ピリピリとした緊張感のある会見となった笠原(左)とイモトのタイトルマッチ
2025年8月9日(土)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2025 act.4』の記者会見が、7月17日(木)都内にて行われた。

会見には、すでに発表されていたシュートボクシング日本スーパーライト級タイトルマッチで対戦する、王者イモト・ボルケーノ(FIGHT SCIENCE)と挑戦者・笠原弘希(シーザージム)が出席。

2024年6月に2階級制覇を狙ってウェルター級王者・奥山貴大に挑戦するも判定で敗れ、肩の負傷・手術を経て1年2カ月ぶりの復帰戦となるイモトは「1年ちょっとお休みさせてもらっていたんですけれど、その間に65kgで笠原くんがいろいろやってくれていたと思いますが、65kgナメられないようにSB代表として締めてやろうと思っています」との意気込み。

するとこれに笠原は「まずイモト選手に言いたいことがある。SNSでぶっ飛ばすとか、いきなりポッと出て来て俺に言ってきたけれど、あんたが言える言葉じゃないでしょって。SBの65kgは俺が引っ張ってやってきて、(イモトは)ベルト獲っても王者らしい戦績も残せてなくて、なんでいきなり出てきて、俺をぶっ飛ばすって。生意気じゃない? 今やってやってもいいよ。それくらいの気持ちです。ムカついているのでこういう言葉になってしまいましたけれど、ベストを尽くして8月9日は必ず倒したいと思います」と、いきなりの喧嘩腰。
イモトは「実際俺も試合してなかったりとか、奥山くんに負けたりとか連敗になっている中でのタイトルマッチなので、言われることは言われると思っていたけれど、王者は俺なので。あまりナメられてもなってのがあります。試合当日はっきりすると思うので、そこは楽しみにしてもらいたいと思います」と返答した。

互いの印象を聞かれると、笠原は「特にありません」。イモトは「序盤・中盤・終盤、隙のない強い選手だと思います。でも、俺は負けないので問題ないです」と言い、ピリピリとした空気が流れる。
笠原は4階級制覇を目指す理由について「SBの笠原弘希としての存在感を示すための4階級制覇。僕はもちろんその上まで狙っていて、5階級まで狙っています。まずは存在感を示すための第一歩のタイトルマッチです」とする。
すでにSBを代表する選手になっており、3階級制覇の実績もあることからベルトにこだわらなくてもいいのでは、との問いには「もう一個上に行くと言いましたが、奥山選手も今年SBのリングで試合してないし、65kgと67.5kgの王者たちは情けないと思っています。王者はSBを盛り上げてなんぼだと思っているので。ベルトを巻いた人が調子がよくない時もありますが、王者らしい結果を残せていないのが事実ですし、そこにちょっと腹がたっている。だから俺がベルトを巻こうかと思っています」と、スーパーライト級王者のイモトとウェルター級王者の奥山が情けないからとバッサリ。

対するイモトは復帰戦に関して「ジムを移籍して、代表が空手のインターナショナルコーチをしている先生の元で勉強させてもらっていて。立ち方、立ち位置、構え方、握り方、全部そこで一新させてもらって。全部変えてるつもりなので。試合で全部分かると思います」と、新たな練習環境と技術で新しい自分を見せたいとする。
笠原のこれまでの活躍ぶりをどう見ていたかとの質問には「SBの選手として他団体で戦ってくれているので、SBの看板を背負ってくれていると思っていました。それくらいです」と答える。
会見では笠原に言われっぱなしだったが、王者としての意気込みはどうかと聞かれると「防衛戦、タイトルマッチとは関係なく、僕の第二のデビュー戦、新しいイモト・ボルケーノとしての第一戦として見てくれればと思います」とした。

どんな試合をするのがSBの代表としてふさわしいかと問われると、笠原は「もちろんこの試合はKOで倒します。そういう結果をみんなが望んでいると思うので」とKO宣言。
イモトは「SBらしい打・投・極を全部使った試合をしたいと思っています」と言うと、「ここで笠原くんに提案なんですけれど、オープンフィンガーグローブでタイトルマッチを…」とOFGマッチでやろうと提案。その言葉を遮るかのように笠原は「全然いい。ヒジありでも何でもいいよ。かかって来いよ」と何でも受けてやると言い放つ。
これにシーザー会長は「試合までに考えておく」と、検討すると話した。
イモトはOFGマッチを提案した理由を聞かれると「OFGの試合がSBで始まった時に、会見でシーザー会長が元々のSBの形はOFGでのSBだったと。だから原点に立ち返った全部が使える試合がOFGなのかなと思って。笠原くんもOFGで結果を残していて、自分もここ数年はOFGでしかやっていないので、よかったらそれでどうかなって提案でした」と説明。
笠原は「負けないので」と、どんなルールでも構わないと自信を見せていた。



