SUK WAN KINGTHONG aggressive2025年10月13日(月・祝)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第12試合)スックワンキントーン認定スーパーライト級タイトルマッチ 3分5R×セーンアティット・スターライトジム(タイ/スターライトジム/王者)判定0-2 47-48、48-48、47-49〇カミシロ(PHOENIX/挑戦者)※カミシロが新王座に就く。
セーンアティットは元ラジャダムナンスタジアム認定フェザー級6位、ルンピニースタジアム同級5位で、2023年10月にKOで敗れた健太と4月にタイトルマッチで再戦、判定勝ちでリベンジを果たすと共に王座に就いた。今回が初防衛戦。
カミシロは2017・2018年北斗旗全日本空道体力別選手権大会-240クラス優勝の実績を持つ。ムエタイでは2023年11月の『BOM』でWMC日本ライト級王者決定戦を行い、小清水涼太に判定勝ちで王座に就いた。7月大会で津橋雅祥にダウンを奪って判定勝ちしている。戦績は9勝3敗1分。
1R、前に出てくるセーンアティットにカミシロは右カーフと左ミドル。セーンアティットは右ミドルを蹴るが、カミシロが軸足蹴りを合わせ、右ローを返す。
2R、カミシロが右カーフと右インローを蹴り、セーンアティットはいきなり前へ出ての左ミドル。首相撲からのヒザになるとセーンアティットの方が多く蹴って当てる。セーンアティットは左ミドルが当たるたびに笑顔で手を挙げてアピールした。
3R、カミシロの左フックからの右ストレート、右ヒジがヒットし、一気に攻撃をまとめに行くカミシロだが、セーンアティットは組んでのヒザ蹴り。セーンアティットがヒザを蹴るたびにタイ人応援団から大声援が沸き起こる。
4R、カミシロがワンツー、左右ロー、ヒジでセーンアティットを圧倒するが、ロープを背にするセーンアティットが時折左ミドルを蹴り返し、笑顔で手を挙げてアピール。
5R、カミシロの左フックでセーンアティットがロープに吹っ飛び、ロープがなければほぼ間違いなくダウンだった。カミシロはすかさず追撃し、まだダメージのあったセーンアティットはスタンディングダウンを宣告される。流しの体勢に入ったカミシロに、セーンアティットは組んでのヒザを何度も連打した。
判定はジャッジ1名がドローだったが、2-0でカミシロが勝利。王座を奪取した。
マイクを持つと「初めてスーパーライト級でやって勝ててよかったです。これからも応援よろしくお願いします」と控えめなマイクで声援に応えた。
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▼セミファイナル(第11試合)スックワンキントーン認定バンタム級タイトルマッチ 3分5R〇星 拓海(IDEAL GYM/王者)TKO 2R 2分10秒 ※右ローキック×ローマ・ルークスワン(タイ/挑戦者)※星が初防衛に成功。
WBCムエタイ日本統一バンタム級王者である星は、2022年3月にプロデビュー。RISEとスックワンキントーンを主戦場とし、2022年12月のRISEでは笠原直希に勝利。2024年11月に桂英慈を判定で破り王座に就いた。2025年2月にはRISEで上村雄音に判定勝ちで、戦績を7勝(1KO)2敗1分としている。
1R、星は右の蹴りを上中下と蹴り分け、ローマは左ミドル中心。星の右ローが奥足に何度も決まり、早くも反応を見せるローマ。星は顔面への蹴り、パンチから右ローを蹴っていく。
2R、ローマはローを蹴られまいとどんどん前へ出て左ミドルを蹴る。これに下がる星だがしっかりと攻撃を返し、右の三日月蹴りを放つとローマは明らかなダメージを負って大きく下がる。
そこからは星の独壇場。ボディとローを交互に攻めて、顔面にもパンチを見舞う。ローマは思い切りヒジを振って逆転を狙うが空振り。最後は星の右ローが決まり、ローマが崩れたところでレフェリーがダウンを宣告し、そのまま試合終了となった。
星はマイクを持つと「この試合のために最強のきついミットを乗り越えてきて良かったです。まだまだこんなもんじゃないのでもっともっと強くなって皆さんの前で試合をしたいと思います」と語った。
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▼Mickey引退エキシビションマッチ 1分2RMickey(Y‘sPromotion/スックワンキントーン認定女子スーパーフライ級王者)勝敗無し1R=狂猫YOKKO(BRING IT ON/スックワンキントーン女子ミニフライ級王者)2R=辻井和奏(BRING IT ON/スックワンキントーン認定女子フライ級王者)
スックワンキントーン認定女子スーパーフライ級王者のMickeyが引退エキシビションマッチ1分2Rとして、1R目をスックワンキントーン認定女子ミニフライ級王者の狂猫YOKKO、2R目をスックワンキントーン認定女子フライ級王者・辻井和奏と行った。生涯戦績7勝2敗1分。「痛かったです。やり返し出来なかったですね。ラストにお二人と最高の瞬間を過ごせて嬉しく思います。一生忘れることはないと思います。私は20代後半からダイエット目的でフィットネスのボクシングジムに通い始めてあれよあれよとハマっていきました。プロになるのは自分の人生をより濃いものにしたいと決めてアマチュアから始めました。
短い格闘技期間ではあったんですけれど、楽しいことばかりではなく苦しいことやつらいことがたくさんありましたが、いま笑顔で立てているのは一番近くで支えてくれた会長と一緒に練習してくれた方のおかげだと思います。たくさんの方が応援してくれました。本当にかけがえのない格闘技期間だったと思います。
これからは、これまでは家族や友人との時間を大切にしたり仕事も頑張ってもっともっと濃い人生にしたいと思います。私に関わってくださった皆さんに感謝します。スックワンキントーンのこれからますますのご発展をお祈りします」
最後に10カウントゴングが鳴らされ、Mickeyは現役に別れを告げた。
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▼第10試合 64.5kg契約 3分3R×健太(E.S.G/元スックワンキントーン認定スーパーライト級王者)TKO 3R 0分01秒 ※セコンドからのタオル投入〇ピラポン・ギャットガムポン(タイ)
健太は124戦ものキャリアを持つ大ベテランで、2008年と2014年にNJKFウェルター級王座、2010年に同スーパーウェルター級王座、2011年にKrushスーパー・ウェルター級王座、2014年と2016年にWBCムエタイ日本統一ウェルター級王座、2024年にスックワンキントーン認定スーパーライト級王座を獲得。同王座は2025年4月の初防衛戦でセーンアティットに敗れ失った。戦績は68勝48敗8分の38歳。
2025年6月のNJKFで吉田凜汰朗とオープンフィンガーグローブマッチで引き分け、試合後マイクで「今までありがとうございました。もう僕はトップを目指せません。そしてもう目指してもいません。ですが、年齢に抗って今日みたいに若い選手と戦うのも面白いなと思って今日まで頑張ってきました。でも、もうそろそろ頃合いなのかもしれません。この試合が最後か分からないですけれど、この試合を引退試合にするのか年内引退なのか分かりませんが、今までありがとうございました」と話していたが、現役を続行するようだ。 1R、健太は右インロー、ピラポンは左ミドルを蹴り合う中、健太がパンチを繰り出すとピラポンは明らかな左ヒジ狙い。健太のボディストレートに左ヒジを合わせ、危ない場面も。
2R、健太が手数を増やしてパンチで攻め込んでいく。左ミドルを蹴られても構わず前へ出て細かいパンチの連打。健太のパンチが捉える場面もあるが、ピラポンは淡々と左ミドルを蹴る。しかし、ラウンド終了間際にピラポンの左ヒジがヒット。ゴング後に健太の右目付近から血が流れた。
3R開始と同時に健太のセコンドからタオルが投入され、ピラポンのTKO勝ちとなった。
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▼第9試合 58.5kg契約 3分3R〇須藤誇太朗(フジマキックムエタイジム/スッワンキントーン認定スーパーフェザー級1位)判定2-1 ※29-28×2、28-29×樹(治政館/ジャパンキックボクシング協会フェザー級2位)
1R、須藤はロープを背負いながら左ミドルと関節前蹴り。樹は圧をかけながらパンチを狙う。須藤が豪快に転倒させれば、ラウンド終了前に樹も須藤を転倒させた。
2Rもロープを背負って左ミドルを蹴る須藤に、樹は左右フックで何度もアタックし、フックを当てる。須藤の蹴りに対して樹の攻撃の多さが目立つ。
3Rは左右ミドルを多く蹴る須藤は、樹が入ってくるところを前蹴りで阻止。空振りする樹は須藤の左右ミドルにローを蹴り返していく。さらに須藤は樹の蹴り足をキャッチして大きく転倒させた。
判定は2-1と割れ、蹴りを多く当てた須藤の勝利となった。
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▼第8試合 女子フライ級 2分3R×芳美(OGUNI GYM)判定0-3 ※27-30×3〇NAO.YK(YKジム)
1R、左右フックで突進しようとする芳美だが、NAOは徹底した組みからのヒザ。組むとすぐにヒザを蹴る。離れると芳美がパンチを放つがすぐに組まれてヒザを蹴られる。
2RもNAOの徹底した組みヒザにほぼ手が出せない芳美。
3R、フックとヒジを当てようと自ら入っていく芳美を、NAOは首相撲に捕まえてヒザ蹴り。NAOは最後は笑顔でリングを走るようにして追ってくる芳美をかわし、試合終了。
判定3-0でNAOが完勝した。
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▼第7試合 61kg契約 3分3R〇岩城悠介(RIKIX/スッワンキントーン認定スーパーフェザー級2位)TKO 1R 2分36秒 ※左ヒジ打ち×ブーン・sports24
1R、岩城は右インローと右インカーフを蹴っていき、ブーンはロープを背負って左足を上げ始める。岩城はボディストレート打ち、パンチ主体に変える。
組みの状態となり、岩城が組み倒し際に左ヒジをブーンのテンプルに叩きつけると、倒れたブーンはそのまま立ち上がることが出来ず。岩城の見事なTKO勝ちとなった。
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▼第6試合 フェザー級 3分3R×安河内秀哉(RIKIX)判定0-2 ※28-29×2、29-29〇赤土公亮(D-BLAZE)
1R、サウスポーの赤土は左ミドルから首相撲のヒザを徹底して行う。安河内もヒザを蹴り合い、離れると左カーフと左右ストレート。
2Rも赤土は徹底して組んでのヒザを仕掛ける。安河内はブレイクになると左カーフを蹴り、左右のフックを放つが赤土に組まれてヒザの蹴り合いを余儀なくされる
3R、左ミドルから徹底して組みヒザの赤土に、安河内は左カーフと左右フック。組まれる安河内はヒジも打つ。途中で左ミドルを連打して前へ出た赤土だが、安河内にパンチを合わされるとすぐに組みヒザ。
最後まで組みヒザを遂行した赤土が判定2-0で勝を収めた。
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▼第5試合 57kg契約 3分3R〇44・キアウスア・ルークロンタン(リバイバルジム/IMSA日本スーパーバンタム級王者)判定3-0 ※28-27×3×タクリロスビン(ONELINK)
1R、キアウスアがいきなり右でダウンを奪い、打ち合いを仕掛けて左右ストレート連打でダウンを追加。そのまま終わるかと思いきや、タクリロスビンのパンチが逆に当たりだし、形成は逆転。
2R、右ストレートを当てていくキアウスアだが、タクリロスビンは左右フックで突進。打ち合いになるとタクリロスビンのパンチが当たる場面も。キアウスアも下がりながら右ストレートをヒットさせていく。
3R、前に出るタクリロスビンが三日月蹴りとボディ、右ストレートでキアウスアをのけ反らせる。キアウスアも右ストレートで応戦するが、このラウンドはタクリロスビンのヒットが目立った。 判定3-0でダウンを奪ったキアウスアの勝利となった。
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▼第4試合 スーパーフライ級 3分3R×荒谷壮太(アントジム)判定0-3 ※28-29、28-30、27-30〇赤土剛琉(D-BLAZE)
1R、赤土が鋭い左フック、左ボディを打つと応援団からどっと歓声が沸き起こる。赤土が左ボディからの組みヒザ連打に持ち込むと一方的な展開になるかと思われたが、荒谷が左フックとヒジで応戦して巻き返す。
2R、赤土がパンチを出した後のガードの甘さを突いて荒谷が左右フックを当てると、赤土はならばとミドル&ロー。すると荒谷もローを蹴り返してくる。
3R、赤土はパンチを多用し、右ローからの左縦ヒジも。ローとパンチで攻める赤土に荒谷もヒジとフックを繰り出すが、前へ出る赤土がコーナーへ詰めてパンチを見舞い優勢。判定3-0で赤土の勝利となった。
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▼第3試合 62kg契約 3分3R〇大河内佑飛(RIKIX)KO 2R 2分29秒 ※左ボディ×ユウキ・オーチャロンチャイ(Teamクンタップ)
1R、圧をかける大河内がロープを背負うユウキにボディからのパンチコンビネーションを見舞う。ユウキはミドルを蹴るが、パンチの連打にヒジ打ちで対抗。
2Rも圧をかけて前に出る大河内にユウキは左ミドルとカーフを蹴るが、大河内はコーナーへ詰めての連打。その連打の合間に左ヒザを突き刺すと、左ボディと右フックのラッシュでダウンを奪う。
最後も右フックからの左ボディでユウキをマットに沈めた。
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▼第2試合 フライ級新人戦 3分3R〇山下夢歩(LEGEND GYM)判定3-0 ※29-28×3×翔夢(teamS.R.K)
1R、前に出る山下に翔夢は前蹴りを多用。両者とも組むとヒジとヒザを出す。様子見のラウンドに。
2Rも前蹴りを多用する翔夢に、山下は左ミドル。翔夢は右フックも繰り出す。山下は組んでのヒザ。
3Rは翔夢がパンチで前へ出ていく。山下は組んでのヒザと、コカしを3度成功させる。前蹴りとパンチで前へ出る翔夢だったがそのたびに首相撲に捕まり、判定3-0で山下の勝利となった。
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▼第1試合 62.5kg契約 3分3R〇神谷斗夢(SUNRISE GYM)TKO 3R 0分23秒 ※レフェリーストップ×伊藤陸哉(BRING IT ON)
1R、ミドルの蹴り合いから神谷は右ミドルからの右ストレートを狙うが、伊藤が左右ストレートの連打を当てていく。神谷は右フックで応戦も伊藤が優勢。
2R、神谷は右ミドルと右ロー、伊藤は前に出てストレート連打を狙っていくが、神谷はバックハンドブロー、バックキックを繰り出す。伊藤が右ストレートを出そうとしたところへ神谷が右カーフを命中させてダウンを奪い、続けてパンチを見舞うと伊藤が倒れ、立つのが遅れたためダウンが宣告された。
3R、神谷がパンチの連打と右カーフで攻撃をまとめ、伊藤が倒れたところでレフェリーが試合をストップした。