キックボクシング
レポート

【J-NETWORK】小磯哲史が46歳で執念のプロ初戴冠、和斗とYAYAも新王座に就く

2019/10/14 22:10
J-NETWORK「Join Forces -REIWA-」2019年10月14日(月・祝)東京・後楽園ホール ▼第11試合 J-NETWORKライト級(61.23kg)タイトルマッチ 3分5R×MasakIラジャサクレック(ラジャサクレックムエタイジム/J-NETWORKライト級王者)判定0-3 ※47-48×3〇小磯哲史(テッサイジム/J-NETWORKライト級1位、蹴拳ムエタイスーパーフェザー級王者/挑戦者)※小磯が新王座に就く。  MasakIは2011年6月プロデビューで、2016年5月の蹴拳ムエタイ・ライト級王座挑戦者決定戦で橋本悟をTKOで破り、そのまま王座に認定された。同王座は初防衛戦で敗れて失ったが、今年8月にヒザ蹴りによる初回KO勝ちでJ-NETWORK王座を獲得。サウスポーからの左ミドルを得意とする。  対する小磯は自身が代表を務めるテッサイジムを率いながら現役で戦う会長ファイター。2017年1月には蹴拳ムエタイ・スーパーフェザー級王座に就いた。2018年8月にはREBELSで才賀紀左衛門とも対戦している(判定負け)。  両者は2015年4月19日にJ-NETのリングで対戦し、その時は、MasakIが判定3-で0勝利。そこから相応の年月を経て経験を重ねての再戦となった。   1R、小磯は得意の右ミドルを蹴り、サウスポーのMasakiは左ミドルと左ストレート。小磯は強い右フックも打ち込む。ラウンド終了間際の打ち合いで左フックでダウンを奪う。  2R、左右フックで攻め込む小磯だったが、Masakiはヒジでカットを奪う。試合は続行され、パンチと右ミドルで攻め込む小磯と左ミドルで迎え撃ちヒジを繰り出すMasaki。  3Rになると一気に圧力を強めるMasaki。左のパンチと左の蹴りを多用し、小磯を下がらせるが小磯も振り回すようなパンチを打ち返す。お互いにパンチをもらう一進一退の攻防だが、Masakiの左ローが効果を見せ始めた。  4R、Masakiは左ミドルやハイを蹴りながらの左ロー狙い。かなりの数の左ローを蹴り、小磯は足を上げる場面が多い。小磯も右ミドルを蹴ってのパンチ連打。血まみれになりながらもパンチを打って行く。  5R、小磯はMasakiのハイをダッキングでかわして場内を何度もどよめかせるが、Masakiは左ミドルと左ストレートで前へ出てくる。小磯もパンチを叩きつけ、バックハンドブローも繰り出して反撃。下がらない姿勢を見せ、判定3-0で初の王座奪取に成功した。  ベルトを巻いた小磯は「待たせたな。20年待たせちゃったけれど、20年かけてここまで来ました。ダサいけれど、10代で無敗でチャンピオンになるヤツもいるけれど、また違った意味があるし誇りにしてもいいと思います。これで終わりってわけじゃない。今46歳ですけれどまだまだやります。あと、毎日ミットを持ってくれた、入院していていないけれど原島モルモット佑治、ありがとう」と、46歳でのプロ初戴冠を喜んだ。 ▼第10試合 J-NETWORKスーパーバンタム級(55.33kg)王座決定戦 3分5R・延長1R〇和斗(井上道場/JAPAN KICKBOXING INNOVATION/INNOVATIONスーパーバンタム級2位)判定2-1 ※48-49、49-48、50-49×MASAKING(岡山ジム/JAPAN KICKBOXING INNOVATION/INNOVATIONフライ級10位)※和斗が新王座に就く。  両選手ともINNOVATION所属で、和斗はタイトルマッチ経験もある四国の強豪。MASAKINGは今年のINNOVATIONフライ級新人王の座に就いている。  1R、MASAKINGはジャブを突きながらロー、ミドル、ハイと蹴りを繰り出し、ハイでは何度も和斗を脅かせる。和斗は外側から回ってくる独特の軌道を描くフックを時折見せた。  2RもMASAKINGはハイ、ミドル、前蹴りと蹴りを中心とした攻撃。組み付くと首相撲で和斗を転倒させる。余裕の表情を崩さない和斗は左右フックを回転させる場面も。  3R、ローから思いきり右の強打を打ち込む和斗だが、手数がかなり足りない。MASAKINGがすぐにジャブ、前蹴り、ミドルを返して相殺する。  4R、和斗は右に加えて左も思い切り打ち込むが、手数がとにかく足りない。ジャブ、右ストレート、組んでのヒザ蹴りと攻める姿勢を見せるのはMASAKINGの方だ。  5Rも右を思い切り打ち込む和斗。MASAKINGはその右をもらう場面もあるが、右の蹴りを連打して応戦する。ややパンチのヒットで上回った和斗が判定2-1で勝利を収めた。  和斗はマイクを持つと「先生どうもありがとうございます。これからも頑張るので応援お願いします」と、試合ぶり同様感情をあまり表に出さず、淡々と挨拶した。 [nextpage] ▼第9試合 初代J-GIRLSスーパーフライ級王座決定戦 2分5R・延長1R ※ヒジ打ちなし〇YAYA(ウィラサクレック・フェアテックス幕張)判定3-0 ※49-47×3×魔由美(DRAGON GYM)※YAYAが初代王座に就く。  YAYAは現在9勝1敗1分の戦績で、日本(3戦2勝1分)とタイ(7勝1敗)のリングで試合経験を積んできた。そんなYAYAと昨年10月21日に対戦し、判定1-1のドローとなっているのが魔由美。J-GIRLSで新設されるスーパーフライ級の初代王座をかけての再戦となった。  1R開始からYAYAは右ロー、右ミドル、右ストレートと一気に攻めていく。この手数の多さに押された真弓だが、終盤には左右ストレートと右ローで反撃開始。  2Rは真由美もパンチ&ローを出して前へ出るが、YAYAの右ロー、右ストレートのパワーが上回り、真由美の顔が腫れあがる。力強い右ローを蹴るYAYA。  3R、真由美はパンチをもらっても前へ出るが、YAYAは徹底した右ローを回り込みながら蹴る。さらには顔面前蹴りをクリーンヒット。それでも真由美は前へ出てパンチを出す。  4R、ガムシャラにパンチを打って前へ出る真由美に徹底して右ローを蹴るYAYA。両者の意地のぶつかり合いに場内は沸く。  5R、YAYAがパンチと右ローで攻め込むと、真由美もパンチの連打で押し返す。徹底して右ローを連打するYAYAに真由美も意地の連打を返して熱闘は終了。判定3-0でYAYAが新王座に就いた。  YAYAは蹴りすぎて腫れた右足を引きずりながら、「格闘技界に入ってまだ3年くらいで実力はまだまだですが、毎度足を運んでくれるお客様が力になります。30過ぎていますがまだまだ活躍したいと思います」と王者としての第一声をマイクで語った。 ▼第12試合 J-NETWORKライトヘビー級(79.37kg)王座決定戦 3分5R・延長1R森孝太郎(NETX STEP GYM)ムハナド・アスラン(谷川道場)  メインイベントで行われることが決まっていたJ-NETWORKライトヘビー級王座決定戦は、ムハナド・アスラン(谷川道場)が負傷欠場。森孝太郎が暫定王座として認定された。  ベルトを巻いた森は「長崎は佐世保から来ました。今日は残念ながら試合をお見せすることができませんでしたが、今後もこのベルトにふさわしいトレーニングを積んでくるので皆さん応援よろしくお願いします」と挨拶した。▼第8試合 68kg契約 3分3R×番長兇侍(Hard worker/JAPAN KICKBOXING INNOVATION/INNOVATIONウェルター級王者)TKO 2R 52秒 ※レフェリーストップ〇馬木愛里(岡山ジム/JAPAN KICKBOXING INNOVATION/MuayThaiOpenウェルター級王者)  馬木は極真空手を経て16歳でプロデビューし、タイで勝利を収めて無敗のままルンピニースタジアム認定スーパーライト級7位にランクイン。スーパールーキーとして注目を集めたが、2017年9月に交通事故に遭い、大腿骨骨折の大怪我を負って2年半のブランクを余儀なくされた。  今年7月に『MuayThaiOpen』で復帰戦を行い、セーンケン・ポンムエタイジムを2RでKOしてMuayThaiOpenウエルター級王者となったばかりだ。  迎え撃つ番長は“全弾フルスイング”の異名を持つ強打者で、倒すか倒されるかを信条とする。今年5月、INNOVATIONウェルター級王座決定戦を制して、念願の王者となった。  1R、サウスポーの馬木は左ミドルと三日月蹴りを蹴り分け、右前蹴りでも徹底してボディを狙う。組むとヒザ蹴り。番長は組み際と離れ際にパンチを狙うが馬木はもらわない。  2Rも馬木は徹底してボディを蹴り、テンカオと組みヒザでもボディを攻め、組みヒザの連打から左ヒジ一閃。ダウンとカットを奪い、番長が立ち上がったところでドクターチェック。ストップがかかり馬木が変わらぬ強さを見せつけた。  試合後、番長は自身のSNSにて「実はもう1試合決まってるんですが、キックはお終いにしてやりたかったコスプレイヤーを本気でやってみたいです」と引退を表明した。 [nextpage] ▼第7試合 スーパーフェザー級 3分3R×櫻井 健(Hardworker/JAPAN KICKBOXING INNOVATION/INNOVATIONスーパーフェザー級1位)判定1-2 ※28-30、29-28、29-30〇ペッワンチャイ・ラジャサクレックムエタイジム(タイ/ラジャサクレックムエタイジム)  1R、ペッワンチャイの左右ミドルに櫻井は右ローで対抗。櫻井のジャブと右ストレートが入るが、ペッワンチャイも右をねじ込む。2Rになると頻繁に構えをスイッチさせて左右ミドルを蹴るペッワンチャイ。櫻井はストレートでボディを狙う。  3Rは両者アグレッシブに攻め、ペッワンチャイの左ミドルに櫻井は右ロー。櫻井のパンチに対してペッワンチャイもミドルを蹴りまくる。判定2-1の接戦でペッワンチャイが勝利を収めた。 ▼第6試合 INNOVATION&WBCムエタイスーパーフェザー級ランキング査定マッチ 60kg契約 3分3R×マサル(Monkey☆Magic/JAPAN KICKBOXING INNOVATION/INNOVATIONスーパーフェザー級4位)判定0-3 ※28-30×3〇JOKER(花澤ジム/JAPAN KICKBOXING INNOVATION/INNOVATIONスーパーフェザー級8位)  2RになるとJOKERのローからの左右フックが当たり始め、マサルは打たれる場面が目立つ。3Rはマサルがガムシャラにパンチで前へ出ていくが、JOKERの左ミドル、左右フックを受けてしまい、JOKERの判定勝ちとなった。 ▼第5試合 68kg契約 3分3R ※ヒジ打ちなし×小倉敬浩(マスターズピット/JAPAN KICKBOXING INNOVATION)判定0-3 ※27-30×3〇都木航祐(ボスジムジャパン) ▼第4試合 ライト級(61.23kg) 3分3R×紀州のマルちゃん(武勇会/JAPAN KICKBOXING INNOVATION)KO 1R 2分28秒〇ハルク大城(ボスジムジャパン)▼第3試合 スーパーライト級(63.5kg) 3分3R ※ヒジ打ちなし〇藤田雅也(極真会館)反則勝ち 3R ※ローブローにより×藤坂弘樹(M-FACTORY) ▼第2試合 56kg契約  3分3R×遊羅(マイウェイスピリッツ/JAPAN KICKBOXING INNOVATION)判定0-3 ※28-29、28-29、27-30〇財辺恭輔(REON)▼第1試合 72kg契約 3分3R ※ヒジ打ちなし〇ブハリ亜輝留(ウィラサクレック・フェアテックスジム幕張)KO 3R 2分47秒×吉宗(心成塾)
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