キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】K-1から再び乗り込む玖村修平「僕がチャンピオンになった方が、キックボクシングをまた違う形で盛り上げられる」

2025/09/13 12:09
 2025年9月23日(火・祝)東京・後楽園ホール『MAROOMS presents KNOCK OUT.57』(U-NEXT配信)にて、 KNOCK OUT-BLACKフェザー級3分3R延長1Rで雅治(レンジャージム)と対戦する玖村修平(K-1ジム五反田チームキングス)のインタビューが主催者を通じて届いた。  玖村はNJKFバンタム級王座を獲得後、2018年12月にK-1デビュー。2019年3月はK-1スーパー・バンタム級王者の金子晃大と激戦を繰り広げた。6月はスーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント3位になるも、網膜剥離で長期欠場。2020年9月からフェザー級に階級を上げ、2022年5月に新美貴士に勝利し、第6代Krushフェザー級王座獲得。2023年3月にKrushフェザー級王座を失った。2024年は連勝も2025年2月のK-1で兼田将暉にKO負け。戦績は21勝(10KO)14敗1無効試合。  KNOCK OUTには2023年9月の栗秋祥梧戦以来(初回KO負け)の参戦となる。 圧倒的な試合をして最後に倒したい 【写真】玖村の中で大きな転機となった、KNOCK OUTでの栗秋戦──今回、2年ぶりの参戦が決まって、カード発表会見でも「ずっと参戦したかった」という気持ちを話していましたよね。試合も迫ってきて、今はどんな気持ちですか? 「目の前の試合に向けての心境というのは、それがK-1でも、KNOCK OUTでも、あんまり変わらないんですけど、試合自体が7カ月ぶりになるので、やっと試合ができるということでワクワクしてますね」 ──今回は雅治選手との試合になりますが、ご自身にとってこの試合のテーマはどういうものですか? 「もちろん、相手とは今まで積み上げてきたものも違うし、若手の選手なので、その差を見せないといけないと思ってはいます。ただ今回は相手どうこうというよりも、自分との戦いというか、KNOCK OUTとの戦いという感じですかね」 ──というと? 「前回、2年前のKNOCK OUTのリングでは、僕からしたら噛ませ犬になった感じだと思うんです。あの時は、自分的にいろいろあってKNOCK OUTに出ていて、あの試合があったから、今また頑張れてるっていうところはあるんですよ。あの時は弟の将史と金子晃大選手が試合した後だったので、DMとかツイッターのコメントとかで『やめろ』とか『弟がK-1の価値を上げた後に兄貴が足を引っ張って、もう兄弟を名乗るな』とか『もうキックやめて違うことしてろ』みたいなコメントがメッチャ来てたんですよ」 ──そうですか…。 「『いや、俺は俺なんやけど』と思ってはいたんですけど、それでもやっぱり心は折れかけたんですよね。その前にもちょっといろいろあって、もう格闘技をやめようかと思っていて、そこからの再起戦でKNOCK OUTという舞台を選んで出たんですけど、そこで派手に倒されてしまって、そういうコメントとかが来て。その時に、自分自身はやめたくないんですけど、もうやったらダメなのかなと思って。『もう俺が格闘技をやる時期は終わったのかな』と思って、次のことに移ろうとも考えた時期もありました。でも、自分の中ではまだまだやりたいっていう感覚が戻ってきたんですよね」 ──なるほど。 「Krushのチャンピオンになって手に入れたものとかも全部、そこで一回手放して、自分を一回ゼロの状態に戻して、そこから時間をかけて再スタートして。あの時、表面的に考えると、『栗秋戦に出たことが失敗だ』とか思ったこともあったんですけど、あれから2年間、いろいろまた積み上げてきたものがあるので、今はそれを早く出したいという気持ちでいます」 ──過去に一つのきっかけになったKNOCK OUTという場で、今回また積み上げてきたものを出して勝てれば、また違うものが見えてくるっていう感じですかね。 「そうですね。当時は龍聖選手がKNOCK OUT-BLACKフェザー級のベルトを持っていて、王座戦線があまり動いてなかったんですけど、自分が栗秋選手に勝ったらそこに絡めるだろうとも思ってたんですよ。でもそんなことを言える結果にはならなかったんですけど、今回勝って、あの時の続きじゃないですけど、つなげていきたいなというのもありますね」 ──というところで、改めて今回の雅治選手には、どういうところを警戒していますか? 「長身で、距離もちょっと遠い選手ですよね。普段この階級では、自分より背が高い選手と戦うことはあまりないので、その距離に無理やり入りすぎると、一発の当て勘だったりパワーはあると思うので、そういうところを雑に行っちゃうともらっちゃうかなと。だから自分の距離でしっかり戦っていきたいなっていうのはありますね」 ──最終的には、どう勝ちたいですか? 「センスがあってこれから伸びてくる選手だと思うんですけど、一切ナメてないですし、今までの経験の差、積み上げてきたものの差というものは見せないといけないと思ってます。本当は『1Rで倒す』と言いたいですけど、3分3Rあるので、9分間をしっかり使って圧倒的な試合をして、最後に倒したいなと思ってます」 ──雅治選手からすると、K-1 GROUPで知名度もあって、実績もある玖村選手という相手は、すごくオイシイ標的ですよね。 「はい。それはもちろんそういう構図の試合だと思います。向こうは僕を倒して、一気に駆け上がろうと思ってると思うし。だからこそ思いっきり来てほしいです。僕を倒せばオイシイと思うので、全力で倒しに来てほしいし、逆にその想いを全部跳ね返すつもりなので。『まだ早いな』と思わせたいです」 ──この2年の間に、KNOCK OUTもまたさらに変わってきてますよね。そこはどう見ていますか? 「最近の2大会は見に行かせてもらったんですけど、お客さんの入り方とかもすごいし、はじめから最後まで帰る人が少ないですよね」 ──確かに、そうですね。 「やっぱりKNOCK OUTという団体のファンがいるというか。一人の選手にじゃなくて、全部の選手にしっかりエールを送ってるお客さんが多いなっていう印象がありました。前回は栗秋選手に倒されて、そういう人たちを盛り上げる試合になっちゃったと思うので、そういう人たちにも自分の名前を覚えてもらうというか。『K-1から来た玖村って面白いな、これから応援しよう』って思ってもらえるような試合、あの熱いお客さんたちに認めてもらえるような試合をしたいなって思います」 ──所属するK-1 GYM五反田チームキングスは、つい先日、代表の交代についての発表がありました。そして何より、玖村選手自身がここからまた新たな道に向けて積み上げていかなきゃですよね。 「そうですね。それこそ今回の試合に勝ってKNOCK OUTのベルトに絡んでいきたいというのもあるし、僕がKNOCK OUTのチャンピオンになることによって、今までになかったようなことができるようになると思うので。立場的には『外敵』みたいな感じかもしれないですけど、僕がチャンピオンになった方が、キックボクシングをまた違う形で盛り上げられると思うので。一番は自分のためですけど、自然に先の道も開かれてくると思うので。まず今回勝って、新しい道を一歩ずつ開いていきたいというのは強く思ってます」 ──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいというポイントはどこでしょうか? 「僕の気持ち、この試合に懸けている思いですね。相手の方が若くて勢いのある選手かもしれないし、僕ももうベテランになってきましたけど、それでもまだがむしゃらに、若手よりもがむしゃらに戦ってる姿だったりとか、他の選手とは違うなっていう、僕にしか出せない雰囲気だったり、感じてもらえるものは絶対あると思うので。圧倒的に倒して、名前を覚えてもらえるように頑張ります」
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