ムエタイ
インタビュー

【BOM】吉成士門が初の世界王座獲得へ「一番いい勝ち方をしてインパクトを残したい」その次はONEとの本戦契約狙う「名高を超えたい」

2025/09/30 13:09
 2025年10月5日(日)神奈川・横須賀アリーナ『Shimizu presents BOM OUROBOROS 2025』(U-NEXT配信)にて、WBCムエタイ世界ライト級(-61.23kg)王座決定戦3分5Rでヌンプーシン・コーウィティチャイ(タイ)と対戦する、同級9位の士門・エイワスポーツジム(=吉成士門/エイワスポーツジム)のインタビューが主催者を通じて届いた。  士門はこれまでにタイ国プロムエタイ協会スーパーフェザー級&ライト級王者、WPMFインターナショナル スーパーバンタム級王者、WMCインターコンチネンタル バンタム級王者、WMC日本フライ級王者に輝いている21歳。現在はBOMだけでなく、ONEのリングにも上がり8月の『ONE Friday Fights』ではペットンローに2R TKOの圧勝劇を見せONEで3戦全勝、現在11連勝中。 自分でも波に乗っていると思う 【写真】プロムエタイ協会で日本人唯一の2階級制覇を達成している士門(C)BOM――前回8月のONE FFではペットンローから3度のダウンを奪ってTKO勝ちでした。 「イメージ通りの動きができたと思います」 ――対戦したペットンローは実績のある選手を倒している有望選手ですが、攻撃面などで危ないと感じたものはありました? 「全て想定内だったので焦ることはなかったですね。圧力は本当に半端ないなというのはありましたが、それ以外は特に問題なく、自分はいなしたりして試合を進めることができたのかなと思います」 ――いつぐらいから落ち着いて試合できるようになったんですか? 「プロデビューの時から自分は変わってないと思います。これはアマチュア時代の経験が大きく、プロルールもたくさんやってきましたし、アマチュアのルールでも100戦近くやってきたので、そういった経験が今活きていると思います」 ――士門選手の試合の前に竜哉選手もいい勝ち方をしたことの影響はありました? 「同じ大会にジムの仲間が出ても、結局は自分の試合なんでいつも意識はしないようにしています」 ――竜哉選手が先にKOボーナスも獲得したことも全然意識しなかったですか? 「もともとKOボーナスを獲りたいとは思っていましたが、試合中に意識することはなく、試合後にKOボーナスが出ることを伝えられて笑みが出ましたね(笑)」 ――いい勝ち方してタイでの評価はどうでした? 「日本での試合とタイでの試合だと、タイ人の評価も変わってくると思います。僕はONEでは両方で結果を残しているので、評価は高いというふうに聞いてます。試合後にファンから声を掛けられることも多くなりました」 ――現在11連勝中ですが、ご自身としてはどのように捉えてますか。 「自分でも波に乗っていると思います(笑)。ここ数戦は強いタイ人選手ばかりとやっていて、試合前の対策練習からすごくやりがいを感じています。3月に、名前、実力もあるヨードレックペットを倒せたことで、改めて自分も世界に通用するというのを認識できたことは自信につながっています」 ――ちなみに今回のKOボーナスは使いました? 「物欲はありますが、まだそんなに使っていなく、もうちょっとKOボーナスを貯めていって車を買いたいですね(笑)」 ――今回、WBCムエタイ世界タイトル挑戦が決まり、最初にオファーを聞いた時はどう思いましたか。 「ジムの仲間はみんな獲っている中で世界のタイトルを自分はまだ持っていないので、このチャンスが巡ってきて嬉しいですね」 ――他のメンバーが世界タイトルを持っているだけに焦りはありました? 「世間的に僕の実績は劣っているように思われているかもしれませんが、自分はプロムエタイ協会で二階級制覇していて、今までにこのタイトルを二階級制覇している日本人選手は誰もいないので自信になっています」 茨の道が続くと思うが楽しみしかない ――今回の相手ヌンプーシン・コーウィティチャイに関してはどういった印象がありますか。 「5ラウンド制のムエタイの試合をよくしていて、首相撲が得意なサウスポーで左ミドルをよく蹴ってくるイメージがあります。タイでは有名な選手というわけではないですけど、ラジャダムナンスタジアムでもよく試合をしている知名度のある選手です」 ――どういう戦いをイメージしていますか。 「久々のグローブでの戦いなので、1ラウンド目は様子を見て、効かせられそうな攻撃があったら効かせていき、KOは狙っていきたいです」 ――どの技で仕留めますか。 「それはちょっとやってみないと分からないのですが、例えば顔面パンチを打って入ったらそこで顔へのパンチでKOできるなと思うし、腹でもいけるなと思ったらボディを攻めに行くので、やってみて判断します。僕は最近どの攻撃でも倒せる自信が付いていて、腹でもローでも倒せると思います」 ――名高選手とはよく比較されると思いますが、名高選手よりも倒すことに関しては自分の方が上だと思いますか? 「どうなんでしょうか。でも、オープンフィンガーグローブだったら自分の方が倒す確率は高いんじゃないかなと思います」 ――グローブだと戦い方は全然違ってきますか? 自分としてはオープンフィンガーの方が合っていると。 「そうですね。オープンフィンガーグローブの方が自分には合っています。実際、試合では相手の攻撃が見やすいですし、当てやすいというのもありますし。あと、グローブの時よりも集中力がめちゃくちゃ必要なので、緊張感のある試合を楽しめます」 ――今回、竜哉選手が防衛戦、安部焔選手が王座決定戦とジムの仲間がWBCムエタイタイトルに挑むことになりました。 「2人よりも一番いい勝ち方をしてインパクトを残したいと思います」 ――今回ベルトを獲って、その先はどういったことを考えていますか。 「やっぱりONEのタイトルを狙いたいと思います。11月のONE日本大会に出られるかはわかりませんが、ONE FFで勝ち続けて本戦契約を掴みたいと思います。自分の夢を実現するためには、今はとりあえず契約しないと始まらないので、ONEと本戦契約することが一番の目標ですね」 ――どのくらいまでにタイトルマッチにたどり着きたいですか。 「早ければ早い方が自分的には嬉しいです。茨の道がさらに続くと思いますが、もう楽しみしかないですね。ONEムエタイのフライ級戦線でタイ人はもちろん、ロシア系の選手も結構活躍しているんで、本当に厳しい戦いになると思いますが、そこで自分の強さを証明したいと思っています」 ――次のONE日本大会でONE初代アトム級ムエタイ世界王座決定戦への出場が決定した名高選手の存在をも超えますか? 「ぜひ越えたいですね。名高よりも有名になることも目標にします(笑)」 ――では最後に会場に来てくれる方にメッセージをお願いします。 「今回、地元・横須賀での試合だけに燃えてます。会場は家から近く、自分の知っている場所なので気合いも入っています。自分のムエタイの技術と打撃で強さを見せて、会場にいる人たちに自分の名前を憶えてもらえるような試合をしたいと思っているので、応援よろしくお願いします!」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.341
2025年12月21日発売
大晦日決戦に臨むシェイドゥラエフと朝倉未来ほか「特集◎大晦日を読む」では、5大タイトルマッチのインタビューと川尻達也らが試合解説。UFC平良達郎、40周年記念・水垣偉弥インタビューも
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント