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【DEEP JEWELS】万智がパク・シウに判定勝ち、ストロー級新王者に! “シン”ケイト・ロータスが富松恵美を撃破、サラが体重超過の桐生祐子超え、月井隼南が反則蹴り上げで失格、ののかが63秒一本勝ち、大井すずが打撃の進化でジャカに完勝

2025/09/07 16:09

▼DEEP JEWELS 50kg以下 5分3R
×富松恵美(THE BLACK BELT JAPAN)49.85kg
[2R 4分03秒 TKO]

〇ケイト・ロータス(フリー)49.70kg

 50kg以下のキャッチウェイトで、元ストロー級(52.2kg)暫定王者の富松恵美と、スーパーアトム級(49kg)を主戦場とするケイト・ロータスが対戦する。

 ケイトは、2024年7月の『超RIZIN.3』のスーパーアトム級(49kg)でRENAに2R TKO負けも、11月のDEEPで空手王者の月井隼南に2R リアネイキドチョークで一本勝ちで再起。2025年5月の前戦RIZIN韓国大会ではシン・ユリに判定勝ちで2連勝中。

 富松は19年のJEWELSアトム級タイトルマッチで前澤智に判定負けで戴冠ならず。その後、RIZINでRENAに判定負けするなど悪夢の5連敗も、2024年4月のDEEP名古屋でマユミGSBにスプリット判定勝ち、再起を遂げている。

 スタンドで新たに出稽古を積み、フィジカルも強化して、打撃・組みともに進化が著しいケイトが3連勝で11月RIZIN神戸大会もアピールするか、強い柔術を軸に試合運びも巧みな富松がベテランの上手さでケイトを止めるか。

ケイト「まずDEEP JEWLS 50回大会という記念すべき大会に出場することができて、とても光栄に思います。その中、JEWELSでずっと戦ってきた富松選手と戦えることをとても嬉しく思います。明日はド派手にぶちかますつもりなので、富松選手、いい試合をしましょう。よろしくお願いいたします。」

富松「DEEPにすごく昔から参戦させていただいているんですけども、JEWELSは2回大会から出てるようでした。そして、今回50回大会ということで呼んでいただきまして。やっぱり43年生きていくと、今まで格闘技だとか相手を倒すだとか、そういうことに執念を思わせる時間の方が多かったんですけど、今やっぱり仕事だとか、いろんなものが増えたり、朝起きると目が霞んでいたり、掃除をしているとヒザが痛くなったり、色々な支障が出てきて、もう私はこういったプロの試合に出れるのかというか、準備ができるのか、心の準備ができるのかと悩んでいた時に、このような50回大会ですし、今、女子格闘技で一番を推していきたいとされているケイト・ロータス選手とやってほしいと言われたので、これは自分への挑戦だと思っています。

 この2カ月間でどこまで自分がその格闘技に向かって自分を作り上げていけたのか。そして、それがどう明日出て行くのかっていうことを、すごく楽しみにしています。DEEP JEWELS 50回の歴史と、女子格闘技の技術の進歩──明日、このケイト・ロータス選手との試合で、お客さんが“来てよかった”と。“女子格はすごい、やっぱり女子格一番だね”と思われる試合を必ずして、皆さんを喜ばせたいと思います。どうぞよろしくお願いします」

 1R、サウスポー構えのケイトに、オーソの富松、。ケイトは左右ローを前足に。富松は詰めるがケイトは右ジャブ、左ストレートををヒット。富松は後退。左右連打のケイトは左インロー。さらにケージに詰めて左ストレート、アッパーも。

 富松は左で差して組み。四つに組むケイト。富松はかかとでヴァレリーキックも押し込むのはケイト。突き放して左ボディ! 富松の今成ロールをかわして鉄槌。

 ケイトのコスチューム問題か、中断後、再開。右ジャブ、左ストレートを上下に打ち分けるケイト。左アッパーも。

 2R、右前手を上下に突き、左ストレート、左フックと軌道も変えるケイト。さらに左ヒザ、インロー。右フックも。鼻血の富松に左の蹴りを上下に突く。左三日月蹴りも突くケイトは左インローも。細かいフェイントの出入りで軌道が読みにくいケイトの打撃。

 右ボディ、さらに左ストレートで富松がダウン気味にシングルレッグも切るケイトが鉄槌。立つ富松に右ボディ、左ストレート。富松のシングルレッグを切って鉄槌、パウンド連打にレフェリーが間に入った。

 試合後、ケイトは「富松選手、戦ってくださってありがとうございます。いい勝ち方ができたと思うので、自分の出身のRIZIN神戸大会、空いているんで出させてください」と語った。

「これが最新のケイト・ロータス、私やでっていう姿をファンに見てもらえたら」(試合前インタビュー)

ケイト・ロータス「計量は50kgでも正直めちゃくちゃキツかったです(苦笑)。でもそれは毎回のこと。それに年々、練習量が増えてトレーニングの内容も変わって、筋肉がついたと思ってます。それでナチュラルの通常の状態で筋肉が増えるようになって。それでちょっと減量がきつくなり出しましたね。

 キャリアも重ねてフィジカルも鍛えて、K-Crannの練習とかでも結構重いロープを振ったり、普通の腕立てじゃない、すりあげ式でやり始めて、それを朝練も夜練も、50回2セットとかは当たり前にして、打撃のジムでもミットを結構強く打ち込むので、やはり筋肉量増えてるかなって自分では思ってます。

 半年前ぐらい前から、新しく打撃でRIKIジムで伏見和之先生にマンツーで見てもらっています。これまでのPODの良さも残しつつ、伏見コーチは、無理に型にハメずに自分に合った打撃を教えてくれるんで、自分に結構合ってるかなと思います。

(シン・ユリ戦は)伏見コーチとDEEPに出ているK-Clannの木村琉音君と立てた作戦通り遂行できたと思うんですけど──殴り合いたくなってしまって。『殴り合う選手じゃない』って、めっちゃ口うるさく言われてるんで。自分の気持ちは置いといて、まず勝つことを優先して作戦と横田コーチの指示を聞いて。でもシン・ユリ選手のように気持ちの強い選手は殴り合ってこようとするから、それに応えたくなってしまう(笑)。もう楽しいよね、試合で分かり合えるって。でもやっぱりそこに乗っちゃうところがちょっとダメなとこなんです。

先輩や後輩が背中を見せてくれたり、練習に付き合ってくれるおかげ

 MMAでは、ほぼ男子選手と組んでボコボコにされて、練習では自分に余裕が無いので、強くなっている実感は正直ないんですが、この試合までの間、K-Clannのほかの選手のセコンドや試合を見て、DEEPではKENTA選手の試合で声を枯らすほど出して、そうした先輩や後輩が背中を見せてくれたり、自分の後輩、若手たちが練習に付き合ってくれたりするおかげで自分も頑張ろうと思うので、環境とか周りの人たちに感謝を込めて勝ちたいなと思います。

(今回の対戦相手の富松は)寝技や組みが結構強いっていうのと、長年やってきた頭の良さで、ポイントを取るの上手い。寝技に関しては、キャリアの初期に長野(美香)選手に極められて以降は、(須田)萌里ちゃんにも極められていないし、練習でもそう簡単には極められはしないんで大丈夫かなとは思っています。

 今回、50回記念で“これが最新のケイト・ロータス、私やでっていう姿をファンに見てもらえる試合をしたいです」

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