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【PFL】元同門対決ペティスがストッツに打ち勝つ。ミドル級はデイビスvs.ロスタ、ライトヘビー級はコーリーvs.カルロスJr、ヘビー級はロマノフvs.ポポフの決勝に。アリ孫が初一本負け! アルブレックソンは3連続TKO負け

2025/06/28 09:06
 2025年6月27日(日本時間28日)、米国イリノイ州シカゴ・ウィントラストアリーナにて『PFL World Tournament 7: 2025 Semifinals』(U-NEXT配信)が開催された。  ミドル級、ライトヘビー級、ヘビー級の重量級3階級のトーナメント準決勝が行われた同大会では、メインカードのワンマッチで、元Bellatorバンタム級王者セルジオ・ペティス(米国)と元同級暫定王者ラウフェオン・ストッツ(米国)も対戦。 2025 PFL World Tournament Chicago: Semifinals ▼ミドル級準決勝 5分3R〇ファビアン・エドワーズ(英国)186 lbs[判定3-0] ※29-28×3×ジョシュ・シルヴェイラ(米国)186 lbs※エドワーズが決勝進出。ダルトン・ロスタと対戦へ  ミドル級トーナメント準決勝。エドワーズは、元UFCウェルター級王者レオン・エドワーズの実弟。24年10月にジョニー・エブレンと再戦し、王座に挑戦も判定負けでリベンジならず。4月の一回戦で、2023年のPFLライトヘビー級覇者インパ・カサンガネイに2R TKO勝ち。MMA14勝4敗、32歳  桜庭和志と対戦したコナン・シルヴェイラの息子のショシュ・シルヴェイラは、2023年のPFLライトヘビー級決勝でインパ・カサンガネイに判定負けで準優勝。24年もカサンガネイにプレーオフで判定負け。本来のミドル級で参戦の今回の一回戦は元Bellatorのマイク・シップマンに判定勝ち。14勝4敗、32歳。ATT所属。  1R、ともにサウスポー構え。シルヴェイラは左ローでエドワーズを崩す。エドワーズは右から左。シルヴェイラは左カーフを当てる。さらにワンツーを突いてからダブルレッグ。差し上げるエドワーズに左で差して押し込むシルヴェイラ。  突き放すエドワーズは左ロー。さらに左フックもかわしたシルヴェイラがシングルレッグ。バックにつこうとするエドワーズの足を持ち上げトップに。エドワーズの立ち際に背中に乗ると、中腰で前に落とそうとするエドワーズにダブルアンダーで乗るシルヴェイラ。ゴング。  2R、右ミドルを蹴るシルヴェイラ。エドワーズはワンツーの左。さらに左をボデイ打ちも、正面に立つエドワーズ。シルヴェイラはそこにシングルレッグでテイクダウン。両足で挟んでからバッククリンチ狙いのシルヴェイラに、正対してヒジを突くエドワーズ。  右フックを当てたエドワーズ。シルヴェイラのシングルレッグをるも、なおもシルヴェイラはシングルレッグで押し込み。体を入れ替えたエドワーズは、片ヒザ立ちのシルヴェイラに左足をかけてバックからリアネイキドチョーク狙い。  正対してハーフになるシルヴェイラ。トップから削るエドワーズ。シルヴェイラは被弾しながら立ち上がり、そこに近距離から左ハイはエドワーズ。エドワーズが取り返したラウンド。  3R、右ジャブ、左フックのエドワーズ。ともにカーフキックも威力はエドワーズに。右ジャブの刺し合い。エドワーズの打ち終わりに組んだのはシルヴェイラだが、スタミナ切れか。  バッククリンチに持ち込むのはエドワーズ。シルヴェイラは前転狙いもさせないエドワーズはバック引き込み。トップを奪い返すも、スクランブルするエドワーズ。  シングルレッグのエドワーズが上に。マットに背中を着いたシルヴェイラに、エドワーズがハーフからマウントを奪い判定に。  判定は29-28×3でエドワーズが勝利。決勝でダルトン・ロスタと対戦へ。 [nextpage] ▼ライトヘビー級準決勝 5分3R〇サリバン・コーリー(米国)205.6 lbs[判定3-0] ※30-27×2、29-28×フィル・デイビス(米国)206 lbs※コーリーが決勝でアントニオ・カルロス・ジュニオールと対戦へ  ライトヘビー級トーナメント準決勝。デイビスは元Bellator王者。25年4月の一回戦で約2年ぶりに復帰し、ロブ・ウィルキンソンに2R TKO勝ち。MMA25勝7敗1NC、40歳。  コーリーは、Bellator5連勝から、23年3月のBellatorでルーク・トレイナーにリアネイキドチョークで一本負けが初黒星。その後ハムザ・サリムに肩固めで一本勝ちすると、25年5月の一回戦で欠場したマルセロ・ヌネスの代役のアレックス・ポリッツィにヒジを効かせて1R TKO勝ち。MMA7勝1敗、28歳。  1R、ステップを踏むコーリーのワンツーをかわしたデイビスはじっくり構えて圧力。互いに右はまだ遠い。圧力を強めたデイビス。コーリーのワンツー、左ボディに、デイビスは左から右アッパーを見せる。  組んだデイビスは四つから左差しで崩してボディロックテイクダウン。すぐに立つコーリーに離れ際に右ハイを見せる。しかしコーリーは右ストレートをヒット。デイビスが後退も立て直しゴング。  2R、コーリーの入りに左ミドルハイを突くデイビス。さらに左ミドル。蹴り足をつかもうとしたコーリー。互いに清朝ななか、オーソから左ミドル。コーリーの左フックをかわしてダブルレッグテイクダウン! コーリーの立ちにバッククリンチ。背後から右ヒザを突き、コーリーの右目尻から出血させる。  離れたコーリーはワンツーから右ハイをヒットもスリップ。立ち上がってすぐに前に出て右! ダウンしたデイビスだが、足を手繰りダブルレッグテイクダウン。リアネイキドチョークで絞めつつ、右のパウンド。  開始前に右目下のカットをチェックされるコーリー。3R、詰めるコーリーにサークリングのデイビス。右を突いて詰めると、デイビスのシングルレッグを切る。  ワンツーで前に出るコーリー。デイビスの右ミドルを掴んでテイクダウン狙いも足を抜くデイビス。その差しはコーリーが突き放す。ワンツーの右は潜ったデイビスが組み。ケージ際でテイクダウンも、すぐに立って離れたコーリーが前に。  左から右オーバーハンドのコーリー。デイビスは左ジャブ。コーリーは左をガード上に突いて右も、距離が近くなるとデイビスは組んでシングルレッグへ。突き放したコーリー。なおもデイビスはダブルレッグもスプロールするコーリー。しかしデイビスはそのまま押し込み左で差してケージに押し込み。ここを差し上げて突き放したコーリーが跳びヒザ、左右で前に。  熱戦の判定は3-0(30-27×2、29-28)で、2Rにダウンを奪ったコーリーが勝利。 [nextpage] ▼バンタム級 5分3R ※選手名からインタビュー〇セルジオ・ペティス(米国)24勝7敗 134.2lbs(60.87kg)[判定3-0] ※29-28×3×ラウフェオン・ストッツ(米国)21勝3敗 135.8lbs(61.59kg)  当初、2022年4月にBellatorバンタム級ワールドグランプリ1回戦で、ルーファスポーツの「同門対決」として組まれていた両者の対戦だが、ペティスが負傷欠場。その後、ペティスはタイトルマッチでパトリシオ・ピットブルを下し、王座統一戦でパッチー・ミックスに一本負け。2024年6月の前戦『RIZIN.47』では堀口恭司に判定負けでMMAでは2連敗となっている。その後、ボクシングマッチをこなし、ボクシングテクニック、テイクダウンディフェンスを磨いてきたという。  元暫定王者ストッツは、レスリングベース。ペティスが欠場した22年のBellatorバンタム級トーナメント一回戦でフアン・アーチュレッタにKO勝ちで暫定王座獲得。準決勝でダニー・サバテロに判定勝ち。決勝でパッチー・ミックスに1R KO負け。その後、サバテロとの再戦で判定勝ちし、24年10月のPFLで3Rリアネイキドチョークで一本勝ち。強いレスリングと柔術の融合が武器。  1R、ともにサウスポー構え。ペティスはオーソにスイッチ。右ロー、ワンツー。ラボーナも見せる。ストッツは右ジャブで詰めて左ミドルハイをガード上に。サウスポー構えになるペティスは右ジャブ。ストッツのワンツーをさばく。  ペティスは左の後ろ蹴りを腹に突き、二段蹴りを見せる。さらにペティスはシングルレッグの動きも。ここは反応するストッツ。ペティスは右ジャブをヒット。  ストッツの入りの打ち終わりに右ジャブ。さらにオーソにスイッチ。ストッツはダブルレッグテイクダウン! ハーフからフルガードにするペティス。三角絞めを狙いゴング。打撃でペティスのラウンドか。  2R、バックフィストを突くペティスに詰めたストッツが右でバランスを崩したか、ペティスが下に。残り4分。ハーフから右で脇差すストッツは左で細かいパンチ。左で枕。押さえ込まれたペティスは下から足を戻してフルガードに。ストッツが右を落としてゴング。  3R、中央を取るストッツ。右ジャブ。オーソに構えるペティスは右ストレートもストッツはステップバック。ストッツの前手がアイポークに。すぐに再開。  サウスポー構えでワンツーの刺し合いはペティス。オーソにスイッチして右前蹴り。ストッツは左ストレートもガード上。右ジャブでアゴを上げさせる。  オーソのペティスはストッツの左の打ち終わりに右ストレート、右ハイ。ガード上ながらストッツも展開が欲しい。左ミドルをかわしたペティス。ストッツの遠間からのシングルレッグを切ったペティスは右、スイッチしての右後ろ廻し蹴りをガード上に突く。  ワンツーからダブルレッグテイクダウンはストッツ。しかし残り時間が少ない。ペティスは金網背にするとストッツが引き出して背中を着かせるもゴング。  判定は3者29-28で、打撃で上回ったペティスが勝利。2連敗から脱出した。 [nextpage] ▼ミドル級準決勝 5分3R〇ダルトン・ロスタ(米国)185.4 lbs[判定2-1] ※29-28×2, 27-30×アーロン・ジェフリー(カナダ)186 lbs※ロスタがリベンジ、決勝進出  ミドル級トーナメント準決勝は23年8月以来の再戦に。  ロスタは、少年時代からレスリングとボクシングを習い、アメフトでも活躍。アマチュアMMAで7勝0敗、アマチュアボクシングで6勝0敗の戦績後、プロMMAで10勝1敗。23年8月にアーロン・ジェフリーに判定負け後、ノルベルト・ノベニ・ジュニアにマジョリティ判定で勝利。25年4月の一回戦はサディブ・シーに2R ダースチョークで一本勝。29歳。  ジェフリーは、Cage Furyでミドル級王座を獲得後、21年にコンテンダーシリーズに出場したが、カイオ・ボハーリョに判定負け。その後Bellatorに参戦し4勝2敗。ジョン・ソルターとファビアン・エドワーズに敗れている。一回戦はムラド・ラマザノフにスプリット判定勝ち。テイクダウンの際でのダーティボクシングを得意とする。MMA16勝5敗、32歳。  1R、先に中央を取るジェフリー。左回りのロスタは右カーフ。ジェフリーは右前蹴り。右オーバーハンドから組むも、すぐに切るロスタは左ジャブ。右から組むジェフリーに差させず離れるロスタ。  ジェフリーは右カーフ、前蹴りから組み。左で差し上げるロスタはヒザ。首相撲で体を入れ替えたロスタは左右。ジェフリーはケージまで押し込むが腕を差せない。  突き放したロスタは右ボディ。しかしジェフリーは右ストレートから左! ケージ背にすると、ジェフリーは右ヒジを突いて右で差し。シングルレッグに移行も、足を抜き、突き放すロスタ。組むジェフリーを入れ替えて押し込みゴング。  2R、ジェフリーは詰めて早々にダブルレッグからシングルレッグで持ち上げるも左足を抜くロスタ。すぐに右を振って組むジェフリーは首相撲ヒザも突き放すロスタ。左右を振って詰めるジェフリーに、その場跳びヒザのロスタ。  しかし、ジェフリーの圧力を受ける。右で差してヒジ、左で太腿に鉄槌。さらに崩しに行くジェフリー。離れるロスタに右カーフ。  ジェフリーの右をかわして体を入れ替えダブルレッグのロスタに、首をギロチンで狙うジェフリー。嫌ったロスタが体を上げる。左で差して押し込むロスタ。ジェフリーは右小手、左でフレームを作ると、ロスタは両差し。そこに鉄槌を突くジェフリー。  3R、ジャブのロスタを詰めて圧力をかけて組んだジェフリー。左で差してボデイ打ち、ヒザも。ケージ背にするロスタは右に離れるもすぐに詰めるジェフリー。  突き放したロスタの右前蹴りで詰めるジェフリー。首相撲ヒザのロスタに、ジェフリーは左右ボデイ打ち。煽ってバッククリンチから崩しも、ロスタはここで突き放す。  右を当て、左ミドルのロスタも、構わず詰めるジェフリー。体を入れ替えたロスタは左ボディから右フックでケージに詰めるが、ジェフリーも肩を前に出して上体を左右に振ってディフェンス。ゴングに笑顔を見せた。  判定2-1(29-28×2, 27-30)のスプリットに割れ、ロスタが勝利。ジェフリーにリベンジし、決勝進出をきめた。 [nextpage] ▼ライトヘビー級準決勝 5分3R〇アントニオ・カルロス・ジュニオール(ブラジル)205.6 lbs[判定3-0] ※29-28×3×サイモン・パウエル(英国)205.8 lbs  ライトヘビー級トーナメント準決勝。柔術ベースのカルロス・ジュニオールは、21年1月のUFCブラッド・タバレス戦の判定負け後、同年4月からPFL参戦で、初参戦優勝。25年の一回戦はカール・ムーアに判定勝ち。18勝6敗。35歳。  対するパウエルは、一回戦で元RIZIN&Bellatorのカール・アルベクツソンと対戦。2RにケKO勝ちしている。11勝2敗。26歳。  1R、右ロー左ジャブのパウエルにワンツーで詰めたカルロス・ジュニオールが右で差して組み。右ヒザ。突き放したパウエル。すぐに詰めるカルロス・ジュニオールは右を突く。パウエルの右カーフをかわしたカルロス・ジュニオール。  詰めて右突きダブルレッグも回るパウエル。右ストレートのダブルを突くカルロス・ジュニオール。ガードで受けるパウエルは左回りから跳びヒザを見せる。  2R、ローキックからシングルレッグテイクダウンのカルロス・ジュニオール。ギブスの立ち上がりにバッククリンチから崩し。立つパウエルになおもバッククリンチから足首に背後から蹴り。パウエルは正対して離れる。  左ジャブのパウエル。互いの右が交錯。ジャブを突くパウエル、右ボディストレート。しかし、カルロス・ジュニオールがダブルレッグでケージまでドライブ。ボディヒザも突き放したパウエルが右から左の蹴り。回ってかわしたパウエルがタックルも切ったパウエル。右前蹴りをアゴもとに突く。  3R、先に中央に詰めるカルロス・ジュニオール。パウエルはワンツーを返すが、カルロス・ジュニオールの圧力に後退。シングルレッグのカルロス・ジュニオールをケージ背に差し上げるパウエル。そこに右ヒジを突いて離れたカルロス・ジュニオール。  スタンド。右ストレートを突くカルロス・ジュニオール。潜って左に回るパウエルだが手数は少ない。追うカルロス・ジュニオールは右のダブルで詰めてシングルレッグ。片足立ちで切ったパウエルはジャブ。カルロス・ジュニオールのシングルレッグを切ると、引き込みガードに。そこに入って行きパウンドを届かせるパウエル。トップで攻めたままゴング。  判定3-0(29-28×3)でカルロス・ジュニオールが序盤のリードで勝利。 [nextpage] 2025 PFL World Tournament Chicago: Semifinals Early Card ▼ヘビー級準決勝 5分3R─ヴァレンティン・モルダフスキー(ロシア)237.8 lbs[1R 4分26秒 ノーコンテスト] ※偶発的なローブローでロマノフが続行不可能─アレクサンドル・ロマノフ(モルドヴァ)264.4 lbs※ロマノフが決勝でポポフと対戦へ  ヒョードルチームのモルドフスキーは元Bellator暫定王者。トーナメント一回戦はセルゲイ・ビロステニーに判定勝ち。14勝4敗1NC、33歳。  ロマノフは、24年11月のUFCホドリゴ・ナシメント戦で判定勝ちもリリース。トーナメント一回戦はティム・ジョンソンにスタンディングでネックロックを極めて1R一本勝ち。19勝3敗、34歳。  1R、サウスポー構えのロマノフ。オーソのモルドフスキーはワンツーの右。さばくロマノフもワンツーの左を突く。モルドフスキーの打撃に組んだロマノフは四つから崩して、残したモルドフスキーを持ち上げ反り投げでテイクダウン!  ハーフのモルドフスキーはケージまで這って背中を見せながら立ち上がり。そのバックにつくロマノフはまたも持ち上げて小外がけで投げ。すぐに立つモルドフスキーは離れて前に詰める。  モルドフスキーの右に一瞬怯んだロマノフだが、打ち返しに。ケージに押し込むが、右ヒザが金的に。中断。1R、残り34秒。試合続行は不可能に。  モルドフスキーの謝罪を受けたロマノフ。相手のモルドフスキーは担架を要請する。小さな担架にロマノフは横向きになって運ばれた。  結果は偶発的なローブローによりノーコンテストも、決勝にはそこまでの判定でローブローを受けたロマノフが進出することがアナウンスされた。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ロニー・ギブス(米国)154.4 lbs[2R 2分45秒 肩固め]×ビアッジオ・アリ・ウォルシュ(米国)155.8 lbs  ライト級。モハメド・アリの孫ウォルシュは26歳でプロMMA2勝0敗。アマチュアMMAから24年2月にプロデビュー戦を判定勝ち。2戦目は右オーバーハンドで1R KO勝ち。対戦相手はいずれも黒星先行選手だった。  対するギブスは31歳でプロMMA1勝0敗。25年3月のデビュー戦で2R TKO勝ちもフェザー級で体重超過。今回はライト級に上げて臨む。  1R、ともにオーソドックス構え。サイドキックのギブスの組みを切るウォルシュ。右カーフの打ち合いから詰めるウォルシュは左でダウンを奪うと、慌てずじりじり詰めて左ボディストレート、さらに右ストレートで崩して組みに来たギブスをがぶりからバックに。  立ち上がるギブスにヒザもローブローで中断、再開。左の前蹴りのギブスをかわして右ストレートを突くウォルシュ。そこにダブルレッグテイクダウンのギブスだが、ケージ背に立つウォルシュは、ギブスの右をかわして右。ギブスの組みを切る。ギブスの左オーバーハンドをかすめたウォルシュだが、左を返してテイクダウン。ゴング。  2R、右ロー、右後ろ廻し蹴りのギブスをかわしたウォルシュは左から右をヒット。ギブスは左ミドルを当てるも、右ストレートを当てて前に出るウォルシュ。そこにギブスがシングルレッグテイクダウン!  ハーフガードからヒジ、パウンド。動けないウォルシュ。止められそうになるが、背中を向けたところで脇に頭を入れたギブスが、肩固め! いったんは両手をクラッチして凌ごうとしたウォルシュだが固められ、レフェリーが間に入った。ギブスが一本勝ち。  試合後、ギブスは「俺がアンダードッグだったけど、牙のあるアンダードッグさ。彼は本当に手強い男で、また頭から突っ込むしかなかった。打撃を受けることは分かっていたが、勝つことができると信じていた。どんな状況でも勝つ方法を見つけることができると知っていた。テイクダウンできると思っていた。次は準備はできてるけど、絶対に145ポンドに戻す」とフェザー級に戻すと語った。 [nextpage] ▼ヘビー級準決勝 5分3R〇オレッグ・ポポフ(ロシア)249.2 lbs[判定3-0] ※30-27×3×ホドリゴ・ナシメント(ブラジル)257 lbs※ポポフが決勝進出  ヘビー級トーナメント準決勝。ナシメントは、24年11月のUFCロマノフ戦の判定負けの2連敗でリリース。PFLトーナメント一回戦ではエイブハム・バブリーにスプリット判定勝ち。12勝3敗。  ヒョードルチームのポポフは昨年準優勝者。決勝でデニス・ゴルソフの三角絞めに一本負け。25年5月の1回戦では欠場したリントン・ヴァッセルの代役のカール・ウィリアムズにスプリット判定勝ち。20勝2敗。  1R、ポポフは右カーフ、打ち合いに応じるナシメントにシングルレッグテイクダウン。片ヒザ立ちで左小手のナシメントに右で差して、ナシメントの左足を右ヒザ裏で挟む。左でこつこつ叩くポポフ。左足を抜いて立ち上がったナシメントに左ヒザを突くポポフ。  正対したナシメントを煽って脇を潜ったポポフは再びバッククリンチから崩し。左足を挟み、片ヒザ立ちのナシメントに背後から細かいパンチ、ヒザ。  2R、ワンツーから右で前に出るナシメントにシングルレッグテイクダウンのポポフ。ナシメントは金網まで這って背中を立てる。右足を両足で挟むポポフに、フルガードに入れるナシメントは、腰を切って背中を譲って立ち上がり。押し込むポポフだがブレーク。  スタンド再開も迷わずすぐに組むポポフは右を差して押し込み。離れてもすぐに右を突き押し込み。頭を押して崩したナシメントだが、ポポフがすぐに立ち上がりゴング。  3R、右アッパーを突くナシメントに、ポポフは距離を詰めて左右を連打、ケージまで詰めて右ストレートを当てて右差しで押し込み。いったんは突き放したナシメントだが、ポポフの右からの押し込みに再びケージを背に。離れたナシメントだが、ポポフの圧力に後退。ポポフのシングルレッグを一度は切るが、2度目で金網まで押し込まれる。  突き放したナシメント。右から左もポポフが動きを止めて見るところに攻めていけない。ポポフの前進にヒザを狙うナシメントだがヒットせず。ナシメントが詰め返してゴング。  判定3-0(30-27×3)のフルマークでポポフが勝利。決勝進出をきめた。 [nextpage] ▼ライトヘビー級補欠戦 5分3R〇ラファエル・ザビエル(ドイツ)205.5 lbs[1R 0分27秒 TKO]×カール・アルブレックソン(スウェーデン)204.6 lbs  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るザビエルに、アルブレックソンは左ジャブ。しかしザビエルが左ジャブを当てるとアルブレックソンは前に崩れながらシングルレッグへ。  しかし、効かされて足がついていかないアルブレックソン。しがみつくアルブレックソンにザビエルは組みを切りながら右の鉄槌を連打。アルブレックソンが崩れてTKO。元RIZINアルブレックソンは3連続TKO負け。
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