)に参戦。準決勝でイージャーに接戦の末、スプリット判定負けを喫し悔しい結果に。海外の強豪と戦い再び世界に向かう再起の場として、23年7月のDEEPに参戦したが、相手の欠場を受け緊急参戦となった劉獅と68kg契約で対戦し、1R TKO勝ち。24年1月のTOP BRIGHTSではカルシャガ・ダウトベックと対戦。蹴りにカウンターの左フックを被弾し1RKO負けの結果に。再起戦となった7月のGLADIATORではフェザー級挑戦者決定トーナメント1回戦でソドノムドルジ・プレブドルジに2R左ヒザで KO勝ちで準決勝に進むも、LFAと契約が決まりトーナメントを離脱した。  ビザの問題でLFAデビュー戦が決まらないなか、25年8月のKNOCK OUTに電撃参戦、究極打撃格闘ルールとして注目を集める、サッカーキックありのUNLIMITEDルールで中国のジャン・チャオと対戦し、判定勝ちを収めた。  プライムタイムにありながらタイミングや契約に左右され、もどかしい時間も過ごしてきたが、今回のRIZIN電撃初参戦で元フェザー級王者のケラモフに勝利を収め、混沌のRIZINフェザー級のなかでそのワールドクラスの実力を見せつけることができるか。  対するケラモフは、柔道やウーシュー散打、コンバットサンボを習得し、ウーシューではイスラム選手権優勝。体幹の優れたフィジカルと豪快な打撃を武器に、12年4月にプロデビュー。15年11月以降、破竹の10連勝を収め、20年2月にRIZIN初参戦。21年6月には初代RIZINフェザー級王者・斎藤裕とのノンタイトル戦で反則行為による減点を受け1-2で判定負けも、中島太一、山本空良、堀江圭功に一本勝ちで3連勝。  23年7月、急遽タイトルマッチとなった朝倉未来戦で1R 一本勝利し、第4代フェザー級王者に輝いた。しかし11月、自国開催のRIZINで鈴木千裕の蹴り上げを受けて1R KO負けで初防衛失敗。24年11月、摩嶋一整を1R 僅か28秒でTKOし再起を果たす。連戦となった大晦日、階級を上げてライト級絶対王者のホベルト・サトシ・ソウザに挑戦も三角絞めにタップ、二階級制覇とはならなかった。  再起戦となった25年6月、無敗かつ全試合1RKO勝利のプロスペクト木村柊也をグラウンドでコントロールし判定3-0で勝利。しかし木村の打撃で顔にヒビが入り負傷。今回、RIZIN初参戦の実力者・松嶋との対戦でRIZINフェザー級トップ戦線の恐ろしさを知らしめることができるか。  公開練習では、初のRIZINルールに向け、「踏み付け、サッカーキックもあるのでいろいろ使えたらと思っています。練習で踏みつけは出来ないけれど、KNOCK OUTでUNLIMITEDルールをやらせてもらって、そういう動きもやっていたので使えるかと思います」と、8月の『KNOCK OUT』の試合経験が活きると語っていた松嶋。  公開練習後の本誌の動画インタビューでは、LFAとの契約が決まるも、米国のトランプ政権下での査証(ビザ)審査の厳格化もあり、面接もまだ行われていないことを明かし、その間、KNOCK OUTで“本番”の試合が出来たことが好機となったという。  リングに上がったことで、「もう少し厳しい練習をしたいと思うようになって、実戦をもっとしていかなきゃいけないなというのは感じて、試合勘もそうだし、スパーリングの強度も上げていこうとしていた、ちょうどそのタイミングで試合のオファーが来たのですごくいいタイミングでRIZINで試合ができる」とした。  これまでスタンドでのKO負けが無いケラモフと、一本負けが無い松嶋の試合は、それぞれがどれだけ自身の強みを出せるか。そして相手の強い部分で戦えるか。組みも強い松嶋にとっては、今度はMMAの本番でいかにブレない打撃を打てるか。  シングルレッグテイクダウンからバックを奪い多くのファイターを沈め、一度はベルトを巻いたケラモフの強さについて、松嶋は「強いところは力強い打撃とレスリング」「“型”が決まっている選手」と評する。そして「その型に自分が当てはまらないようにはやれるんじゃないかなとは思っています」と、相手のストロングポイントにハメられないで戦えるという。  と同時に「自分もどの部分でもしっかり勝負できると思うので、逃げずに向かい合って戦いたいと思います」と、強い型に逃げるのではなく、対峙して戦う自信ものぞかせた。 「最高の相手かなというふうに思っていて、本当にちゃんと強い元チャンピオンを、1試合目で初めて出る僕に当ててくれたのはすごいありがたいことだし、ここでやっぱり自分の実力を示したい」という松嶋。  RIZINファンに向けては、「それこそ(TOP BRIGHTSで)ダウトベックに負けて、RIZINファンからしたらあまり強くない選手だと思われているかもしれないので、強いところを見せられたらと思います」と意気込みを語っている。 そのほか、本誌40周年記念インタビュー動画では、「あの2人がいなかったら、たぶん僕は格闘技をしていなかったと思う」と語った、ある試合について語っており、必見の内容となっている。
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