キックボクシング
インタビュー

【ONE】与座優貴は今回もノーバンデージ「ルールでダメってなるまでいらないです」「ペッタノンでも経験したことないような動きを見せて倒したい」=計量&ハイドレーションテストをパス

2025/07/17 22:07
 2025年7月18日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 116』(U-NEXT配信)の前日計量およびハイドレーションテストが、17日(木)にバンコク市内で行われた。  第4試合のONEバンタム級キックボクシング3分3Rで対戦する、元K-1 WORLD GPライト級王者・与座優貴(team VASILEUS)は144.8lbs(65.68kg)/1.0128、元ONEキックボクシング世界バンタム級王者で現3位のペッタノン・ペットフォーガス(タイ)は144.8lbs(65.68kg)/1.0187でそれぞれパスした。  ONEでの第2戦を迎える与座の主催者から届いたインタビューは以下の通り。 格闘技にかける気持ちは自分の方が絶対強い 【写真】計量&ハイドレーションテストをパスして笑顔の与座――前回のONE初戦の話からまず聞かせてください。ONE初戦のオスマノフ戦は判定3-0で勝利でした。実際に戦ってみてどうでしたか。 「多分ヨーロッパ系でフィジカルある選手と顔面ありのキックボクシングでやるのは初めてだったんですけど、自分の想定をすごい上回ってくる選手というのは今までいなかったので、これがONEの舞台かっていう風に思ったのと、その中でもしっかりと自分の持ち味を出して勝ち切れたっていうのは、今後に向けて自信になりました」 ――満員のルンピニースタジアムで戦ってみてどうでしたか。 「もう本当に最高の一言に尽きます。自分の蹴り1つで物凄く湧くし、なんなら入場からすごい歓声をもらって注目されているのもわかったし、最高でした」 ――懸念されていたONEバンタム級で戦うことについて、フィジカルの問題はどうでしたか。 「フィジカル負けはしなかったんですけど、逆にこのフィジカルをアドバンテージにするには、もう少し強化していかなきゃいけないのかなっていう風には思いました。そこは今少し改善している途中ではあるんですけど、自信と改善の両方が感じられた試合になりましたね」 ――今度はONE2戦目のペッタノン戦について聞いていきたいと思います。今回は伝説のタイのムエタイファイターとの一戦です。このチャンスをどう受け止めていますか。この試合が決定した時の心境はどうでしょうか。 「ONE参戦が決まってから、なんとなくペッタノンとはやるんだろうなっていう頭では自分でもいたんですけど、2戦目でやるっていう風には思ってなかったので。早いなって気持ちと、ここで倒せば本当にベルトが見えてくるなっていう位置づけの試合なので、自分にとっては凄いチャンスかなって。おいしいなと思っています」 ――ペッタノンは元王者で39歳の大ベテラン、非常に高度なテクニックが光る選手です。相手の印象はどうですか。 「1度タイで手合わせしたことがあるので、彼の上手さはその当時、凄く衝撃的でしたが、格闘技にかける気持ちは自分の方が絶対強いので負けない。負けるはずないと思います」 ――今、話されたように過去にスーパーボンのジムでペッタノンと練習をしています。その際、試合に向けてのアドバイスを貰ったと伺っていますが、どのようなアドバイスでしたか。 「その時、試合が決まっていた相手がサウスポーだったので、サウスポー対策をアドバイスしてもらいました。スーパーボンのスタイルというか、それを自分は行った時に試していたので、自分の手の内はそんなに見せてこなかったです。ラッキーだなと思いつつ、向こうの周りとかが持ってるテクニックは結構見たので、試合ではそれができるのかなと思っています」 ――ペッタノンの強みは? 「うまさがあるところです。向かい合った雰囲気がある凄い選手。あとは、フィジカル」 ――ペッタノンの弱点はいかがですか? 「はい。当時マスした中でも何個かあったし、映像を見て分析した中でもあったので、きっとKOになるのかなと思います。ボーナス取りたいと思っています」 ――その弱点については今は秘密ですか?他に何か言える事があれば。 「前回の自分の試合を見て対策してきたら嬉しいなって感じです」 [nextpage] タイトル挑戦者にふさわしい、ど派手にKOしたい ――ペッタノンは、与座選手の技術とタフネスについてすごく称賛しています。その一方で自分のアドバンテージは、ファイトIQと適応力の高さにあると考えているそうです。彼は経験値あるベテランですが、打ち負かすためにどういう準備をしていますか? 「向こうはムエタイのキャリアは自分よりはあるんですけど、自分もその戦いの数だけで言ったら別にそんなに差はないと思っていたんで。ファイトIQも全然負けないと思っているし、逆にその向こうのファイトIQが高いからこそ入る技も持っているので」 ――与座選手のキラーインスティンクト(とどめを指す能力)をすごい警戒しているそうです。ただ、今言ったファイトIQについて疑問を持っているそうです。ペッタノンのようなスマートな相手に対してどのように戦いますか? 「自分はスマートだと思わないんで、いろんな意味で。また倒します」 ――ペッタノンは自分のことを与座選手のようなプレッシャーファイターだと見ているそうです。ただ、試合中の調整力については、与座選手以上に優れていると言っています。試合中に適応できる相手と対戦する時、何か戦略はありますか? 「その適応してきたところをさらに上回っていくというか。全局面で上回って行きたいなと思っています」 ――与座選手はフィニッシュ能力、KOする力が非常に優れています。ペッタノンような大ベテランの相手にはどのようにフィニッシュまで持っていきたいですか? 「自分は本当にベルトを目指しているので。そのタイトル挑戦者にふさわしい勝ち方をしたいと思っているので、ど派手にKOしたいです」 ――与座選手の大きな武器としてキックが挙げられます。ペッタノン戦ではどのように活用するつもりですか? 「別に切り分けないと自分は思っているので、全部出して。ファイトIQが高いペッタノンでも経験したことないような動きを見せて倒したいと思います」 ――ペッタノンは与座選手の技術をそれほど高く評価していないとのことですが、そのことについて何かありますか? 「逆にありがたいですね。タイでマスした時もコカしたりもしたし、逆に油断しているのかなって思いますけど、そっちの方がありがたいです」 ――ペッタノンが「この試合で与座が私を倒すことができれば、彼は本物だという証明になる」と言ったそうです。ペッタノンを倒すことは、与座選手のキャリアにとってどのような意味があると思いますか? 「もうその言葉のままで。本物を証明する試合になります」 ――与座選手は今回の試合に勝利した場合、正当なタイトルコンテンダーとして認められると思います。これについてどれほどのプレッシャーを感じていますか? 「プレッシャーはあります。勝たなきゃいけないんで。試合までは自分との戦いが続くんで、それに毎日勝って勝って勝って。そこから本当に試合は楽しむだけだと思うので。残り少しありますけど、しっかりと追い込んで、自分に勝って試合を迎えたいなと思ってます」 ――日本とタイはファイトスタイルが違うと思うんですけど、与座選手のチームは具体的にどのようにチェックしていますか? 「ラウンドマストに関しては、結構、自分の前回の試合で感覚も掴めたんで、そこはそんなに改善はしてきていないですけど、その前回の試合を踏まえて、逆にもう少しこうできたらなっていうところを直してきていう感じです。だから前回よりもさらに穴の部分を減らしてる段階なのかなと思ってます」 ――もう少し具体的に教えて頂けますか? 「結構相手の反応が早かったりしたんで、早い段階から蹴りの展開だけに作っていったんですけど、そこをもう少し踏み込んでパンチまで行ったりとか、色々できたことはあったなと思うんで、そこをミットで作っている段階です」 ――ペッタノン戦に向けて何か特別なトレーニングなどは行いましたか? 「前回の試合よりは、これ入りそうだなって技が多くひらめいてるんで、その精度を高める練習と、あとは基本的に自分自身を限界まで追い込むっていう、スタミナ面でも精神面でもどの局面でも、試合になった時に自分が上回れるように今やっています」 [nextpage] 武尊さんと同じ興行で試合をしたい 【写真】今回のONE FFには5人の日本人選手が出場する――今回のセコンドには、武尊選手、野杁選手が入ると思います。対するペッタノン陣営は、ノンオーと日本大会で野杁選手と戦うスーパーボンです。そのことについて何か特別な思いはありますか? 「そこまで意識はしてないですけど、多分ファンの人たちはそういう見方をすると思うんで、ここはまず自分が特攻隊長じゃないですけど、向こうのエース格を1人倒して、11月にいい形で繋げられたらいいなと思っています」 ――前回の試合を終えて、海外からのファンの反応はありましたか? 「寧ろ、そっちの方がでかくて。試合を終えた日の夜からもタイでめちゃくちゃ声かけられるようになったし、色々なところに行っても、タイ人の方にもそうですけど、旅行で来ているヨーロッパの人とかにも声かけられたりとか、ONEの影響力は凄いなと感じました」 ――前回の試合前、海外での与座選手のイメージは「野蛮」でしたが、試合を終えてから素晴らしいとか具体的な声はかけられましたか? 「多分その前回の試合前までは、野蛮だけど、実力が未知数っていうとこがあったと思うんですけど、しっかり相手に勝てたことで、自分が口に出す『誰々と戦いたい』というのも口だけじゃないっていうか、実力があって言っているのが多分分かってもらえたかと思います。そこは良い意味でみんなの手のひらを返させられたのかなと思って良かったです」 ――バンデージを巻かないことについて、あれについてはどんな反応でしたか? 「本当に野蛮なんだとか、クレイジーだなとか、アイツの身体は鋼でできているみたいなコメントとかありました。それも海外受けはしたのかなと思います」 ――バンデージは与座選手にとって必要ないものですか? 「逆に力んじゃうんで。いらないですね」 ――次戦もノーバンデージですか? 「これはルールでダメってなるまでは。いらないです」 ――チャトリ代表から声をかけられましたか? 「リングで殺しに行く姿勢っていうのが凄く良いという風に。日本のマイク・タイソンなんで。でもほんと嬉しいですね」 ――ONE日本大会について、先日の会見に武尊選手、野杁選手と同席しましたが、改めてどうでしたか? 「前回の日本大会は契約的に間に合わなくて、出場選手会見をYouTubeで見て、悔しかった気持ちがすごく強かったです。今回は確定じゃないですけど、同じ舞台に同じ会見に出られたというのは、一選手としてすごい嬉しかったです」 ――確かに確約という訳ではないですが、日本大会への出場の思いを聞かせて下さい。 「誰でも出られる舞台じゃないので、そこに自分が実力と結果で文句なしで出られたら嬉しいなと思うし、まだ武尊さんと同じ興行で試合したことがないんで、そこも1つ。武尊さんがエキシで自分が試合っていうのはあったんですけど、2人とも試合っていうのがなくて、自分の中ではそこも1つ目標だし、正明さんとK-1のベルトというのは叶えられたんで、次はONEのベルトを一緒に獲りたいなと思います。だから自分の中でも色んな思いがある大会なんで、次しっかり勝っていきたいなと思っています」
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