2025年11月16日(日)東京・有明アリーナ『ONE 173』の追加対戦カードが発表された。
バンタム級キックボクシング3分3Rで、与座優貴(team VASILEUS)がスーパーレック・ギャットムー9(タイ)と激突。
与座は、2024年1月に武尊がスーパーレックに敗れた直後からスーパーレックとの対戦を熱望。ONE参戦が決まった時からもスーパーレックの名を出しており、「たぶん順番にどんどんやっていくと思うんですけれど、やっぱりスーパーレック選手とはやりたいですね。足の骨を折れる蹴りを持った同士の戦いかなっていう。足の折り合いができるのかなと思います」と、ローキック勝負をしたいと語っていた。
スーパーレックはキックボクシングではフライ級で戦っていたが、ONEムエタイ世界バンタム級王座を保持しており、バンタム級でも問題なく戦えそうだ。
また、アトム級キックボクシング3分3Rでは、KANA(Team Aftermath)がなんとスタンプ・フェアテックス(タイ)と対戦することが決定した。
KANAは3月の日本大会で最強女王ペッディージャーに敗れており、2試合続けて厳しい相手との戦いとなる。
スタンプは、ONEでキックとムエタイの二冠を達成後、MMAに挑戦。22年9月に女子アトム級王座決定戦をハム・ソヒと争い、KO勝利で前人未到の3競技制覇を成し遂げた。
24年6月に元同門のデニス・ザンボアンガと対戦予定だったが、スタンプが半月板断裂で試合中止。手術リハビリを経て、暫定王者となったザンボアンガと、25年8月2日の米国デンバー大会で「女子アトム級MMA世界王座統一戦」に臨む予定だったが、大会が中止。試合は延期となっていた(※ザンボアンガは11月16日『ONE 173』東京大会で三浦彩佳の挑戦を受ける)。
<各選手のコメント>
■与座優貴
――日本大会で戦うことへの思いは?
「久しぶりに日本のファンの前で闘う姿を見せられるのが嬉しいです」
――スーパーレックの印象は?
「ONEのPFPの1人だと思う。足の折り合いがしたい」
――どんな試合になると思う?
「世界に与座優貴を轟かせる試合にする」
――この一戦はどんな意味がある?
「日本立ち技界のリベンジ。世界最強は自分だと証明する」
――意気込みとファンへのメッセージ
「久しぶりの日本凱旋試合、今から自分自身凄く楽しみです。世界最強を証明します!」
■KANA
――再び日本大会で戦うことへの思いは?
「前回の日本大会では負けて結果を残せず本当に悔しい気持ちが今でも続いています。とにかく日本で勝つ姿を応援してくださる人に見せたいという気持ちと、日本の女子格闘技の可能性を広げて行くためにも本当に大きな試合だと思っています」
――スタンプの印象は?
「ONEの女子格闘家と言えばスタンプ。象徴的な選手であり、男女通して3競技全てのチャンピオンになっている唯一無二の選手で何でもできる印象です」
――どんな試合になると思う?「自分はペッティージャー戦を経て大きく変わりました。スタンプは打ち合い上等。自分も打ち合ってKOを狙っていきたいと思います」
――この試合はどんな意味がある?
「格闘家KANAの大きな一戦。ONEの女子にとっての新しいフェーズです」
――ファンへのメッセージ
「いつも応援してくださっているみなさん、ありがとうございます。11月16日、スタンプ選手との試合が決定しました。スタンプ選手をKOして必ず勝ちたいと思っています。11月のONE日本大会での応援を皆さんよろしくお願いします!」
■スタンプ・フェアテックス
――日本で試合をすることへの思いは?
「ワクワクしています!ちょうど自分の誕生日でもあるので、特別な機会になると思います。そして、日本にまた戻れるのが本当に楽しみです」
――KANAの印象は?
「彼女は並外れたスピードを持っていて、自信にあふれる速いストライカーです」
――今回の試合展開や予想は?
「正直分かりません。最後に試合をしてからかなり時間が経っているので、自分のことも相手のことも予測するのは難しいです」
――この試合はどんな意味がある?
「この試合は、自分が本当にカムバックできるのかどうかを証明するチャンスです。完璧な結果を期待しているわけではありませんし、勝たなきゃとプレッシャーをかけているわけでもありません。ただ、この道を続けられるくらいに回復しているかを知りたいんです。それに、こんなに長いブランクのあと、自分がどれだけ緊張するのかも確かめたいと思っています」
――試合以外で東京に行くことに一番ワクワクしているのは?
「東京ディズニーランドとお寿司です!」
――好きな日本食は?
「絶対にお寿司です!」
――日本のファンへのメッセージ
「日本のみなさん、私のことを忘れていませんか?今回は日本で、日本人選手と戦いますが、少しでも応援してくれると嬉しいです。当日はみなさんの声援が聞けることを願っています。11月に会いましょう!」
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▼バンタム級(65.8kg)キックボクシング 3分3R与座優貴(team VASILEUS)スーパーレック・スーパーレック・ギャットムー9(タイ)
与座は、2017年極真会館第6回全世界ウェイト制空手道選手権大会で軽量級優勝の実績を持つ空手家で、2019年3月にキックボクシングに転向。2021年12月にKrush初参戦を果たすと豪快KO勝ち、2023年3月の朝久泰央との再戦で勝利し、第6代K-1 WORLD GPライト級王座を奪取した。2024年3月にはRISEのリングでRISEライト級王者・中村寛と対戦し、負傷判定での勝利。
7月にゴンナパー、9月に元ONEキックボクシング世界フライ級王者ペッダムをKO。2025年5月、『ONE Friday Fights 109』にてONE初参戦を果たし、エルブルース・オスマノフに圧勝すると、7月には元ONEキックボクシング世界バンタム級王者ペッタノンにも勝利。戦績は21勝(9KO)2敗。
スーパーレックは、ルンピニーのフライ&バンタム級王座、WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王座のほか数多くのタイトルを獲得。2012年にはタイのスポーツ省が認定するムエタイMVPにも選ばれている。ONEでは2023年1月にダニエル・プエルタスに勝利してONEフライ級キックボクシング世界王者となり、9月にはノンタイトルマッチでロッタンと対戦し、2Rにヒジ打ちでダウンを奪い判定3-0で勝利している。
2024年1月、ONE日本大会で武尊の挑戦を受け判定3-0で勝利、ONEフライ級キックボクシング王座2度目の防衛に成功すると、9月にはONEムエタイ世界バンタム級王者ジョナサン・ハガティーに右ヒジで初回KO勝ち。2階級制覇を達成して13連勝を飾っていたが、2025年3月のバンタム級ムエタイ王座統一戦で体重超過、王座をはく奪され試合でもナビル・アナンに敗れた。今回が再起戦となる。戦績は139勝30敗4分。
現在もONEフライ級キックボクシング世界王座に君臨しているスーパーレックだが、過去にフライ級での度重なる体重超過、アナンとのバンタム級契約でも体重超過していることから計量オーバーが気になるところ。
▼アトム級(52.2kg)キックボクシング 3分3Rスタンプ・フェアテックス(タイ)KANA(Team Aftermath)
スタンプは5歳でムエタイを始め、18歳でフェアテックスジム所属となって柔術を始め、2018年7月のONEでMMAデビュー。2018年10月にONEデビュー戦でアトム級キックボクシング世界王者となり、2019年2月にはアトム級ムエタイ世界王座も獲得。MMAでは2021年12月、ONE女子アトム級グランプリで優勝。2023年9月にハム・ソヒをTKOで破り女子アトム級MMA世界王座に就き、史上初で唯一のキックボクシング・ムエタイ・MMAの3競技でONE世界王者に輝いた。
その後、半月板断裂の手術によりアトム級王座の防衛戦、2階級制覇を懸けたストロー級タイトルマッチが中止となり、2025年8月の暫定王者デニス・ザンボアンガ(11・16日本大会で三浦彩佳と対戦)との王座統一戦も回復が遅れて棄権。王座は返上となっていた。
試合は2023年9月のハム・ソヒ戦以来、立ち技では2023年1月のスーパーガールとのキックボクシング戦以来となる。キックボクシング&ムエタイ戦績64勝17敗5分、MMA戦績11勝2敗。
KANAは小学生で空手を始め、高校・大学時代には陸上でも活躍。2015年9月にプロデビュー。第2代・第4代Krush女子フライ級王座に就き、2019年12月には初代女子K-1フライ級王座に君臨。2023年12月、4度目の防衛戦でアントニア・プリフティに判定で敗れ王座を失った。2024年12月の『ONE Friday Fights 92』でONE初参戦。かねてより対戦を熱望していたアニッサ・メクセンとの試合を実現させたが、判定3-0で敗れ黒星スタート。
2024年1月の2戦目でモア・カールソンを判定で破り初白星。2025年3月の日本大会でONE女子アトム級キックボクシング世界王者ペッディージャーに挑戦するも、判定で敗れた。今回が再起戦。戦績は22勝(11KO)6敗。