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レポート

【ONE FF】古村光が持ち前の強打&ステップワークで2RにKO勝ち、ONEで2連続KOに。メインではスリヤンレックがまたも大激闘のダウン応酬でデチャに辛勝、元バンタム級キックボクシング世界フェザー級王者ラマザノフが復活のKO勝ち

2025/09/12 22:09
ONE Friday Fights 1242025年9月12日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTにてLIVE配信 ▼第3試合 58.05kg契約ムエタイ 3分3R×ソンサイ・ラオラネサン(ラオス)KO 2R 0分57秒 ※左ストレート〇古村 光(FURUMURA-GYM)  古村はタイ・ラジャダムナンスタジアムのリング(新人戦)にも上がり、勝利を収めている。2019年に選手発掘のため行われた『K.O TRYOUT』でKNOCK OUTのTRYOUT生に選ばれたサウスポー。2023年8月、壱を判定2-1で破りKNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座を奪取したが、2024年4月の再戦では判定で敗れ王座を奪われた。2025年5月にONE FF初出場、カイス・モハメッドを初回KOに沈めた。戦績は10勝(8KO)6敗1分。  ソンサイは現在4連勝中で3KO勝ち、ONEには初参戦となる。  1R、サウスポーの古村が左インカーフ2発で先制、ソンサイは右フックを振って来るが古村はステップで空振りさせる。軽快なステップで動く古村に左フックで突っ込んだソンサイは首相撲に持ち込むが、古村はブレイクに持ち込む。左インカーフを蹴り、ソンサイが飛び込んでくるとステップワークでパンチをかわす軽快な動きの古村。  古村が左ハイ。ソンサイは左右のフックで入ってきて組み付くが、古村は首相撲での主導権を握らせない。古村が左ストレート、古村の右フックにはソンサイが左フックを被せに来る。  2Rも左インカーフを蹴る古村に、ソンサイは強引に距離を詰めて左右フックを連打。入り込んでくるソンサイを右フック、左ストレートで迎え撃つ古村は、打ち終わるとすぐにステップで離れる。  古村は左ハイから左前蹴りをボディに突き刺し、蹴り足をキャッチしてきたソンサイが左フックを返したきたところへ、右フックからの左ストレートを浴びせてダウンさせる。ソンサイは立ち上がることが出来ず、古村の見事なKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼メインイベント 59.87kg契約 3分3R〇スリヤンレック・ポー・イェンイン(タイ)判定3-0×デチャ・ポー.ボリラック(タイ)  スリヤンレックはラジャダムナンとルンピニーの2大殿堂でランキングに名を連ねたほか、タイのテレビマッチである『ワンソンチャイ』フェザー級王者の肩書を持つ。パンチを得意とするハードパンチャーで、激闘派ファイターとして名を馳せ、2019年12月のK-1名古屋大会に初来日。当時K-1スーパー・バンタム級王者の武居由樹と対戦。合計3度のダウンを奪われて判定で敗れるも、そのたびに立ち上がって武居に反撃。3R終盤には猛反撃に出て武居をヒヤリとさせた。  2020年2月にも再来日したが、軍司泰斗に判定で敗れている。ONEには2023年7月の『ONE Friday Fights 25』から参戦し、ONE戦績は8勝(7KO)4敗。2025年3月の日本大会で龍聖に敗れたが、7月にランボン・ソー・テラパットをKOして再起した。  デチャはONE FFでイサンヌアに2連勝するなど、現在8連勝中。首相撲からのヒザ蹴りを得意としている22歳。  1R、デチャはジャブ、スリヤンレックは右ロー。上背で優るデチャはジャブ、前蹴り、右ローを出しながらじりじりと前へ出ていく。スリヤンレックが入り込もうとするとデチャはステップでかわし、右ローを蹴る。デチャのジャブに左フックを合わせようとするスリヤンレックに、デチャは右の縦ヒジを狙う。デチャが長いリーチを活かした戦い方で優勢に。  2R、左インローから左右フックを放つスリヤンレックに、デチャは右ストレートのカウンター。スリヤンレックの右ローをかわして左ミドルを蹴る。ジャブと右ローで前に出るデチャに、スリヤンレックが左右フックを放つと右の縦ヒジを打つデチャ。離れると左ミドル、ジャブ、右ロー。スリヤンレックが入り込んでもデチャは首相撲捕まえてのヒザ。  デチャの右ローに大きく足が流れるスリヤンレック。デチャは一気に前へ出て右ストレート、首相撲からのヒザ。右ロー、右ボディストレート、そしてつかんでのヒザとデチャが攻め、スリヤンレックは左右フックで応戦するがデチャの首相撲に捕まる。  3R、逆転を狙うスリヤンレックは左フックからの速攻、右アッパーでデチャが倒れ、レフェリーがダウンをコール。両手を広げて抗議するデチャだが受け入れられない。ここからスリヤンレックが左右フックのラッシュを仕掛け、デチャもこれに応じる。猛打を連打するスリヤンレックは右ヒジでダメージを与えての右フック、左フックでダウンを追加。  デチャも右縦ヒジ、アゴへのヒザ、ハイキックで逆転を狙う。スリヤンレックは右フックの連打で仕留めにいき、前に出るデチャを右アッパーで迎え撃つ。しかし、デチャが首相撲からヒザを突き上げてダウンを奪い返す。  首相撲に行くデチャにスリヤンレックは右アッパー、首相撲を振り払ってデチャが倒れると、デチャは足をフラつかせながら立ち上がる。デチャが右ロー、スリヤンレックはまたも左右フック、デチャもこれに打ち返す。最終Rは激闘となった。  判定は3-0で2度のダウンを奪ったスリヤンレックの勝利に。デチャは納得がいかない表情でリングを後にした。 [nextpage] ▼第6試合 ONEフェザー級ムエタイ 3分3R〇アラヴァディ・ラマザノフ(ロシア/Team Mehdi Zatout)KO 1R 2分59秒 ※右ストレート×デルンチョン・ルークヂャオメサイトーン(タイ)  元ONEバンタム級キックボクシング世界フェザー級王者ラマザノフが出場。身長190cm、50勝19敗のデルンチョンと対戦する。  ラマザノフは国際アマチュアムエタイ連盟(IFMA)の世界チャンピオンに3度輝き、2018年10月にONE初参戦。5戦目でジャン・チェンロンに判定勝ちで初代ONEバンタム級キックボクシング世界王者となった。同王座は2021年1月、カピタンにKO負けで失った。2024年6月、ペッタノンにTKOで敗れ、ONE戦績を7勝6敗とした。  1R、サウスポーのデルンチョンが左ミドルを蹴ると、ラマザノフは軸足蹴りを合わせて転倒させる。右カーフの蹴り合いから、ラマザノフは飛び込んで組み付く。ラマザノフが入って来るところに左ミドルを蹴るデルンチョンだが、ラマザノフは左右ストレートからの左ストレートでデルンチョンを転倒させる。  デルンチョンはラマザノフの蹴り足をキャッチして崩すと、左ストレートからのストレート連打でラマザノフをロープ際へ追い込んでヒザ。右か左のフックで飛び込むラマザノフ。1R終了間際、デルンチョンが右を伸ばしながら入ってきたところにラマザノフが右ストレートのカウンターで迎え撃ち、ダウンを奪う。デルンチョンは立ち上がることが出来ず、ラマザノフの一撃KO勝ちとなった。  ラマザノフには35万バーツ(約155万円)のボーナス。「やることをしっかりやって、もう一度ONEで戦って強さを見せていきたい。僕のことを忘れている人もいると思うので、コツコツと戦ってまた覚えてもらいたい。8年間、ONEで戦わせてもらっています。感謝します」と語った。
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