2025年8月22日の『ROAD TO UFCシーズン4 準決勝』に続き、23日(土)に中国・上海の上海インドア・アリーナにて『UFC Fight Night: Walker vs. Zhang』(UFC Fight Pass/U-NEXT配信)が開催された。中国本土におけるUFCイベントとしては4度目。現地プライムタイムで行われた。
▼ライトヘビー級 5分5R〇ジョニー・ウォルケル(ブラジル)22勝9敗(UFC8勝6敗)[2R 2分37秒 TKO] ※右カーフ→パウンド×ジャン・ミンヤン(中国)19勝7敗(UFC3勝1敗)※UFC3連勝でストップ
ライトヘビー級のジョニー・ウォーカーあらためウォルケルは、24年1月にマゴメド・アンカラエフとの再戦でKO負け後、6月にヴォルカン・オーズデミアにも1R KO負けで現在2連敗中。
対するジャン・ミンヤンは、MMA12連勝中でUFC3連勝中。2023年6月の『ROAD TO UFCシーズン1』第1試合でワンマッチで出場し、トゥコ・トコスを1R KOに下してUFCと契約。2024年2月にブレンドソン・ヒベイロ、11月にオジー・ディアス、2025年4月の前戦で アンソニー・スミスを、いずれも1R KO・TKOで下すなど殺傷能力の高い打撃を武器とする。
ウォルケルがトップ10に留まるか、ミンヤンがとって替わるか。
1R、手を下から差し出したミンヤンにグローブタッチ無しでダブルレッグに入ったウォルケル。ミンヤンはちょうど差し上げる形でトップに。フルガードのウォルケル。ミンヤンはインサイドガードから中腰で鉄槌。立ち上がるウォルケル。
ともにオーソドックス構え、右のオーバーハンドのウォルケル。追うミンヤンは右から左。すぐに組むウォルケルは右で差して押し込み。離れ際に右ヒジを突き、首相撲ヒザはミンヤンはブロックで突き放す。
会場の大声援を背に前に出るミンヤン。右カーフのウォルケルを追うとウォルケルはダブルレッグ。ここも切るミンヤンは右を肩口に。初回から足を使うウォルケル。ミンヤンが右ハイを狙って、ウォルケルが右オーバーハンドを見せてホーン。
2R、中央に出るミンヤン。ウォルケルは右ロー。右回り。右カーフを外受けしたウォルケル。セコンドの指示をいったん止める。右オーバーハンドを2発のミンヤンに回るウォルケルは右カーフを返す。右カーフのミンヤンは笑顔も、ウォルケルが右カーフを返すと、ミンヤンの動きが止まる。
さらにウォルケルは右カーフを2発! ダウンしたミンヤンにパウンドのウォルケル。頭を抱えたまま動けないミンヤン。レフェリーがしばらく見て止めた。マットにうつ伏せになり、いつものパフォーマンスを見せたウォルケル。練習したこともあるミンヤンを下し、連敗を2で止めた。
試合後、ウォルケルは「こんにちは、上海。(カーフキックについて)兄弟、ただ蹴れ、だ。(2人は以前一緒にトレーニングをしたことがあるそうだが、カーフ・キックトレーニングで気づいた弱点だったのか?)トレーニングはトレーニング、ファイターは戦う。トレーニングだけでは何も得られない。とても友好的で、互いに助け合う。私たちの潜在能力の全てを知らない。(この復帰と勝利はあなたにとって何を意味する?)Samurai FC、UCMMA、EBDでタイトル戦を3回も経験したのに、今こそUFCのタイトル戦への挑戦の定義を見たい。
今日は中国のタフなファイターが大きなスウィングをして、本当に良い相手だった。タフな奴と戦うのは大変だけど、耐久力がある。今日は顔にブッシュを食らった。そして何度も攻めて、ついに彼を倒した。これはアニメみたいだ。凄いよね?」と語った。
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▼フェザー級→キャッチウエイト(155lbs)5分5R〇アルジャメイン・スターリング(米国)25勝5敗(UFC17勝5敗)[判定3-0] ※50-45×3×ブライアン・オルテガ(米国)16勝5敗(UFC8勝5敗)
オルテガは24年2月にヤイール・ロドリゲスとの再戦で肩固めで一本勝ちでリベンジを果たしたものの、24年9月にディエゴ・ロペスに判定負けしており、今回が再起戦。
元バンタム級王者のスターリングは、24年4月のフェザー級転向初戦でカルヴィン・ケイターに判定勝ち。12月のモフサル・エフロエフ戦ではグラウンドコントロールでエフロエフに上回られて判定負け。こちらも再起戦となる。
オルテガが体重を落とせなかったため、フェザー級戦から155ポンドのキャッチウェイト戦に変更。
1R、グローブタッチ。中央を取るスターリング。オルテガは右を伸ばす。スターリングは左ジャブ、スイッチして歩いて左右。スターリングの右カーフにバランスを崩す。
さらに右カーフのスターリングに右を合わせに行くオルテガ。互いに右の打ち返しもまだ遠い。スターリングはステップして左ジャブ、右ロー。左ジャブ、右カーフのスターリングにオルテガは待ちの状態。
スイッチしてサウスポー構えのからオーソに戻したオルテガは左ハイをスナップで打つ。ガードしたスターリングはジャブ。オルテガは右アッパーの入り。かわしたスターリング。ホーン。スターリングのラウンドに。
2R、5R戦で慎重になるなか、左ジャブを突くのはスターリング。オルテガはジャブから連打は、まだ出ない。スターリングは右バックフィスト。オルテガは右ハイを突く。右関節蹴りのスターリング。左ジャブを刺したスターリング。さらに右。オルテガのワンツーをバックステップでかわすスターリング。右のダブルで前に。下がりながら右を狙うオルテガだが、互いにクリーンヒットはせず。ジャブをこつこつ突くスターリング。右の打ち合いが目に入ったとオルテガは主張、動画確認でスターリングの右は有効打に。
再開。詰めるスターリングにオルテガはサークリングでブーイング。ともに右の蹴りのモーションでホーン。2Rもスターリングのラウンド。
3R、スターリングの右ローにバランスを崩すオルテガ。スターリングは右ジャブ。オルテガは右インロー、2発目がローブローも、スターリングは続行望む。オルテガは右の強いロー。スターリングはそのローを掴んでテイクダウンにはギロチンを警戒してか行かず。
右ジャブのスターリングは右カーフでオルテガをこかす! すぐに立つオルテガも右ローを返す。右ローのスターリングに左ローのオルテガ。詰めるオルテガに左右ステップのスターリングは回りながらジャブ&右ロー。右の蹴りを掴んだオルテガだが、スターリングは足を抜いてサークリングでホーン。オルテガは左から右で、前に。そこにスターリングがバックフィストを打ってホーン。ここもスターリングのラウンドに。スターリングは自分からグラウンドには行かない。
4R、前手の左フックを突くオルテガ。左右にサークリングのスターリングは細かい右カーフ。左ジャブ。ワンツーから左フックのスターリング。ブロッキングで追うオルテガだが、詰めきれず。
ワンツースリーで前に出るオルテガにジャブでアゴを上げさせるスターリング。オルテガは追いかけるが、レスリングで強いのはスターリング。そこでジャブ&ローと組みのディフェンスでコントロールできれば、アウトボクシングに徹することが出来る。
詰めてついに四つに組んだオルテガだが、小外でテイクダウンはスターリング! ケージに頭を詰まらせるスターリング。下のオルテガはクローズドから首に手を巻き、腰を切り腕十字狙い。それを察知してかわして鉄槌のスターリング。
5R、右カーフのスターリング。打って離れる。オルテガは右を振って詰めるが、左右にサークリングのスターリングが胴に組むが、突き放し。ついに足に入ったオルテガ。それを潰したスターリングが上に。クローズドガードのオルテガは足を放して、そこにサイドを狙うスターリングに立ち上がるオルテガは右ボディ。スターリングの組みを切るオルテガが前に。
サークリングするスターリングにブーイングに。打ち合うことはしないスターリングは、前がかりになったオルテガにここで組んで脇を潜り、バッククリンチから足を払ってバックからリアネイキドチョーク狙いから固執せずにトップに。
そこにオモプラッタから三角絞めを狙うオルテガに外したスターリングは鉄槌! オルテガが蹴り上げで立とうとするところをすぐに押さえてパウンドしてホーン。ここもスターリングのラウンドに。
判定は3-0(50-45×3)のフルマークでスターリングが勝利。勝者はアレクサンダー・ヴォルカノフスキーの名前を挙げた。
「50-45のスコアだったが、ブライアンは本当にトリガーを引かなかった。それには驚いたか?」と聞かれたスターリングは、「私は、過去の傾向から後半で私を消耗させる戦略だったと思います。135ポンドは、全く異なる体重クラスで、はるかに厳しい体重調整でした。まだ少し疲れていました。今は歳を取ったから、昔のように思っていたけど、まだ頑張っています。皆さんに素晴らしいパフォーマンスを見せられることを願っています。生き残らなければならなかった。中国から追い出されそうだった(苦笑)。
(次は誰と?)この世界で十分やったと思う。経験は豊富だ。最も有利な歴史を防衛してきた。UFC史上最多の逆転勝利を挙げた選手の一人だと信じている。フェザー級に参戦し、自分の役割を果たしたい。ベルトをかけて2度戦った本当にタフな相手と戦った尊敬するヴォルカノフスキーは本当に凄い選手だが、再びベルトを懸けて戦う機会を得たい」と語った。
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▼ヘビー級 5分3R〇セルゲイ・パブロビッチ(ロシア)20勝3敗(UFC8勝3敗)4位[判定3-0] ※30-27、29-28×2×ワルド・コルテス・アコスタ(ドミニカ)14勝2敗(UFC7勝2敗)7位 ※UFC5連勝中
1R、ともにオーソドックス構え。徐々に圧力をかけるパブロビッチ。アコスタはジャブ、ローを突くが、ともに入りにバッティングも気にせず続行。右ローのアコスタは右で押し戻し。さらに右フック。しかし、右オーバーハンドのを返すパブロビッチ。互いの右が強振が交錯。
左ジャブから右のアコスタに右の強打を振るパブロビッチ。組みになるがともに離れる。
アコスタの右ローの右オーバーハンドを狙うパブロビッチ。アコスタは左ジャブで距離を取ると左から右の飛び込み。かわすパブロビッチは左ジャブもアコスタがかわしてホーン。
2R、左ジャブのアコスタ。右カーフも。パブロビッチは左前蹴り。アコスタの入りにカウンターを狙う。左ボディストレートのアコスタは声を出して右。パブロビッチも右を狙う。
パブロビッチの右にアコスタはのけぞるも押し戻す。パブロビッチの右から左をスウェイでかわすアコスタは左インロー。
パブロビッチは左ジャブ。右オーバーハンド! アコスタは頭を少しずらして右を狙う。さらに右アッパーへ。パブロビッチはこれをかわしてワンツーの右。ジャブを打ち返すアコスタ。右の飛び込み。そこに左を合わせに行くパブロビッチ。
3R、右オーバーハンドを見せるアコスタ。パブロビッチは右ボディから左フック。右カーフを当てる。アコスタも右ローを返すと、パブロビッチの右ローに動きが鈍るアコスタ。そこに右オーバーハンドを突くパブロビッチ。ぎりぎりでかわすアコスタは左右で打つが、左前足のダメージか、手打ちに。
右で飛び込むアコスタは頭から出るように。パブロビッチは右オーバーハンド、さらに胴タックルで押し込み、離れるアコスタを詰めたパブロビッチは左右連打! ガードのアコスタは打ち返しが単発。右のバックヒジも使うパブロビッチ。
残り10秒の拍子木に、アコスタはマットを指して打ち合おうとゼスチャー。パブロビッチの飛び込みに打ち返してホーン。判定へ。ジャッジは3-0(30-27、29-28×2)でパブロビッチが勝利。
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▼フライ級 5分3R〇ス・ムダルジ(中国)18勝7敗(UFC5勝4敗)[判定3-0] ※30-27×3×ケビン・ボルハス(ペルー)10勝4敗(UFC1勝3敗)
1R、オーソのボルハスに、サウスポー構えのス・ムダルジは右の関節蹴り。左インローを当てる。ガード上に左ハイもス・ムダルジ。左回りのボルハスは、ス・ムダルジの左ストレートを遠間でかわすも左ボディストレートを被弾。
左ストレートを見せるス・ムダルジ。さらに左ストレートをヒット。その打ち終わりにボルハスはダブルレッグでケージに詰める。右小手で差し上げるス・ムダルジ。押し込むボルハスに「アクション」がかかる。左インローのス・ムダルジに、右を狙うボルハス。左インロー、右ロージャブ、スピンキックでけん制のス・ムダルジは右サイドキックを見せ、最後に後ろ廻し蹴りを当てる。ス・ムダルジのラウンド。
2R、ス・ムダルジのニータップがアイポークとなり、ボルハスにドクターチェック。ス・ムダルジに「注意」で再開。
右サイドキックのス・ムダルジ。ボルハスは右ガードを頭につけて前に。しかしス・ムダルジは左ハイ、サイドキック。蹴りをガードのボルハスに、ス・ムダルジはダブルレッグもケージ背に体を入れ替えるボルハスが、インロー。ス・ムダルジもインローで左。ボルハスも右を返して組みに。
左で差して押し込むボルハス。回るス・ムダルジはインロー。さらにインローを当てる。内股が腫れるボルハス。後ろ蹴りを腹に突くス・ムダルジに、ボルハスも右で追うが、回ってかわすス・ムダルジ。蹴りを当てたス・ムダルジのラウンドに。
3R、ローシングルのス・ムダルジを切るボルハスは右インロー。ス・ムダルジもインローを蹴り返し、バックフィストを見せる。
喧嘩四つでジャブの刺し合い。左インローのス・ムダルジに、ボルハスは右。一瞬動きを止めたス・ムダルジだが、左ハイ! ガードの上から効かせるス・ムダルジにボルハスはダブルレッグへ。差し上げるス・ムダルジ。ブレークに。
前に出るス・ムダルジは右ジャブを伸ばして左ハイ。ガードするボルハスだが中に入れず。右サイドキックも突くス・ムダルジは右ジャブ、左ストレート。ダブルレッグで組んで押し込むボルハスにブーイング。
左で差してヒジを狙うボルハスにアゴを押し上げてヒジを打つス・ムダルジ。足を手繰りに行くボルハスは切られる。最後はス・ムダルジが後ろ廻し蹴りを連発し、ホーン。ス・ムダルジはケージサイドのダナ・ホワイト代表と握手し、チームとハグ。ケージに連れ戻された。
判定は30-27×3でス・ムダルジが勝利。3連敗で怪我から復帰、4月の前回のスプリット判定勝ちから連勝を遂げたス・ムダルジは、「今は私の番です。まず最初に、UFCが上海でイベントを開催してくれたこと、そしてここには多くの熱心なファンがいることに大変嬉しく思っています。エンポー(ファイトクラブ代表)さんに感謝したいと思います。彼がいなければ、今日の私はありません。そしてチーム・アルファメールにも感謝します。ありがとう、ユライア・フェイバー、ソン・ヤドンにも感謝します。彼の家で泊まらせてもらい、アメリカで彼の車も運転しました。だから、この重要な勝利を手にできたことは本当に嬉しいです」と笑顔で語り、セコンドのヤドンとハグをかわした。
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▼ウェルター級 5分3R〇タイラク・ヌラジ(中国)12勝1敗(UFC1勝0敗)[1R 3分33秒 TKO]×キーファー・クロスビー(アイルランド)10勝6敗(UFC0勝3敗)
1R、クロスビーのサイドキックにボディロックテイクダウンのヌラジ。引き込み気味の柔術茶帯のクロスビーはラバーガードで下からヒジ。
ラバーガードを外したヌラジはヒジ。パウンド。上体を立てたクロスビーは足関節狙いも、潰したヌラジがマウントに。
すぐに足を戻すクロスビーだが、ガードのまま。ヒジを被弾するクロスビー。上のヌラジは片ヒザ立ちのグラウンド状態に反則のヒザ蹴り。中断、「2P減点」もクロスビーは顔面から出血。
再開。すぐに組むクロスビーに右で小手巻くヌラジは脇を潜り崩してトップに。頭を抱えるクロスビーにヒジを連打し、レフェリーが間に入った。
反則後のTKOですっきりしない勝利のなか、ヌラジは「彼には3Rもかからない。今、中国人の前で戦っている。あなたたちに大きなショーを見せるのは私の義務だ。最初のラウンドで終わらせるつもりだった。多くの人々が、私がチャンピオンになることは不可能だ、と言っているけど、私は彼らが間違っていることを証明する。過去1年間、3回の怪我を経験したが、それでも困難から抜け出した。だから、皆さんも困難に直面しても諦めずに続けるよう励ましたい。そうすれば、あなたが望むものを手に入れられる」と語った。
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【プレリム】
▼ライト級 5分3R〇ゲージ・ヤング(米国)10勝3敗(UFC1勝1敗)[判定3-0] ※30-27、29-28×2×ハイサアー・マハシャテ(中国)10勝4敗(UFC2勝4敗)
1R、ともにオーソドックス構えから。長身から右前蹴りのマハシャテに、ヤングは右カーフ。マハシャテも右ストレートを突き、右ハイ。ワンツーの右で押し戻すヤング。右カーフを打つマハシャテはボディストレートも。
右から左のマハシャテに、右でフラッシュダウンをヤング。すぐに立つマハシャテ。ヤングの蹴りがローブローに。中断、再開。
ワンツーで素早く入るヤング。ともに「指を相手に向けないように」と注意。ワンツーの入りに、マハシャテも右を入れる。しかし、踏み込んでワンツースリーとまとめるヤングはダブルレッグテイクダウン。下から足を手繰り、立ち上がるマハシャテは内股で投げ。残すヤングは組んで押し込み。ホーン。
2R、左右からヤングは組んで押し込み左で差して下に入るが、突き放すマハシャテ。ヤングは左ジャブで前に出ると、マハシャテも左ジャブ。ジャブ、右左と繋ぐのはヤング。さらにアッパーから右フックを当てると、マハシャテの軸がブレるように。
右ヒジを狙うマハシャテ。かわすヤングと近い距離で右ヒジの打ち合い。しかしそこでダブルレッグテイクダウンはヤング! 背中を着いたマハシャテに右で枕、マウント、バックもフックが取れたヤング。疲弊したマハシャテが立ってホーン。ヤングのラウンド。
3R、シングルレッグのマハシャテを切るヤング。互いにローの打ち合いもバランスを崩すマハシャテ。シングルレッグを潰されたマハシャテは金網背に。突き放したマハシャテ。ジャブの刺し合い。右オーバーハンドから左ヒジを放つマハシャテ。ブロッキングのヤングは右を突いてダブルレッグから小外がけも倒せず。
マハシャテはケージ背に右小手。右ヒジで体を入れ替える。スタンド。ヤングのジャブに右をかぶせに行くマハシャテ。ともに消耗戦に。マハシャテのシングルレッグを足を抜いたヤング。さらにマハシャテのシングルレッグを切ると首相撲ヒザ。
ワンツーヒザのヤング。左をブロッキングしてボディロック。右小手の投げのマハシャテに残すヤングは突き放してホーン。判定3-0(30-27、29-28×2)でヤングがUFC初勝利。
試合後、ヤングは「この勝利は本当に必要だったよ、兄弟。最初の2試合、1つはコンテンダーシリーズでの試合、もう1つはカンザスシティでの急なオファーでの試合で、どちらも才能のあるライト級選手との対戦だった。勝つ必要があった。ここにいる資格があることを示さなければならなかった。私にとって良いことだし、チームにとっても、故郷の町にとっても良いことだ。だから、兄弟、良い気分だよ。
マハシャテは本当に手強い相手だった。この階級にしては背が高い。距離を詰め、内側に入り、テイクダウンを取ることだった。絶対にこのレベルでは、本当に1次元的な戦い方では通用しない。全てを融合させる必要がある。だから、この試合ではテイクダウンを少し見せるのが戦略の一部だった。私はより美しいファイター、より計算された戦い方を誇りに思っているから、あの部分は少し痛手だったけど、勝ったから文句は言えない」と語った。
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▼フライ級 5分3R〇チャールズ・ジョンソン(米国)18勝7敗(UFC7勝5敗)[2R 4分35秒 TKO]×ロニー・カヴァナ(中国)9勝1敗(UFC2勝1敗)
香港生まれの母親がロンドンで産み育てたカヴァナは、武術散打、テコンドーをベースにキックボクシングでは、WKUでキッズ時代に5度の世界王者に輝いた。ブラッド・ピケットが設立したロンドンのグレートブリテン・トップチーム所属で、2013年にMMAデビューし、Cage Warriorsから、24年のコンテンダーシリーズで勝利し、UFCと契約。11月にホセ・オチョアとの無敗のUFCデビュー戦対決で判定勝ち。25年3月にフェリペ・ ドス・サントスにも判定勝ちでUFC2連勝中。26歳。
ジョンソンは、一時3連敗で追い込まれていたが、2024年2月に代役で緊急出場した無敗のアザト・マクスム戦で判定勝ちすると、現PFLのジェイク・ハドリーに判定勝ち、ジョシュア・ヴァンを右アッパーでKOに下すとス・ムダルジに判定勝ちで怒涛の4連勝。2025年3月の前戦で元RIIZNのラマザン・テミロフに判定負けで5試合ぶりに黒星を喫した。34歳。
ともに強い打撃を持つが、身長で12cm、リーチで8cm長いジョンソンは6KO/TKO勝ちに加え、4つの一本勝ちもマークするなど極めも強い。引き出しの多さとキャリアはジョンソンに分があるが、8歳若いカヴァナは回転の速い打撃は同級でもトップクラス。自身のルーツの国で無敗記録を更新するか。
1R、サウスポー構えから掴もうとするジョンソンに打突音を当ててインローを当てるカヴァナ。
オーソにスイッチしたジョンソンにカヴァナは右ハイ! さらに右ストレートもシングルレッグのジョンソンを切るカヴァナ。
ジョンソンも右ロー。カヴァナは鋭い右ミドル、右カーフ。ジョンソンの首相撲を切る。さらにシングルレッグも切る!
ジョンソンの左オーバーハンドをかわすカヴァナ。ジョンソンは右カーフを2発。カヴァナは右前蹴り。ジョンソンのパンチをスウェイでかわしてすぐにワンツーの打ち込み。さらにワンツーで前進。ジョンソンも顔をずらしてスリッピングアウェイ。ジョンソンの左右の前進をさばいて左、さらにスピンキックを見せてホーン。カヴァナのラウンドに。
2R、右ミドルのカヴァナ。ジョンソンはスイッチステップで右ローも、カヴァナはワンツーの右をガード上に突く。
シングルレッグのジョンソンにギロチン狙いから足を抜いて立ち上がったカヴァナ。さらにジョンソンのシングルにギロチンを仕掛けるカヴァナ。足をかけさせないジョンソンだが、後転したジョンソンの上に。さらについていきカヴァナからダブルレッグへ。
離れたジョンソン。左、関節蹴りを突いてケージに詰まらせるが、カヴァナはワンツー。左ボディ。左ボディ、右。しかし圧力をかけるジョンソンは左インロー。カヴァナは右ミドルを返す。
右を突いて、右ハイ、さらに組んでボディ打ちのジョンソン。「痛みに強い」ジョンソンの圧力で徐々に疲弊するカヴァナ。左の相打ちから、手が上がらなくなったカヴァナにジョンソンは右フック! カヴァナが後方にダウン。パウンドにすぐにレフェリーが間に入った。
試合後、ジョンソンは中国語で挨拶。「俺の名はチャールズ・ジョンソン。アメリカ出身。夢のために戦え。俺たちは共に立ち上がる。俺の名前を覚えてくれ!」と語った。
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▼ライト級 5分3R〇ロン・ジュー(中国)27勝6敗(UFC3勝3敗)[判定3-0] ※30-27, 29-28×2×オースティン・ハバード(米国)16勝10敗(UFC4勝8敗)
RTU出身ロン・ジューと、TUF出身のハバードの対戦。
1R、ともにオーソドックス構え。先に跳び蹴りで前に出るハバードは右を伸ばしてニータップ狙いも切るロン・ジューは左インロー。
右から左、さらに右オーバーハンドのロン・ジューは右カーフも。スイッチするハバードはオーソに戻すとロン・ジューは右ロー。ハバードの入りに右アッパーを狙う。ハバードは後ろ蹴りもさばくロン・ジューは左から右を振る。
右カーフを2度当てるロン・ジュー。ハバードは右バックスピンキック。インローを当てるロン・ジューは右カーフと前足を内・外と当てる。
ハバードは右を振ってダブルレッグテイクダウン。金網まで這うロン・ジューのバックを狙うが前に落とされる。ロン・ジューは中央で打ち合いを誘う。
2R、中央に出て左から右アッパーを狙うロン・ジュー。ハバードは左前蹴り。右から左。かわすロン・ジューはワンツーもそこにダブルレッグテイクダウンのハバードは奥足のかかとを掴み崩すが、足を抜き立ち上がるロン・ジュー。右カーフを当てる。
スイッチしてアッパー狙うハバードは右前蹴り。ロン・ジューは右アッパーから左・右と繋ぐが、ハバードもミドル、左ボディ。スイッチしてオーソから左ミドルとテイクダウンの布石で散らす。右オーバーハンド、右ボディのロン・ジューはさらに右オーバーハンド。
ブロッキングのハバードは手数が減る。ロン・ジューは右から左をボディに。さらにシングルレッグも切るロン・ジューは右から左アッパーを突く。
3R、ハバードは細かいステップで右から左でローシングルも、切るロン・ジュー。右をボディに突くハバード。ロン・ジューもワンツーの右をヒット! 右ローを当てるロン・ジューは右アッパーも。
組んで離れ際に打つハバードをさばいて右を当てるロン・ジュー。左からニータップのハバードだが、動かないロン・ジューは右オーバーハンドをガード上に叩く。組みで近づくハバードを右から左で押し戻すロン・ジューは、ハバードのローシングルを切るとハバードの蹴りに右を合わせてスリップさせる。
スイッチして左から右で踊るように左右を放つロン・ジュー。残り時間わずかに、中央で打ち合おうというロン・ジューにハバードはつきあわず。
判定3-0(30-27, 290-28×2)でロン・ジューが勝利。試合後、「まず最初に、私のクラブの父に感謝したいと思います。彼は心臓に問題を抱えていますが、それでも故郷から飛行機でここまで来てくれました。その存在がここにあることが、私の最大のモチベーションです。現在チームメイトと共にこの試合に勝たなければ、彼らを励ますことができませんでした。(2連勝で)私の連勝はシティキックボクシングのチームメイト、他のコーチたち、そしてマイケルのおかげです」と語った。
[nextpage]▼ミドル級 5分3R〇カイル・ドーカス(米国)16勝4敗(UFC23勝4敗)[1R 0分43秒 TKO]×ミシェル・ペレイラ(ブラジル)31勝14敗(UFC9勝5敗)
バック宙フットスタンプの使い手ペレイラの前戦は4月にアブス・マゴメドフ判定負けで2連敗中。グラップラーのドーカスは2022年までUFCに在籍も2勝4敗1NCでリリース。その後はCFFCでミドル級王座を獲得。今回は欠場したマルコ・トゥーリオの代役でUFC再契約を果たした。
1R、オーソから右ミドルのペレイラ。サウスポー構えのドーカスは左で圧力をかけるが、ペレイラは左右から左ミドルを返すと、左ジャブ。
そこに詰めたドーカスは右前手フック! ダウンしたペレイラはガードもそこにパウンド、ヒジを連打するドーカスに、ペレイラが失神。すぐにレフェリーが間に入った。
気を取り戻したペレイラはすぐに立ち上がりドーカスを追いかけたが、時遅し。レフェリーのストップに歩みを止めた。
ドーカスは試合後、ビスピンから「こんな展開になるなんて想像した?」と問われ、「絶対にありません。UFCに戻ること自体が信じられないことですが、何よりもまず、神様に感謝したいと思います。私のマネージャー、兄弟がここに来てくれたことに感謝します。中国にも本当に感謝しています。皆さんがこんなにサポートしてくださって、本当に感謝しています。本当にありがとう。
彼がパンチで重く攻めてきたことは分かっていた。私たちは本当に、パンチを打つ際に体を低く保ち、硬く保つように練習してきました。私たちのゲームプランは、ストライキングで対戦し、彼が近づいてきたら足を固定してパンチを放ち、何かを仕掛けることでした。(UFCをリリースされて戻って1R KOに)本当に私にとって全てを意味します。UFCに感謝しています。私を推薦してくれたこと、私がここに値するのを示させてくれたことに感謝しています。自分自身のパフォーマンスは役立ちましたし、良いメッセージになったと思います」と語った。
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▼フェザー級 5分3R〇イー・ジャー(中国)26勝5敗(UFC1勝2敗)[1R 0分37秒 TKO]×ウェスティン・ウィルソン(米国)17勝10敗(UFC1勝3敗)
1R、ともにサウスポー構え。イー・ジャーは左オーバーハンドで前進。構え直したウィルソンの右にイー・ジャーはさらに左オーバーハンド!
ケージ際で崩れたウィルソンに右から左でダウンを奪うとパウンドでレフェリーが間に入った。イー・ジャーはUFC初勝利。
試合後、「相手が長身なので飛び込もうと思っていました。プラン通りです」と語ったイー・ジャーは父とエンボーファイトチームに感謝の言葉を語った。
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▼バンタム級 5分3R〇ユ・スヨン(韓国)16勝3敗(UFC3勝0敗)[判定3-0] ※29-28×3×シャオ・ロン(中国)27勝10敗(UFC1勝2敗)
韓国初の黒帯柔術家でBLACKCOMBAT、DEEPでベルトを巻いているユ・スヨン。UFC2勝0敗。シャオ・ロンは、24年のROAD TO UFCシーズン2バンタム級準優勝。一回戦で野瀬翔平、準決勝では上久保周哉にいずれも判定勝ち。
1R、ともにオーソドックス構え。グローブタッチ無しでいきなり跳びヒザを放つシャオ・ロンは右カーフ狙い。外すユ・スヨンは、遠間からシャオ・ロンが近づいたところに足払い。がぶりを抜けたシャオ・ロンに左差しも右手を掴むシャオ・ロンにヒザ。
離れるシャオ・ロン。右フックを放つユ・スヨンにシャオ・ロンは左ジャブを当てる。詰めるユ・スヨンは右ストレートをヒット。左ジャブの刺し合い。シャオ・ロンはワンツーで前に。さばくユ・スヨンは左ジャブ。さらにシャオ・ロンの入りに右オーバーハンド。シャオ・ロンはインロー。ユ・スヨンのローシングルを切り、アッパーを狙う。ユ・スヨンのラウンドか。
2R、右前蹴りのシャオ・ロン。圧力をかけるが、ユ・スヨンがダブルレッグ。これを切るシャオ・ロン。右を突くユ・スヨン。跳んでパンチのシャオ・ロンに左を当てる。
ジャブの刺し合いはシャオ・ロンが長いか。右ローのシャオ・ロンに組むユ・スヨンだが深く組めない。シャオ・ロンのテイクダウン狙いを差し上げるユ・スヨン。シャオ・ロンの左ハイをガードするが、場内は中国のシャオ・ロンの動きに大きく沸く。
両手を回すシャオ・ロン。左フックをかわしたユ・スヨンが左を当てる。右で差してケージまで押し込むが、ここも組めず。
右のクロスの打ち合いからユ・スヨンのローシングルを切るシャオ・ロン。ともにクリンチ。シャオ・ロンのハイが空振りでホーン。有効打のユ・スヨンのラウンド。
3R、走り込んで前蹴りのシャオ・ロンに左フックを当てるユ・スヨン。さらに右も。大振りのシャオ・ロンに組むユ・スヨンだが、シャオ・ロンはショーツを掴み、注意。
クロスカウンターから右アッパーを当てるシャオ・ロン。ユ・スヨンはダブルレッグにいいタイミングで入るがテイクダウンには至らず。左で差したユ・スヨンだが、手を掴むシャオ・ロンはクラッチを防御。
ユ・スヨンの入りに右アッパーを突くシャオ・ロン。鼻血もユ・スヨンの入りに右を当てりシャオ・ロン。ユ・スヨンは軸がブレてスタミナ苦しいか。
前に詰めるシャオ・ロンは左右振って押し込み。削り合いのなか、クリンチのユ・スヨンにヒジを突くシャオ・ロン。ユ・スヨンも右を返すが、ともにクリンチボクシングでボディ打ち。さらに互いに頭をつけてのヒジの打ち合いでホーン。シャオ・ロンのラウンドに。
判定3-0(29-28×3)でユ・スヨンが勝利。入場からブーイングを受けながらも対中国人ファイターで3連勝をマークした。
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▼ライトヘビー級 5分3R〇ウラン・サティバルディエフ(キルギス)10勝1敗(UFC1勝1敗)[1R 2分45秒 エゼキエルチョーク]×ディヤル・ヌルゴジェイ(カザフスタン)10勝2敗(UFC0勝2敗)
1R、サウスポー構えのヌルゴジェイ。オーソのサティバルディエフに左ローから。右回りのヌルゴジェイは左ハイ。さらにボディストレート。ワンツースリーで詰める。
ブロッキングのサティバルディエフは圧力をかけてケージに詰めて右!
ダウンしたヌルゴジェイに右で差して背中を着かせて強引にキムラロックを極めに行くが、前転して逃れたヌルゴジェイにガードの中から身長差を活かしてノーギの袖車絞め=エゼキエルチョークを極めた。