2025年8月29日(金)東京・後楽園ホールで開催された『MAROOMS presents KNOCK OUT.56 ~NEW BEGINNING~』にて、KNOCK OUT-BLACK女子ライトフライ級3分3R延長1RでMMAファイターのアム・ザ・ロケット(タイ)を3R47秒、ヒザ蹴りでKOしたぱんちゃん璃奈(フリー)。
試合後のコメントでは「1年9カ月ぶりのKOなので、ふわふわ浮いてる感じがしてなんか夢見てるみたいです」と、久しぶりのKO勝ちに現実感がないと振り返った。
試合前にはSNSでの発言が大炎上し、多くの批判を浴びたが「試合前の計量会見の日に、相手の選手がめちゃめちゃいい人(感が)出ちゃってて、冷酷な私も正直ちょっとだけ心が痛んじゃいました。試合の時も試合が終わるまでは目を合わせないようにしていて」と、申し訳ない気持ちになったという。
実際に戦って「試合の時は(攻撃が)本当に重かったですね。初めてパンチとか効かされたし、足も一発であんなに脚が流れたのも初めてだし」と、アムのパワーに面食らった部分があったと言うが、「今回はパンチで行かないように1度も練習をしてないんです。ヒザの練習と前蹴りの練習しかこの2カ月してないので、良かったなと思ってます。今まで通りパンチで行ったら打ち合いになって、向こうのパンチが当たって危ないままで終わって、反則もしちゃったので勝てなかったかなと思うので、最後まで自分を信じてヒザを狙いに行ってよかったかなと。2Rの後半から修正できたのも良かったかなと思います」と、本来の武器である蹴りを磨き、パンチ勝負にならないようにしたのが勝因だったとする。
「1Rで、今回行きすぎないけれど常にプレッシャーをかけるっていうので、MMAの選手なので距離が合わなくて。1Rは前蹴りからのワンツーとかやろうとしても、その後に(右ストレートを)合わせられたりとか。1Rで試したことが上手くいかなかったんですけど、それを焦らずに2Rで修正しようと思ったので、そこが良かったかなと思います」と、1Rは距離が合わず戸惑ったが、冷静に2Rで修正することが出来たと振り返る。
「1Rは全然攻撃が当たらなかったです。前蹴りとかも。ただパンチで行っちゃうと距離が詰まって、近い距離だと向こうの方が組みも強いし、コンパクトなパンチも打てると思うので、詰めすぎない、いい距離でプレッシャーをかけるっていうのだけを練習してました。本当にパンチは1度も今回練習してないので。だから出なかったっていうのが逆に良かったのかなって思います」と、パンチに頼ることがなかったのが良かったとした。
1Rにぱんちゃんが足を上げて前に入ろうとしたところで、構えていた左腕のヒジがアムの顔面に当たってしまい、アムがダウンしたためぱんちゃんにはイエローカード(減点1)が与えられた。
このことから、引退を表明しているラスト1年の間にヒジ打ちありのルールに挑戦するのはどうか、と聞かれると「いや、故意じゃないのでそこはアレなんですけれど…初めて当たっちゃったヒジでダウンしちゃいましたもんね。うん。考えます。答えは言わないでおきます」としていた。
しかし試合翌日、自身のSNSを更新したぱんちゃんは「引退に向けて、もっとデンジャラスにいかないとなー! 次戦、肘ありルール、受けてみようかなっ。ワンキャッチのルール私弱い。組みが無制限使えるのめちゃいい。肘一度も練習したことないけどいける気がしてきた」と、ヒジ打ちあり、組みや掴みからの攻撃が無制限のKNOCK OUT-REDルールに挑戦する可能性があることを示唆した。
次はどんな相手と戦いたいかとの質問を受けた時には、「私はラスト1年なので何も決めてなくて、KNOCK OUTが出してくださった選手にやりますって今回も答えただけなので選んではないです。体重が合えば、盛り上がるカードだったらって思います。でも元気さん(山口元気KNOCK OUT代表)はアンリミ(KNOCK OUT-UNLIMITEDルール=MMAから関節・絞め技・寝技のポジショニングなどを除きパウンドやサッカーキックなど全ての打撃技が認められている)に持っていかそうとしているので、多分MMAの選手をめちゃめちゃ当ててきそうだなっていうのがあるんですよ。ストーリーで、春ぐらいにアンリミに出そうとしてる雰囲気があるので。(相手は)キックボクサーで行きましょう(笑)」と、引退までにUNLIMITEDルールに挑戦させられそうだと笑っていた。
コメントの最後には「負けたらもう終わる、追放だと思っているので、本当に負けれないっていうのでそこが原動力になっているのでラスト1年で行かせてください。1年9カ月ぶりにKOができたので、自分でも信じられない気持ちなんですけれど、本当に良かったし、見てくださってるみんなのおかげでつかめたので、あと1年まだまだ騒がすので最後まで注目してください。ありがとうございました」と、引退までのラスト1年に注目して欲しいとメッセージを送った。