ムエタイ
レポート

【ONE】ジャオスアヤイがナックロップを52秒でKO、本戦契約&5万ドルボーナス獲得!内藤大樹が強敵エストゥピニャンからダウンを奪う勝利、リカルド・ブラボが復帰戦でダウン奪われ判定負け、3試合連続秒殺フィニッシュのジャブライロフが手塚裕之を対戦相手に指名

2025/06/07 09:06
ONE Fight Night 32: Nakrob vs. Jaosuayai2025年6月7日(土)タイ・ルンピニー・スタジアム※U-NEXTにてLIVE配信 ▼メインイベント(第8試合)フライ級 ムエタイ 3分3R×ナックロップ・フェアテックス(タイ/Fairtex Training Center)KO 1R 0分52秒 ※左ハイキック〇ジャオスアヤイ・モー・クルンテープトンブリー(タイ/Sor Dechapan)  ナックロップはK-1に来日経験があり、2022年9月に朝久裕貴と対戦してKO負け。タイのテレビマッチで活躍し、激しい試合をするムエタイ選手として知られている。2023年1月にONE初参戦、3連勝をナビル・アナンにストップされたが、その後は11月にデッドゥアンレックにTKO勝ち、12月にペットンローに判定勝ち、2024年4月にムアンタイと大接戦の末に判定2-1で勝利した試合は両者にボーナスが贈られる大激闘だった。  6月にタギール・カリロフにヒジで初回KO勝ちし、本戦契約を獲得すると8月にはデッドゥアンレックを返り討ちに。12月にゴントーラニーに敗れて連勝をストップされるも、2025年3月はプンルアンをKOしている。ONE戦績10勝(5KO)2敗。  ジャオスアヤイはタイ国BBTVスタジアム・フェザー級8位として、2019年11月の「第3代K-1フェザー級王座決定トーナメント」に初来日。1回戦で安保璃紅を必殺の飛びヒザ蹴りでKO、準決勝でも卜部弘嵩との延長戦に及ぶ激闘の末に勝利。決勝こそ江川優生の左ボディに沈んだものの、鮮烈なインパクトを残した。2020年3月『K'FESTA.3』で小澤海斗からも勝利を収めている。2022年8月の「K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント」では1回戦で玖村修平にKO負けを喫した。『ONE Friday Fights』には2023年6月から参戦し、初戦のペットスクンビットには初回KO勝ちも、8月の2戦目ではコンスック・フェアテックスに判定負けを喫している。11月にはパイダンをKO、12月はラジャのスーパーフェザー級王者ペットスクンビットから判定勝利を収めた。2024年4月はゴントーラニーに判定負けしたが、5月にプンルアンを左フックで初回KOに仕留めた。9月にはスリヤンレックと大激闘の末に判定勝ち。2025年1月にヨードレックペットを2RでKOしてみせると、3月にはデニス・ピューリックもKO。ONE戦績は7勝(5KO)2敗。  1R、じりじりと前に詰めていくナックロップが右ミドルハイを蹴った直後に、ジャオスアヤイが軌道を途中で変えるような右ハイキック。グラついたナックロップに左フックからの右アッパー、左フック、右ストレートを叩き込み、ジャオスアヤイがダウンを奪う。  フラつきながらも立ち上がったナックロップにジャオスアヤイが飛び前蹴り。右ヒジを振り下ろすナックロップにジャオスアヤイが右フックのダブル、これに頭を下げてフラついてしまったナックロップにジャオスアヤイが左ハイキック。  ナックロップがばったりと倒れ、レフェリーが即座にストップ。事前に予告していた通り、ハイキックでジャオスアヤイの秒殺KO勝ちとなった。  リング上には父と弟も上がる中、ジャオスアヤイには5万ドルのパフォーマンスボーナス、そして本戦契約が告げられ「これは本戦契約のスタートにすぎないです」と決意を新たにしていた。 [nextpage] ▼セミファイナル(第7試合)ストロー級 ムエタイ 3分3R〇アリーフ・ソー・デチャパン(タイ/マレーシア/Sor Dechapan)判定3-0×マフディー“The Sniper”ジャマリ(モロッコ/Ostora Fighters World)  アリーフは2023年4月のONE Friday Fightsから参戦し、4連勝(2KO)を飾ったが2024年4月にジャン・ペイメンに判定負け。続く7月のエリス・バルボーサ戦も判定2-1で敗れたが、8月にマフディーの兄ザカリア・ジャマリをKOして再起した。11月にはボルター・ゴンサルベスに判定勝ち、2025年2月にシャミル・アドコフを初回TKOして3連勝中。177cmの長身でまだ21歳。ONE戦績は7勝(5KO)2敗。  ジャマリは2025年4月からONEに参戦、“タイのサイタマ”ことトンプーンを左フックで初回KOに沈めた。今回が2戦目でアリーフを喰いに行く。  1R、アリーフは右ロー、ジャマリも右ローをそれぞれ蹴っていく立ち上がり。左ミドルを蹴ったアリーフにジャマリが右ローを返すが、そこにアリーフはワンツーを合わせる。ジャブでしっかり距離をとってワンツーと右ミドルを当てていくアリーフ。小柄なジャマリは入り込む機会を与えてもらえない。左ミドル、右ローのアリーフは飛び後ろ蹴りも繰り出す。  2R、ジャマリの右カーフに右ミドルを返すアリーフは、長い距離でワンツーを繰り出す。ジャマリの左フックには首相撲に持ち込んでのヒザ。前に出るジャマリだがアリーフは左右ミドルとローでそれ以上は近づけさせず、ジャマリが強引に入ってくると首相撲に持ち込んでしまう。  3R、アリーフはジャマリの左足を指差してからワンツーの連打、しかしジャマリの左フックをもらって大きくグラつく。右カーフ、左インローを蹴るジャマリ。逃げ切り体勢に入ったアリーフに、ジャマリは両手を広げて“来いよ”とアピールするが、そこで前蹴りをもらって大きく後退。アリーフはジャブ、右ミドル、右ハイ。ロープ伝いに回り込んでジャマリのパンチをかわしていく。ジャマリが再び手を広げてアピールすると、アリーフはすかさず右ミドルを蹴った。  判定は3-0で試合巧者アリーフの勝利となった。  するとONEストロー級ムエタイ世界王者プラジャンチャイがベルトを持ってリングイン。アリーフは「プラジャンチャイが強いのは分かっているが早く対戦したい。チャンスをつかむためによりハードにトレーニングしたい」と対戦をアピールすると、プラジャンチャイは「今日はおめでとう。いつか戦いましょう」と答えた。リング上ではフェイスオフも行われ、この2人のタイトルマッチになることは間違いなさそうだ。 [nextpage] ▼第6試合 キャッチウェイト(-63.5kg)ムエタイ 3分3R×ジョハン・ガザリ(マレーシア/米国/Rentap Muaythai Gym)判定1-2〇ディエゴ・パエス(コロンビア/米国/Classic Fight Team)※ガザリが計量失敗でフライ級から変更。  18歳のガザリは家族全員がムエタイ選手。ONEには2023年2月の『ONE Friday Fights 6』から参戦すると、タイ、ロシア、メキシコのファイターに5連勝。2024年6月の『ONE 167』で本戦初出場を果たしたが、ニューイェン・トラン・デュイ・ニャットに判定負け。9月の『ONE 168』ではホスエ・クルスを初回KO。2025年1月にはジョハン・エストゥピニャンに判定で敗れ、ONEでの戦績を6勝(5KO)2敗とした。  パエスは2025年2月にONE初参戦でショーン・クリマコに判定2-1で勝利。その試合ではバックスピンエルボーを多用し、首相撲からのヒジも繰り出していた。  1R、前に出るガザリが左インロー、右ロー、左ミドル。パエスは右カーフを蹴ってローの蹴り合いに。ガザリは左フックから入ってヒジを振るが、パエスは首相撲に持ち込み顔を押してのヒザを突き刺す。ジャブを突くガザリが左ミドル、左ボディ。パエスは押しての左ローから組み付いてヒジ。  2Rも前に出るのはガザリで左ミドルと右ローを蹴っていく。ジャブからの左縦ヒジを繰り出す。自分の距離を保ってパンチ、蹴りを打って行くガザリにパエスは組み付こうとするがガザリはバックステップでかわす。ガザリの連打にパエスもすぐに返した。  3R、前蹴りと左右ローのパエスにガザリはワンツーで勝負。前に出てくるガザリを迎え撃つ形のパエス。ガザリは前に出て攻撃を繰り出すがなかなかパエスを捉えることが出来ず空振りが続く。ガザリの左フックがヒットしたところでパエスの伸ばした手の指が目に入り、試合中断。再開後、押しながら前に出るガザリが右ロー、右オーバーハンド。ガザリの右ストレートにはパエスがヒザを返す。  判定は2-1と割れ、パエスが勝利を手にした。 [nextpage] ▼第5試合 フライ級 ムエタイ 3分3R×ジョハン・エストゥピニャン(コロンビア/JCFernandez/Team CSK)判定2-0〇内藤大樹(Bell Wood Fight Team)  内藤は2019年からONEを主戦場にして連勝記録を更新。2020年12月にジョナサン・ハガティーに判定負けを喫したが、2021年6月のワン・ウェンフェン戦、9月のペッダム・ペッティンディーアカデミー戦でいずれも判定勝利し、2022年5月の「ONEムエタイ フライ級ワールドGP」のメンバーに抜擢されるも、初戦となった準々決勝でスーパーレック・ギャットムー9に判定負け。  2023年は7月、10月と連敗を喫し、2024年3月15日に5カ月ぶり復帰戦でシャーゾット・カブトフを判定3-0で破り再起を飾ったのも束の間、4月のデッドゥアンレックとの再戦で判定負け、8月のエリアス・マムーディ戦でKO負けして連敗した。戦績は36勝13敗。  再起戦の相手はジョハン・エストゥピニャン(コロンビア)に決定。エストゥピニャンはコロンビア初のONEファイターで、2024年5月の『ONE Friday Fights 64』で初参戦、トリッキーなファイトスタイルで大森弘太を1Rわずか27秒でKO勝ちし、6月はザファー・シャイックに判定勝ち、9月にショーン・クリマコをKO、10月の『ONE Fight Night 25』でもザカリア・ジャマリをKO、2025年1月のジョハン・ガザリ戦で判定勝ちと5戦全勝の強豪となった。  1R、いきなり飛び蹴りを仕掛けるエストゥピニャン。内藤はかわして右ローを蹴る。サウスポーのエストゥピニャンはぐいぐいと前へ出て左ストレート。ハイキック、飛び後ろ蹴りと派手な技を繰り出すエストゥピニャンに、内藤はかわしながら右ロー、左ミドルをしっかり蹴っていく。  前蹴りで入りにくくさせる内藤はパンチからローにつなぎ、インローも蹴る。エストゥピニャンの勢いが止まり、内藤の蹴りが決まっていく。エストゥピニャンも左ボディ、左フック。  2R、ジャンプしての蹴りを連発するエストゥピニャンだが内藤は入らせない。右のカウンターを狙っていく。詰めて右フックを打とうとしたエストゥピニャンに、コーナーを背負った内藤が右フックのカウンターでダウンを奪う。  立ち上がったエストゥピニャンは再び前へ出るが無理な詰め方はせずにパンチを繰り出す。内藤はしっかり見て、ジャブのカウンターでエストゥピニャンに腰を落とさせる。右ミドルと前蹴りで距離を取り、カウンターを狙う内藤。右ロー、右インローもヒットさせてエストゥピニャンを焦らせる。  3R、逆転を狙って前へ詰めてくるエストゥピニャンに内藤はサークリングでかわし、ジャブや右フックのカウンターをしっかり当てていく。エストゥピニャンの右フックをもらっても組んで連打を許さず。ジャブ、右ミドル、そしてパンチをかわして逃げ切り態勢の内藤。エストゥピニャンは空振りして転倒した。  判定は2-0でダウンを奪った内藤が勝利。勝利の雄叫びを上げた。 [nextpage] ▼第4試合 キャッチウェイト(-72.8kg)MMA 5分3R〇イブラギム・ダウエフ(ロシア/Fight Club Akhmat/One Chance)10勝1敗判定2-1×マゴメド・アカエフ(ロシア/Black Dragon)10勝1敗※ダウエフが計量失敗でフェザー級から変更。 ONEで1勝のダウエフとONE初参戦のアカエフが対戦。アカエフは散打ベース。  1R、アカエフはサークリングしながらのジャブ、ダウエフは右フックから切り込んでいくがアカエフは左フックを合わせる。アカエフのバックキックをかわして組み付いたダウエフだがアカエフにコーナーへ押し込まれる。首相撲に切り替えたアカエフは離れ際に左右フックをヒットさせる。  ダウエフが左右フックからボディロックへ。コーナーへ押し込むがアカエフが回り込むようにして離れる。アカエフがサークリングしながらの右カーフを狙い撃ち、ダウエフは右フックで切り込んでいくがかわされる。ジャブから後ろ廻し蹴りを見せるアカエフ。ダウエフが左右フックから組みに行くが、アカエフがボディロックを切ってテイクダウンさせなかった。  2R、ダウエフはボディロックからのテイクダウンを狙うもアカエフのディフェンスに阻まれる。ならばとスタンドでニンジャチョークを仕掛けるダウエフ。これを解除したアカエフがバックに回り、逆にリアネイキドチョーク。  そのままグラウンドに移行して締めあげるアカエフだが、ダウエフは解除して反転し、ボトムになることに成功。パウンドを打つ。アカエフも反転して立ち上がることに成功、そこへダウエフがヒザをボディに突き刺す。  3R、右フックのダブルを叩き込むダウエフ。アカエフの右ミドルをキャッチしたダウエフがテイクダウンし、腕十字に行くがアカエフはすぐに立つ。左右フックで前に出るダウエフにアカエフはジャブ。巻き込むようなフック連打で右フックをもらうアカエフ。ジャブを突き続けるアカエフだが序盤の勢いはない。  ダウエフがダブルレッグでテイクダウンし、すかさずバックへ。腰を上げて前へ落とそうとしたアカエフだが失敗。ダウエフが4の字ロックでチョークを狙い、最後にアカエフが反転して正対するも疲労からか何も出来ず試合終了。  判定はスプリットで、ダウエフがアカエフに初黒星を付けた。 [nextpage] ▼第3試合 フェザー級 ムエタイ 3分3R×リカルド・ブラボ(アルゼンチン/ウィラサクレックフェアテックスジム)判定0-3〇アリアン・エスパルザ(米国)  ブラボは17歳の時にアルゼンチンから来日。長いリーチから生み出される鋭いストレートを武器にKOを量産し、2018年に7戦無敗で新日本キックボクシング協会ウェルター級王座を獲得。2022年に所属していた新日本キックを離れ、新たにWSRフェアテックス所属となり12月にRISE初参戦。緑川創と延長戦まで戦って引き分け、2023年2月にはサーシャ・タダヨニをKO、7月のNO KICK NO LIFEでもKO勝ち。  8月の『ONE Friday Fights 30』でONE初参戦を果たしてルンピニースタジアム認定ミドル級王者デンパノムを2RでKOすると、11月にはオリバー・ハンセンに2度のダウンを奪われながらも残り1秒での大逆転KO劇を演じてみせた。そして2月の第3戦でもケナン・バイラモフを1Rわずか30秒、左フックでKO。3度目のボーナスを獲得すると共に10万ドルの本戦契約が結ばれることも発表された。  しかし、2024年8月にONEでは初のキックボクシングルール(過去3戦はムエタイルール)でジョージ・ジャービスに判定負けでONE初黒星を喫した。今回はそれ以来の試合となる。戦績は27勝(22KO)4敗2分。  対戦相手のエスパルザはWBCムエタイのナショナル王者。タイに移住し、ムエタイのトレーニングを積んでいる。『RWS』出場を経て、2025年3月の『ONE Fight Night 29』でONE初参戦を果たし、ショートの距離での左右フック、アッパー、左ボディとコンビネーションを回転させるボクシングテクニックでノンタチャイ・ジットムアンノンに判定勝ちした。“デストロイヤー”の異名を持つ。  1R、エスパルザはサウスポー。ブラボは右ミドル、エスパルザは左ミドルを蹴っていく。右カーフを蹴るエスパルザにブラボは左右フックを返す。ジャブを出していくブラボにエスパルザは左ストレートで前進、そこへブラボはバックスピンエルボーを放つ。  ブラボが前へ出てくるとエスパルザは左ミドル、左ストレート。左ボディからの左フックも放つ。最後は縦ヒジを両者繰り出す。初回は静かな立ち上がりとなったが、エスパルザがサウスポーからの左の攻撃を当てた印象。  2R、前へ出るブラボに外側と内側へローを蹴るエスパルザ。ブラボの前蹴りを空振りさせると右フック。空振りと左の攻撃の被弾が目立つブラボは組みも使う。  左フック、左ボディに下がるブラボは右ミドル。残り10秒でブラボが打ち合いに行くが、ここでもエスパルザの左右フックを被弾してしまった。  3R、エスパルザの右フックに下がったブラボは左フックを正面からもらい、ブラボがダウン。立ち上がったブラボはバックスピンエルボー、右ハイ、右ヒジで逆転を狙って前へ出る。  エスパルザは回り込み、ブラボの攻撃をかわして逃げ切りモード。ブラボは追いかけてヒジ、ヒザ、左右フック。エスパルザはクリンチして凌ぐ。最後まで逆転を狙って前へ出たブラボだったが試合終了。  判定3-0でエスパルザの勝利となった。 [nextpage] ▼第2試合 キャッチウェイト(-80.3kg)MMA 5分3R×ニコラス・ヴィーニャ(アルゼンチン/Aldao Team)7勝2敗TKO 1R 1分43秒 ※レフェリーストップ〇ジャービル・ジャブライロフ(トルコ/Team Amir)6勝無敗※ヴィーニャが計量失敗でライト級から変更。 初参戦でケイド・ルオトロに敗れたヴィーニャと2連勝のジャブライロフが対戦する。  1R、いきなり右カーフでヴィーニャをコカしたジャブライロフは左右フックの連打とヒザ。ヴィーニャも打ち返すが右フックでグラつく。一度テイクダウンされてバックを奪われたヴィーニャだが立ち上がり、打ち合いに行く。ジャブライロフも左右フックを回転させ左フックをヒット。続くボディロックで再びテイクダウン。  立ち上がるヴィーニャに左ボディストレート、そして左右フックの連打でヴィーニャをダウンさせ、バックから顔面へ連打したところでレフェリーがストップ。  これでジャブライロフはONEで3連勝、全て1R2分以内の決着となった。勝利者インタビューでは「減量がきつかったので、次は手塚裕之と84kgでやりたい」と、手塚を対戦相手に指名した。 [nextpage] ▼第1試合 キャッチウェイト (-63.5kg) ムエタイ 3分3R〇タギール・カリロフ(ロシア/Archangel Michel/Samingpri Muay Thai Gym)判定3-0×リャオ・シーシュウ(中国)  カリロフはタイでムエタイを学び、現在はエカテリンブルクのサミンプライ・ムエタイ・ジムで練習を積む。ONE初登場は2021年2月のロッタン戦で、対戦相手の欠場による1週間前オファーのスクランブル参戦だったが、ロッタンを相手にスプリット判定まで持ち込んでいる。その後はデニス・ピューリックに判定負け、チョーファーに初回TKO勝ち、ブラック・パンサーを初回KO。2023年7月にはスーパーレックと対戦してTKOで敗れるも、11月にはヨードレックペットにスプリット判定ながらも勝利を収めている。2024年6月のナックロップ戦では初回KO負け、11月のゴントーラニーには判定負けで連敗中。  今回はONE初参戦のシーシュウと対戦する。  1R、右ローの相打ちからスタート。シーシュウは右カーフを狙い撃ちにし、ワンツーを打つ。カリロフが前蹴りを出すとシーシュウも前蹴り。カリロフが右ローを3連打するとシーシュウは足を叩いて“効いてないよ”のポーズ。  シーシュウがワンツー、左フック、左ボディ、ヒザとスピードのあるコンビネーションを決めてカリロフを防戦一方にする。技とスピードで圧倒されるカリロフは、ならばと首相撲に持ち込んでヒジとヒザ。シーシュウもヒジを打ち返す。  2R、カリロフは左フックから入り込む。シーシュウは変わらずスピードのあるコンビネーションを回転させていくが、カリロフは首相撲に持ち込んでヒザを蹴る。  ジャブで下がらされてヒザをもらうカリロフは、左ミドルを蹴って首相撲に。カリロフは左ミドルと右カーフも蹴り、ペースをつかんできた。  3R、シーシュウのパンチをバックステップとサークリングでかわすカリロフは右カーフとヒジ、左フック。シーシュウも左の縦ヒジを繰り出す。カモンゼスチャーで挑発するカリロフにシーシュウがヒジを振り下ろす。  パンチで前へ出るシーシュウにカリロフは左ミドル、左フック。両者とも縦ヒジを繰り出す。カリロフの左フックにシーシュウもフックを振り回すが空振りが多い。  判定3-0で、首相撲でペースをつかんだカリロフの勝利となった。
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