シュートボクシング
インタビュー

【シュートボクシング】昼間はプロレス、夜はシュートボクシングの1日2試合に挑む高橋幸光「常に試合するのがプロレスラー」

2025/08/04 12:08
【シュートボクシング】昼間はプロレス、夜はシュートボクシングの1日2試合に挑む高橋幸光「常に試合するのがプロレスラー」

プロレスとキックボクシングの二刀流、高橋幸光(C)SHOOTBOXING

 2025年8月9日(土)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2025 act.4』(U-NEXT配信)にて、SBスーパーウェルター級(-70.0kg)オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラスルール3分3R延長無制限Rで、SB日本スーパーウェルター級2位・風間大輝(橋本道場)と対戦する高橋幸光(飯伏プロレス研究所)のインタビューが主催者を通じて届いた。

 高橋はキックボクシングで4冠王に輝いただけでなく、現在はプロレスラーとして活躍。2024年10月の『KNOCK OUT』からキックボクシングでも活動を再開し、SBでは6月の後楽園大会でスーパーウェルター級1位のRYOTAROを2Rに左ハイキックによるKOでマットに沈め、ベストアート賞の候補に挙がるインパクトを残した。

 なんと今回は大会当日の昼にプロレスの試合も決定しており、1日2試合のハードスケジュールに挑む。

当日は何が出るのか自分でも分からない


――今回連続参戦が決まりました。

「SBだといろんなことができるルールなので、どういう試合の組み立てをしようか、当日にならないと自分でも分からないのが楽しいなと思いました。今までは、本当はこの技をやりたいのにこの技で勝っちゃったということがあったのですが、SBの試合になると技の引き出しが多すぎて、前回はやりたいことも多かった中で終わってしまったので、今回はもっといろんな技をやりたいと思いました」

――前回RYOTARO選手を相手に2R、左ハイキックで見事なKO勝ちでした。あの技は狙っていたものだったんですか?

「もちろん狙っていました。俺を誰だと思っているんですか(笑)。俺はもともとテコンドー出身ですよ。RYOTARO選手は右のパンチを狙っていたのが分かったので、逆に顔面やボディを殴らせやすいようにしといて、相手の右手が伸びた時に、外から回して当てるテコンドーの蹴り技を出しました」

――特に威力がなく、足を肩に乗せるような感じの蹴り技でしたよね。

「すねというよりも、足の内側を当てる蹴り技です。見えない角度から来る足技なので、威力がなくても効いちゃうんじゃないですか。俺自身もあそこまで倒れるとは思っていなかったのでビックリしましたが、あの技で今までにダウンを取ったこともあります」

――RYOTARO選手はランキング1位の選手でしたが、実際に対戦してどういった印象がありましたか。

「シンプルに強いなと思いましたね。体も強く、攻撃力もあり、基本もできて全てのバランスがいい印象を受けました。めちゃくちゃビックリしたことがあって、いつも試合前は、誰と戦ったとかは見ないで戦績だけは見るんですけど、RYOTARO選手は過去に緑川創選手からダウンを取って勝っているんですね。どうせSB界隈で俺の知らない奴らにばっかり勝って勝ち越しるだけだろうという感覚でいたんですよ。試合が終わった後に甥っ子の羅司(TEAM TEPPEN)から『緑川選手とかに勝っている選手に勝ったのすげえじゃん!』と連絡が来て、RYOTARO選手の過去のキャリアを見たら結構な選手と戦って勝ってるし、何年も前の強い時の緑川選手にRISEルールで勝っていて、俺は緑川選手に勝てるか分からないですよ。試合前に相手の戦績の詳細を見ないのもいいことだなと思いましたね(笑)。

――今回対戦する風間選手にどういった印象がありますか?

「映像をまだ見てないので、身長と戦績しか知らないです。オーソドックスかサウスポーなのかもわからないですね」

――風間選手は4月大会でベストアート賞の100万円を獲得している激闘系のファイターです。

「それはすごいですね。そういう選手と対戦したら、今度は間違いなく俺がベストアート賞を取れますよね。前回、山田ツインズのワンパンKOはさすがだなと思ったんですけど、アート(芸術)ではないですよね。俺が前回ベストアート賞を取れなかったことは間違いなく、ジジイ(=シーザー武志会長)たちの策略だと思ってますから。それで申し訳なくて、俺をランキング1位にした感じがちょっと伝わるんですよね。100万円取れなかったせいで、このクソ暑い中、今必死に働いてます」

――次はどういったものを見せたいですか。

「前回は試合後にプロレスまでやったのに、全然評価されてないじゃないですか。もう全部を見せないとダメですよね。だって、あんなすごい倒し方をしてもベストアート賞に選んでもらえなかったので、SBの醍醐味を全部見せるような試合を見せないといけないなと」

――風間選手に勝って、次こそはタイトルマッチもアピールしますか。

「タイトルマッチで決定じゃないですか? 1位のRYOTARO選手に勝って、俺はランキング1位になってましたから。でも俺は何で今回青コーナーなんですか? 外敵だから? シュートスパッツを履いてないから? 俺はベストアート賞を前回もらえなかったから、一生シュートスパッツを履かないですからね。チャンピオンになっても絶対に履きません。ベストアート賞を次にもらえたら、そのお金でちょっとシュートスパッツを買おうか考えようかな(笑)」


――大会当日のお昼にプロレスの試合もあるんですよね?

「新木場1stRINGで開催されるプロレス団体『GREAT』のリングで元キックボクサーの前口大尊さんとタッグを組みます(11:30開場、12:00開始)。結構早めにプロレスのスケジュールを入れていたみたいです(笑)。俺はプロレスラーなんで、その日はプロレスがメインなんですよ。前回、試合後にプロレスをした胸毛(=八須拳太郎)もシングルマッチで出て、飯伏幸太さんもセコンドに来てくれるので、『じゃあそのままみんなでSBの会場に移動すればいいんじゃね? プロレスラーなんて、昼間やって、移動して夜やるなんてよくあることなんで、今回も同じことだよ』ということでまとまりました(笑)。

 ちなみに、相手は井土徹也選手と伊藤貴則選手といって2人とも身長は180㎝あって、体がでかくて体重差もあるんです。プロレスをやっていると大きい人ばかりが相手なので、格闘技の試合では相手が小さく見えてしまいます」

――怪我をした状態でSBのリングに上がる可能性もありますよね?

「バチバチの打撃と寝技を全力で出さないと勝てない相手なので、SBの時はリングインした瞬間に胸が真っ赤になっていることもありえます(笑)。ぜひ俺のファンはお昼にプロレスを観て、夕方にSBに行く流れで来てもらえたらと思います。くれぐれも熱中症に気をつけてください。嬉しいことに両方を見たいという連絡をもらっていたり、『プロレスは観に行けないですけど、SBの方には行きたいです』というプロレスファンもいるんですよ。だからその人たちのためにもSBのリングで倒して勝って、試合後にプロレスを見せてあげたい気持ちはあります。でも、プロレスをやるなら、ランキング3位の風間選手ではなく、もっと弱い相手を呼んでいただきたかったですね(笑)」

――SBの試合後、もうすでにプロレスの予定は決まってるんですか?

「もちろん8月後半、9月、10月と、プロレスの試合は毎月あります。常に試合するのがプロレスラーなので」

――最後に、試合を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。

「普通、違う競技の試合では勝てないじゃないですか。プロレスと格闘技の二刀流でやっている選手はいっぱいいるんですけど、僕はプロレスもガチンコの格闘技でも負けていなく、両方で結果を残しているやつは、俺だけなんで、何でもできるところに注目してもらいたいですね。今回、絞めてもいいし、投げてもいいし、当日は何が出るのか自分でも分からないので、そのワクワクをみんなにも楽しんでもらえたらなと。プロレスラーの俺を見といてくれよ! プロレスラーが格闘技の試合で倒していくのはホント凄いことなんで、みんなはもっと分かった方がいい」

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