キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】ONE FF常連ムエタイ選手を迎え撃つ古村匡平「ここらで一発、黙らせてやろうかなという気持ちも強いんですよね」

2025/08/26 15:08
【KNOCK OUT】ONE FF常連ムエタイ選手を迎え撃つ古村匡平「ここらで一発、黙らせてやろうかなという気持ちも強いんですよね」

ONE Friday Fightsでメインをはっている強豪タイ人を迎え撃つ古村(C)KNOCK OUT

 2025年8月29日(金)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT.56 New beginning』(U-NEXT配信)にて、KNOCK OUT-REDライト級3分3R延長1Rでプンルアン・バーンランバー(タイ)と対戦する、古村匡平(FURUMURA-GYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。

 古村は『ONE Friday Fights』で7勝5敗のプンルアン・バーンランバー(タイ)とKNOCK OUT-REDライト級3分3R延長1Rで対戦する。

疑われるぐらいの一方的な勝ち方


──久々の試合になりましたが、拳のケガだったんですよね?

「はい。2月のゴンナパー・ウィラサクレック戦で左手の薬指の根元の骨が真っ二つになりまして、いわゆる「ボクサー骨折」っていうヤツなんですけど。文字通り真っ二つで、『完治まで1年かかる』って言われたんですよ。でも、ドクターにもOKをもらって今回は出られることになりました」

──そうなんですね。実際、現状はどんな感じなんですか?

「まあ、細かいことはいいじゃないですか(笑)。でも試合に出られるようになるにはもっと長くかかるかと思ったんですけど、今回の相手はメチャクチャ強いし、リスクを背負ってでもやりたいと思ったので、腹を決めたって感じです。一応、練習でも少し前から、バンテージをけっこう厚めに巻いた状態ですけど、フルに打ってはいるので、大丈夫です(笑)」

──そろそろ試合がしたいという思いも強かったでしょうしね。

「そうですね。一番は、重森(陽太)ですよね。ゴンナパーに負けちゃったのはデカくて。そこはクリアしてほしかったし、自分以外に負けるのは見たくなかったし。それに久井大夢君も龍聖に勝ってライト級に上げてきて、別に目標を口にするのは構わないんですけど、俺や重森はそっちのけで『ゴンナパーに挑戦したい』と言われたら、眼中にないのか、と思うじゃないですか。正直、『あんまりナメるなよ』という気持ちもあるんですよね。もちろん、ここまで久井君がやってきたこともすごいとは思いますけど。まあそういう感じでライト級がゴチャゴチャしてきてるので、ここらで一発、黙らせてやろうかなという気持ちも強いんですよね」

──なるほど。

「『これが、今のKNOCK OUT-REDライト級を作り上げてきた人間の強さだぞ』というのを見せたいです。俺はチャンピオンにはなってないですけど、ずっとナンバー2でやってきた自信があるので」

──そのためには、今回の相手プンルアン・バーンランバー選手の印象は?

「一番警戒しているのは、攻撃のキレですね。パンチは上手なわけではないですけど、速くてキレがいいし、防御能力も高いし、あと距離を支配する力も高いのかなと思いますね。うまさの中にキレのある倒し技を持っている選手だと思います」


──そんな相手に対して、どういう試合をしたいと思っていますか?

「苦戦もすることなく、KOで倒したいですね。めちゃくちゃ強い相手だし、ONE Friday Fightのメインを張ることも多いし、ランカーからダウンを獲って勝ったりもしている選手ですけど、『よく分かんないタイ人を連れてきて、KOしたな』と思われるぐらい、『噛ませ犬を当てたんじゃないの?』って疑われるぐらいの一方的な勝ち方を見せたいと思います。『古村ってこんなに強かったっけ?』って言われるような」

──それぐらいの気持ちで臨むと。

「ゴンナパー戦で、自分のフィジカルを見直さないといけないなと気づいたんですよ。ここ1年、タイ人にオーストラリア人、カンボジア人と、相手はほとんど外国人ですし、技術で負けたという気は全然しないんですよね。でも、体の強さは全然違うなと。だからいつも以上にフィジカルの練習に時間を使っていて、その上で対策の練習を(栗秋)和輝さんとやってる感じです。今回はできる限り体を強くして、物理的に潰そうかなと(笑)」

──物理的に(笑)。しかも、同じ大会ではゴンナパー選手が下地奏人選手と対戦します。そのあたりも気になる?

「気になるのは気になりますね。でもそれは、『どっちが勝つか』というのではなくて、同じ大会でゴンナパーも試合をするということに対しての意識です。彼らは彼らなりの意識を持って試合するでしょうけど、それはどうでもよくて。俺はゴンナパーにも重森にも負けているから、ここでしっかりと自分の強さを見せて、ゴンナパーに『これはうかうかしていられないな』と思わせたいです。ゴンナパーにも他の同階級の選手たちにも『あんまりナメんじゃねえぞ』と思わせたいです」

──今回の試合は八角形リングでの戦いになります。そこはどうですか?

「よく分からないんですよね(笑)。でも、何だかコロッセオみたいな感じで、ワクワク
してはいます。本当に新しい試みだから僕自身も楽しみにしていますし、お客さんもそういう状況で試合を見るのを楽しみにしていると思うので、そこで血湧き肉躍る戦いをしっかり見せたいと思います」

──またこのところ、練習仲間のKiho選手がすごくいい試合を見せていて、9月には王座決定戦も決まりました。そのあたりも刺激になっているのでは?

「そうですね。正直、最初の頃は『タイトルマッチ、先を越されちゃうかもな』とかは微塵も思ってなかったんですよ。でも最近は本当に上手になってきているし、うまさの中に強さも出てきて、試合のたびに反省して改善しているし、本当に毎日、泣きながら練習しているんですよ。それを見ていると、『こういう選手がチャンピオンになるのかな』と思うんですよね。俺も彼女に刺激を受けて『あれぐらい必死にやらないとチャンピオンにはなれないんじゃないか』と思って、真夜中に『ちょっとトレーニングしよう』と思うこともありますし。まして、自分が戦っているのは今のREDライト級という激戦区ですし。そういう意味でも彼女から受けている刺激は大きいですし。ここで自分が勝って、Kihoの試合にもつなげたいと思います」

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

「ライト級は今ゴチャゴチャしていますけど、その中でずーっとナンバー2でやってきた自分の実力、同階級の他の選手とは違う強さを見てほしいですね。最終的には、俺がゴンナパーも重森も久井も倒してチャンピオンになるので」

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