44歳ナム・ウィチョルが4年8カ月振り勝ち名乗りで「コリアン・ブルドーザー」取り戻す。宮平守太郎は逆転負け=8.2『BLACK COMBAT RISE07』
2025年8月2日、韓国・オサンのBLACK AGORAにて『BLACK COMBAT RISE07』が開催され、日本から宮平守太郎と平田彩音が出場。宮平は古豪ナム・ウィチョルと、平田はPANCRASEにも出場していたホン・イェリンと対戦した。
▼ライト級 5分3R
〇ナム・ウィチョル(韓国)21勝9敗1分
[3R 2分11秒 TKO]
×宮平守太郎(日本/トイカツ道場)4勝5敗
29歳の宮平は24年8月の『Fighting NEXUS vol.36』で村井和道に判定勝ち後、BLACK COMBATに初参戦し、ジ・ヒョンミンに初の3R戦で3R TKO負け。
元UFC、44歳のウィチョルは、24年9月に3年9カ月ぶりにMMA復帰もパク・ヘジンに1R TKO負けからの再起戦。
1R、ともにオーソドックス構え。ワンツーで詰めたウィチョルがダブルレッグで組むと、両差しで上げた宮平が小外がけテイクダウン。すぐに立つウィチョル。四つの組みから互いに体を入れ替えヒザ。肩パンチもブレーク。
スタンド再開から宮平の右をかわしてダブルレッグテイクダウンを決めるウィチョル。尻もちもケージまで動いて立つ宮平はキムラクラッチで体を入れ替え四つ組みに。ウィチョルは跳んでの肩パンチ、ヒザを突く。ブレーク。
右オーバーハンドから組んだ宮平は、ハイクロッチの宮平は持ち上げてやぐら投げテイクダウン。ハーフから細かい左のパウンド。宮平のラウンド。
2R、宮平は右オーバーハンドを当ててさらに左をヒットさせて組みに。四つからヒザを突くと、体を入れ替えるウィチョルが右ヒザ。再び入れ替えた宮平は、シングルレッグに切り替え、ここも持ち上げてテイクダウン。奥手の手首をコントロールしてヒザ。サイドバックでヒザを肩に入れる。
ブレイク、残り1分40秒。ウィチョルが左前蹴りは遠いが、左右のパンチ。しかし打ち返す宮平の左右フックがヒット! 腰が落ちたウィチョルは左手を着くがすぐに立ち上がり。ケージに詰めての打ち合いも空振りに組んだ宮平。ウィチョルが体を入れ替えてシングルレッグからヒザ。宮平が体を入れ替えゴング。宮平のラウンドに。
3R、ウィチョルが右ローから右ストレートをヒット。宮原はダブルレッグもスプロールするウィチョルの組みに宮平は引き込む形で下に。パウンドを被弾しながら立つ宮平は右で差して、みたびやぐら投げに。片足が浮きながらもここで明らかにケージをつかんで投げを防ぐウィチョル。注意されて離すも正対したウィチョルに宮平は捨て身気味に小外から投げも、切り返して上はウィチョル。
宮平は亀から立ち上がろうとするが、サイドバックのウィチョルはパウンド。立つ宮平にヒジも。詰めて組む宮平の四つに右で差し上げたウィチョルは払い腰気味に投げてサイドに。
ヒザを立てて亀になる宮平にサイドバックから腰を抱きパウンドのウィチョル。立ち際に背後から左ハイも宮平も肩口で受けて立ち上がり。
互いに苦しい時間帯。宮平の左フックをかわしたウィチョルがダブルレッグテイクダウン! 亀から立とうとする宮平をサイドバックからパウンドのウィチョル。動けない宮平。打たれ続ける宮平を見て、レフェリーが間に入った。

4年8カ月振りにMMAの勝ち名乗りを受けたナム・ウィチョルは、「全力を尽くしました。1R目で押されましたが、3Rにチャンスが訪れました。そのチャンスを逃さず、ひたすらパウンドを叩き込んだのが功を奏しました。去年の復帰戦で多くの期待を集めていたのに、パク・ヘジン選手に1Rで本当に無念な敗北を喫し、自分自身も深く反省しました。どうすればBLACK COMBATで生き残れるか、どうすれば勝利を掴めるかを考え続けました。それで私は16キロほど減量しました。適正体重に10年ぶりに挑戦して減量するのは非常に大変でした。4カ月間、毎日朝昼晩お弁当を作りながら食事管理をし、一日も休まずトレーニングを続けました。周りの良い友達がたくさん助けてくれました。強い方たち、全てのチームが集まって良い結果があったと思います。
今回の試合でプロデビューから20周年を迎えます。これは私の人生で最も重要な試合だと考えていました。BLACK COMBATの皆様に大変愛され、浮き沈みや“いいね”だけでなく、メンバーシップでの支援も。でも皆様がそうやって支援してくださるからこそ、私たち選手は続けてトレーニングができ、試合にも出場できるのです。BLACK COMBATの運営は非常に透明で、大会の利益を選手たちと共有し、多くの努力をしていると認識しています。BLACK COMBATの選手は本当に良い待遇を受けており、非常に多くの尊敬と敬意を受けながら舞台に立っています。
私から代表にお願いがあります。私がBLACK COMBATに移籍して以来、“突撃将”というニックネームを使っているのですが、実は私は20年間、“コリアンブルドーザー”として活動してきました。私はやむを得ずニックネームを変更しましたが、ブルドーザー選手はブルドーザーであり、私も“コリアン・ブルドーザー”として20年間使用してきたニックネームを再び使いたいです。ですので、キム代表。“突撃将”を良いキャラクターにしていただきましたが、私がプロデビューして20年の歳月のほとんどを“コリアン・ブルドーザー”と呼ばれてきたため、再びコリアン・ブルドーザーというニックネームを使えるよう許可をいただけますでしょうか。そうしていただけますか? もう一つ、BLACK COMBATの舞台に上がりましたが、私は本当に人生をかけて運動しています。それでも私が立つべき舞台はナンバーシリーズだと思います。もし再試合を組んでいただけるなら、もう一度ナンバーシリーズの舞台に立ちたいです」と、2006年から20年選手の思いを語った。
また敗れた宮平はバックステージで「ちょっと3R、打ち気になりすぎて、カウンタータックル取られて、あそこでいろいろちょっとスタミナ切れもちょっとあったんですけど。(2Rでフィニッシュできなかったのが敗因?)まあそうですね。あそこ、もうちょっと行けばっていうのがあったけど、組みついちゃったですね。単純に逃げとかじゃなくて、距離がずっと近くなったから、ちょっと体が反応しちゃってタックル行ってしまった。あれももうちょい打撃で行ってれば行けたかもしれないですけど、また前回と同じように、最後の最後にずっと自分を出し切れなかったので、今、本当悔しいなって感じですね」と語った。








