キックボクシング
レポート

【RISE】小林愛三の執念は届かず目を大きく腫らしテッサ・デ・コムに判定負け、コムは「K-1王者のSAHOと戦いたい」。第1回賞金トーナメントはスアレックが優勝!松本天志が判定勝ち、麗也がハイキックでダウン奪い勝利、細越竜之介が速攻KO勝ち、Melty輝とYAYAは無効試合、スアレックがケースケからダウン奪い決勝へ、木村ケルベロスが山口裕人をダウンさせ決勝進出、吉田晄成が寺山遼冴を破る

2025/06/29 17:06
RISE 1892025年6月29日(日)東京・後楽園ホール ▼メインイベント(第11試合)RISE QUEENフライ級(-52kg)タイトルマッチ 3分5R無制限延長R〇テッサ・デ・コム(オランダ/Fight team Vlaardingen/王者)判定3-0 ※50-46×3×小林愛三(NEXT LEVEL渋谷/挑戦者・同級1位)※コムが2度目の防衛に成功。  コムは2022年9月にEnfusionストロー級(-52kg)王座に就き、12月に初来日して小林愛三から右フックでダウンを奪って判定勝ち。2023年1月のGLORYメキシコ大会ではジュリアナ・コスナルドに判定で敗れたが、5月の再来日では小林との再戦で返り討ちにし、RISE QUEENフライ級王座に就いた。  12月の3度目の来日では一階級上のRISE QUEENバンタム級王者・聖愛に判定で敗れている。2024年は5月にドイツの大会でギリシャ人選手に判定勝ちしてIFP世界ストロー級(-52kg)王座に就き、12月には小林愛理奈の挑戦を退けて初防衛に成功。2025年4月にはEnfusion王座の防衛にも成功している。戦績は17勝(1KO)3敗。  小林は2015年2月にプロデビューすると、2018年7月にシュートボクシングの試合で敗れるまで13戦無敗を誇った。同年12月には伊藤紗弥を判定で下し、2019年11月にはWPMF世界女子フライ級王座を奪取。2021年4月にRISE QUEENフライ級王者となった。2022年3月にはベルギーでGLORY女子スーパーバンタム級王者ティファニー・ヴァン・スーストに挑戦するもKO負け。  7月にはイ・ドギョンに圧勝するも、12月にGLORYのテッサ・デ・コムと対戦してダウンを奪われての判定負け。2023年5月、コムを挑戦者に迎えて行った初防衛戦でも判定で敗れ、王座を失った。2023年8月にMelty輝を破り再起を果たしたが2024年5月、小林愛理奈にOFGマッチで敗れた。2025年2月、KOKOZに判定勝ちで再起を飾った。戦績は19勝(3KO)8敗4分。  1R、前に出る小林にコムはいきなりコーナーを背負う。コムはサウスポーから左ストレート、左ミドル。思い切って右も振ってくる。小林は右ロー、左前蹴りから右ボディブロー。コムはパンチを打つと必ず高い蹴りを放ってくる。パンチのコンビネーションも回転させるコムに小林は前蹴り、右ローからの右ミドル。テッサの連打に右フックを返した。オープンスコアは10-10×3。  2R、パンチの打ち合いがあったところでコムの右ストレートで小林の左目が大きく腫れあがり、ほぼ塞がれてる状態になってドクターチェック。再開後、コムはパンチで攻め、小林もパンチで前へ出る。パンチとローのコンビネーションを放つコム、小林も前蹴り、右ボディで応戦。コムが右ストレートから左ボディのダブル、さらにン右フック。小林は前へ出ていくがテッサのパンチと右ローを浴びる。OPスコアは10-9×3でコム。  3R、コムはギアが上がったように左フックをボディと顔面へ連打。小林が前へ出てくるとステップでかわす。小林は前蹴り、コムは前蹴りと右フック。小林はどんどん距離を詰めてヒザを蹴る。コムはジャブ、右ロー。小林の右ハイにコムが転倒し、場内が沸いたがこれはスリップ。小林は右ミドル、右ボディでコムのボディを攻めていく。コムもヒザ。OPスコアは10-9×3でコム。  4R、小林は前蹴りから入ってワンツー、コムはヒザで迎え撃ちパンチのコンビネーションからローにつなぐ。ステップで動き回るコムの右ローで小林がサウスポーになる。強烈な右ローが2発、3発と小林を捉える。小林は右ミドルを蹴るが、コムは必ず蹴り返す。コムの右ローに足を上げる小林。前へ出る小林をヒザや右ストレートで迎え撃つコム。小林の攻撃に対して必ず攻撃を返し、ローを蹴りボディを打つコム。  セコンドの神村エリカから激しい檄を受けてコーナーを飛び出した小林。前へ出てジャブ、右ストレートを放つが、コムは必ず攻撃を返してさらに手数でも優る。コムの左ボディから右フック、左ボディ。単発の小林に対してコンビネーションを繰り出すコム。左右フック、ヒザ、飛びヒザ、右ロー、左ボディと攻撃の種類も多彩だ。前へ出て攻める小林だが手数、ヒット数ともコムが最後まで衰えることはなかった。  判定はコムが50-46×3と大差をつけてのフルマークでの勝利。「応援してくれてありがとう。力になりました。相手選手への尊敬もあります。3度目の戦いということで負けてはいけないと思って準備してきました。2度目よりも緊張がありました。3人の妹に言いました。このベルトは私たちのものだよ、と」とマイクで語った。 また、試合後のインタビューでは「K-1王者のSAHOと戦いたい」と希望した。 [nextpage] ▼セミファイナル(第10試合)RUF presents 200万総取りトーナメント GACHI!! スーパーライト級(-65kg)決勝戦 3分3R延長1R×木村“ケルベロス”颯太(心将塾/スーパーライト級7位)判定0-3 ※28-29、29-30×2〇スアレック・TEPPEN GYM(TEAM TEPPEN)※スアレックが優勝。  第1回GACHI!!トーナメントの決勝は、1回戦で山口裕人に勝った木村とケースケに勝ったスアレックで争われる。  1R、まずはスアレックが右ストレートをヒット。木村の左ボディにスアレックは左右ボディ。スアレックの強い右フックから左ミドル。木村は右ボディストレートを伸ばす。スアレックの右ローに細かくパンチを返す木村。右カーフの蹴り合い、  スアレックが入り込んでの強烈な右フックをヒットさせるが、木村は下がらず打ち返す。スアレックのジャブには木村が渾身の右ストレート。木村のワンツーをもらうスアレックは右フックを返す。スアレックの右フックをもらう木村が下がらない。  2R、スアレックの飛び込みの右をもらっても下がらない木村はジャブ、右ストレート。スアレックも左フックを返して右カーフ。前に出る木村が右ミドルと右ストレート、スアレックは左ミドル。木村が右ボディストレート、スアレックは残り10秒で左右フックと左ミドルも消耗が見える。  3R、木村は右ミドルをキャッチされるとそのまま右フック。ジャブを突く木村にスアレックもジャブから右ミドル。スアレックの右カーフには木村が右ストレート。右カーフでバランスを崩す木村は右ストレートを当てに行くが、スアレックはジャブ、右フックを思い切り振っては組み付く。  さらに左ミドル。木村はパンチの空振りが目立ち、スアレックに左ミドルを蹴られる。組むとヒザを蹴るスアレック。思い切り右を打つ木村だが空振りが続き、スアレックが左ミドルを蹴って試合終了。  判定は3-0で復帰戦のスアレックが意地を見せ、若い木村から勝利を収めた。  大喜びのスアレックは「ガチ優勝しました。久しぶりの試合です。TEPPEN GYMの若い子たち、頑張れよ」とニッコニコでマイクで語った。 [nextpage] ▼第9試合 フライ級(-51.5kg)3分3R延長1R〇松本天志(TARGET SHIBUYA/同級2位)判定3-0 ※30-28×2、30-27×平山裕翔(TEAM TEPPEN/同級6位、King of Rookie 2023 -51.5kg級優勝)  松本はJAPAN CUP2021 -55kg準優勝で、2021年8月にRISEでプロデビュー。3戦目で初黒星を喫するが、2023年2月に行われた「RISE NEW WARRIORS フライ級(-51.5kg)トーナメント」で大方の予想を覆し、空龍と塚本望夢の優勝候補2人を下し下剋上を果たして優勝。7月には弾丸風太も初回KOに沈め、6連勝と勢いに乗っていたが10月の第2代RISEフライ級王座決定戦で数島大陸に敗れて連勝がストップ。拠点を東京に移して臨んだ2024年3月の那須川龍心戦で判定負けと連敗を喫したが6月の寛人戦、8月のJIN戦と連続初回KO勝ち。12月には麗也に判定勝ちで3連勝となったが、2025年2月に再び数島に敗れた。戦績は11勝(6KO)4敗。  平山は2023年9月に『Stand up』でプロデビュー、King of Rookie 2023 -51.5kg級で優勝して2024年5月からRISEに参戦。末國龍汰には初黒星を喫したが、2025年3月の前戦では弾丸風太に1Rで反則勝ち。戦績は4勝(1KO)1敗のサウスポー。  1R、両者サウスポー。右インローと左ローで前足を狙う松本。互いにジャブを突き、松本は左カーフも蹴る。ジャブを突いていく松本に平山は前蹴り、ワンツーから右ミドル。両者とも距離がまだつかめてないか、空振りが続く。  2R、松本は左カーフを連打、平山は松本の蹴りをキャッチするとそのままヒザを突き刺し、ボディを打つ。ここから平山のテンカオが当たりだすが、松本の左フック強打がヒット。  松本は右フックから後ろ蹴り、平山にロープを背負わせて右ボディ。左ボディからの右フック、続けて左フック。松本が平山をロープへ釘付けにし、左フックをねじ込むように打つ。  3R、まるで2Rの続きのように平山にロープやコーナーを背負わせる松本。左ショートフックから左ロングフック、右フックからの左ボディ。平山は右ローで対抗するが、松本は左ストレート、右ボディからの右アッパー。スーパーマンパンチのような左フックも連続ヒット。松本は低い体勢からアッパーを突き上げる。  判定3-0で松本が上位ランカーの強さを見せつけた。  松本はマイクを持つと「前回負けてしまって今回はどうしても勝ちたくてあまりイケイケのスタイルではいけなかったんですが、もっと進化を遂げたいと思います。怪我はないので僕はいつでも試合できるのでこれからもよろしくお願いします。今日はお母さんの誕生日なので、お誕生日おめでとうございます」と母にメッセージを送った。 [nextpage] ▼第8試合 フライ級(-51.5kg)3分3R延長1R〇麗也(team AKATSUKI/同級5位)判定3-0 ※29-28×2、30-28×伊藤琉之助(EX ARES/同級11位、CKC 2024 -51.5kgトーナメント優勝) 麗也はISKAインターコンチネンタルフライ級王者、第7代新日本キックボクシング協会フライ級王者で、戦績は18勝(6KO)7敗6分。前戦では松本天志に判定負け。 伊藤は空手をバックボーンに持ち、JAPAN CUP 2022 -55kg準優勝。戦績は4勝2敗で、前戦では水野夢斗に判定勝ちしている。  1Rが始まると同時にジャブを突いて前へ出ていく麗也。伊藤は回り込んで右カーフを狙い撃ち。麗也も右カーフを蹴り返す。伊藤が右フック、左ボディのダブル。伊藤は左ジャブのボディ、右ストレートとスピードのあるパンチを打つ。麗也も負けじと右ボディからワンキャッチのヒザ。  両者の左フックが相打ちとなり、麗也が前へ出ていく。ジャブを突く伊藤はステップを踏んで回り込むが麗也はワンキャッチのヒザ。伊藤はボディへのワンツーと徹底したボディ狙い。ジャブも伸びる。麗也は右ミドルを蹴るが伊藤が前へ出てパンチを当てていく。  2R、スピーディーな攻防をする両者。麗也が左を当てるとすぐに伊藤が右を当て返す。ステップを踏んで動く伊藤にどんどん前へ出る麗也。伊藤は回り込みながら左フック、左インロー。すぐに麗也が前へ出て右ローを蹴る。伊藤は左右ボディを叩くと後ろ蹴りでボディ攻め。麗也は伊藤のカーフをしっかりカットしてワンツー、右ロー。伊藤もワンツーを返す。互いに手数を出す白熱の展開に。  3R、麗也が前へ出て左右フック、伊藤はステップで回り込んでのジャブ。ここで麗也が放った右ハイキックで伊藤が両手をマットに着いてダウン。立ち上がった伊藤は打ち合いに行き、両者のフックが激しく交錯。左フックの相打ちから伊藤が左右フックを打ちながら前へ出る。  麗也はジャブを突き、伊藤の右カーフをしっかりカットしてワンツーで逆襲に転じる。回らなくなった伊藤にジャブを当てる麗也。伊藤のワンツーに麗也が左フック。アグレッシブに攻める伊藤だが麗也も一歩も退かずに打ち返す。終盤、伊藤の左フックがヒットしたが麗也は下がらず右ストレートとハイキック。ラッシュをかける伊藤に麗也もジャブで応戦。  ダウンが決め手となり、麗也が上位ランカーの牙城を守った。 麗也はマイクを持つと「僕キックボクシングが大好きで、30歳になるんですけれど妻と子供がいて。年齢的に厳しいので何が何でも勝ちたかったので勝ててよかったと思います。でもこのレベルではダメなのでもっと精進します」と語った。 [nextpage] ▼第7試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1R〇細越竜之介(team AKATSUKI/同級5位)KO 1R 1分25秒 ※右フック×近藤大晟(及川道場/同級12位、Stand Up King of Rookie 2023 -60kg級優勝)  細越は2021年RISE Nova全日本大会 -65kg級トーナメント優勝・大会MVPを引っ提げて2022年4月にプロデビュー。3戦目で塩川琉斗に敗れるが、その後は4連続KO勝ち。2025年3月、GUMPに判定で敗れ連勝がストップした。戦績は6勝(4KO)2敗。  近藤は2023年2月にプロデビュー。Stand up King of Rookie 2023 -60kg級優勝を果たし、2023年12月からRISE参戦。その時は山科直史にKO負けを喫したが、以後は4連勝(2KO)を飾っている。戦績は8勝(3KO)1敗。  1R、細越はサウスポー。ジャブから右ローを蹴る近藤に細越は左ローと左ミドル。左ボディを叩き込んだ細越は一気にラッシュをかけ、左ヒザを突き刺してダウンを奪う。  一気に前へ出る細越が左ミドルを蹴ると身体を丸めた近藤へ右フック。倒れたところでレフェリーがストップ。細越が見事な速攻KO勝ちを飾った。  細越はマイクを持つと「押忍、今年中にチャンピオンになる細越竜之介です。今日、勝ったらトーナメントって聞いてるんですけれどいいですか」と、現在空位となっているスーパーフェザー級の王座決定トーナメントをアピールした。 [nextpage] ▼第6試合 フライ級(-52kg)3分3R延長1R―Melty輝(team AKATSUKI/同級2位)無効試合 ※1R偶発的なバッティングにより―YAYAウィラサクレック(WSRフェアテックス幕張/同級4位) 両者は2023年5月に対戦。RISE初出場となるMeltyが、YAYAに番狂わせの勝利を収めた。その後、Meltyは4戦全敗。YAYAは1勝2敗となっており、生き残りを懸けての再戦となる。  1R、いきなりMeltyがパンチの連打で仕掛け、打ち合いに。この中で突っ込んだMeltyの頭がYAYAに当たり、左目上をカットして流血。ドクターチェックに。  ドクターストップで試合は終了。偶発的なバッティングで、1Rが終了していないため試合不成立。無効試合となった。 [nextpage] ▼第5試合 RUF presents 200万総取りトーナメント GACHI!! スーパーライト級(-65kg)リザーブマッチ 3分3R延長1R〇野村太一(K’Bスポーツジム/第7代Bigbangウェルター級王者)延長R 判定3-0 ※10-9×3×森本現暉(猛者連精華支部華一門/同級9位、JAPAN CUP KICKウェルター級王者)※本戦の判定は29-28、29-29×2。 野村は9勝(3KO)4敗の戦績を持ち、ほぼBigbangで戦績を重ねてきた。2024年2月のRISEでは麻火佑太郎に判定負けを喫したが、10月のBigbangウェルター級王座決定戦でK-1グループのFUMIYAを1Rわずか12秒、右フックでKOして王座に就いた。12月にはジャパンキックのウェルター級王者・政斗に判定勝ち。2025年3月には平山迅をTKOに破り初防衛に成功している。 森本は空手をバックボーンに持ち、戦績は12勝(8KO)2敗。AJKNスーパーライト級王座、RKSウェルター級王座、JAPAN CUP KICKウェルター級王座の三冠王で6連勝(2KO)中と絶好調。  1R、パンチで前に出る野村にサウスポーの森本は左ミドル。野村が打ってくるところに左のカウンターを放つ森本だが、すぐに野村が打ち返す。森本の右フック、左ストレート、ヒザ。野村のパンチをノーガードになってスウェーでかわしていく森本は目の良さを発揮する。相打ちが多い中、森本は前に出る野村にジャブ、右カーフを当ててのヒット&アウェー。  2R、野村がジャブから左フック、森本は左ミドルで対抗する。距離を詰めて左右フックを打つ野村。森本はよく見てかわすと左ストレート。野村が右フックを強打して前へ出ると、森本は至近距離でアッパーを突き上げる。  森本の左ボディダブルに野村も左フックを返す。左三日月から飛び込んでの左をヒットさせる森本。野村はワンツー、左フックで攻めるが森本は左の三日月と後ろ蹴り。的確に細かくヒット数を重ねていく森本に対し、野村は一発の強さがある。  3R、野村が左右フックとジャブでどんどん前へ出ていき攻めるが、森本はカウンターの飛びヒザ。左フックをヒットさせた野村が森本をコーナーへ詰めて左右福を見舞うが、森本は離れていく。距離を詰めて強打の野村は森本は細かく当てる。  ここへ来て野村の左右フックが森本を明確に捉え始めた。森本も打ち返すが野村の一発のインパクトが強い。打ち合いになるとヒットを奪うのは野村。森本もヒザと左ミドルで必死の応戦。  本戦の判定はドロー、延長戦へ。ジャブと左ストレートを当てながら回り込む森本に野村は距離を詰めての打ち合いへ持ち込む。左アッパーは森本。野村が左右ボディを打てば森本はアッパーを打つ。森本はジャブ、ヒザを蹴って組み付いてしまい野村のパンチを防ぐ。野村の左右フックに森本はヒザを突き上げるが鼻血を出す。森本が飛びヒザ、野村は打ち合おうとカモンゼスチャーを見せるが森本はヒザから組み付く。  判定は3-0で野村が延長戦を制した。 [nextpage] ▼第4試合 RUF presents 200万総取りトーナメント GACHI!! スーパーライト級(-65kg)一回戦第2試合 3分3R延長1R〇スアレック・TEPPEN GYM(TEAM TEPPEN)判定3-0 ※30-28、30-27、30-26×ケースケ(HIDE’S KICK)※スアレックが決勝戦へ進出。 初参戦のケースケこと渡邉奎介は、NexusSPROUTで白星を重ね、2023年5月のプロデビュー戦で元K-1の小久保裕気を1R TKO。8月大会では新日本キックで日本フェザー級タイトルマッチ経験者の瀬川琉に2度のダウンを奪う判定勝ち。2023年12月の『STRIKE NEXUS』旗揚げ戦ではシュートボクシングに参戦する魅乃麒を1R 39秒でKOに下している。2024年3月の「初代スーパーフェザー級王者決定トーナメント」準決勝では堀大助に1Rわずか20秒でTKO勝ちしたが、決勝でRISEランカーの藤井重綺に敗れて王座を逃した。戦績は6勝(4KO)2敗。  スアレックはタイのラジャダムナンスタジアムで活躍後、2015年からは日本で試合を行ってきた。“超攻撃型ムエタイ”と称される、パンチを主体としたアグレッシブなスタイルで国内トップクラスを次々と撃破し、2017年11月にREBELSーREDスーパーライト級王座を獲得。2019年10月にはREBELS-REDライト級暫定王者となり二階級制覇。  さらに、2020年9月のKNOCK OUTではワンデートーナメントを制し、KNOCK OUT-REDライト級王座に君臨。しかし、2021年2月にシュートボクシングで笠原弘希に2RでKO負けを喫し、7月の初防衛戦では重森陽太に敗れて王座を失った。2022年4月にはREITO BRAVELYにKO負けを喫したが、2023年3月に渡部太基から判定勝利を収めた。2023年8月にKNOCK OUTで引退セレモニーを行っている。戦績は106勝(33KO)38敗11分。  1R、ケースケはサウスポーから素早く動いて左ロー、左ストレート。スアレックも強いm着いフックを返す。ケースケはジャブから左ボディストレートと攻め込むが、スアレックの右フックをカウンターでもらいダウン。  ケースケはローを蹴りながら右フックを狙うが、スアレックが右ミドルを強打。ケースケの左フックには左フックを合わせる。ケースケの右ローがローブローになり中断。スアレックが前に出ての右フック2連発でケースケを追いまわす。  2R、スアレックの右ローにケースケが右フック。前に出るスアレックがワンツーから右ハイ、右ストレート、左右ボディから右フック。右ストレートで前に出るスアレックにケースケが左ストレートのカウンター。  右ミドルを蹴るスアレックが右ボディから右フック、さらに右の強打。ケースケは前へ出るがスアレックが思い切り右フックを叩きつける。さらに右ミドル。  3R、ケースケが前へ出てスアレックの右ミドルに左ストレートを伸ばし、左フックも打つ。右ミドルを蹴るスアレックは、ケースケが前へ出てくると左右ボディからの右フック。打ち合いになると右アッパーからヒザを突き刺す。  ケースケも負けじと左右ボディ。手数は減ったスアレックだが右ミドルと右フックは強い。前へ出るケースケは細かくパンチをまとめスアレックをロープに詰めるが、ここでスアレックは組んでのヒザに。  判定3-0でスアレックが決勝戦へ進出。「久しぶりの試合どうですか? もう1回勝ちます」と流ちょうな日本語でアピールした。 [nextpage] ▼第3試合 RUF presents 200万総取りトーナメント GACHI!! スーパーライト級(-65kg)一回戦第1試合 3分3R延長1R×山口裕人(道化倶楽部/WPMF世界スーパーライト級暫定王者)判定0-3 ※27-30×2、26-30〇木村“ケルベロス”颯太(心将塾/スーパーライト級7位)※木村が決勝戦へ進出。  山口は関西キックボクシング界を代表する激闘派ハードパンチャーで、大阪でプロデビューから8連勝。中央進出後は木村ミノル、東本央貴などに勝利。WPMF世界スーパーライト級暫定王座、WBCムエタイ日本同級王座、INNOVATION同級王座、DEEP☆KICK 63kg級&65kg級王座、WPMF世界スーパーライト級暫定王座など数々のタイトルを獲得している。  2021年5月にRISE初のOFG戦に志願し、これまで4勝3敗1分。2023年8月、YA-MANと初代RISEOFG -65kg級王座決定戦を争うもKO負け。西谷大成、伊藤澄哉と3連敗を喫したが2024年10月に安彦考真に判定勝ちで連敗脱出したのも束の間、2025年3月にYURAに初回KO負け。戦績は29勝(18KO)23敗1分。   木村は「ウルトラマンに憧れ、戦いごっこの延長でキックを始めた」という個性派。2021年11月のDEEP☆KICKでトーナメントを制してDEEP☆KICK-65kg王座に就くと、2022年2月の『RISE FIGHT CLUB』に参戦。山口侑馬にオープンフィンガーグローブマッチで判定勝ちして名を上げた。2023年5月のRIZINでは城戸康裕からダウンを奪って勝利する大金星。 2023年11月の『FIGHT CLUB』にはYA-MAN軍団の一員として参戦し、記者会見で朝倉未来に詰め寄られたことが大きな話題に。試合では白川陸斗と時間切れ引き分けとなった。2024年1月にチャッピー吉沼に判定勝ちするも、2024年10月にYURAにKO負け。2025年5月に将太に判定勝ちして再起した。戦績は18勝(4KO)5敗2分。  1R、木村は右カーフからジャブ、山口はガードを固めて踏み込むがそこへ木村はテンカオを突き上げる。山口も右カーフ。山口が踏み込んで低い体勢になるとテンカオを突き上げる木村。山口は左右フックを打つが木村もガードが高く慎重。カーフの蹴り合いからジャブ、そして右ストレートを伸ばす木村。すかさず山口が左右フックを連打。  2R、木村が予告していた飛びヒザ蹴りで山口をグラつかせるが、山口は踏みとどまって左右フックの連打。木村も打ち合いに応じて打ち合うとなる。山口のバックハンドブローは空振り。木村は右カーフ。山口の入り際をジャブ、ヒザで狙う木村。山口はアッパーから入り込んで左右フックの連打。  3R、右カーフを蹴っていく山口は右フック、そこから攻め込もうとして身体を沈めたところに木村が右フックを打ち込んでダウンを奪う。木村は山口が身体を沈めてパンチを打つ間際を狙ってアッパー。しかし山口は左右フックを連打して前へ出る。  奇声をあげて楽しそうに左右フックを連打する山口に、木村は右ストレートを合わせてふらつかせるも無理はせずジャブ。山口は左フックをヒットさせて左右フックの連打に持ち込む。木村も最後は打ち合って山口のフックにふらつくが、最後に右ストレートを当てた。  判定3-0で勝利した木村は「楽しかったです。中途半端な打ち合いでごめんなさい。次はちゃんと打ち合って勝ちます」と、決勝戦の激闘を約束した。 [nextpage] ▼第2試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R×寺山遼冴(ARK FIGHT GYM/同級15位、第3代DEEP☆KICK-53kg王者)判定1-2 ※29-30、30-28、28-29〇吉田晄成(TEAM TEPPEN/スーパーフェザー級15位)  寺山はRISE QUEENとして活躍した寺山日葵の弟で、第3代王者DEEP☆KICK -53kg王者、CKC2021 -54kgトーナメント優勝。前戦は礼司にまさかの判定負けを喫し、今回が再起戦となる。戦績は11勝(2KO)3敗4分。  吉田はTEPPENの新鋭で、2022年4月にプロデビューして以来4戦全勝(1KO)無敗。  寺山は元々TEPPENに所属しており、古巣からのさらに若い選手の挑戦を受ける形となる。  1R、寺山はサウスポーから左インローで先制、右へ動きながら右ロー、左ミドル。吉田も前へ出ての右ミドルを入れる。前へ出てくる寺山を左フック、右ストレートで迎え撃つ吉田。飛び込んでの右をヒットさせる吉田に寺山は左ボディストレートを返す。吉田は頭を振って寺山の空振りを誘う。  2R、前に出てくる寺山に右を連打する吉田。右ミドルがよくヒットする。寺山は左右フックを連打して前へ出るが吉田の右のガードは堅い。吉田の右ハイに寺山が連打で前へ出るも、吉田は頭を振って下がりヒットを許さない。  3R、吉田は左フックを打っておいての右ボディ。寺山は圧をかけてパンチはかわされるが左ミドルを当てる。寺山は左ミドルを連打すると左ヒザを突き刺す。このヒザが突破口となり、テンカオ、ワンキャッチでのヒザが決まる。右フックを打つ吉田に左ミドルを蹴る寺山、最後にテンカオを突き刺した。  判定は2-1と割れ、吉田が寺山を破ってみせた。 [nextpage] ▼第1試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R×藤井海人(EX ARES)不戦勝〇羅粋(TARGET)※藤井が減量中の体調不良により緊急搬送、計量に出席できなかったため計量をパスした羅粋の不戦勝に。
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