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【KNOCK OUT】大沢文也が軍司をKOしたゲーオガンワーンと“ヒジあり”で対戦「僕が延長で勝つんですよ。そこまで見えています。まあ、いつも通りつまらない試合なんですけれど(笑)」

2025/10/07 18:10
 2025年11月15日(土)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT.59』(U-NEXT配信)の対戦カード発表記者会見が、10月7日(火)都内にて行われた。  KNOCK OUT-RED -61.5kg契約3分3R延長1Rで、KNOCK OUT-BLACKライト級王者・大沢文也(ザウルスプロモーション)が、ゲーオガンワーン・ソー.アムヌワイデッー(タイ)と対戦する。  大沢は小学生の時から始めたボクシングで優れたテクニックを持つベテラン選手。2018年12月の「K-1ライト級世界最強決定トーナメント」で準優勝。2022年4月に瓦田脩二を破り、第7代Krushライト級王座に就くも2023年6月の初防衛戦で里見柚己との再戦に敗れ、王座を失った。2024年12月、KNOCK OUT初参戦を果たすとUNLIMITEDルールでバズーカ巧樹に判定勝ち。2025年5月、大谷翔司との再戦を判定3-0で制して第4代KNOCK OUT-BLACKライト級王座に就いた。6月には再びUNLIMITEDに挑み、祖根寿麻から判定勝ちしている。戦績は33勝(3KO)21敗3分1無効試合。 【写真】8月のKNOCK OUTで元K-1王者の軍司をヒジ打ちでKOしたゲーオガンワーン ゲーオガンワーンは元ルンピニースタジアム認定スーパーフェザー級王者(2015年)、元タイ国プロムエタイ協会同級王者(2015年)、True-4U同級王者(2016年)、CP Fresh Martチャンピオントーナメント優勝(2013年)などの実績を持ち、戦績は78勝30敗2分。スーパーレックとは2015年・2016年に3度対戦し、2勝1敗と勝ち越している。2024年6月の『MuayThai Super Fight』に初来日して大和哲也に判定勝ち、2025年8月のKNOCK OUT初参戦では軍司泰斗を1RでKOしたサウスポーのフィームー(テクニシャン)。  この試合は大沢本来のBLACKルールではなく、ヒジ打ちとつかみからの攻撃無制限のREDルールで行われる。  山口元気KNOCK OUT代表は「強制したのではなく、試合直後のインスタで本人がREDでやってやると言っていて。本当にやりますかと持ちかけたところ、やりますと言ってくれたので体重を合わせてやりましょうということになりました」と、大沢自らゲーオガンワーンとREDルールで戦うことを臨んだという。  これについて大沢は「ゲーオガンワーン選手とインスタのストーリーで自分からやらしてくれと言いましたが、本当は正直全然やりたくなくて。簡単に言ったら、ああいうこと書いたらカッコいいかなって。女の子たちにモテるかなと思って書いたんですけれど、階級も違うし。そうしたら本当に来て! でも言っちゃった手前やるしかないので。  僕、ずっと昔からサウスポーが苦手で、6月の試合が終わってからサウスポーとばかりずっと練習していたんですよ。それはいつか来る久井大夢選手に向けてなんですけれど。だから久井選手とやる前に強いタイ人と試合をしておきたいなと思って、半分マジかよと思ったけれど、半分よしっという気持ちでした」と、本心ではなかったとぶっちゃける。  初のREDルールについては、「例えば8オンスグローブでコテコテのムエタイなら勝機はかなり薄いのかなと思うけれど、オープンフィンガーグローブなので勝機は少なくないんじゃないかなと思っています」と、純ムエタイルールではなくREDルールなら勝率は上がると見ている。  相手が得意とする首相撲対策については「ずっとしがみつきます。ブレイク待ちです」と、全く付き合わずブレイクになるまで待つという。距離を取ってのアウトボクシングで勝負するつもりか、と聞かれると「距離を取った戦い方をしてるけれど、サウスポーと練習していてスパーリングでは圧をかけたりしていますね」と、圧力をかける練習もしているとした。  ムエタイのもうひとつの武器、ヒジ打ちへの対応については「UNLIMITEDの試合でしっかりヒジを当ててめちゃくちゃアピールしたら、まさかの反則でしたからね(笑)。でも自分、1回だけREBELSでヒジありに出たことがあるんですよ。13~14年前くらいのREBELS.6くらいで、1R1分半くらいで金的蹴っちゃったんですけれど。実は(ヒジありの経験が)あるんですよ。でも、ほぼほぼ初めてですからね。多分、ヒジは打ちます」と自信を見せる。  K-1で共に戦っていた軍司泰斗がゲーオガンワーンと対戦した試合についての感想を聞かれると「最初は見ていて泰斗が左フックでグラつかせたのを見て、このまま勝つのかなと思ったけれど、まさかの戦慄のヒジで。“うわっ!”と立っちゃいました。でも、あの試合は正直、タオルを投げないセコンドがバカじゃないかと思いましたね」との感想。  軍司が敗れたのを見て“俺がやってやる”との気持ちが沸いたのか、との質問には「別に。カッコつけただけです。どうせ試合決まらないだろうと思って書いたら、マジかよって感じで。それでジムにいるタイ人トレーナー5人にこの選手知ってるかと聞いたら、めちゃめちゃ強いって言われて。  実は俺、試合やるよって言ったら、みんな『あ、あ、あ、だ、大丈夫』みたいな感じだったので、マジかよって(苦笑)。キックボクシングなら大丈夫だよって言われて、いやOFGでムエタイって言ったら『あ~、ノー…』みたいなことを言われて。だからそのタイ人の予想を覆そうと思います」と、ジムのタイ人トレーナーたちを見返してやりたいとのモチベーションも沸いたとする。 [nextpage] 大沢が語る勝利へのシナリオ  大沢はK-1でゴンナパー、デンサヤーム、ペットサムイと3度タイ人選手との対戦経験があり、「ゴンナパーはやりやすかったです。デンサイアムはめちゃくちゃやりづらかった。ペットサムイはやりづらさはなかったですね。(vs.ムエタイで警戒するのは)首相撲だけかなと思っています。あとは左ミドルだったり。でも左ミドルが得意な選手とばかり練習していて。周りに十中八九負けるんじゃないって言われていますが、なんか普通に勝っちゃうんじゃね? って思うんですよね」と、自信があるという。  するとここで大沢は、自分の勝利へのシナリオを語り始めた。「ムエタイだからタイ人のレフェリーがあっちにつけて、日本人は僕なんですよ。それで本戦1-0で延長に行くんですけれど、僕が延長で勝つんですよ。そこまで見えています。まあ、いつも通りつまらない試合なんですけれど(笑)」 【写真】究極打撃格闘技ルールのUNLIMITEDでもMMAファイターに勝利した大沢 今後もREDでの試合をやっていきたいのかとの問いには「そういうわけではないんですけれど、見据えている先が国内なら久井選手。最近REDルールで試合をしているので。僕的にはBLACKルールで試合したいけれどREDでも見据えている先を見て練習しています」とした。  UNLIMITEDルールでも試合をしているが、今はどんな練習をしているのか、と聞かれると「6月の後はMMAの練習はやっていなくて。左肩の怪我があったのでリハビリで、9月入ってからちょっとずつ動けるようになった感じなので、まだあまりガッツリとした練習はしてないです。昨日から追い込みが始まりました。それまでは右ばかり練習していましたね。もしかしたら、右の使い方が凄く上手くなったので、僕がサウスポーになって右のジャブを打つかもしれないですよ」と明かす。  今回も激闘より泥試合を選ぶのか、と問われると「KNOCK OUTはどの試合も面白いじゃないですか。だから、僕みたいなつまらない試合があればあるほど他の試合が盛り上がると思うんですよね。10試合あって全部が面白いなんて神興行はなかなかないでしょう。僕みたいなトイレタイムの試合があった方がいいんです」と独自の理論を話したが、山口代表から「メインイベントかな」と言われると「ならさらちょうどいいです」とする。  その理由は「僕の試合を見てつまらないなと思ってトイレに行くことがないじゃないですか。1試合くらい我慢できません? いろいろなスタイルの選手がいるから、僕みたいな選手がいるから他の選手が目立つっていうのは絶対にあると思う。他の選手が凄い面白い試合するから、僕みたいなつまらない試合が逆に目立つというのがあると思う」と、これも独自の解釈を力説した。  また、現REDライト級王者ゴンナパーへの挑戦も見据えているのか、との質問には「いつかリベンジしたいと思っています。僕は分析力があると思っているけれど、自分はゴンナパーと久井選手とやるなら久井選手の方が勝つのは厳しいかなと思っています。Krushでゴンナパーとやった時は負けた気もしなかったので、もちろん見据えています」と答える。  そして、12月30日のビッグマッチ出場も見据えているのかとの問いに「もちろん。今回勝って年末はUNLIMITEDで締めます。僕がもう一個目標というか、達成したいことがあって。前にRED、BLACK、UNLIMITED(の3種目制覇)と言ったけれど、それにプラスして60kgにも全然落とせるので、同時2階級王者、獲れるベルトは全部獲っていこうと思います」との大きな野望を口にした。
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