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レポート

【ONE】アバソフがウェルター級新王者に。アーセルがホルツケンに圧勝! 徳留一樹が2連勝、内藤大樹は鮮烈TKO勝ち、武尊と対戦したジュングアンが那須川と対戦したローマをKO

2019/10/25 20:10

▼ライト級(※77.1kg)5分3R
×ジョニー・ヌネス(米国)
[判定0-3]
○徳留一樹(日本)


徳留は5月10日の「ONE: Warriors of Light」にて、11月大会で下石康太に勝利しているエイドリアン・パン(豪州)とライト級(※77.1kg)で対戦。サウスポー構えから左の攻撃を当て、最後は左ヒジでパンをカット。2R TKOでONE初勝利を挙げた。


ONE初戦は急遽対戦相手がエリック・ケリーからジャダンバ・ナラントンガラグに代わり、第2戦もエミリオ・ウルティアからクリスチャン・リーに変更されながら試合を受け、連敗を喫していた徳留だが、フェザー級(※70.3kg)戦だったナラントンガラグ戦、73キロ契約だったリー戦から、ONEライト級(※77.1kg)への階級変更でパン戦では、左ストレートからダブルレッグテイクダウン、立ち際にヒザ&ヒジと力強く流れるような動きを見せていた。今回のジャカルタ大会でもONEライト級にフィットした戦いを見せるか。


対戦相手のヌネスはMMA公式戦7勝1敗の強豪。2012年のプロデビューから4連勝で2014年3月にWSOFデビュー。その後TUFシーズン22ではチーム・フェイバーの一員として参加し、ライアン・ホール、デイビッド・ティーマーに敗れ、シーズン25でもジェームス・クラウスに敗れている(非公式戦)が、2018年9月の前戦、Bellator 205ではジョシュ・ウィックに判定勝ちを収めている。


クラウスの腰を落とさせた左右パンチの前進力、粘り強いダブルレッグなど詰めてのファイトを得意とするヌネスは、近距離を課題としていた徳留にとって困難な相手だ。しかしオーソドックスのヌネスに対し徳留はサウスポー。パン戦で見せた組み技へのトランジッションがヌネス相手にどんな変化を見せるかも注目だ。


1R、サウスポー構えの徳留に対し、オーソドックス構えのヌネス。ヌネスの右の入りに左ストレートをいきなりヒットさせた徳留にヌネスは右の3連打で3発目を当て強引に金網まで詰めるが、下がりながらの徳留の左ショートアッパーでダウン気味に前のめりになったヌネスを徳留はテイクダウン。徳留は両足を束ね、右で脇差し細かいパウンド、サイドにいったん移るとパウンド狙いもヌネスはスクランブルから立つ。


ヌネスの右のダブルの2発目をもらった徳留だが、下がりながら左! 腰を落としたヌネスに徳留はノーアームギロチンチョーク! 外したヌネスのバックを奪うが、ヌネスは立つ。

ヌネスは左右を闇雲に振り詰めてダブルレッグも、両足を後方に飛ばしてがぶる徳留。スタンド。左ハイは徳留も蹴り足をつかんだヌネスがテイクダウン。徳留は下からゴゴプラッタを狙う。


2R、左前蹴りは徳留。続くワンツーをかいくぐり組み付いてくるヌネスを突き放す徳留。アッパー、ジャブ、ヒジを突く徳留。近距離になると四つに組み小外掛けでテイクダウン! 上から徳留はハーフになり、左で差して背中を着かせ、右で枕に巻いてから左で細かいパウンド。 さらに残り10秒で体を離し、中腰からパウンドを放つ。


3R、頭下げて右を打つヌネスにカウンターのヒジを打つ徳留。しかしヌネスはダブルレッグテイクダウン。金網で上体を立てる徳留はノーダメージで立つとボディロックから回して小外を合わせてテイクダウンの逆襲!


ハーフからヒジを打つ徳留。ヌネスの潜りをはがしパウンド、ニンジャチョークを狙う。ハーフから右足を抜く徳留だが、その瞬間に逆の足にからむヌネス。背中を譲りながらも徳留を前方に落としてゴング。


判定は予告通りテイクダウン&コントロールで勝負した徳留が3-0勝利。2連勝を飾った徳留はケージのなかで「疲れました。何とか生き残れてよかったです。テレマカシー!(ありがとう)」と、最後は現地のインドネシア語で挨拶した。

▼ストロー級(※56.7kg)5分3R
×エギー・ロステン(インドネシア)
[1R 2分00秒 リアネイキドチョーク]
○エリピツア・シレガー(インドネシア)

▼プレリム第2試合 ムエタイ・フライ級(※61.2kg)5分3R
×アレクシ・セレピソフ(ニュージーランド)
[3R 2分48秒 TKO]※レフェリーストップ
○内藤大樹(日本/SB/BELLWOOD FIGHT TEAM)


 内藤は2011年7月の高校1年生時にシュートボクシングでプロデビュー。連勝を重ねて2014年11月にSB日本スーパーバンタム級王座を獲得すると、2015年8月の「BLADE FC CUP 2015 -55kgトーナメント」に出場。1回戦で工藤政英、準決勝で村越優汰を破って決勝へ進出したが、那須川天心にKO負けを喫した。


 そこからは打倒・那須川を目指し、各団体のトップ選手たちと対戦。2017年11月に開催された「RISE DEAD OR ALIVE -57kg TOURNAMENT」で原口健飛、工藤政英、MOMOTAROを破って優勝。2018年11月、ついに那須川との再戦へ漕ぎつけたがKOで返り討ちに。


 再起戦となった今年6月には若手シュートボクサー笠原弘希に再々延長戦の末に惜敗するも、9月に行われた「ONE JAPAN SERIES -Road to CENTURY-」では渡辺優太を1R1分22秒、右ハイキックで衝撃のKO勝ち。ONE本戦出場へのチケットを手にした。


 対戦相手のセレピソスは、これまで2つのムエタイ世界王座、3つの国内王座、2つのトーナメント王座を獲得したほか、ボクシングやラウェイにも挑んだという。今年1月にONEデビューを果たし、タイ人のモンコンペットを相手にワンツー&ローでどんどん前へ出るスタイルで奮戦したが、判定で敗れている。


 1R、序盤は右ローの応酬。内藤はカーフキックをバンバンと連打して面白いようにヒットさせ、セレピソスは早くも左足を上げる。内藤は右ストレート、左フックからの右カーフキック。下がっていくセレピソスに内藤は顔面・ボディへパンチをまとめにいく。内藤の右ストレートがクリーンヒットし、大きく下がるセレピソスだが、内藤が詰めに行くと左右フックを振り回して対抗する。


 2R、セレピソスはサウスポーに構えてカーフキックが効いている左足を後ろに。内藤はパンチを打っては回り込み、今度は左のカーフキック。セレピソスはパンチを出しながら前へ出て首相撲に持ち込む。内藤は組み際に右ヒジを打つ。前へ出て組み付くセレピソス。


 3Rもワンツーを出しながら前へ出るセレピソス。内藤は左フック、右ストレート、右ヒジを放ち、セレピソスの前進を回り込んでかわす。内藤はセレピソスが打ってくるところへ左フックから右フックのカウンター。ガードの隙間からねじ込むような右フックから、倒れかかったセレピソスの頭部へ左ローを見舞い、内藤がダウンを奪う。


 下がるセレピソスにパンチ上下のコンビネーション。ガードを固めて防戦一方のセレピソスに、内藤はアッパーを連打。一方的な展開になったところでレフェリーが試合をストップした。


 ONE本戦デビューを見事なTKO勝ちで飾った内藤は、勝利者インタビューで「(勝因は)気持ち、ハートの部分だと思います。ONEのスーパーシリーズ・フライ級には世界の強い選手がたくさんいて日本人が勝つのは難しいですが、その中で僕が勝ち抜いていきたいと思います」と、タイ人一流選手を中心に強豪揃いのONEスーパーシリーズ・フライ級で勝ち抜いて行くと宣言した。

▼プレリム第1試合 ストロー級(※56.7kg)5分3R
×アンジェロ・ビモアジ(インドネシア)
[1R 1分04秒 TKO]※右ヒザ蹴り 
○アディ・パルヤント(インドネシア)

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