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【ムエタイスーパーファイト】K-1で体重超過した天野颯大がみそぎのムエタイルールで与座優貴と対戦したエークモンコンに挑む、女子バンタム級トップ対決も

2025/08/09 15:08
【ムエタイスーパーファイト】K-1で体重超過した天野颯大がみそぎのムエタイルールで与座優貴と対戦したエークモンコンに挑む、女子バンタム級トップ対決も

5月のK-1で2.2kgオーバー、レオナ・ペタスの怒りを買った天野がみそぎマッチに挑む

 2025年9月21日(日)愛知・LivesNAGOYAで開催される年に一度の名古屋ムエタイビッグイベント『Suk Wanchai MuayThai Super Fight vol.11』の追加対戦カードが発表された。

 5月の『K-1 BEYOND』で計量をクリアできず、3カ月の出場停止処分を受けた天野颯大(キング・ムエ)が復帰、エークモンコン・MFC(タイ)とムエタイルールで対戦する。

NIGHT FIGHT(試合順未定)


▼日タイ国際戦 65kg契約 3分3R(延長なし)

エークモンコン・MFC(タイ/ムエタイファイタークラブ/元ルンピニースタジアム認定フライ級王者/元タイ国プロムエタイ協会スーパーフライ級王者/元WMC世界バンタム級王者)
天野颯大(キング・ムエ/K-1甲子園2021 -60kg王者)

 天野は5月31日(日)の『K-1 BEYOND』(横浜BUNTAI)でレオナ・ぺタスとスーパーフェザー級(60㎏)で対戦予定であったが計量をクリアできず、当日再計量65㎏で試合は行ったものの1R KO負け。K-1スーパーフェザー級の新鋭として注目株であっただけに、ファンからの失望の声は大きかった。

 一時は引退もほのめかしていた天野だが、あらためて戦線復帰を決意。階級をアップし、今回はムエタイルールで再出発する。

 その天野と対戦するのはエークモンコン・MFC。関西のムエタイ界で大きな勢力を誇るMFC(ムエタイファイタークラブ)に所属する元王者。タイ国内での最後の試合は3年前のルンピニースタジアム(vs.ルンセーンタワン戦、判定負け)だが、全盛期には“3年連続MVP”パンパヤック・ジットムアンノンとの対戦もあり、ビックネームとして知られている。2023年には「K-1 WORLD GP 2023両国大会」で当時K-1ライト級王者だった与座優貴と対戦しており(1R KO負け)、奇しくもK-1というフィルターを通じて非常に興味深い対戦となった。

 完全なムエタイルールでの試合のためエークモンコン有利の声が大多数だが、天野は昨年大会ではヒジでダウンを奪い(vs.豪戦)勝利しているだけに番狂わせの可能性もある。


▼日タイ国際戦 55.5kg契約 3分3R(延長なし)

ティー・JSK(タイ/治政館)
中島大翔(GETOVER/NJKFスーパーバンタム級6位)

 ティーはタイ・サラブリー県出身の21歳、幼少のころはムエタイ選手として生活していたもののサッカーに転向し、今年に入ってまたムエタイに戻ってきた異色の存在。長いムエタイ歴としてのブランク明けながら、日本ではこれまで3連勝中。先月の『スックワンキントーン』では元ジャパンキックボクシング連盟フェザー級王者・皆川裕哉を判定で下し、テクニックの違いを見せつけた。

 それもそのはず、ティーはムエタイレジェンド選手、ウティデート・ルークプラパーツ(2008年ムエタイ最優秀選手)を父に持つ最強遺伝子。サウスポー独特の距離感支配とテクニックはまさに難攻不落を感じさせる。

 最強遺伝子といえば対戦相手の中島大翔も負けてはいない。GETOVERの中島稔倫会長(第18代全日本バンタム級王者、第2代NJKFフェザー級王者)の長男である大翔は、現在NJKFスーパーバンタム級6位。直近では6月8日のNJKF『KING of CHALLENGER』で格上の清志を下し、そろそろ王座獲得も視野に入ってきている。ここでティーを破れば一気にチャンピオンへの道が開けるであろう。

 ともに将来性溢れる両者、一歩先んじるのはティーか中島か。


▼日タイ国際戦 62kg契約 3分×3R(延長なし)

ペットナードゥーン・OISHIGYM(タイ/OISHIGYM)
ハル・ルーククロンタン(=秋田巴琉/キング・ムエ/元スックワンキントーン スーパーフェザー級王者)

 16歳の新鋭・秋田巴琉が地元名古屋で初の試合。秋田は2020年小学校5年生の時にタイでデビュー、その試合は判定負けを喫したものの、13戦のうち敗戦はその1敗のみ。現在は10連勝中でタイ・ラジャダムナンスタジアムでは3連続KO勝ちを収めている。長身のサウスポーで完全なムエタイスタイルは他の日本人の追随を許さず、若手成長株の先頭を突っ走る。

 対するペットナードゥーンはタイ東北部マハーサラカーム県出身の29歳。マハーサラカーム県はムエタイトップファイターを多く生み出す地方として知られ、あの“ムエタイの生ける伝説”セーンチャイもこの地方出身である。東北地方のタイトル獲得を皮切りに中央へ進出。ワンソンチャイ系のTVマッチ「Thairath Muay Thai Fighter」のメインイベンターとして活躍。首相撲の強さとともにテクニシャンとしても知られ、秋田との対決は華麗なテクニック合戦が見られるであろう。

DAY FIGHTメインイベント 


▼バンタム級 3分3R(延長なし)

ルイ_KMG(クラミツムエタイジム/チョムロムムエ中部122ポンド王者/元スックワンキントーンスーパーフライ級王者/元S-1ジャパンレディーススーパーフライ級王者)
SHIORIN(=名前の最後にハートマーク/GRATINESS/WMC日本女子スーパーバンタム級王者/ミネルヴァ スーパーバンタム級2位)

 長らく対戦が待たれていた女子バンタム級のトップ対決が実現。

 ルイはヒジとヒザを得意とする純ムエタイスタイルで、今年3月にタイ・ノンタブリー県のジットムアンノンスタジアムでチョムロムムエ中部122ポンド王座を獲得。その後4月の『スックワンキントーン』後楽園大会で現スーパーフライ級王者Mickyとの王者対決を制し連勝中。

 また2024年1月には『RWS~ラジャダムナンワールドシリーズ~』にも登場し、タイ女子バンタム級強豪選手ガムライペット・ペッティンディーアカデミーと激闘を演じている。

 対するSHIORINは名選手・大和哲也率いるGRATINESSの看板選手。2023年8月にわずか3戦目でWMC日本女子スーパーバンタム級王座を獲得すると、フェザー級で強豪・浅井春香からダウンを奪い、またピーター・アーツの長女モンタナ・アーツを撃破。ルイが勝っているMickyとはドローながら、今年3月地元愛知での試合はダウンを奪い判定勝利。6勝1敗2分と好成績を残しており、全日本空手道連盟の大会で優秀な成績を収めた空手をベースとする攻撃力は女子随一の高い殺傷能力を誇る。
この試合の勝者が日本の女子ムエタイバンタム級のトップに君臨することになる。 

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