2025年9月7日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館『K-1 WORLD MAX~70kg世界最強決定トーナメント開幕戦~』の記者会見が、7月30日(水)都内にて行われた。
すでに発表されているK-1クルーザー級3分3R延長1Rの2試合、マハムード・サッタリ(イラン/TEAM大和魂) vs.山口翔大(GENESIS/TEAM3K)、谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST) vs.レダ・ゼイディ(モロッコ/ ARJ Trainingen)の会見も行われ、ゼイディを除く3選手が出席。
最初にゼイディからの「数々のレジェンドを生み出して来たK-1で戦えるのはとても光栄な事。そして、9月7日、そのリングに自分も最初の一歩を刻み、そしてレダ・ゼイディが何者かを世界に見せたいと思う。相手は経験も実力もある選手だと思うが、それは自分も同じ。試合で重要なのは名前や戦績じゃなく、どれだけ強い覚悟と冷静な気持ちでリングに立てるか。自分はそう考えている。応援してくれている皆さん、本当にありがとう。自分の歩んでいる道は、スポーツと言う枠を超えた、生きていく上で大きな意味のある物。9月7日東京で会いましょう!」とのコメントが読み上げられた。
迎え撃つKrushクルーザー級王者の谷川は「僕の階級というのは、日本人が負け続けています。ここでひとつベルトを獲って、良くも悪くも注目されているので、しっかり生き残れば道が切り拓けていく。負ければ終わり。前回の試合後から、ずっと練習を続けています。前回の試合が酷評だったのは分かっています。次はしっかりすべてを引っくり返して、やっぱりK-1はクルーザー級だろうと思っていただきたいです」と、試合内容が不評だった5月の山口との王座決定戦を払拭するとコメント。
その試合については「いつか山口君とはやるだろうなと想像していて。ああいう展開になるだろうなとも思っていました。思ったよりもショートでパンチが出せたなと思うところで勝ちに行ってしまったと、反省しています」とした。
王者になって「みんな思っているより、K-1やKrushを見てくれていると思いました。良くも悪くも自分が発言すると黙れとか、相撲がどうのとか言ってくる。ドンと来いという感じです。見てもらうのが僕らの仕事なので、最終的に引っくり返して倒せば文句ないと思っています。誰が何と言おうと僕が日本で一番強いことに変わりがないので。言うならば、とことん言って来いという感じです」と、不評を受け止めて今度の試合でひっくり返してみせると意気込む。
また、RISEの南原健太とSNSで舌戦を展開したことについて聞かれると「僕と南原くんは顔見知りですし、空手時代に対戦したこともあります。戦ったらどうなるか分からないですけど、RISEとK-1の重量級を比較したら誰が見ても僕らの方が強い。それを言っただけです。言い方が僕が勝てると思われても仕方ないですし、相撲と言われるのも分かっていたので。もうちょっと燃えて欲しかったですね。もっと来いと言う感じです」と答えた。
一方、サッタリとの対戦が決まった山口は「あんな試合をしておいて、負けて発言権もないと思っているので、特にないです。頑張ります」とのコメント。対するサッタリは「帰って来れて素晴らしい気分です。試合についても準備ができています。トレーニングも、しっかりできています。最近はジムをオープンしました。日本のファイター、世界中のファイター、みんな来てください。今回の試合は、素晴らしい内容になると思います。モンスターの一面を見せてKOしたいと思います」と意気込む。
互いの印象を聞かれると、山口は「日本人無敗がすべてやと思っています」、サッタリは「試合動画を見ていません。ただコーチが山口選手の試合を見て、弱点を教えてくれています。私は、その指示に従って倒すだけです」とした。
サッタリは5月のティアン・ターザン戦のことも聞かれ「良いファイトでした。私がターザン選手からダウンを奪った時、みんなもう少しで彼が倒れると思ったはずです。でも、これは試合なので何が起こってもおかしくない。私も100%の力で戦いました。結果としては負けてしまいました。次の9月の試合は100%の力を見せて必ずKOします」と、逆転KO負けしたが気持ちは切り替えられている様子。
同じく感想を聞かれた山口は「勝つと思っていました。それでサッタリ選手が引っくり返ったので、ビックリしました。それはサッタリ選手が弱いとかではなく、ターザン選手が強かったと素直に思っています」とし、自身の谷川戦については「負けているんで何にも言えない。僕が弱かったとしか言えない」とする。
しかし、相撲マッチだと酷評されていたがと言われると「ちょっと四股が足りなかったですね。四股を踏んでいたら、リングの外へ吹っ飛ばしていたと思います」と、関西人らしいボケた返しも。
谷川と南原のSNSでの舌戦についてもコメントを求められると「僕は星龍之介選手と試合をした時に、(南原選手から)煽られているですよ。極真は俺だって。みんなで空手界を盛り上げて行こうねってなっていたんですけど。そこで噛みつかれているんで、僕も煽りたいところですが敗者なので、谷川選手に任せます。僕のやるべきことをします」と、その件についてはKrush王者の谷川に任せたとした。
そして、どんな覚悟でサッタリに挑むのかを聞かれると「覚悟はいつもあるんですけど、空手時代から戦前予想が有利な試合は落としてきて。その反面、絶対に無理やという試合は勝ってきているんで。大博打の勝負に強いタイプ。自分だけは信じないといけないんで、大番狂わせをしたいと思います。今乗っかって来た人は、博打うち。万馬券を当てましょう」と、自分に懸けてくれと話した。
また、サッタリはニューオープンした自分のジムについて「ジムの環境を整えるのはマインドトレーニングになるし、高い志を持った仲間たちと続けられる環境が整っていることでモチベーションは高まっています。思う存分ハードなトレーニングが出来ています。ジム名はMOBAREZ(モバレズ)で戦士などを意味する言葉となっています」と語った。