征矢「勝利が一番の目標だった」
──ガジャマトフ選手との試合を終えた、率直な感想を教えていただけますか。
「いや、悔しいですね、はい。まあただ、プロとしての仕事はできたかなと思うんですけど、そのうえで勝ちたかったな、というのが正直な感想です」
──ガジャマトフ選手と実際に戦ってみた印象をぜひ教えてください。
「蹴りが上手な選手だと思っていて、パンチももちろん上手な選手だと思っていたのですけど、想像以上に蹴りよりボクシングの展開になったので、そこはちょっと想定外だったなと思います」
──最後のフィニッシュとなったパンチについて記憶はありますか。
「記憶はあるんですけど、ちょっと僕は負けていると思って3R、最後倒しに行こうと思って、強引に距離を詰めたときにもらってしまったんですけど。まあ、左フックですよね? ガードはしていたんですけど、その隙間から入ってきた左フックがやっぱり、リングの上であの瞬間は見えなかったです」
──顔にかなりダメージがあるようですが、痛みはありますか。
「痛みはあまり感じないっスね。ちょっと頭が、どっかで当たったかなっていう。切れちゃったかなっていう感じなんですけど、もしかしたら鼻も折れているかもしれないけど。まあ、慣れているから大丈夫です」
──今回のGP参戦の経緯が、征矢選手は少し特殊でした。最初はエントリーされていなかったのが、ファンの声で参戦が決まったという流れについては、あらためてどう考えていますか。
「いやもう、本当にありがたい限りで、ファンの方が声を挙げてくれる(ことでGPに参戦できる)というのは普通ないことなので、それだけ評価してもらって、期待された試合だったので。もちろんファンの皆さんの期待に応えたかったんですけど、格闘技はやっぱり実力の世界なので、そんな甘くはないなと。まだまだ頑張らないといけないなと思っています」
──そのファンは、試合開始直後にタックルに行ったところで非常に盛り上がったのですが、あれは最初から決めていたんですか?
「はい、決めてましたね、煽り映像見て改めて“よし、開幕タックル行ってやろう”と思って、タックルに行った瞬間、会場が歓声で湧いたので、行って良かったですね。そこは」
──逆を行って試合を盛り上げようという気持ちがあったということですか。
「そうですね、あのタックルはもちろん取れればそれに越したことはないというか、取れればそのまま有利になりますし、取れなくてもとりあえずタックルでまず盛り上げて、そのタックルによって相手の頭のなかにタックルがあると意識させて、そこから打撃で勝負できたらいいなと思っていました」
──結果としては敗れてしまいましたが、試合全体は非常に盛り上がっていたと思います。その点については、結果にはつながらなかったですが、一定の満足感はありますか?
「そこは本当に難しいところですけど、やっぱりGPで、ベルトのかかっている大会だったので、勝利というのが一番の目標でした。ただ、一年ぶりに征矢コールが響きましたし、そこは最低限の仕事はできたかなと思うんですけど、やっぱり勝利ができなかったというのが僕としては心残りですね」
──今後の展望・目標を教えてください。
「強くなってまたRIZINのリングに戻ってきたいな、と思います」






