2025年8月23日(土)東京・後楽園ホール『Krush.179』で開幕する「第5代Krushフライ級王座決定トーナメント」。1回戦で吉川仁清(WIZARDキックボクシングジム)と対戦する大久保世璃(K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER)のインタビューが主催者を通じて届いた。
K-1甲子園2024 -55kg王者。大久保琉唯の弟。2025年2月のK-1でプロデビューし、2戦2勝。2025年5月には海凪から判定勝ち。17歳(試合時には18歳)。
スピードで翻弄してやろうかな
──今回、大夢選手の返上により、プロ3戦目でフライ級王座決定トーナメントにエントリーされました。最初に聞いた時はどう思いましたか?
「前回、海凪選手に勝ったので、いずれはトーナメントの話が来るだろうなとは思ってたんですけど、思ったより早く来たなという感じでしたね」
──プロ3戦目というのは早い?
「周りからしたら早いと思われると思うんですけど、兄(大久保琉唯)も3戦目でトーナメント1回戦で、同じ日に4戦目でチャンピオンになっているので、自分も優勝しなきゃダメだなと思います」
──トーナメント8人の顔触れを見て、どう思っていますか?
「知らない選手が1人だけいて」
──渡部蕾選手ですか?
「いえ、渡部選手はアマチュアの頃から何度か対戦してたので。僕が全部勝ったんですけど。でも、何でわざわざKNOCK OUTから出てきたのかなとは思いましたね。知らなかったのは有馬大翔選手ですね。まあでも、僕と当たるまで上がってこないと思うので、関係ないですけど。まあでも、全体的にはけっこういいメンツが揃ったなとは思いました」
──渡部選手とは準決勝でまた当たるかもしれませんね。
「プロではやったことがないので、何が起きるかは分からないですけど、自分の動きができれば問題ないと思ってます」
──抽選会では、順番が最後の方でした。
「そうですね。自分の時にはもう2枠しか残ってなくて、そこで僕が吉川仁清選手を選んだから『安尾瑠輝選手にビビったんだろう』って言われてますけどそうじゃなくて、ただただ吉川選手とやりたかったからなんですよ」
──そうなんですね。やりたかったというのは?
「前回は負けちゃいましたけど、勢いがあるじゃないですか。試合を見てても『面白い選手だな』と思っててリスペクトの部分もあったし、『そのパンチは自分には当たらないぞ』というのを試合で見せたいなと思って。1回戦から強い選手とやりたいと思っていたので、吉川選手だったら自分と噛み合っていい試合ができると思いましたし」
──なるほど。だったら余計に「安尾選手を避けた」という声にはムカついたでしょう。
「自分、安尾選手は好きじゃないので」
──というと?
「天然すぎてムカつくなと思って」
──そうですか(笑)。では、今回吉川選手に勝ったら、次は安尾選手と?
「はい。どんどん強い選手を倒していきたいです」
──今回、最終的にはどう勝ちたいですか?
「トーナメントだし、『KOを狙う』と言う選手も多いと思うんですけど、自分はどんな形でもいいからとにかく勝ちたいです。負けたら終わりなので。反則はしないですけど(笑)、どんな手を使ってでも勝ちたいですね」
──3試合勝てば、Krushチャンピオンですが。
「兄がいるから獲るとかじゃなくて、自分自身、本当にKrushフライ級のチャンピオンベルトがほしいんですよ。結果的に『兄弟で獲った』という形になればいいので、自分のためにベルトを獲りたいです」
──そのお兄さんは、大久保選手にとってはどういう存在ですか?
「一番身近で、格闘家としても尊敬できる人ですね。最近はスパーリングもやってもらっていますし。兄がいたからこそ、自分も注目を浴びてきたという部分もあるので、そこは感謝しています。でもこのベルトを獲らないと、いつまで経っても兄を越えられないなとも思います」
──今回のトーナメント8人の中で、自分が一番だと思える部分というと?
「組み際の強さでは一番だと思いますし、スピードも自分が一番だという自信があります。トーナメントでもスピードで翻弄してやろうかなと思います」
──優勝するには、12月までの4ヵ月で3試合勝たないといけないわけですが、そのために一番必要なものは何だと思っていますか?
「やっぱり『勝ちたい』という気持ちじゃないですかね。この試合スパンだと、大きく変わるのは難しいと思うんですよ。だからベルトに懸ける思いが強いヤツが勝つと思っているので。そしてトーナメントが決まった時から、自分が獲りたいと一番思っている自信があります」
──今回のメンバーの中では、大久保選手は注目度が高いのは確かですし、優勝を期待する声も大きいと思いますが、それがプレッシャーにはならない?
「今は周りの声とかはシャットアウトして、試合にだけ集中しているので、気にはしてないです。注目されてると言われるのはうれしいんですけど、それよりも試合に集中したいので」
──チャンピオンになった先のことを考えたりはしますか?
「まだチャンピオンにもなってないので、あまり考えてはいないですけど、ぶっちゃけ防衛戦をやるとしても同じようなメンバーになってしまうと思うので、やるなら他団体、名前出していいならRISEの51kgのチャンピオンをぶっ飛ばしたり、海外の強い選手とかとやってみたいですね」
──では最後に、今回の試合とトーナメントについての“決意”を、改めていただけますか?
「まずは8月23日の1回戦にしっかり勝って、10月、12月と勝っていって、必ず自分がチャンピオンになります!」