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2025年9月13日に、世界スーパーミドル級4団体統一王者サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)を判定3-0で下し、男子史上初となる3階級(スーパーライト、ウェルター級、スーパーミドル級)での4団体統一を達成したテレンス・クロフォード(米国)と、現UFC世界ライト級王者&元UFC世界フェザー級王者のイリア・トプリア(ジョージア/スペイン)がSNSで舌戦を繰り広げている。
アルバレスとの試合前から「この男の試合を一度も見たことがない」というクロフォードは、「彼はコナー・マクレガーのレベルには到底及ばない。現実的に考えよう。やめろ。彼をコナーと比べるな」と発言し、アルバレスとの試合ではトプリアが入場曲に使用する『カンシオン・デル・マリアッチ』の曲を歌って入場したことで、トプリアも皮肉ったとも言われている。
これらのクロフォードの言動について、トプリアはSNSで「君はMMAファンだと言っているのに、私のことすら知らないんだね」「面白いよ。初めて会った時、『今週の試合、頑張って』と言ってくれたよね。記憶力が衰えているし、顎もすぐに衰えてしまうんだろう」と返答。そして、「MMAコミュニティ全体を代表する。実戦ではパウンド・フォー・パウンドNo.1のボクサーと対戦する」と記した。
トプリアは、フェザー級王座を獲得し、後に殿堂入りするマックス・ホロウェイとアレクサンダー・ヴォルカノフスキーをKOして防衛に成功。25年6月にはチャールズ・オリベイラを1R KOで破り、UFCライト級王者となっている。戦績は17勝無敗。
クロフォードはトプリアを無視することもできたはず(コーミエー)
これらのやりとりについて、UFCの解説も務める元王者のダニエル・コーミエーは、チェール・ソネンとのポッドキャストで「格闘技界で見た中でも最も驚異的なことは、コナーがフロイド・メイウェザーとあれだけ長く戦い続けたこと、フランシス・ガヌーがタイソン・フューリーと、あの試合をやり抜いたことだ」と語ったうえで、トプリアがマクレガーの手法を真似ようとしているとし、それが成功するかどうかについては懐疑的な姿勢を示した。クロフォードがクロスオーバー戦の候補として検討するほど魅力的な名前であるかどうか確信が持てないと。
その一方で、タイミングがトプリアに有利に働く可能性もあると考えている。
「テレンス・クロフォードって奴は、キャリアを通じてずっとビッグチャンスを渇望してきたんだ。クロフォードの試合を新たなファン層に見てもらうという点で、イリア・トプリアより大きな名前を挙げられる相手がいるか? 特に“バド”(クロフォードの愛称)がUFCをこれほど尊重し、(実際には)イリア・トプリアを知っていることを考えれば、通常より説得力がある。彼なら無視することもできたが、そうはしなかったんだから」




